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書籍の感想です。今回は「アリバイ崩し承ります」です。アリバイ崩し承ります (実業之日本社文庫) [ 大山 誠一郎 ]美谷時計店には「時計修理承ります」とともに「アリバイ崩し承ります」という貼り紙があります。「アリバイを証明する際、何時何分にどこそこにいたという話になる。 時間に関係する話であれば、それを崩すのに最も適切なのは時計屋」という分かったような良く分からないような理論で、アリバイ崩しを承っています。感想ですが・・・うーん、私には軽すぎてイマイチ楽しめませんでした。刑事さんが偶然に訪れたこのお店でつい難航している事件の話をしちゃうんですが、それを聞いた途端すぐにアリバイを崩してしまいます。ドラマになったらしいですが、映像だと面白いのかなぁ。まあ、崩すときのトリックもちょっと大げさなものがあるので、マンガっぽいと考えれば、ドラマのほうが向いているのかもしれませんね。
2020.11.28
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書籍の感想です。今回は「迷宮庭園ー華術師 宮籠彩人の謎解きー」です。迷宮庭園ー華術師 宮籠彩人の謎解きー(新潮文庫)【電子書籍】[ 篠原美季 ]華術師、なんか不思議な肩書ですね。なんでも、花からのメッセージを読み取る力があるそうです。かつては陰陽師と同じくらい未来を読み解く存在として貴族たちに重宝されたとか。そんな宮籠家ですが、実はこの読み解く力は女性にしか現れません。そのため、男子はいずれ家を出て、ガーデニングプランナーになったりしていきます。しかし、妹の突然に死により、彩人は宮籠家の当主となってしまいます。彩人は・・・名前の通り男性であり、かすかにしか花のメッセージを読み取れません。そのため、そのメッセージの意味を考えながら物語は進んでいきます。ちなみにタイトルには意味深な言葉がいろいろ出てきますが、彩人が迷宮に放り込まれるわけではありません。宮籠家の庭が迷宮のような複雑な経路を形作っているのです。なお、謎解きとありますが、謎解き要素は弱めです。でも、花をモチーフにした話はなかなか面白いなぁと思いました。わきを固めるキャラとして、執事とか、花専門誌の編集者とか個性的な面々が出てきてそれも面白なぁと思いました。
2020.11.28
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書籍の感想です。今回は「玉妖綺譚」です。玉妖綺譚【電子書籍】[ 真園めぐみ ]竜卵石という石には持ち主の気を受けて玉妖という精霊を宿します。玉妖は触ることはできないのですが、持ち主の望む姿形(多くは人の姿)を取り、持ち主と話すこともできます。竜卵石は異界と現実の世界の「間(はざま)」で産しますが、中でも難波コレクションと呼ばれる竜卵石は石もきれいなうえに、宿っている玉妖の能力も高く、伝説的な扱いを受けています。主人公の彩音はそんな珍しい難波コレクションのひとつ「くろがね」を受け継いだことから、駆妖士(くようし)見習いとなる・・・という感じで、世界観は非常に面白い。こういうの好きです。のですが、中の話は私にはあんまり入り込めなかったです・・・なんだろうなぁ。今一つ、グイグイ来るものがなく、玉妖も中途半端な感じがしてしまいました。世界観自体は面白いなぁと思っていただけにストーリーにイマイチ入り込めなかったのは残念でした。
2020.11.23
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書籍の感想です。今回は「大正野球娘。」です。大正野球娘。2 土と埃にまみれます [ 神楽坂 淳 ]大正野球娘。(3) 帝都たこ焼き娘。 [ 神楽坂 淳 ]本当は4巻まで出ているのですが、4巻はアフィリエイトには出てこないですね。1巻は感想書いたので、2巻~4巻の感想など。1巻は野球のやの字もしらない大正時代の女学生が「桜花会」という会を結成し、野球の練習を始めるところだったのですが、2巻はやっとタイトルらしく男子中学校の生徒と試合をします。勝ち負けも重要なのですが、この試合で一番重要なのは乙女の意地を通すところ。「女に学問はいらない」「男の一歩後ろを歩いてくれば良い」みたいな当時の風潮に乗った許嫁に我慢ならん、というところから始まったわけですから、ただ勝てばよいというわけではないのです。華麗に淑やかに美しく戦う、ということですね。男性も手抜きせずに戦ってくれ、1点リードのまま9回を迎えます。バッターにはその許嫁の彼・・・なかなか楽しい結末でした。で、3巻。サブタイトルの「帝都たこ焼き娘」というタイトルも関係あるのですが、なぜか屋台対決になってしまいます。この巻はぜーんぜん野球関係ないです。まあ、それはそれで面白いのですけどね~さて4巻。屋台対決に勝利した桜花会。しかし、屋台対決を挑んできたアーミナ女学校の本当の目的は野球対決に持ち込むことだったのです。再度野球をすることができることになって喜ぶ桜花会のメンバー。しかしそこにメンバーの父親から「京都の呉服屋の後妻に入れ」と言われ・・・一計を案じて、野球と後妻問題を一挙に解決するために行動に出るのでした。3巻があんな終わり方だったので、4巻はさすがに野球の話だろうと思っていたのですが、野球の練習の話は出てきますが、試合には至らず・・・長いね。というわけで、5巻が待ち遠しいのですが、残念ながら5巻は発売されていないようです。4巻の発売が2010年なので・・・もう出ないのかな、残念です。
2020.11.16
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書籍の感想です。今回は「京都北嵯峨シニガミ貸本屋 その人生、修正します」です。京都北嵯峨シニガミ貸本屋 その人生、修正します【電子書籍】[ 桔梗楓 ]タイトルから「お仕事小説」かなとか思ってしまっていたのですが、そうではなく・・・夏休みに京都に遊びに来た高校生の晶は、京都の北嵯峨で不思議な貸本屋を見つけます。その店主は比良坂と言い、シニガミという猫が暮らしています。そんな不思議な貸本屋に迷い込んでしまった晶だが、その貸本屋はだたの貸本屋ではなかったのです。成仏できない「想い」を持った亡者が訪れ、自分の人生が綴られた本を借り、未練を断ち切るために、本を修正できるというのです。しかし、修正できる部分は1行のみ。付け足すでも、削除するでも、書き換えるでも良いのですが、1か所しか修正できません。そんな場面に成り行きで遭遇してしまった晶はぐうたらな比良坂の代わりに亡者たちの本当の未練を聞き出し、成仏に向けて手助けしてあげることになってしまうのでした。ここまで聞けば比良坂というのが、黄泉比良坂から来ているのだとわかると思いますが、彼も実は死者で、黄泉比良坂で月読命(つくよみのみこと)が自分の代理として依り代として選んだ存在だったのです。しかし、この比良坂ぐうたらで、面倒くさがりで、黄泉比良坂の番人という役職でありながら、死者の気持ちにちっとも寄り添わない、なんともまあ情けない男(ただしイケメン)なのです。シニガミは猫の姿をしているのですが、普通に喋るし、本当は錫杖で、亡者が未練を断ち切り、満足して三途の川を渡るときの道案内をする係なのですが、比良坂がダメダメなせいで、ちっとも亡者が満足できず、ずーーーーーっと道案内の仕事ができていませんでした。晶は亡者の想いに寄り添うことで、彼、彼女に自分の貸本を修正させ、そして修正後の世界に満足を感じさせることができたのです。それにしてもこの1行だけ修正ってちょっと面白いですね。自分なら何を頼むだろうな、とか考えちゃいました。あ、一応NGもありまして、「自分が死ななかったことにする」というのはNGです。死は絶対の理で覆すことができない。それ以外はほとんど修正することは可能です。ただし、修正しても「自身の死」は絶対なので、「究極の自己満足」ということのようです。果たしてどんな修正を選ぶのか、その結果、どんな別の結末が待っているのか・・・さてさて、この貸本屋ですが、本当は亡者にしか見えないらしいです。亡者になると、この貸本屋に引き寄せられるそうです。亡者にしか見えないこの店に、なぜ晶が入ることができたのか・・・その謎が明らかになったとき、晶は重大な決断を迫られるのでした・・・面白かったです。おススメ。
2020.11.15
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書籍の感想です。今回は「暗号通貨クライシス BUG 広域警察極秘捜査班」です。暗号通貨クライシス BUG 広域警察極秘捜査班 新潮文庫nex / 福田和代 【文庫】電子通貨、面白いですよね。中央というものを持たず、全員が全員で正しいことを確認していく仕組み。国境を超え、世界を大きく変える力を持つ存在です。そんな通貨を題材にしたお話です。広域警察という特権的な組織があり、そこに冤罪で死刑判決を受けた少年がいます。かれは天才的なハッカーの才能があり、そのせいで航空機を墜落させたという罪を着せられてす。なんやかやで今では広域警察という組織の中で、働いている・・みたいな話だったので、もっと彼の天才的はハッカーの才能で次々とサーバにログインして情報あさったり、悪い人とクラック対決したりとかそういう話かと思ったんですが、ハッカー的な話は薄いです。彼自身に電子通貨の秘密が隠されていることで、何度も敵に捕まります。そこから抜け出すのも、ハッカーの才能ではなかったり・・・もっと彼の才能を生かしてほしいなぁと思いました。内容としては面白いです。
2020.11.12
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書籍の感想です。今回は「トーキョー・プリズン」です。【中古】【古本】トーキョー・プリズン KADOKAWA 柳広司/著【文庫 日本文学 角川文庫】柳さんのジョーカーゲームシリーズが好きで、結構読んでます。で、同じ柳さん作品ということでこのトーキョープリズンを読んでみました。うーん、なんというか、まあまあ、かな。舞台は戦後直後の東京。戦犯を収容するために建てられた収容所に元オーストラリア軍の兵士が訪ねてくる。彼は戦時中に消息を絶ったいとこの手がかりを探して、この収容所に来ます。そこで、彼はとても不思議な男に会うのでした。とてもキレる男で、最後の最後で脱走とかしちゃうんじゃないかと最後まで思っていたのですが、ちょっと結末違いました。それはそれで良かったのですが、じりじりする展開がちょっと読みずらかったです。ジョーカーゲームの1話完結の作りの方が私は好きです。
2020.11.10
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