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2016年12月16日の安倍首相とプーチン大統領による共同記者会見での発言詳細(新聞報道より)の一部抜粋記者 : 平和条約締結交渉に関するプーチン氏の主張が日本側から見て後退している印象がある。プーチン氏: 私の考えでは(領土問題で両国が主張を繰り返す)歴史的なピンポンはやめた方がいい。共同経済活動を実現すれば、北方領土は両国間の反目の種ではなく、両国を結び付ける場所になる。共同経済活動に関する協力によって、最終的な解決に近づく形に持っていくことが大事だ。 一九五六年の日ソ共同宣言調印前、当時のダレス米国務長官が「(四島ではなく二島をソ連に要求し)米国の国益を損なうことをしたら、沖縄は完全に米国の主権下に置かれる」と警告した。日本と米国が特別な関係にある中で、どう日口関係を進めるのか分からない。ロシアの懸念を考慮してほしい。引用以上。 たまたま見たTVの実況では「警告した」のところは「恫喝した」と通訳が訳していました。「日本と米国が特別な関係にある中で」とは、『全国土に米軍基地を提供している(させられている、さらには自らの主権を回復しようとのアガキをするどころか、進んで尾っぽを振っている)従属国家日本とは、どう(対等な)日露関係をすすめたらよいというのか。(できる訳がない)』の意味である。「ロシアの懸念を考慮してほしい。」とは、『そのことが本当に解かっているのですか?』の意味である。「当時のダレス国務長官」とは、『ジョン・フォスター・ダレス、ロックフェラー財団理事長、米の陰の政府と呼ばれるCFR(外交問題評議会)の理事の経歴を持つ人間であり、 時は1933年1月4日、ケルンのクルト・フォン・シュレーダー男爵邸で、「ナチ党首ヒトラーの首相、パーペン元首相の副首相」体制作りのための資金を確実に提供するという密約の会談に立ち会っていた男である。弟のアレン・ダレス(後1942年戦略情報局OSSヨーロッパ支局長、戦後1953年2月 CIA長官に)も同席していた。 この会談にジョン・フォスター・ダレスが出席していたのは、クーン・ロエブ商会の法律代理人の資格でであった。(日露戦争軍資金のための日本国債(英貨公債)を引き受けたあのヤコブ・シフ(ゆだや、ロスチャイルドの米代理人)のクーン・ロエブ商会である。)』 当ブログがたびたび掲げる下のcaricatureに出てくる「CFR」(COUNCIL ON FOREIGN RELATIONS)の文字は意味もなくかいてあるのではないのです(六芒星も意味なく書いてある訳ではないことに留意)。時空を超えて一貫する「或る shadowy power」は確実に存在しているのである。「陰謀論!?」といって思考停止する日本人は、永久に上滑りを続けていくしかないのである。元KGB議長のプーチンには過去の歴史の重要な事柄・背景のすべてが input 把握されているはずである。時は1951年、9月4日、 サンフランシスコ講和会議(8日、「平和条約」調印。ダレス全権大使、吉田茂主席全権・池田勇人蔵相(吉田の右腕となっていた)・一万田尚澄日銀総裁他、白洲次郎全権団顧問)。→ 8日午後、米陸軍第六司令部にて「日米安全保障条約」調印→ アチソン国務長官Vs吉田茂単独にて調印 → 米軍の日本(永久)駐留が決定。→ 再軍備の密約。ダレスが対日講和条約の中身を調整の為に連合国(英・フイリピン・豪等)を飛び回っていたこの年の前半に発せられた一つの電報を発掘した人がいる。 在日本英大使館発 英外務省宛『北方領土問題についての意見具申:来るサンフランシスコ講和条約では、連合国は日本に千島列島を放棄させることとなる。その際には千島の範囲を出来るだけ曖昧にさせておくのが望ましい。そうすれば日本とソ連は島をめぐり喧嘩し続けることとなる。この状況は我々に望ましい』(1981年公開)上記の shadowy power と虚々実々の駆け引きをしながらロシア国民の利益を守ろうとしている、元KGB議長のプーチンと、ぬるま湯に浸かったことしかない世間知らずのボンとでは、まともな会話は成立しえるわけがなく、坊やにやんわりと合わせながらの言葉を発しながら、ときにチクリと本当の言葉を掲げてみても、その深い意味には思いも寄らない・・・。 講道館ではにかみの表情を見せるプーチンは、素の顔でもあるのでしょう・・・素は好漢?
December 18, 2016
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■何のための日露外交なのか? 領土問題に焦る安倍首相の足元を完全に見透かしている。安倍首相はプーチンの策略にはまったのか。元外交官の天木直人氏はこう言う。 「すべての原因は、安倍首相が功を焦ったことです。領土が引き渡される客観的な状況がないのに“歴史に名前を残す”と前のめりになった。解決するメドもないのに突っ走った“拉致問題”と同じです。安倍外交は、国際情勢も把握せず、いつも情緒で動いている。最悪なのは、北方領土問題は、引き返せるチャンスがあったのに暴走したことです。ロシアは日本に対して『北方領土に米軍が駐留する可能性はあるのか』と、何度なく聞いています。これは、日米関係を見直さないと北方領土は渡さない、というロシア側のメッセージです。北方領土に米軍が駐留することは、ロシアにとって死活問題。彼らにとって北方領土は経済問題ではなく安保問題なのです。日米安保が存在する限り、北方領土を渡すつもりがない。なのに、安倍官邸も外務省も、ロシアのメッセージに気づかず、自ら経済支援を提案しているのだから、どうかしている。プーチン大統領に騙されたというより、これは自爆ですよ」 領土は1ミリも動かず、巨額の税金だけ奪われることになる。一体、安倍首相は、誰のために外交をしているのか。
December 15, 2016
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・・・未熟な少年が仮面を被った悪魔に引きづられHellの奈落へと向かうさまが瞼に浮かんで来ます。明治44年(1911)に漱石が講演で語った言葉、「・・・我々の遣っていることは内発的でない、外発的である。・・・現代日本の開化は皮相上滑りの開化であると云うことに帰着するのである。・・・事実やむを得ない、涙を呑んで上滑りに滑って行かねばならないというのです」(『現代日本の開化』) 100年経った今日、大戦で原爆でぼろくそにやられようがなんのその、本質的反省のない大和の民族は、前も後ろも看ることをしらないやまとんちゅーは、漱石によって深く深くその本性を見抜かれていたようでありんす。 押し付けられ憲法の改正(対米自立??)を叫びながら、喜々と彼らの檻の中へ入ろうとしている精神分裂状態には怒りを越して悲惨でしかないのでありんす。 (つづき)〈脱・専守防衛〉の編成つぎに、新設司令部と部隊に映しだされた「集団的自衛権」の〈動くかたち〉をみよう。 「陸上総隊」(仮称)という名の新司令部ーー自衛隊準機関紙『朝雲』によれば「創隊以来の大改革」と形容されるーーが、2017年度業務計画案にもられた。その隷下に〈日本版・海兵隊〉ともいえる「水陸機動団」(仮称)が創設される。 計画案によると、陸上総隊は「陸上自衛隊における全国的運用態勢強化に資する統一司令部」と位置づけられ、「統合運用の下、作戦基本部隊(師団、旅団)や各種部隊等の迅速・柔軟な全国的運用を可能とするため」とされる。また、水陸機動団の創隊理由は、「島嶼への侵攻があった場合、速やかに上陸・奪回・確保するための本格的な水陸両用作戦能力を新たに整備するため」である。指揮一元化と機動戦力造成。どちらも〈脱・専守防衛〉の司令部と部隊だ。 ふたつのねらいがある。①従来、陸上幕僚長のもと、地域割拠・並立型であった地方駐屯の「方面隊」を、統合幕僚長の指揮下の一元・直立型指揮系統に改組し、機動展開力向上をはかる。②それにより、米陸軍と堅固なカウンターパート関係をつくりあげ、統合運用ーーー共同作戦・共同兵粘―ーーを可能にする。どちらも集団的自衛権容認、新ガイドライン「戦争法」によって初めて可能になった、〈海外で戦う自衛隊〉に向けた改革である。(ブログ注:「アミテージ・ナイレポート」の指示に沿ったものである) 自衛隊の〈外征軍〉への脱皮衝動をーーーまえに自衛隊定員をEU諸国と対比させたようにーーーここでは明治初期の陸軍と、自衛隊初期の歴史にさかのぼってみる。 建軍直後の明治陸軍は、要衝都市に常置した軍駐屯地を「鎮台」と呼んだ。鎮守の杜の守護者の言意で、文字どおり専守防衛(と同時に内乱にそなえる)配置だった。全国6ヵ所(仙台・東京・名古屋・大阪・広島・熊本)に置かれ兵力約6万人。西南戦争(1877年)にいたる武士の反乱と戦ったのは、この鎮台兵である。それが、機動性と臨機・柔軟な運用力にとむ「師団」に改編されたのは1888年のこと。理由は、中国を想定敵国とし日清戦争(1894~95年)に向けた準備のためであった。全国六鎮台は、第一~第六師団に組みかえられ、まもなく朝鮮半島と中国の戦場におもむいた。以後の帝国陸軍は、師団と連隊を基幹とし「大陸国防策」を旗印に肥大化をかさねていく。 戦後再建された「警察予備隊」(1950年)もまた、鎮台と類似の「管区隊」を基本編制とした。外敵の脅威よりも国内治安対策ーー革新勢力が引きおこす間接侵略の脅威ーーに主眼が置かれていたからである(1952年の「血のメーデー事件」から「60年安保騒乱」まで、出動寸前の事態がいくつか記録されている)。自衛隊発足とともに「方面隊」と改称されたが、防衛庁長官のもとに五方面隊(札幌・仙台・東京・伊丹・熊本)が個々に並びたって警備区域を受けもつ地域部隊の性格にかわりなかった(それは警察庁と各県警本部との関係にやや似ている)。 図1 陸上総隊(仮称)の指揮関係図2 陸上総隊司令部(仮称)組織イメージ そうした経緯をたどると、「方面隊」の垣根をまたいで陸自部隊を全国運用する統一司令部・陸上総隊の誕生は、(『朝雲』が書いたように)「創隊以来の大改革」であるにちがいない。 同紙に掲載された「陸上総隊司令部(仮称)組織イメージ」に、②の意図がはっきり映しだされていて、新ガイドラインーー戦争法のつながりが読みとれる。 図2を見ていただきたい。総務(Gー1)、情報(Gー2)、運用=作戦(Gー3)、後方運用=兵姑(Gー4)とならんだ組織図のGー5のところに「日米共同部」が並記されている。公然登場したこの「部」こそ、ガイドラインに書きこまれた「共同計画策定メカニズム」(Bilateral Planning Mechanism=BPM)が実地に移されたことをしめすものだ。 ガイドラインの「共同計画の策定」の節に以下のように記述されている。 「日米両政府は、平時において、日本の平和及び安全に関する緊急事態について、各々の政府の関係機関を含む改良された共同計画策定メカニズムを通じ、共同計画の策定を行う」 その「共同計画策定メカニズム」のかなめにあたるのが「日米共同部」で、(やがて創出される)「日米共同司令部」の土台となるはずだ。そのことは、陸上総隊司令部の本体が朝霞(埼玉県)に置かれるのに、「日米共同部」だけが座間(神奈川県)に派出されることによって推測できる。座間には「米陸軍キャンプ座間」があり、2007年に「米陸軍第一軍団前方司令部」がここに移駐してきた。 第一軍団は、アメリカ西海岸からアジア太平洋地域を担当する地域コマンドで、米太平洋軍(ハワイ州)の指揮下にある。 ということはつまり、陸自全部隊を一元指揮することになる陸上総隊が、共同計画策定メカニズムーー日米共同部をつうじ米陸軍第一軍団のカウンターパートとなることを意味する。米陸軍キャンプ座間には、二〇一三年以降、陸上自衛隊の直轄部隊(空挺団、ヘリ団など)を傘下にもつ「中央即応集団」(図1には「CRF」と記載)が司令部を置いていたが、今回の改編によって中央即応集団は陸上総隊に吸収され、陸自の最高司令部が米地域軍と直接ドッキングすることとなるのである。日米共同司令部のミニチュア版が在日米軍基地内に誕生、といっていい。 新ガイドライン(2015.4.27ワシントンで協定締結)では、もうひとつの新機構、「同盟調整メカニズム」(Alliance Cordination Mechanism =ACM)設置も予告されている。そこには、「このメカニズムは、平時から緊急事態までのあらゆる段階において自衛隊及び米軍により実施される活動に関連した政策及び運用面(注:operation)の調整を強化する」 と書かれる。ふたつのメカニズムについて、統合幕僚監部が2015年5月26日に主要幹部向けテレビ会議で説明した記録(国会提出)による、 「本ガイドラインの中には、それら(平和安全法制関連)法案が成立しなければ実際に実施できない内容を含む点に留意が必要です」 と、まず、ガイドラインあっての戦争法案である関係が確認されたうえで、 「調整メカニズムについては、旧ガイドラインにも記載はありますが、本ガイドラインでは名称を新たに『同盟調整メカニズム』とし、平時から利用可能としている点が大きな特徴です」 と〈平・戦時に切れ目みない共同対応〉が強調され、いっぽう「共同計画策定メカニズム」のほうは、「共同計画については、旧ガイドラインでは『検討を行う』とされていましたが、本ガイドラインをもって、策定・更新の実施が明記されたのが特徴です」と、新ガイドラインの〈前進性〉を解説している。 大づかみにとらえると、「共同計画策定メカニズム」は軍・軍連携の共同司令部的なもの、「同盟調整メカニズム」は省庁横断的なバックアップシステムと理解でき、目下具体的な内容をつめる作業がーー安倍政権のもとで2013年に発足した国家安全保障会議(日本版NSC)のなかでーー進行中なのだろう。だが、その進捗状況は特定秘密保護法(これもNSCと同時期に施行された)の壁と闇にかくされる。 いずれにせよ、戦争法案の強行採決によるガイドラインの実効性確保--戦争法制定が、陸上総隊設置に表象される〈戦う自衛隊〉への道をひらいたのである。 自衛隊の進む方向 では、戦争法のもと、自衛隊活動はどのように展開してい閣議決定で「武力の行使の新三要件」が集団的自衛権行使をふくむ概念に拡大された結果、自衛隊の武器使用=武力行使の歯どめは(憲法九条以外)事実上消滅した。 あらためて「新三要件」をみておく。①我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由およ福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること②これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと③必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと 傍線部分が新解釈である。①が変更された結果、③はどこまでも伸長できる。そのもとで11法の制定・改正がなされ自衛隊の行動領域拡大を生じさせたのである。 おもなものをあげると、①武力攻撃・存立危機事態法(新設)②重要影響事態法(周辺事態法を全世界に拡充)③自衛隊法(「任務・行動」の条を拡充)④国際平和支援法(派兵恒久法。新設)⑤PKO協力法(駆け付け警護・宿営地共同警護などを拡充) などである。新法と改正法により、自衛隊の武器使用の場と権限は格段にひろがった。そして「共同計画策定メカニズム」が生みつけた「陸上総隊・日米共同部・キャンプ座間」にしめされるように、 海上自衛隊の最高司令部、自衛艦隊は横須賀基地(神奈川県)で米第七艦隊と、 航空自衛隊・航空総隊も横田基地(東京都)で米第五空軍と〈合体的統合〉をとげ、「我が国と密接な関係にある他国に対する」軍事行動にそなえることになる。その細部は特定秘密に指定されうかがい知れない。しかし方向性は、ガイドラインと戦争法の条文政府間文書を読みとくことで予測できる。 変化の第一は、岸田文雄外相とケネディ駐日大使のあいだで9月26日に署名された「改定・日米物品役務相互提供協定=ACSA」により生じる。 これはガイドラインと戦争法をつなぐ政府間取り決めで、地球規模にわたる兵姑支援―-世界各地に展開する米軍への物資補給・弾薬提供が可能になる。ACSAは「訓練時の物資提供」にはじまった(1996年)のだが、改正のたびに範囲が訓練ーー日本有事ーー周辺事態へとひろがり、ついに〈戦争法ACSA〉にいたった。 今次は地理的制約が撤廃され、また「存立危機事態」や「重要影響事態」下の弾薬の提供、発進準備中の軍用機への給油を現実のものとした。 同協定の国会承認はまだだが、発効すると戦争法の引火点はいちだんと高まる。なぜなら、従来のこうした対米協力は、たとえば9・11後の「テロ特措法」(給油支援)、イラク戦争時の「イラク特措法」(航空輸送支援)のように、そのつど「特措法」をつくり対応してきたのだが、 新制定された派兵恒久法と改定ACSAが結合することにより、いつでも発動可能となるからである。 協定の批准がなされれば、北朝鮮攻撃に向け「発進準備中の軍用機への給油」や日本海公海上を行動する「米艦船にたいする弾薬提供」が生起しかねない。 第二に、突発的に起こりうる事態もある。「米艦防護のためめ武器使用」が〈仕掛け線〉となる事態だ。「平時の米艦防護」という協力のかたちで、これは国会承認を必要としない。武器の使用基準と程度は現場指揮官(護衛艦艦長など)の判断にゆだねられる。 自衛隊法95条には、武器、弾薬、艦船などを防護するため、「自衛官は、必要と判断される限度で武器を使用することができる」とある。これは「自隊防護のための武器使用」にあたり危険物管理の措置なのだが、 新ガイドラインには「平時からの協力措置」のなかに「アセット(装備品等の防護)」という新項目がはいり、 「自衛隊及び米軍は、訓練・演習中を含め、連携して日本の防衛に資する活動に現に従事している……ときは、各々のアセット(装備品等)を相互に防護する」と規定された。 これをうけ改正自衛隊法は、あらたに95条の2として「合衆国軍隊等の部隊の武器等の防護のための武器の使用」をくわえ、新条文を「自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に従事している米軍部隊(共同訓練も含む)の武器等を防護するため、必要と判断される限度で武器を使用することができる」とした。 これを自衛隊の現実活動にあてはめると、どうなるか? 内閣官房作成の説明文書「安保法制の検討状況」(2015年4月27日付)の例示によると、「武器等防護」が適用される状況として、 「アメリカ合衆国の軍隊が行う我が国の防衛に資する情報収集活動又は警戒監視活動(弾道ミサイル等に関するものも含む)」や、 「合衆国軍隊等の部隊が行う我が国を防衛するために必要な能力を向上させるための共同訓練」があげられている。いずれも「平時」の行動だ。安倍首相が力説した「米艦による日本人婦女子の輸送」などどこにもない。 弾道ミサイル監視は、米海軍が日本海で日常的におこなっている活動で、日米共同訓練もひんぱんに実施されている。こうした活動のさなか、たとえば米艦にたいし北朝鮮の艦艇から-ー韓国軍艦艇に対し何度もあったようにーー攻撃がしかけられた場合、同一海域で行動中の護衛艦艦長は、ほぼ自動的に「米艦防護」のため、砲かミサイルの発射命令をくだす決断に追いこまれる。北朝鮮をとりまく情勢を考えると、いつ起きてもふしぎではない想定といえる。 また、同例示は、「事態が緊迫した場合にアメリカ合衆国の軍隊以外の外国の軍隊が行う」場合にも同様の措置を求めているので、「武器等防護」をブリッジにして日・米・韓や日・米・豪へと、場と状況はかぎりなく拡大するおそれがある。共同訓練を実戦の瀬戸ぎわまで引きあげる効果をもつものだ。 この〈トリップワイヤー型〉武力行使は、「部隊自衛権」ないし「ユニット・セルフディフェンス」と呼ばれる(「マイナー自衛権」という概念でも説明される)。憲法九条の「武力行使」の定義をさらに切りちぢめ、他方、「武器・部隊防護」を名目とする武力行使条件をいっそう拡大する論理である。 日中戦争の起点となった「盧溝橋事件」やベトナム戦争の転換点となった「トンキン湾事件」などで知られるとおり、出先に中央または文民統制はおよびにくく、独断専行、恣意の判断を生じやすい。そのような事態を引きおこしかねない自衛隊活動が、ガイドラインに領導され、改正自衛隊法のもとで現実行動に移されたのである。 もうひとつ、第三の問題点として、「捜索・救助活動における協力」という戦場への接近もある。この部分は、本誌2016年2月号掲載の「三つの同盟と三つのガイドライン」(下)、「見逃された捜索・救難活動という『蟻の一穴』」に詳述したので簡略にとどめるが、ガイドライン「日本以外の国に対する武力攻撃への対処行動」に記述された「自衛隊及び米軍は……戦闘捜索・救難活動を含む捜索・救難活動において、協力及び支援を行う」という箇所だ。米軍のいう"Conbat search and rescue"の典型的なかたちは、ウサマ・ビンラディン襲撃や敵地に不時着したパイロット救出などを指すが、ガイドライン=戦争法下の日米協力は、そこにも踏みこんだ。 しかも派兵恒久法「国際平和支援法」の「捜索救助活動」は、「戦闘行為によって遭難した(諸外国の軍隊等)戦闘参加者……の捜索又は救助を行う活動」については、たとえ「戦闘現場」であっても、「既に遭難者が発見され、自衛隊の部隊等がその救助を開始しているときは、……当該遭難者に係る捜索救助活動を継続することができる」 と規定する。 自衛隊法八四条の五「後方支援活動等」にも同文がもられた。 これも〈仕掛け線〉のひとつとなる。 以上のように、戦争法は「憲法下の集団的自衛権容認」という根源的な問題点とともに、国会での逐条審議がまったくおこなわれなかったゆえに、細部について数おおくの〈法の下剋上〉を内蔵させたまま、実行段階に移ろうとしている。 自衛隊と米軍の「軍・軍連携」にいくたの新局面をくわえた〈ガイドラインと戦争法の結合〉、それが編制・装備・作戦全般にわたる〈自衛隊変貌〉へと波及しつつある現状を、まず正確に知り、かつ恐怖することからはじめなければならない。引用 以上。追;12月6日に死去された 我が敬愛する「安保徹博士」に哀悼の意を表します。
December 11, 2016
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国民目線を持った軍事評論家である前田哲男氏に、一般メデイア等で流布されることのない、密かに(?)進められている自衛隊司令組織の改変の実態を学んでみたいと思うものです。【〈自衛隊変貌〉へと波及しつつある現状を、まず正確に知り、かつ恐怖することからはじめなければならない。】まずは自衛隊概要;次に2012年8月の「アミテージ・ナイ報告書(命令書)」(CSIS)の概要を。念頭に入れておけばその深層を理解し易いかもしれない。ついでに(といってはなんであるが)いつものこのcaricatureも背景の理解に役立つはずであります。以下、「世界」2016.12記事より米軍と一体化する自衛隊編制・装備・作戦【前田哲男】ジャーナリスト。軍事評論家。一九三八年(S13)生まれ。著書に『PKO‐その創造的可能性』(岩波ブックレット)、『有事法制―何がめざされているか』(同)。『ハンドブック 集団的自衛権』(同、共著)、編著に『自衛隊 変容のゆくえ』(岩波新書)、『岩波小辞典 現代の戦争』など。近年の防衛費の推移。防衛省『我が国の防衛と予算‐平成29年度概算要求の概要』より日本の安全保障政策に〈ビッグ・バン〉をもたらした安保法制=戦争法が成立して1年たった。 証券界ビッグ・バンが東京とニューヨーク市場の垣根をなくしたように、〈安保ビッグ・バン〉は、閣議決定による「集団的自衛権」行使容認(2014年7月1日)および政府間取り決めの「日米防衛協力指針」(ガイドライン)(2015年4月27日)を起爆力に、(宇宙生成とは逆に)物質=憲法九条にたいする反物質=安保法五条(共同防衛)の優位を確実なものとし、改憲派の〈仮想現実〉だった集団的自衛権の行使を顕在させつつ、実施段階にいたった。 その露頭が、〈戦う自衛隊〉への跳躍台となる南スーダンPKOへの新任務付与ー「駆け付け警護」「宿営地の共同防衛」ーと、来年度防衛予算要求・業務計画案にもられた編制・装備・作戦全般にわたる「日米一体化」の達成だろう。 そうした〈膨張する安保宇宙〉は、やがて、南シナ海で米軍がおこなう「航行の自由作戦」参加や、北朝鮮に向けた敵基地攻撃論に収斂していくのかもしれない。 以下、新ガイドラインと戦争法がつくりだす現実を点検しながら、同時に、過去との照合、また、それに代わる対抗構想も念頭に置いて、安倍政権の「積極的平和主義」や「統合機動防衛力」構築なるものの実体をみていく。 防衛装備の〈爆買い〉 防衛省は二〇一七年度防衛関係費に五兆一六八五億円を要求した。前年比二・三パーセント増、第二次安倍政権下で五年連続の増額となる。防衛費押しあげの最大要因は、〈爆買い〉ともいえる高額兵器の購入にある。「主要な装備品等」のリストを見ると、・F-35戦闘機(六機) 946億円・滞空型無人機(一機) 173億円・ティルト・ローター機(四機) 393億円・新空中給油機(一機) 318億円・弾道ミサイル開発費(二種) 1872億円 などが並んでいる。 ティルーローター機とは新型輸送機オスプレイのことだ。F135戦闘機と弾道ミサイルは国際共同と日米共同による開発だが、ほかはFMS(対外有償軍事援助)によるアメリカ軍需企業からの購入品で、米国製高額兵器の急増が防衛費をふくらませる因をなす。本村伸子議員(共産党)の指摘によると、2012~16年度に予算化されたF-35購入費など「その他関連装備費」1237億円の大部分は米政府への支払いだった(2016年2月18日、衆・予算委)。これら新装備は(のちにみる)部隊の改編‐‐-陸上総隊や水陸機動団の創設-―ともむすびついている。 また、武器購入費の大きな部分は「後年度負担」という最長10年払いの〈ローン会計〉に依存していて、来年度予算分だけで2兆5052億円にのぼる点にも注意を要する。後年度負担の累積額は4兆6537億円にのぼり、防衛費の硬直化、不透明性をまねいている。 ふりかえると、日中戦争開始直後の1937(S12)年9月、陸海軍予算にとつじょ「臨時軍事費特別会計」なる費目が出現したことがある。「事件ノ終局マデヲー会計年度トシテ経理スル」予算だ。「費途ハ遺憾ナガラ之ヲ説明スルコトヲ差控へ」とされ、議会は「其借全部ヲ承認スル」(帝国議会議事録)のみだった。「臨軍費」は日中戦争から太平洋戦争期にかけ際限なく増大していく。いま、防衛本予算にせまる勢いでふえる後年度負担経費をみると、〈自衛隊版・臨軍会計〉再現の想いが起こる。軍事予算の〈失われた25年〉 とはいえ、防衛費のなかで最大部分を占めるのは「人件・糧食費」である。2017年度は2兆1551億円が常備自衛官24万7185人の経費に充てられる。予算額の41.7パーセントにもなり、ざっと一人当たり年間900万円がマンパワーの給与・衣食住に投じられる計算だ。来年度616人の増員予定なので約60億円ふえる。これほどの自衛官が必要なのか、という疑問もわく。編制・装備について検討するまえに、まず、日ごろあまり問題にされることのない「自衛隊のマンパワー」を切り口にしてみよう。それは「専守防衛」にふさわしい規模なのか?「中国の脅威」をかかげれば正当化できるのか?英国際戦略研究所(IISS)発行の「ミリタリー・バランス」2016年版からEU主要国の現役兵力数を抜きだしてみる。 2015年 陸軍 海軍 空軍 1990年ドイツ 17万8600 6万450 1万6150 2万8600 47万6300フランス 20万8950 11万1650 3万6050 4万3600 45万3100イギリス 15万4700 8万8300 3万2500 3万3900 30万100イタリア 17万4500 10万2200 3万400 4万1900 36万1400自衛隊 24万7150 15万1000 4万5500 4万7100 24万6400アメリカ 138万1250 50万9540 32万6800 16万5150 202万9600左端が現在、右端は1990年版(冷戦終結時)の数字である。下段に自衛隊と米軍の兵力推移もかかげた。 おどろくべきは、ドイツ、フランス、イギリス、どの国の兵力も自衛隊よりすくない事実である。いったい、ドイツ陸軍の現役兵(肖ぞヽ)が陸上自衛隊員の半分以下などと信じられるだろうか? 海上自衛官のほうが英国海軍軍人より一万人以上多いというのも想像外のはずだ。しかし現実は、自衛隊の常備兵員数が、英・独・仏・伊より総兵員数および陸・海・空どの部門でも大きく上まわる。理由は明瞭。EU諸国が冷戦後、軍備縮小へと向かったあいだに、自衛隊はその努力をまったくしなかったことにつきる。EU各国がマンパワーを半減以下に縮小させた25年間、自衛隊は冷戦期の規模を維持したままだった。米軍でさえ約30パーセントの兵員削減を実施しだのに、である(遅ればせながら中国も人民軍30万人削減に乗りだした)。 差違の根底にあるのは、安全保障観のへだたりであろう。EUは1990年代、「共通の外交・安全保障政策」に転換した。「軍事力は国家間の紛争解決のための正当な道具ではない」を基調とし、「共通の安全保障のためには軍備削減および質的制限が必要である」の指向にたった〈WIN-WIN型安全保障〉の導入だった。そのもと「欧州通常戦力削減条約」(CFE)がむすばれ、戦車・装甲車・火砲・戦闘機・攻撃ヘリにおける国別の保有上限設定と段階的削減がおこなわれた。それが兵員縮小と連動したのである。 したがって、兵士数だけでなく主要兵器においても劇的な削減がなされた。おなじ期間(1990年と2015年)における正面装備(戦車・戦闘機・主要艦艇)の推移をみると、・ドイツ軍の戦車(MBT)は7000両から306両に減った(フランス軍1392両→254両、イギリス軍1314両→227両、イタリア軍1220両→160両)。いっぽう、日本の戦車保有数といえば、1200両から777両への減少にとどまっている。・作戦機(combat capable)でも、ドイツ空軍の1990年683機が2015年235機に、仏空軍849機が281機、英空軍530機が254機、伊空軍449機が244機へと大幅に減っている。同時期の日本の作戦機は422機から557機に増強された。 海軍勢力もみておこう。仏、英が攻撃型空母と原子力潜水艦保有国であるため単純な比較はできないものの、「主要水上戦闘艦」(Principal surface combatant)の保有数で1990年と2015年をくらべると、左のようになる。・独14隻 → 15隻 (潜水艦24隻→5隻)・仏41隻 → 23隻 (潜水艦17隻→10隻)・英48隻 → 19隻 (潜水艦24隻→10隻)・伊三32 → 19隻 (潜水艦9隻 →6隻) ここにも「共通の安全保障」の成果が顕著だ。これにたいし海上自衛隊の「主要水上戦闘艦」は、総隻数こそ1990年の66隻から2015年には47隻に減ったが(まもなく54隻に増勢)、ゼロだったヘリ空母(日本だけ「ヘリ搭載型護衛艦」とよぶ)が2隻(やがて4隻になる)、6隻だったミサイル駆逐艦が26隻にといったように大型化、高戦力化がいちじるしい。 もし、この〈失われた二五年〉に、日本が東北アジア諸国と「共通の安全保障」の基盤を樹立する努力をはらっていたら、どうだっただろうか? 共通の安全保障はヨーロッパうまれの概念ではない。「諸国民の公正と信義に信頼して、安全と生存を保持」する国家目標(WIN-WIN型安全保障)は、1940年代から日本国憲法にきざまれてきた。しかし冷戦終結後の日本で、安全保障政策の転換がなされることはなく、細川政権時代に小さな試みがあったものの、結局は〈反共・対ソ〉の日米安保条約を〈対中・反北朝鮮〉にシフトさせる「安保再定義」に終わり、かえって「日米同盟の深化」という軍拡路線が加速された。 またもし、民主党政権時代におこなわれた「事業仕分け」の対象に、EUモデルを対置した「自衛官の定員削減」が提案されていたらどうだったか? 建設的な議論ができたかもしれない。だが、当時の政権にその準備も覚悟もなかった。そうした過怠の結果が、総額5兆1685億円、過半にちかい人件費という2017年度防衛予算案となって、いま眼前にある。〈脱・専守防衛〉の編成つぎに、新設司令部と部隊に映しだされた「集団的自衛権」の「動く形」をみよう。(つづく)
December 11, 2016
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興味深い指摘をしている方がいるので記録のため紹介します。なお、記載内容は理解し易いようにと、時系列に並べ替えてあります。 2016.11.30 東京新聞『本音のコラム』(斎藤美奈子氏)より永田町の桶屋 薬物所持などによる芸能人の逮捕と永田町の動向の間には、何か相関係があるのだろうか。 ・ 二〇〇九年七月二十一日に衆院解散。・ 二〇〇九年八月八日。歌手で女優の酒井法子氏が覚せい剤取締法違反容疑で逮捕・ 八月十八日の衆院選公示を前に政権交代への期待が高まる直前だった。・二〇一四年五月十五日に安倍首相が集団的自衛権の行使を一部容認したいと発表。・ 一四年五月十七日、歌手のASKA氏が覚せい剤取締法違反容疑で逮捕。 今年はどうか。・二〇一六年一月二十八日に当時の甘利明経済再生担当相が建設業者からの金銭授受疑惑で辞任。 ・二〇一六年二月二日、元プロ野球選手の清原和博氏が覚せい剤取締法違反容疑で逮捕される。 野党が甘利明経済再生担当相の追及をさらに強めようとする矢先だった。・二〇一六年六月二十二日、参院選が公示される。・ 六月二十四日、元俳優の高知東生氏が覚せい剤取締法と大麻取締法違反容疑で逮捕される。 風が吹くから桶屋がもうかるのか、桶屋をもうけさせるために風を吹かせるのか。報道が一気にそっちへ流れるため、ともあれ桶屋が得しそうな逮捕劇である。・二〇一六年十一月二十八日、ASKA氏の二度目の逮捕。 その日、国会の会期が延長された。年金関連法案、TPP承認案やIR法案を是が非でも成立させたい政府与党。 警察も検察もメディアも、桶屋の一味じゃないでしょうね。 引用以上。 過去にも、芸能界絡みでの重要法案等からの目くらまし、北朝鮮のミサイルや原爆実験の(米筋からの情報源で)報道や中国船の問題行動報道に煽られての重要法案通過後押しの事例にことかかないことに気づかされます。
December 2, 2016
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