森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.07.30
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アドラーは人間関係の悩みや不安は、「共同体感覚」が欠けているから生じると説明されています。

この問題を解決するのは ​「他者貢献」​ であると述べています。
自分の行動が誰かの役に立っていると感じることです。
これによって、自分の価値を実感し、自己肯定感を育むことにもなります。

アドラーは「人の為に尽くす」と「人の為に役に立ち、人に喜んでもらうこと」の違いについて説明しています。
多くの人は仕事や役割を漠然とした義務感や責任感でこなそうとします。
しかしこの状態では自分の意思が置き去りにされてしまいます。
「人の為に尽くす」という目的の多くは、上司、組織、顧客といった「他者の目的」です。

これではモチベーションが長続きしません。

「人の為に役に立ち、人に喜んでもらうこと」という目的は、他者の喜びや感動といったポジティブな反応を自分の行動の目標とすることになります。
単に仕事や役割をこなすだけではなく、「どうすれば相手が笑顔になるか」「どうすれば感動してもらえるか」というクリエイティブな思考が生まれます。

「人の為に尽くす」は、他者の要求に応えるという消極的な姿勢です。
一方、「人の役に立ち、人に喜んでもらう」というのは、積極的、能動的な姿勢です。自分の意志で目標を設定し、それがさらなる行動の原動力となります。

さて、アドラー心理学に ​​ 「目的論」 ​​ というのがあります。
全ての行動の背後には目的があり、その目的を達成するために、人間は無意志のうちに行動を選択しているという考え方です。
例えば、「私は過去のトラウマで社交的になれない」と考えるのは原因論です。
これに対して、アドラーの目的論では「社交的になりたくない」という目的を達成するために、「過去のトラウマ」という理由を後付けしていると考えているのです。

アドラーはネガティブな目的ばかりではなく、ポジティブな目的を持つことが大切だと力説しています。
ネガティブな目的は、「人から承認を得る」「自分の利益の最大化を目指す」「自己顕示欲や名誉欲」などを追い求めることです。


「共同体感覚を育む」ためには、「貢献したい」「協力したい」「幸せになりたい」という目的を持つことです。
自分さえよくなればよいというのではなく、共同体に所属している自分が、人の為に役に立つことを実行して、「人を喜ばせたい」「人を感動させたい」という目的を持って行動することが肝心だということです。





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Last updated  2025.07.30 06:36:29
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分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 長谷川勤さんへ 読んでいただいてありが…
長谷川勤@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田理論学習のすすめ のブログ 本日初…

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