再出発日記

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2008年02月16日
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カテゴリ: 社会時評
去年の夏に書きかけて、そのままにしていたメモを今日見つけた。事の顛末を見届けてから書こうと思っているうちに、見届けるのを忘れたのである。いま後半を適当にくっつけて一文を成したいと思います。


倉敷で一番大きいショッピングセンターに行くと、いつも行列が出来ているうどん屋にシャッターが降りていて、二人の従業員が前に立ち、一枚の張り紙があった。

どうやらこのうどん屋のチェーン店のひとつで食中毒があり、全店が一斉休業しているらしい。「原因が分るまで全店休みます」と、おそらく1日中ここに立って一日中同じ事を説明しているであろう男性は答えた。
「それでは五日の営業停止が終わっても開業するわけではないんですね。」と、私は聞く。
「原因がまだ分っていないので、未定です、と言うしかありません。」
「分りました。」
男性は少しほっとしたような顔をした。いろいろと食いついてくる客も多いのかもしれない。
「頑張ってください」と言うような言葉はここではふさわしくないだろう。
「まあ、気を落とさないで。またいいこともありますよ。」もおかしい。

厳しい顔をして、納得したような顔をして、去っていくことにした。
このうどん屋は倉敷では有名なうどん屋である。
「ふーまん」と言う名前の今川焼きを食べに、あるいは甘味処として、倉敷の中学生や高校生は学校帰りによく通った。「ぶっかけうどん」が名物で、この一品に関しては、隣県の讃岐うどんよりも有名かもしれない。チェーン店は何十店にも及ぶ。私の記憶では食中毒を起こしたことはない。だから、店を閉めることの損失よりも、ブランドとしての「信頼」を取り戻すことの方が重要なのだろう。全店一斉休業と言う店の方針は正しい。このうどん屋の対応は「誠実」だろう。

ただ、従業員は賃金なしの臨時休業を強いられていないだろうか、と気になった。リストラは論外としても、もしそのような対応をしていたならば、私はこの店を「信頼」しないだろう。

            ここまで書いてそのままにしていた。従業員のその後の様子を「取材」しようと思っていて、忘れたのである。

その後の様子をそれとなく見た感じでは、確か再開の張り紙には「衛生教育を徹底しました」とは書いていたと思う。客の足も、今現在では往時のところまで回復しているように思える。しかし私に関していえば、明らかに当時よりも、食べる回数は半分以上へって居る。要因はいろいろある。メタボ対策でこの店を対象としている(併設の映画館の半券を持っていけば、大盛りがサービスされるのでつい食べ過ぎるのである)こと、秋に小麦高騰により数十円値上げされたこと、があげられるが、ほかにも食中毒対策への不信感が100%拭いきれていないと言うこともいくらかはある。

‥‥‥そのように、 消費者の「目」と言うものは、いかにも「いい加減」で、「厳しい」ものなのである。

揺れる生協ブランド 安全優先か低価格か ギョーザ事件 と言う記事がある。
いま「生協ブランド」への「信頼」がゆれている。
ただ、一連の騒動の推移を冷静に見守ると、JTなどの企業と比べると、生協の対応は比較的「誠実」であったとは言えるだろう。聞くところによると、ギョーザの生協商品の回収率は95%を超えたという。一方、JTの場合は、まだ5%ほどだという。もちろん組合員組織であることの強みではあるのだが、生協内での努力も大きかったに違いない。そのように真面目に回収に取り組んでいるものだから、とくしま生協のギョーザからジクロルボスと言う農薬が検出されたが、これはどうやら生協が委託している業者の倉庫内の害虫駆除に使ったためだということが明らかになった。(それにしてもずさんな管理であるということは確かではある)また、東北では、これを機に商品の一斉点検をしたらしく、
生協の缶コーヒーの豆配合率に誤り
という不名誉な偽装も発覚した。偽装自体は許されないが、缶コーヒーまで点検したことや、正直に公表したことは、「誠実」ではある。

消費者と言うのは「いい加減」で「厳しい」のだ。「生協は100%安全安心だ」という(私から見れば)「幻想」を抱いていたり、中国製の生協商品は全て生協「直営工場」で作られている、等の「幻想」を抱いている消費者は確かにいて、その人たちから見れば今回の騒動は「裏切り」以外の何者でもないだろう。消費者の「信頼」は果たして回復するかは難しいだろう。

そこで私からの生協への提案である。もちろん根本的な改革提案ではない。
今は「信頼」の回復が一番の急務である。私はそうはいっても、生協はスーパーと同じではない、と思っている。どこがそうなのか。
理念は置いておいて、今すべきことは商品でそれを語ることだろう。商品で原点に返ることが大事なのではないか。
未だに市販より生協の方に優位性がある商品は多いと思う。

ハムの発色剤実験、イーストフード、乳化剤を使わないパンと使っているパンの比較、本にがりを使っている豆腐と使っていない豆腐‥‥‥。

話はころりと変わりますが、abi.abiさんより手作りチョコ(の画像)を貰いました。今年は危うく、義理チョコさえ無い年になっていましたが、これで免れました。ありがとうございました。






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最終更新日  2008年02月17日 00時09分48秒
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