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お盆を含めて、この夏、色々な方々にお会いする機会がありました。初めての人、懐かしい人。普段は対面して話をする機会がない方々50人ぐらいと話ができました。もう少しじっくり話し込みたかったなあと思う事もしばしばありました。なかなか、時間を作るのは難しいですね。こうしてお会いできた方々とは、不思議なご縁があったのだと思います。同じ時を生きているほとんどの人とは、知り合うことさえないままなんだろうから、たとえひと時であっても、大切なご縁なんだろうと、このごろは思うようになってきました。身近な家族・友人・知人とも、遠くの家族・友人・知人とも、見知らぬ人たちとも、何のために日々、関わり合っているのかなあというのは、考えてみれば実に不思議です。世界と自分はつながっているようにも思えるし、世界とは切り離されて実に孤独な小宇宙にいるようにも思えます。自分という抜け出しようがない小宇宙が何であるのか。他者が何であるのか。他者との血のつながり、人としてのつながりをどう考えればいいのか・・・。そのつながりの中でどう生きていけばいいのか。それを突き詰めていけば、必ず「死が何であるのか、死をどうとらえればいいのか」という問題に行き当たります。現代の日本人はあまりにもこの「死」を考え、「死」と関わることを避けて、遠ざかり過ぎてしまってきたのではないのか・・・そんなことをずいぶん昔から、考えています。現代社会では、「死とその周辺」に触れる機会が少なくなってきています。したがって、「死」を語る機会も少なくなってきています。例えば都会で仏壇がある家なんて、なかなかありません。宗教は「死」が何であるかを解釈し、「死」との接し方を教えてくれるように機能してくれていたのではないかと思いますが、今や、私たちの生活と宗教は随分距離が離れてしまっています。(あー、また今年もお盆も彼岸も墓参りしなかった)宗教とは言う程でないまでも、人の生活に溶け込んでいたローカルな信心(?)も昔はちゃんと伝承されていました。北枕を避けるとか、霊柩車が来たら親指を隠すとか、お葬式から帰ったら塩で清めるとか...そういった生活上の信心の型?も、すっかり薄れてしまったように思います。そういう宗教や宗教的な「重いこと」に触れなくても、私たちの生活は成り立っていけるようになっています。宗教がらみでなくても、私たちに「死」を感じさせてくれるものは覆い隠すようにして私たちの日常生活から遠ざけられてしまっています。牛肉と牛の死はほとんどイメージの中で結びつくこともなく、給食時の「いただきます」が必要ないとまで言い出す人が出てくる始末です。(いただきますには、食材の命をいただきますの意がある)なんとなく忙しさに塗り込められた毎日を生きていれば、時はどんどん過ぎるし(ああ、いつの間にやら8月も下旬)、そうしているうちにいつの間にか年老いて死んでしまえば、手際のよい病院と葬儀屋がさっさと後片づけをしてしまいます。(病院や葬儀屋さんを非難しているわけではありません。)そんな風にして、「死」を生活の場から遠ざけてきてしまったことで、「死は何であるか」を考えることが無くなってきてしまっているのではないでしょうか。それはすなわち、「生きることが何であるか」に向き合うこともできなくなってきているのだろうと思います。私は無宗教です。だから自分で色々と考えて、「個体としての生命は永く生存することに耐えることができない。だから、コピーを作って種として生き延びようとする。」(要約してしまえばちょっと乱暴かもしれないです)という仮説を導き出し、それもとにして「死」や「生」についてをとらえようとしています。そんなに高尚で体系的な理論があるわけではありませんが、とりあえず時々、そういった考えを巡らせることによって、何とか今の自分という存在の整合性を保とうとしているのかもしれません。どんな結論に行きつくにしても、「死(≒生)について考える」ことが大事なのだと思います。四六時中考えているには重すぎるテーマなので、時々、箱から取り出して考える程度でいいとは思います。まず、大人がそういうことを時々は考え、子供にも死を考える環境・機会を与えてあげる必要があると思います。メメント・モリ「メメントモリ」というラテン語があり、「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」という意味の警句だそうです。「死を想う」という作業をもう少し取り戻すことができたら、浮足立った社会も少しは価値観をとらえ直し、落ち着くかも知れないと思っています。
Aug 22, 2009
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