森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.06.27
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宮大工の棟梁の西岡常一さんの話の中から森田理論を考えてみたい。

・正しいということは1つしかない。正しいという字を見ると1つに止まると書く。
頭脳と知識と思想も含めて核心を、誰が何と言おうと、これ以外にまさる論理はないんだというものをちゃんと押さえてから発言しなさい。
「あれもいい」 「これもいい」と言うような中途半端なことではなく、これだという信念のようなものを作り上げて生活していくことが大切だ。

・職人と言うのは、頭と体を同時に動かさないといけない。
頭で考えていることが同時にそのまま手に出てこないといけない。
お前は(長男の太郎さんのこと)頭で考えているけれども、手がなかなか動かない。
それではアカンのや。それでは仕事の出来栄えに勢と力が出ない。
頭と手を同時に動かさないといけない。

拙速を尊ぶという言葉があるが、何事も早くやらなければならない。
(宮大工棟梁・西岡常一 「 口伝」の重み 日本経済新聞社 230頁より引用)

まず1点目。森田理論はどんな時代でも、何処の国に住んでいようが、未来永劫普遍的に通用する素晴らしい考え方であると思う。
それは地球上に生まれた1つの生物として、自然と共存共栄し、いかに人生を全うするべきなのかという根源的な視点から展開されている理論だからである。
生の欲望の発揮、事実唯真、自分たちの欲望の追求よりは調和やバランスを意識した生き方などの提唱は、どんな時代にも受け入れられる考え方である。
利潤追求や効率や合理化を追求する資本主義社会の問題点も、森田理論をベースにして、改善を図るべき時代に差し掛かっている。そういう意味では、森田理論は真理と言っても良い。
森田理論は、すべての人が必須科目として学習していく必要がある時代に差し掛かっている。

二番目に指摘されていることであるが、神経質性格の持ち主は、どちらかと言うと理知的で観念的である。目の前のやるべきことも、頭の中で納得しない限り、なかなか手を出すことができない。
本来は熟慮に熟慮を重ねたことは、思い切って行動実践に踏み込むことが大切である。
神経質者の場合は、この2つのバランスが大きく崩れているのだと思う。
サーカスで綱渡りの芸があるが、長い物干し竿のようなものを持ち、右に大きく傾けば棒を左に大きく下げている。そしてバランスのズレを修正している。これをイメージしながら生活することが大切だ。


つまり抑制力が強く働いて、行動・実践が伴っていない。
そうした場合、どのようにしてバランスの崩れを修正していくかということになると、頭の中でいろいろと試行錯誤することはこの際無視するのである。
そして意識を100%近く行動・実践のほうに振り向けるのである。身体を動かすことに力を入れる。
そのように意識することで、次第に観念と行動のバランスが取れてくるものと思われる。
多少のバランスの崩れの場合は、そこまでする必要はないかもしれないが、我々の場合は極端にバランスが崩れているので、大胆な対処法を取る必要があるのである。





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Last updated  2017.06.27 06:30:04
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分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
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