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書籍の感想です。今回は「偏差値70の野球部」です。偏差値70の野球部 レベル1 難関合格編 小学館文庫 / 松尾清貴 【文庫】偏差値70の野球部 レベル2 打撃理論編【電子書籍】[ 松尾清貴 ]偏差値70の野球部 レベル3 守備理論編【電子書籍】[ 松尾清貴 ]偏差値70の野球部 レベル4/松尾清貴ーーーーーーーーーーーーー中学生のころ、エースだった主人公。ある事件がきっかけで野球推薦を逃してしまう。それでも名門高校の野球部で野球がやりたかった彼は一般入試で合格するために猛勉強を開始する。友達のサポートもあり、奇跡的に合格した主人公だが、受かった先は名門は名門でも東大合格数No1の勉強の名門高校だった・・・ーーーーーーーーーーーーーなんと主人公、名前が似ている「名門高校」に入学しちゃいます。当然、周囲には勉強命のクラスメートばかり。野球部もやる気のない奴らばかり。ここまで読んで、主人公が熱血でみんなのやる気を引き出し、甲子園目指して頑張る・・・みたいな話だと思ったのですが、ぜーんぜん違いました。野球はやるんですが、野球経験がある主人公の方が異端扱いされます。なにしろ、周囲のみんなは偏差値70超えの秀才、天才たちです。「それは物理学的に非論理的」とか野球を知らないだけに野球の常識に捉われずに新理論を打ち出していきます。例えばバッティング。一般的には肩あたりにバットを構えて腰のあたりに振り出し、振り抜く感じです。つまり、バットはUの軌道を描くことになります。しかし、秀才たちには野球という概念はありません。バットを当てる確率だけであれば、バットはボールと同じ軌道が取るのがもっとも確率が高い、それが秀才たちの結論です。これで本当に打てるかどうかはわかりませんが、なかなか面白いです。会話が少々くどい部分も出てきますが、「野球の常識」は「非常識」という話はなかなか面白いです。
2019.04.30
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名もなき星の哀歌 [ 結城 真一郎 ]書籍の感想です。今回は「名もなき星の哀歌」です。銀行で働く良平と漫画家を目指す健太は別の顔を持っています。それは「記憶」を売買できる店で働いているということ。その店には様々なお客がやってきますが、ある人物に興味を持ち、調べ始めるうちに人生を揺るがす事実に向き合うことになるのです。いやー、非常に面白かったです。記憶を売買できるという設定も面白いし、その設定の使い方もとても良いです。話は何度も過去と今を行き来しますが、違和感なく展開され、少しずつ謎が明かされていくさまはとても読み応えがありました。
2019.04.13
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書籍の感想です。今回は「青の青春」です。青の数学 (新潮文庫) [ 王城 夕紀 ]青の数学 2 ユークリッド・エクスプローラー 新潮文庫nex / 王城夕紀 【文庫】数学オリンピックへの挑戦を目指しているようなガチの数学好きの若者の青春を描いた小説です。数学のお話も多分に出てきますが、数学嫌いでも、数学苦手でも全然大丈夫!「ユークリッド」とか「オイラー」とかいろいろ出てきますが、「ふーん、なんか難しいね」くらいで大丈夫(私も全然わかりません)途中何度も「数学とは何か?」という問いかけが出てきます。主人公は悩み、傷つき、時には数学が嫌になって投げ出し、それでも戻ってきて・・・ある一つの結論に辿り着きます。それが正解か間違いかは別として私はとても楽しく読めました。
2019.04.07
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書籍の感想です。今回は恩田陸の「消滅」です。消滅 VANISHING POINT [ 恩田陸 ]---------------日本の空港に各国からの飛行機が到着。形ばかりの入国審査をすんなり通って、自分たちの家に帰れるはずだった11人の日本人たちがなぜか別室へ連行されてしまう。この11人の中にテロリストがいるというのだ。そのテロリストは詳細は不明だが、何かを「消滅」させようとしているらしい。期限が迫る中、11人で話し合ってテロリストを見つけるのに協力して欲しい、と依頼される。かくして、11人(+α)による「テロリスト探し」が始まる。---------------こんな感じの小説です。ふーん、そっかー。こういう消滅ね。という感じです。私の予想していた消滅とは違っていたので、なるほど~という感じでした。ページ数は多いですが、人物の描写やテロリストの考察などとても面白くてどんどん読めました。
2019.04.06
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書籍の感想です。今回は「神様の御用人」です。【中古】神様の御用人 / 浅葉なつこの本は現在8巻まで出ていて、私は7巻まで読んでいるのですが、とても好きな本です。この本の設定は以下のような感じです。------------かつて、神は人から畏れられ、敬われることで、それを力にしてきました。そして、蓄えた力をもとに人に奇跡を与えてきました。人が神様を敬うほど、ますます神は力を増し、人々に恩恵を施すことが可能になるという好循環が起きていたわけです。なのですが、人はいつしか神様を敬うことを忘れてしまいました。日々のお参り、季節ごとの神事など、かつては熱心に執り行われていたが、今はほとんど行われず、お正月などにわずかな小銭を納めて、願いごとだけはする。敬われることがなくなった神様たちはだんだん力を失っていく・・・------------というわけで、このお話に出てくる神様はかつてのような無限の力を有した存在ではありません。さらに言えば、記憶を失ってしまったり、失くし物をしたり、困っています。力の弱った神は自分でその問題を解決できません。そこで、主人公が「神様の御用人」として御用を聞いていく、という感じです。主人公は御用人という役目を拝命したことで、神のことが見え、話すことができるという点以外は普通のフリーターです。お金がないから、交通費をケチりながら、各地を訪れて、神様の御用を聞いていきます。決して特別な才能を発揮することなく、地道な調査と想像力、そして、誠実さで決して解決できそうもない問題を解決していきます。読んでいてとても清々しいです。ちなみにこういうお話なので、実際の(?)神様がたくさん出てきます。オオクニノヌシノミコトとか、コノハナノサクヤビメとか、スサノオノミコトとかほかにもいっぱい。気になったんで、「古事記」も読んでみました。すると、オオクニノヌシノミコトは各地に奥さんがいたようで子どもも100柱以上いたそうです。この小説でもなるほどなあというキャラ設定になっていてとても楽しいです。
2019.04.05
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