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2010年02月19日
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 ぶうの調子は、んん・・・どうなの?というところ。
 先週は、一日おきに「頭痛」で、土曜日には本当に脳外科の主治医が出勤してたら診てもらおうかな、と小児医療センターに電話したくらいです。幸か不幸かお休みだったです・・・。とにかく様子を見る・・・が続くのでした。

 まあ部活動の疲れがたまってきたのかな、と思うのです。今までも「がんばるぞ!」「あ・・エネルギーきれるー」とか、自分はやってるつもり、大勢の中にいたらかなりやれてない組・・とか、そんなところでした。

 そもそもね、入学して「部活はどうしようかなー」と迷っていたとき、中学で楽しかった吹奏楽部をのぞいてみたら、
「活動は、放課後は5時基本。時々4時。土曜はないことが多いけど、やっても3時までだよ。日曜は練習はなしさ。夏休みには合宿があるよ。海の近くになると思うよ。練習の後は、海で泳いだり、スイカ割りもすると思うな。バーベキューしたりそうめん流ししたり、楽しい部だよ」
と、説明があったというんです。だから「まあ、いいか」と。
  この時、身に迫る大変革に、先輩たちも気づいてなかったんですねー。

  「お楽しみサークル系」吹奏楽部に、新しい顧問先生の登場。
  毎日の活動時間の変更はもちろん、夏の大会にむけての合宿は場所は山の中の本格合宿所に変更。起床6時から夜10時まで、みーーっちり練習でした。後から聞くと、2,3年生が「これはもう今までとは違うんだ」と、強烈に感じたのはこの夏の合宿だったようです。朝の食事にも楽器を持ち、朝食後、リズムを体に刻むために楽器を持って行進、練習終了は夜10時、そのあとお風呂で就寝でした。


  「カリスマ」とはこういうものか、と目の当たりにした思いです。生徒たちは、生活がすべて部活になってしまった変化がいやではないんです。むしろ喜び。もっともっと先生に教えてもらいたい、うまくなりたい、心を合わせてよりよい演奏ができたら、それが感動、と心も変化してしまったんです。
  ぶうも、たまたまその中にいるのは、本当に幸運だと思います。

  うちが、この顧問先生が「ただものではない・・・かも」と思ったのは、転任してきたばかりだということも、すごい指導者だということも知らなかった一学期。部活動の指導からではありませんでした。
 体力がないし、体の管理でどうしても早く帰らなければならない日があるし(洗腸は2~3日に一度)、入部したら迷惑かけてしまうのでは、と親としては随分躊躇したのです。でも、顧問先生が「仮入部で、ぶうくんは楽しそうに演奏に参加してますよ。体の調子をみながらでいいですから、参加してみませんか?」と言ってくださったんです。
 --なんか練習もあんまりきつくないみたいだし、先生がそう言って下さるなら、大丈夫かな。

 しかし実際の活動となれば、自分の学校の校舎の中はバリアフリーだからいいものの、他校との合同練習、野球部の応援、御呼ばれのイベント会場etc、階段が2段あったらもう車いすは介助一人では足りません。専用のトイレも必要です。「車いす介助」は、学校教育の場ではない部活動の中で、そうそう頼むわけにはいかない、と思っていました。中学の時は、みんなが乗ってるバスの後ろからぶうは車ですべてついて行きましたし。

 顧問先生は、「大丈夫ですよ。もう高校3年生なんて大人の体格ですよ。ぶうくん一人くらい、なんとでも運べますよ。バスもOK、階段もOK。本人がいやでなければ、どこにでもみんなと行きましょう」と、言ってくださいました。

 でも、やっぱり中学の苦い思いがあります。
 一回、二回は珍しいし、いいことやってあげてるという気持ちから、喜んで手を貸してくれていても、一緒に過ごす時間が長ければ、それが日常になるんです。
 「またかよー。回数おおくね?」
 「なんか甘えてない?」

 「毎回毎回、やってもらって当たり前と思ってる態度がむかつく」等々介助する側は思ってくるし、介助してもらう側も感謝の気持ちが「当たり前」に流れたり、自分のために時間と力を使ってくれてる相手を思う気持ちを忘れたり・・・。
 気まぐれで「やめた」と、そっぽを向かれたら、こちらはもう身動きができなくなってしまうんです。

  ぶうを見てると、ぶうなりにすごく迷惑かけないようにと気を遣っているんです。だけど、ぶうは介助する立場になったことがない、いつも介助してもらう側なんです。だから、他の人がどう思うか、ちょっとにぶいところがあるように思います。
  それを、「いい気になってる」とか「横柄だ」と責められても、どうしていいかわからない・・・。もし先生が「それくらいわかるのが当たり前。みんなに嫌われて当然。自分で考えて反省しろ」という立場をとったら、ぶうはわからないものはわからないし、見えないものは見えない、よってその集団の中にいられなくなってしまいます。

 学校の中だったら、親が先生と話し合うこともあるでしょうが、部活動だったら辞めるしかないでしょう。とても好きな音楽活動なのに、仲間になれなかったら悲しいです。

 でも、そんな心配、軽々とふきとばしてくれました。

 「手を貸すのがいやだなんていう生徒がいたら、私が締めてやる。体のハンディは、誰もが一生のうちには何らかの形で絶対関わるんですよ。ぶうくんは、これから先社会に出るんでしょ。そうしたらやっぱり手を借りるでしょ。ぶうくんも他の生徒も、私も勉強ですよ」と、言うのです。

 ええええ・・・・「みんな勉強」だなんて、なんて素敵な言葉!
 それから本当に、一度も躊躇することなくぶうには必ず、手が差し出されたんです。
 それを「当り前でしょ」と言ってくださる先生、これはすごいよ!とすっかり親も「カリスマ」に心奪われたのでした・・・。
 生徒も、やっぱり「高校生」。ハンディがある、弱い立場ってどういうことか、考える力があるというか、世界を一つ広く見る力があるように思いました。

 だけど、ですねー、そうはいってもだんだん活動は内容濃く、時間もぎっちりかけるし、なかなかぶうにはきつい。いったん中に入れば、音を構成する部員の一人になりますし、みんなが打ち込んでる中、どうしても体調管理(洗腸)のために抜けて帰らなければならない。「弟」として、喜んで面倒見てくれていた3年生は引退、卒業です。

 「勉強」は、時々苦い。いろんな場面があって、環境はいつも同じではないのも勉強です。うまくいくときもいかないときもあり。
今、ぶうを見てると、まあまあ後から「あの時は、時間に追われて練習きつくて大変だったけど、ものすごくおもしろかった」と思い返す気がするんです。

 健常な人たちとは同じようにはいかない自分の体と、うまく折り合いをつけて、自分なりに楽しむさ。

 今週、ものすごく寒くて、時々雪。でもなんとか学校の授業も部活も出ました。
 もうすぐ高校一年修了。ぶうの貴重な青春の一ページが、楽しい出来事いっぱいでうまってます。





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最終更新日  2010年02月19日 15時12分54秒
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