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瀧口修造・阿部展也・大辻清司・牛腸茂雄の4人の写真家の展覧会。今回は特に牛腸茂雄の写真を見たくて出かけました。ちょうど「SELF AND OTHERS」の映画も上演されており、グッドタイミングでした。牛腸の写真に出てくる、まさに「なんでもない」人々のポートレイト。彼、彼女らのカメラの眼差し。昔々、自分たちの身の回りにいた人々はみんなこんな顔をしていたような覚えがします。映画のラストにも出てくる霧の中に消える子供たちの写真。あの子供たちはどこに行ったのでしょうか?牛腸の魔法によって子供の姿のまま永遠の時間の中に封じ込まれているのでしょう。このまま魔法が解けないことを祈ります。(5/3)
2023年05月30日
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西洋美術館のブルターニュ展に行く前に、まずこちらに出かけてきました。独自の文化を持つフランスの辺境の地と言われているブルターニュ地方は多くの画家を惹きつける魅力ある土地。地元カンペール美術館からブルターニュ地方の魅力を紹介する作品がやってきました。第1章 ブルターニュの風景-豊饒な海と大地日本でいうと青木繁が海の幸を描いた房州の海にあたるようなイメージをかってに持ちました。リーフレットのメインビュジュアルになっているアルフレッド・ギユの「 さらば!」。息絶えた息子に別れのキスをする船乗りの父親。迫力満点の絵。しかし、漁師の息子の割には貧弱な身体をしているなぁとふと疑問に思いました。リュシアン・レヴィ=デュルメールの「パンマールの聖母」は、この地方の伝統的衣装を身につけた聖母子像。背景はブルターニュの岬が描かれています。イコンのように祈りたくなる作品でした。第2章 ブルターニュに集う画家たち-印象派からナビ派へこのあたりから、良く知っている画家たちの作品が並びます。やはりゴーガン、ベルナール、ポール・セリュジエ、ドニたちのナビ派が生まれるまでの作品。アンリ・モレの「ポン=タヴァンの風景」はゴーガンの作品だとばかり思って眺めていました。第3章 新たな眼差し-多様な表現の探究このコーナーはそれこそ、写実から新印象派まで、多様な作品を楽しみました。フェルディナン・ロワイアン・デュ・ピュイゴドーという画家の「藁ぶき屋根の家のある風景」。このサーモンピンクの夕焼けは心に染みました。期待以上にいい絵に出会えたよい展覧会でした。(5/6)
2023年05月26日
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東近美の開館70周年を記念して、明治以降の美術品のうち重要文化財に指定されたものだけを集めた展覧会。「この作品は重要文化財なんだ。すごいな。」と普段はあまり気に留めていなかったのですが、どんな過程で重要文化財に指定されたのかとか、あの画家が認められてこの有名な画家はなかなか認められなかった理由など、けっこう興味深い話題もあって楽しかったです。今まで何となく見ていた作品も多かったのですが、全国の指定68作品のうち51点を見ることが出来るというのもいい機会でした。福田平八郎の「漣」などはじめて見る作品もありました。(といっても後期にしか行かなかったのですが)宮川香山の「褐釉蟹貼付台付鉢」は東博で何度も見ていたのですが、今回じっくり見ていて、なんと蟹は一匹ではなく、二匹貼りついていたことに気づきました。これは嬉しい発見でした。リーフレットには「だらりと流れる釉薬が一層グロテスクさを醸し出しています。」という紹介があり、悪趣味?というキャプションがありました。超絶技巧という意識ばかりあり、「悪趣味」という視点がなかったのでこちらも新たな気づきでした。(4/22)
2023年05月15日
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世田谷美術館で「セタビの森の動物たち」を見たときに美術館の薄暗い一角で圧倒的の存在感を持っていた「森」の展示に心打たれて、出かけてみました。初期のトルソーの作品「斜面の男」は甲冑の騎士のようで実に美しいと感じたのですが、解説を読むと作者としてはある種の空虚さを表現した作品のようです。次の「横たわる男」は、死体をモデルに作った作品とのことでした。それを知ると上から見下ろしてしまったのは、死者を冒涜してしまったように感じました。木材を打ち付けて作ったやぐらのようなものをいくつも浜辺で燃やすイベントを撮影したビデオ。打ち寄せられてくる波の中で静かに崩れ落ち消え去る炎。これも生と死のメタファーなのでしょうか。世田美で見た「森シリーズ」の作品がありました。深く切り刻まれた痕跡。一本の木材が元の樹木という自然な形に再生されたように思えます。迫力があります。外側は単なる平面の小屋ですが、内側は鋭く深く刻まれた「彫刻」になっている「《境界》から」というオブジェもいい感じでした。中に入れないのが残念でした。この彫刻家の木材を深く切り刻む手法に自分の身体も、グサグサッと切り刻まれるような感覚に痺れました。(4/29)
2023年05月14日
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毎年出かけている府中市美術館の「春の江戸絵画まつり」例年桜の時期に合わせて出かけていたのですが、今年はすっかり出遅れて、桜には間に合いませんでした。今年は、例年と違い、「画材や技法の基礎知識から描き方のコツまで」紹介した展覧会となっています。「描く=お絵かき」ということで、今年のタイトルになっているわけです。例えば、「江戸時代の画家は動物や人物の描き方にどんな工夫があったのか」とか、「たらし込み・筋目描き・裏彩色の技法はどうなっているのか」とか、「とにかく江戸時代の画家は真似ることから学んでいた」など、様々な視点を切り口にして、江戸の絵画を紹介していました。全体的には円山応挙や長澤蘆雪の絵などが多く、どんなジャンルでも描くことができる応挙のすばらしさを再確認しました。おもしろかったのは、耳鳥斎の人物像の描き方。子どもの頃、かじった「マンガの描き方」とそっくりでした。この展覧会の準備中に曽我蕭白の「寒山拾得図」が発見され、表具の付け替える場面が紹介されていました。絵画と表具は一体化してひとつの作品になっているのだと実感しました。「見る」という視点から「描く」という視点に誘導しながら「見せる」という学芸員の方の発想のすばらしさに脱帽。来年はどんな切り口でたのしませてくれるのか、期待大です。(4/16)
2023年05月07日
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4月の読書メーター読んだ本の数:11読んだページ数:3608ナイス数:278プリンシパルの感想戦後復興の混乱期を舞台にしたピカレスク小説。吉田茂、鳩山一郎、美空ひばりなどを連想させる登場人物。こんなヤクザがらみのドンパチが、ひょっとしたら実際にあったのかもしれないと思わせる迫力。ラスト、最後に笑ったのはいったい誰なのか?読了日:04月03日 著者:長浦 京ライオンハート (新潮文庫)の感想イギリスを舞台とした生まれ変わりのラブロマンス。この雰囲気はポーの一族に近いように感じた。舞台が外国のため、背景が今一つすんなりと頭に入らなかったのが残念。読了日:04月05日 著者:恩田 陸いけない (文春文庫 み 38-5)の感想第1章、最後の写真って?あっこれが写真なのか。第2章の写真も意味不明。第3章4章はなんとなく分かったが・・・もう一度読み返す気力はなさそう。読了日:04月09日 著者:道尾 秀介秋雨物語の感想初めの「餓鬼の田」は、さっと読める短編だったが、オチもすっきりとしていて一番楽しめた。ほかの短編ははじめこそ期待感が高まるが、期待外れのオチだったり、解釈に苦労するものがあったり、ちょっと残念だった。読了日:04月13日 著者:貴志 祐介死刑にいたる病 (ハヤカワ文庫JA)の感想獄中のシリアルキラーに支配される主人公。その罠から逃れられたと思ったら、ラストにまさかのどんでん返しが・・・。ただこの作品も虐待が物語の骨幹をなしているのが読んでいて辛い。読了日:04月18日 著者:櫛木理宇図解即戦力 為替のしくみがこれ1冊でしっかりわかる教科書の感想見やすく分かりやすくまとまった一冊。この手の本の割には、読んでいて楽しさも感じる。ただ細部まで理解できたかというとそれは疑問。あくまでも自分の能力の問題。読了日:04月20日 著者:特殊清掃人の感想事故物件の清掃人を主人公としたミステリ短編集。凄絶なハウスクリーニングの描写に息を呑む。それでいてそれぞれラストにスッキリ感が漂うのがよい。特にメジャーデビューを目指したミュージシャンの話がよかった。読了日:04月20日 著者:中山 七里老害の人の感想我が身を振り返って、身につまされる場面も多々あった。登場人物が皆元気なことが救いであったが、現実はもっと悲惨なケースが多く笑ってはいられないなとも思う。読了日:04月24日 著者:内館 牧子透明な螺旋の感想この本での事件そのものは新鮮味はあまりなく結末も予定調和的ではあったが、サクサクと読み進めることができた。湯川のいつものクールさが分かっているだけに実母との対面のシーンには感激した。読了日:04月27日 著者:東野 圭吾まるまるの毬 (講談社文庫)の感想江戸時代末期、お菓子の分野も研究が進み、様々な工夫の上、現代に至っていることに感動。「毬」は勝手に「まり」と誤読していたことに気づいた。後半は多くの謎が明らかになり一気読み。主人公治兵衛をめぐる人々とのハートウォーミングな展開に久々にいい気分になる。読了日:04月29日 著者:西條 奈加60歳からの「忘れる力」の感想終末期を迎えたお年寄りに「後悔はないですか?」と聞いたら「コウカイは海でするもんだ」と返されたというエピソード。こういう年寄りになりたい。読了日:04月30日 著者:鎌田 實読書メーター
2023年05月07日
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日本画、特に美人画でよく聞く言葉は「東の清方、西の松園」で、関東在住の身としては、京も大阪も同一に思っていたのですが、どっこい大阪には大阪の文化が育っていることを再認識した展覧会でした。京都のイメージは上品さですが、それに比べるとと大阪という土地は情熱性を感じます。さすが商業の街。今回の展覧会もそんな雰囲気に満ち溢れていました。美人画では北野恒富。「宝恵籠」の赤い画面の中に映える黒髪の美人にはうっとりと見とれてしまいました。今回の展覧会では常富の弟子の中村貞以などはじめて知る画家たちの名品を見ることができました。貞以の「失題」はすべて曲線で描かれた女性像。卵型の顔にどんぐりまなこがどこか怪しい雰囲気を醸し出していて面白い絵でした。今回、特に生田花朝という女流画家を知ったことが大収穫でした。「浪速風俗画」というジャンルの画家ですが、とにかく画中の人物が多い風景画。往年の洛中洛外図屏風を思わせるような人々の生き生きとした姿が魅力的でした。「天神祭」は、海に繰り出す船船に乗る人々の華やかさが目に焼きついています。(4/15)
2023年05月03日
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