
毎年のように、夏になると「海水浴中の事故」というニュースを目にします。
正直なところ、もうこういうニュースは見たくありません。
暑くて水に入りたい気持ちはすごくわかります。でも、あまり泳げない人は、海に入らないという選択肢も大事なんです。今日はその理由と、安全に遊ぶための準備についてお話しします。
まず知ってほしいのが「海はレジャー施設じゃなくて自然」ということ。
プールのように水が穏やかで、底も見えて、安全管理が行き届いている場所とはまったく違います。
海には、潮の満ち引き、風、波、そして「離岸流(りがんりゅう)」といった危険がたくさんあります。特に離岸流は非常に強く、気づかないうちに沖へと流されてしまいます。オリンピック選手レベルの泳力があっても、逆らって泳ぐのは難しいと言われているほどです。
よく「泳げる」と言う人がいますが、その基準って人によってバラバラですよね。
でも正直、世間一般の“泳げる”レベルは、海では危険なことが多いんです。
波や潮流の影響を受ける海では、ちょっと25m泳げる程度では、トラブル時に対応できません。
私の感覚では、「1000mノンストップで泳げて、安定して立ち泳ぎができる人」が、ようやく“ちょっと泳げる”を超えるくらいだと思っています。
それくらいの泳力があっても、自然の中では想定外のことが次々に起こるもの。だからこそ「準備」が命を守ります。
もしどうしても海に行きたいなら、ライフジャケットなどの浮力体のほかに、笛や防水パック入り携帯電話等を持っていき、伝達手段を確保しましょう。
あとは市営プールなどで以下の練習をしてほしいです。
1000mを止まらずに泳ぐ
1分以上の立ち泳ぎ
その場で浮く練習
この3つができるようになるだけでも、緊急時に自分の命を守れる可能性がグッと上がります。
海に入るときは「泳ぐ」だけじゃなく、「浮く」「待つ」という選択肢も大事です。パニックにならずに浮き続けられることは、本当に命綱になります。
「ライフセーバーがいるから大丈夫でしょ?」と思う方もいますが、それは大きな誤解です。
もちろん彼らはプロですが、監視できる範囲には限りがありますし、事故は一瞬で起こります。
海や川などの自然環境で遊ぶときは、自分で自分の命を守る「セルフレスキュー」が基本です。
開設されている海水浴場かどうか
天気予報(特に風と波の高さ)
体調(少しでも不調があれば海に入らない)
必要な持ち物(ライフジャケットや笛など)
この準備を怠らないだけで、事故のリスクはかなり減らせます。
海は楽しい場所ですが、同時に危険とも隣り合わせです。
「泳げるから大丈夫」と油断せず、自分の泳力を客観的に判断し、必要な準備をしてから海に向かってください。
楽しい夏の思い出を作るためにも、安全第一でいきましょう。
▶︎ 海で遊ぶ時の注意|海上保安庁
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