森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.05.23
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外国から要人がきた時は迎賓館で、天皇陛下をはじめとした皇室、総理大臣等が列席して最大限の歓迎セレモニーが開かれます。つまり外国の要人を大切に扱かっているのである。

これを見ていて思うのですが、私たち神経質者は「自分自身」をこのように特別待遇で接待しているでしょうか。外国の要人の接待のように、自分が総力をあげて自分自身を大切に扱っているでしょうか。これは当たり前のようですが、なかなかできていません。難しいことです。

むしろ「他人」を特別待遇で優遇して、「自分自身」は冷遇していることはないでしょうか。他人の思惑を気にして、他人の機嫌を取ることばかりに終始しているとしたら、これは自分自身を冷遇していることです。自分を偽って生きていることです。これは悲しいことです。

たとえば、会社で嫌いな上司がいたとします。同僚にもそういう人がいるかもしれません。その嫌いという気持ちをごまかして、無理してふるまうことはないでしょうか。無理にその嫌いな相手にこびていることはないでしょうか。そういうやり方は苦しいと思います。森田では、嫌いという感情はどうすることもできない。コントロールできないのだから、嫌いは嫌いでいるしかないといいます。挨拶はきちんとするとしても、嫌いな相手にそれ以上合わせることはないと思うのです。この感情をやりくりすることは、自分を欺いていることです。

もしそうだとしたら、自分の気持ちをまずもって優先してゆきませんか。大事するように変えてゆきませんか。人は誰でも自分自身が一番かわいいはずです。でも言葉とは裏腹に現実は自分で自分をいじめているのです。こんな不幸なことはありません。

どんなに手に負えない醜い面を持っていても、自分自身を裁くようなことをしない。価値判断したり、是非善悪の判定をしない。どんなに容姿が悪くても、性格が悪くても、のろまでやることなすことすべてに問題があっても、自分はどんなことがあっても自分の味方、どこまでも自分をかばっていくという生き方を目指しましょう。
自分が自分の味方になれば葛藤や苦悩は少なくなると思います。楽な生き方に変わってくると思います。

こんなことをやってみたいという自分の気持ちを大切にする。不快感、不安、恐怖、嫉妬、悲しみ、怒りなどの感情を持つ自分を否定しない。むしろその感情を十分に味わってみる。
観念に走ることなく、見る、聞く、味わう、触れる、臭うなどの五感を信頼してみる。

自分は自分の一番の理解者になってあげる。
自分の中には現実で苦しんでいる自分と、それを批判している自分が同居しています。
自分の中にいる二人の自分が和解して、手を携えて生きていく。
そんな自分を目指したいと思います。





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Last updated  2013.05.23 06:30:42
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分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 長谷川勤さんへ 読んでいただいてありが…
長谷川勤@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田理論学習のすすめ のブログ 本日初…

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