森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.03.04
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アメリカのトーマス・D・ラッキー博士は「ホルミシス効果」という学説を発表しておられる。
これは身体に有害なものでも微量なら、かえって身体にプラスに働いているという理論です。
例えば放射能、紫外線、アルコール等です。
普通はそうしたものはすべて身体の害になると思っています。
実はそうではないと言われているのです。
人間にとってなくてはならないものだといわれているのです。

そう言われれば適度なアルコールは交感神経過多でイライラしている時に、精神を癒してくれます。
もっとも呑み過ぎは身体に悪影響を与えますが。
インフルエンザワクチンにしても弱いウィルスを体内に投入することによって、抗体を作り出すというものですね。


そういう有害なものが体内に入ると、身体の中で免疫システムが作動するようになっています。
これはHSP(ヒート・ショック・プロテイン)というものです。
これは別名ストレスたんぱくと言われています。
働きとしては、異常なたんぱくが出来ないように制御したり、痛んだ細胞を修復したりするそうです。
その結果細胞が強化されて、病気に強くなるのだそうです。
病弱な人、けがをした後、手術後、ストレスを乗り越えた後などにはHSPというストレスたんぱくができて健康維持に役立っているというのです。

病気やけがの時に集中治療室に入ることがあります。
この状態は免疫機能が大変脆弱になっています。
ですから無菌室で隔離しておかないとすぐに感染症等で重篤な生命の危機にさらされるという事です。
これは特殊な例です。無菌状態が長引くことは免疫システムが作動しません。するとやがて死に至ります。

普段人間はこれらのストレスに知らず知らずのうちに絶えずさらされています。


一病息災という言葉があります。
一つぐらいの持病を持っていたほうが長生きができるという事です。
全く病気をしない人は健康に注意を払いません。
気がついたときは手遅れであったという話はよく聞きます。

我々はストレス、不安、恐怖、不快感、違和感はすべて除去しようとします。

ストレス、不安、恐怖、不快感、違和感は嫌なものです。
でもある程度のストレスを抱えながら生きていくというのが、かえって一番安全な生き方なのでしょう。
これは森田理論の「不安常住」の生き方と同じことだと思います。
それよりも「生の欲望の発揮」に目を向けていくというのが大切なのだということだと思います。
(病気がある人ほどなぜ健康でいられるのか 石原結實 三笠書房参照)





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Last updated  2024.06.04 09:23:11
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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