森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.03.10
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カテゴリ: 行動のポイント
森田理論の感情の法則の3の活用について考えてみたい。

感情は同一の感覚に慣れるに従ってにぶくなり不感となるものである。​

具体的な例で説明してみましょう。
寒い冬場に風呂の湯船に浸かることを考えてみてもらいたい。
最初はちょっと熱いなと思う。外で緩めのお湯で体を慣らす。
中には、水で熱さを加減してから入る人もいるかもしれない。
よい気持ちでしばらく暖まっていると、今度はちょっと温るいと感じるようになる。
そこで今度は熱湯を入れて、お湯の温度を上げようとする。
つまり湯船に浸かっているうちに、体が最初のお湯の熱さに慣れてきたといえる。
最初は少し熱いようだと感じても、少し我慢していれば、その環境に慣れてきて、熱さを感じなくなる。


プールに入る時は、反対に飛び上がるほど冷たい感じがする。
身震いします。何ともいえない不快な感じがします。
ところがしばらく泳いでいると、慣れてきてちょうどよい水温と感じる。
体が水温に適応して、不快感が跡形もなく消え去ったのである。
そのうち、このプールの水温は、やけに熱苦しいと感じることもある。

不快感に抵抗しなければ、そのうち慣れて、その不快感は快感へと変化してくるということである。
このように慣れるとその反対の感情さえ湧いてくるのである。
不快感がなくなるということは、不快感を取り除こうという意欲は湧いてこなくなる。
つまり刺激がなくなり、無意識状態に変化するということでもある。
慣れてくると精神は緊張状態から弛緩状態に変わってくるのである。
精神の弛緩状態というのは、日常生活の中では注意しなければならないと森田理論は教えてくれている。


どうすればよいのかを考えてみましょう。
ところで神経質性格の人は、もともと感性が強い。
他の人が気づかないような小さなこともよく気がつく。
人も気持ちもよく思いやることができる。
神経質性格者は他の性格特徴には見られない優れた特徴を持っている。


無意識状態になると、応用や活用ができなくなる。
実にもったいないということになる。
最初の気づきをきちんとキャッチして風化させないことが大切になる。
そうしないと、最初の気づきはしばらく経つと、すぐに忘却の彼方へと飛び去ってしまう。

そうしないためには、今すぐにできることや時間のかからないものはすぐに手をつける。
億劫だ、気が進まないなどと言っていると、慣れてしまって、せっかくの気づきという宝物が存在したことさえ思いだせなくなってしまう。
今すぐにできないことは、忘れないようにすぐにメモしておく。日記に書いておく。
そして時々メモの内容を確認する。このストックをたくさん溜めていくことだ。
神経症からいち早く立ち治っていく人は、ほとんどこのメモを大事にしている。
これが自分の人生が花開いていく第一歩となっている。​
この法則を実施するだけでも神経症を治すという第一段階は達成可能となります。





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Last updated  2024.06.02 23:21:57
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分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
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