森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.11.24
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カテゴリ: 生の欲望の発揮
人間の脳には快楽を感知する部位があり、人間の行動はほとんど快楽を求めている結果なのだという人がいる。

面白い考えである。確かに、快楽につながる行為にはやる気、意欲がでてくる。
人間の三大欲求といわれる、食欲、性欲、睡眠も、元はと言えば快楽を志向している。それらが満たされる満ち足りた気持ちになる。
森田理論は常に感じから出発せよと教えている。

マズローに安全への欲求がある。
自分の身に危険が迫って来た時、弱い相手には力で屈服させ、強い相手からはすぐに逃げるという行動をとる。
人間には相手と闘争するという本能がある。それが発展したものが征服欲求である。
これらの行動は、決して後ろ向きではない。
常に快の感情を伴う。快楽を求めたごく自然の行為なのである。


これも快楽の元になる脳内モルヒネがたくさん出てくる。

最終的には、自分の能力を発揮して、自分のできうる最高のことをめざして、みんなから一目おかれる存在になりたい。これは究極の快の感情が生まれてくる。

この快楽をキャッチしているのは、主として大脳辺縁系(一部大脳新皮質)からなるエー・テン神経であるという。どちらかというと他の動物も持っている神経である。
快楽を求める本能があるからこそ、人間は意欲を持つことができ、成長発展できるのである。

ところがそれがいったんやみくもに暴走を始めると大変危険なことになる。
人間が他の動物と大いに異なり、大脳新皮質が高度に発達している。
それで調整してバランスを取らないと破たんしてしまう。

これは例えば包丁と同じで、うまく使えば料理を作る時に役立つが、反対に悪く使うと人を殺す道具にもなる。使い分けのできない人にとっては危険きわまりのないものとなる。

だから快楽を求めるにあたっては、必ずきちんとした制御が働かないと、自分自身の破滅を招いてしまう。

神経症にしても、不安、恐怖から一時的な快楽を求めて逃避するということが多い。
それが癖になり、逃げまくってばかりいると、症状として固着してくる。


現代人は、自らを律する生き方の探求とそれにもとづく行動の確立が重要であると思う。

日本には、言葉はあまり良くないが新渡戸稲造氏の提唱した「武士道」の生き方というものがあった。その精神だけは受け継いで行きたいと思う。





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Last updated  2013.11.24 07:39:48
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分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 長谷川勤さんへ 読んでいただいてありが…
長谷川勤@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田理論学習のすすめ のブログ 本日初…

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