森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.03.07
XML
2017年2月号の生活の発見誌に面白い記事があった。


「事実思考」は、コップにまだ水が半分も入っていると思うのはポジティブ思考である。
コップに水がもう半分しか入っていないと思うのはネガティブ思考です。
一方、コップに実際水が半分入っているというのが「事実思考」です。
「事実思考」は、 「 ~も」とか「 ~しか」という判断をしません。
ただ見た事実を認めるだけです。

就職試験を受けたが落ちた場合、 「試験に落ちた」と思うのは事実思考です。
「ああ、俺はダメだ」と思うのはネガティブ思考、 「よし、反省点を次の試験に活かそう」と思うのがポジティブ思考です。

受け入れやすいのは、事実だから仕方がないと思う事実思考です。
森田先生は、 「感情は自然現象で事実であり従うしかない」と言われています。
つまり感情に良い悪いはなく、どんな感情も沸き起こるままに認めるしかない。これが事実思考です。

さて、思考には「未来思考」 「過去思考」 「現在思考」の3つがあります。
人間は無意識のうちにこの3つの思考のタイプを独自のバランスで使用しています。
つまり、自分は将来どうなりたいかを模索し、行動の結果を過去の経験に学び、そして計画を練り、行動します。
この3つの思考をどのような比率でどのように使っているかは人によって違います
森田先生は、 「前を謀らず、後ろを慮らず」 「努力即幸福」 「なりきる」などの言葉で、 「今ここを生きよ」と言われています。

思考には、 「感覚的思考」と「概念的思考」があります。
感覚的思考とは事象を、自分の五感で感じることです。
概念的思考とは事象を頭で思考することです。

例えば、今ここに、腕時計が2つあるとします。
感覚的思考をする人は、それぞれ、デザインが違う、色が違う、触った感触が違うといいます。
概念的思考をする人は、 2つとも、時間を計る機械、時刻を知るのに用いる器具であり、同じだといいます。

感覚的思考をする人は、人それぞれの違いを認めることができます。
しかし、概念的思考をする人は、正しいのは1つ、それは自分であり、異なった考えをする人を認めることができません。したがって、相手に説教したり、アドバイスをしたくなります。


森田先生が言われる初一念とは、自分の心に瞬間的に湧いた感情・行動であり、初二念とは思考による判断によって生じた感情・行動であると思います。
自分の意識は、純な心の場合には出来事になり、認知の場合には思考にあります。
(以上、生活の発見誌 2017年2月号 36ページより引用)

この3つの考え方は森田理論の大事なポイントを普通とは違う手法で説明されていると思います。
すこし難しいかもしれませんが、いづれも森田理論学習の核となる考え方です。
これらをまずは、自分の言葉で理解し、 「事実思考」 「現在思考」 「感覚的思考」の生活態度を体得することが大切だと思います。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2017.03.07 06:30:08
コメント(2) | コメントを書く
[森田理論の基本的な考え方] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

寒い時期の脳卒中、… New! 楽天星no1さん

長谷寺~室生龍穴神… へこきもとさん

心食動操 メルトスライム25さん
神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 長谷川勤さんへ 読んでいただいてありが…
長谷川勤@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田理論学習のすすめ のブログ 本日初…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: