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先日長女の成人式の日に、きれいな振袖姿に着替えた娘を車に乗せて、成人式の会場まで送っていった。会場の外は新成人であふれていて、振り袖姿の女性やスーツ姿の男性が楽しそうに久しぶりの再会を喜ぶようにあちこちで集団を形成していた。
そんな中、会場の駐車場の一角におじいさんだらけの集団がいた。よく見ると能登地震の義援金の募金活動をしている集団だった。やっていることはとても良いことなのだが、その一角だけ成人した若者の姿はなく、閑散としていた。
そしてお父さんも、あの募金活動には協力したくないと思った。なぜならば、募金活動している人たちの後ろに「日本共産党」と書いたのぼりが何本も立ち並んでいたからだ。
お父さんは基本的にこのブログに政治的な思想を書かないようにしている。子供たちがどんな思想で人生を生きていこうがそれは個人の自由だと思っているからだ。まあ時々左翼政党の悪口も書いているので、あくまでなるべく書かないという程度であるが。
最近の若者は、共産主義に興味を示さないどころか、基本的には嫌っているという話をよく聞く。ましてや北朝鮮がミサイルを打ち、中国は香港から自由を奪い、ロシアがウクライナに侵攻している状態で、共産主義は「悪」ととらえられているのかもしれない。
お父さんは昔から共産主義者にこれらの国が正しいとは思えないという話をすると、あれは本当の共産主義ではない。国家と思想は別物であるとよく言われたものだ。だが、思想を元に作られた国家で、日本人がうらやましく思う国家が存在せず、どちらかと言うと嫌悪感を抱く国家ばかりな状態では、あまり説得力はない。
おそらく新成人たちも、共産党の幟がなければ募金したかもしれないが、今回は明らかにミスマッチだと思った。共産党がやっている募金に協力して大丈夫なのだろうかという疑念は、共産党に嫌悪感を抱いている人たちには自然と発生するものだと思う。
最近はあちこちで募金活動が行われているので、嫌悪感をもつ団体の募金に協力しなくてもいくらでも募金の機会はある。
募金活動をしていた人たちは、長女を降ろしてお父さんが駐車場から出るときには、すでに撤収作業をしていた。あまりにも誰にも相手にされなかったので、見切りをつけたのだと思う。
高齢者ばかりだったのも、妙に印象に残った。募金活動をしているのが、同じ新成人だったり、歳がちかい若者たちであれば、会場にいた人たちの反応はもう少し違っていたとお父さんは思う。だが政党の幟を出して、高齢者だけで活動をしている時点で、この募金活動は失敗していると思わずにはいられなかった。
今の高齢者が成人式を迎えたころは、マルクス主義は革新的な思想であり、多くの若者が、特にインテリと呼ばれる人たちが熱狂したと聞いている。学生運動や安保闘争など多くの若者が、国を批判し共産主義に傾倒したという。
今回募金活動をしていた高齢者は、若い頃に共産党に入党し、真剣に共産主義を広げる活動をしてきたのだろうと思う。
共産党の旗を掲げて募金活動をする高齢者たちと、それにまるで近づかない新成人を見て、左翼政党や思想の日本での今後はあまり明るいモノにはならないだろうと確信した。それほどに象徴的な光景であった。