森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.09.29
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他人と比較して劣っていると思えば劣等感を抱き、優れていると思えば優越感を抱くことがあります。

劣等感は他人と比べて自分が劣っていると感じる状態です。
劣等コンプレックスとは、劣等感を向上心の原動力にするのではなく、自己嫌悪、自己否定するようになることです。
優越感は他人と比べて自分が優れていると感じる状態です。
優越コンプレックスとは、自分の優位性を誇示することで、他人を否定して見下すようになります。

神経質者の場合は、劣等感的差別観を抱きやすいと言われています。
これは、誰でも持っているような自分の小さな欠点や弱点をことさら過大に評価して、これがあっては自分の将来に禍根を残すことになるので、人並みに引き上げようと考えることです。
自分で自分自身を全否定してしまうような極端なものの見方・考え方と言われています。

劣等感や優越感は自然に湧き上がってくるものでコントロールすることはできません。

アドラーもこれを否定してはいません。
とくに劣等感については、すべての人が持つ、より良い自分になりたいという向上心の原動力になるものであると述べています。
つまり劣等感は神様が与えてくれた自分への贈りものと考えていたのです。
優越感については、周りの人に感謝の気持ちを伝えるようにすると人間関係が好転します。

アドラーは劣等感や優越感を乗り越えるために次の3つのステップを説明しています。

1、自己受容 (違いを認めて、受け入れる)
良いとか悪いとか評価することをやめて、不完全な自分をあるがままに認めることです。
相手と自分の違いを正直に認めることです。

2、他者信頼 (他者を仲間だと信じる)
たとえ、裏切られる可能性があったとしても、まずは信じることです。
相手を信じることで、競争相手ではなく、協力し合える存在としてみることです。
相手の行動を「私を攻撃しようとしている」と考えるのではなく、「何らかの目的のために行動している」と理解し、対話の姿勢をとることが大切です。

3、他者貢献 (他者に役に立つことをして喜びや感動を分かち合う)

他者貢献とは、「人の為に尽くす」といった建前上の目的ではなく、「人の役に立ちたい」「人を笑顔にさせたい」「人に感動を与えたい」という自分の欲求に基づいた目的を設定することが大事になります。

そのうえで、 ​​ 「理想の自分との比較」 ​​ をすることを勧めています。
昨日の自分より今日の自分が少しでも前に進んでいれば、それは成長であり、価値があるという考え方です。
劣等感や優越感の追及は、他者と自分を比較することから始まります。






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Last updated  2025.09.29 06:20:04
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分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 長谷川勤さんへ 読んでいただいてありが…
長谷川勤@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田理論学習のすすめ のブログ 本日初…

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