全23件 (23件中 1-23件目)
1
![]()
クチコミという視点から世界を見ると、人が点になっていて、関係ある何人かと線で結んで、そういう人がいっぱいいる、というあの図になる。この図から考えると、「ハブ」とは、多数のクチコミを発生させる元になる人であり、クチコミが発生している状態を、人と人が結ばれている線が点滅しているとしたら、「バズ」とは、点滅しているすべての線のことである。クチコミを発生する元になる人には、その人が話したくなるコトがなくてはならない。そして、その話したくなるコトとは、その人が今までにないような経験をしたことから生じる。ならば、まずクチコミをしてもらうためには、企業は、その人にそのような経験を作らないといけない。この本のクチコミに対する基本認識は、以上のようなものになる。そして、マーケッターが、クチコミをより有効に起こす、活用するためには、どうしたらいいかがいろいろ説明される。クチコミは自然発生的なものではなく、マーケッターによる強い関与が必要なのだ。ハブをどうやって見つけるか、「メガハブ」に位置付けられるマスコミの活用の仕方、インターネットの活用法などなどである。この中でマーケッターなら「ハブ」の見つけ方が、気になるところであり、調査から、だれから聞いたのか聞き出すなどは、参考にしたいところであるが、街でだれかに聞けばわかる、というのは本当であろうか?クチコミマーケティングは、このハブを見つけ出し、作り出す、活用することことにおいて、とても地道なマーケティングということがわかる。これは、この本に出てくるたくさんの事例の中で、あっという間に広まることもあれば10数年かかって広まっていくこともあるからである。しかし、共通しているのは、顧客の経験において、顧客の期待を超えるクチコミを起こす力がその商品にあるということなのである。★4つ ★★★★☆**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.30
コメント(0)
近所の子ども数人が、階段でジャンケンをしているのを聞いていると、私たちの子ども時代と同じ、パーで勝つと、パイナツプルチョキは、チヨコレイトグーは、グリコで進んでいる。言うまでもなくどれも頭の文字が共通しているが、パイナツプルとチヨコレイトは6文字なのに、グリコは3文字というのは不公平だし、グリコだけ、企業名、製品名になっているのはなぜだろうか?文字数が違うのは、グーが3文字という損を与えることで、ジャンケンそのものに駆け引きを生じさせおもしろくしているのだと思う。そして、グーが「グリコ」である理由は、このやり方がはやっていた頃は、パイナツプルとチヨコレイトという言葉が普通名詞であるように、子どもにとってグリコが固有名詞ではなく、「普通名詞」だったからに違いない。しかし、いまは残念ながら、グリコにそこまでのロイヤリティはないだろう。(マックやディズニー、キティなどいろいろあるから)それなのに、今だグーはグリコなのである。それは、グリコという語感のよさであると考えられる。あるいは「グ」を頭文字にする食品のなさ?ここまで考えてみると、言葉としてのネーミングの不思議さを、感じないだろうか?つまり、グリコという語感が、グーがグリコになり、ジャンケンという何気ない生活に入り込んでいることによって、いまだ、子どもたちだけでなく私たちを含めて、グリコに対する親近感につながっている。グリコの創業者は、グリコというネーミングは、カキの栄養素から取ったのであって、呼びやすさなどは考慮したであろうが、ジャンケンというゲームの中で使われるなど想像もしていないのだろうから、これは、まったくジャンケンとグリコの結果的なマッチングのよさが、偶然的に起こったこととしか思えない。その結果、グリコは、ロイヤリティは低下したとはいえ、普段のマーケティング活動の成果もあるだろうが、いまだ子どもたちの世界で他社にはない確固たる価値を提供していられるのである。これは運と呼べるものなのか、宿命なのか、それとも、事実としかいいようのないコトなのか?ネーミングのようなものであっても、言葉そのもののインパクトだけではなく、主体的に社会に関わっていくのであり、何かと結び付いたり、つながっていき、また新しい価値を生み出していくということを、とても楽しい形で見せてくれている、この事例から、そんなことが言えないだろうか?**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.28
コメント(0)
![]()
マーケティング関連の本でよい本とは、キーワード、キーフレーズがある本である。つまり、キーとなる単語や文章が、あるかどうかである。キーとなる言葉がある本でも、著者が意識的に何回も使用している本もあれば、1回しか出てこない本もある。1回しか出てこないのに、それをキーワード、キーフレーズとして、読む人に認識させてしまう本は、核となる考え方がきちんとあって、その上、全体の構成力がしっかりとしていて、力がある本である。そもそも、このようなキーとなる言葉があることは、マーケティングそのものなのである。つまり、マーケティングでいえばコンセプトであるが、マーケティングの関わる本であるならば、マーケティングの専門家が書いているので、当然、本のコンセプトがあってしかるべきなのである。この本は、インターネット・マーケティングの本であるが、私には、キーとなる言葉を見つけることができない。そもそも、「インターネット・マーケティングとは何でしょう」というこの本の出だしは、あまりにも暢気すぎはしないだろうか?インターネット・マーケティングの黎明期ならともかく、本書は、2005年8月という、インターネットがメジャーなメディア、ツールとなっている時期に書かれているのだ。それなら、いくら入門書とはいえ、もっと著者なりの見方、考え方を披露してもいいのではないだろうか、と思ってしまうのである。もっというと、「入門」したい初心者向けの本なのだから、初心者に対して「何でしょう」という、聞くような言葉を最初に使うことはないと思うのである。この「何でしょう」という言葉と、キーとなる言葉がないことは、とても関連している気がする。どうも、この手の私の専門分野に関する本になると、自分でも、厳しい目で見てしまうようだ。それでも、新書版というどこでも読める形態なので、インターネット・マーケティングについて、概要を知りたい人であれば、それなりの知見は手軽に得られるであろう。★2つ ★★☆☆☆**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.26
コメント(0)
![]()
かつての名テニスプレイヤーであるボルグとコナーズは、4大大会決勝戦でたびたび対戦していたが、テニスに対する考え方は正反対だったらしい。その違いすぎる風貌とは逆に、ボルグはテニスをビジネスとしてとらえ、コナーズはテニスが大好きだったということだ。これは、仕事に対する考え方であるが、私は、どちらかといえばコナーズ派である。話が、テニスから入ってしまったが、この本は、ボルグ派の本である。それもタイトルに「入門教科書」とまで書いてあるので、それに輪をかけてお堅い感じがするが、実際に、その通りなのである。私は、勉強することは好きなのであるが、教科書で勉強することができないタイプなので、この本を最後まで読むことがとてもしんどかった。実践家として何年もやっている私でも、Webマーケティングのそれも入門教科書なのに、しんどいのである。私からすると、Webマーケティングを、これほど魅力的でないビジネスとして、初心者に教えていいのだろうかと思ってしまうのである。これは、私が思うに、著者の仕事感、仕事への姿勢、もっというと、世界に対するまじめすぎる態度だと思う。しかし、内容的には学校の教科書よりも、はるかに実践に使える、充実した内容になっている。インターネットでの広告のやり方、メールマーケティング、SEO、SEMアクセス解析などについて、かなり細かく説明されている。特に、サーチエンジンでワードを購入する、PPC広告(リスティング)などの話はとても参考になる。業者なども紹介されているので、すぐに実際にやってみることもできる。それでも、私は言いたい。Webマーケティングというのは、新しいいろいろな関係を作っていく魅力的な手法のことである。Webマーケティングの本は、その魅力とは何なのか、それをどう伝えるか、ということを考えないといけないのである。★3つ ★★★☆☆**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.25
コメント(1)
ゴルフダイジェスト・オンラインが、「ゴルファーズブログ」に投稿された、ユーザーのブログを自動的にメーカー別に分類する「GDOブロガーによるメーカー別“ナマゴエ”」サイトを、オープンした。#ゴルファーズブログhttp://blog.golfdigest.co.jp/#GDOブロガーによるメーカー別“ナマゴエ” http://namagoe-gear.asp-edita.jp/この“ナマゴエ”サイトは、一見、単にゴルファーズブログサイトで、ユーザーがメーカー別に検索すれば出る結果である、という見方ができそうである。しかし、この“ナマゴエ”自動分類サイトは、それ以上の何かがあるような気がする。それは何だろうか?サイトを見ると、右上のほうに、”ナマゴエ”カテゴリーというものがある。これを見ると、メーカー別の投稿数がはっきりと出ている。そう、人気メーカーは一目瞭然なのである。こういったメーカーシェアの参考になるようなデータは、今までであれば、私のようなマーケティングに関わる職業の人が、専門機関から手に入れるようなものである。そんなデータ、しかも、ユーザーのメーカーや製品についての、生声という定性データが付いているのである。私からすれば、これはマーケティングにおける元データそのものである。つまり、このサイトは、自動分類という手法を使うことで、あからさまにマーケティング的に活用できる基礎データという形態になっているのだ。だとしたら、これをマーケティングに関わる人ではなく、一般のユーザーに提供することは何を意味するのであろうか?一般の人であれば、これをどう加工するかという視点もノウハウも、テクニックもないだろうから、マーケティングに関わる人のように、実際に活用することはできないだろう。ただ、こういった情報、つまり、データになれていく、ということは確実である。インターネットによる能動的なユーザーの増加は、こういった情報(データ)にふれることによって、またじょじょに進化していくのではないだろうか?情報サイトとしてみたときの懸念としては、人気メーカーに人気が集まりやすい、という傾向が生まれることである。そうではなく、特長あるメーカーや製品は、ニッチな領域では強いというとらえかたができ、そのことで強みを発揮できればとても価値がある情報サイトになる。**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.22
コメント(0)
このところ暑い日になることもあり、薄着になることも多いが、ここ数年、女性の胸元の見え方が大きくなっていると感じるのは、私だけだろうか?極端に短いミニスカートをはいているような、あるギャル系の層だけでなく、それは女性全体に広がっているような気がするのだ。これは、私がすけべおやじだからかもしれないが、オトコには、女性に対するモノがある上に、生まれ落ちたときからたくさん吸っていた、おっぱいの魔力から離れられないからである。だからこそ、余計気になってしまうのだが、この女性の胸元の見え方の大きさは、男女間コミュニケーションの問題として、とらえられるのではないだろうか、と思ったのである。未婚率の増加や子ども人口の減少は、さまざまな理由があるにせよ、現象としては、男女間コミュニケーションが、減っているというというとらえ方ができる。減っている、というのは、さらに考えると男女間コミュニケーション自体がないのか、あっても、うまくいっていないかである。この視点から、胸元を大きく見せることを考えてみると、女性は、胸元を大きく見せることによって、オトコとのコミュニケーションを求めているか、もしくは、恥じらいも感じることのないほどあきらめているかとなる。求めているのであれば、まだよいのだが、あきらめているであれば、大変である。はたして、どちらであろうか?そんなことを考えていたら、単に女性らしいファッションのモードである、と割り切ったほうがよい問題なのかとも思った。ただ、そんなにカンタンに割り切れない問題であると思ってしまうのは、それが「おっぱい」をめぐることだからかもしれない。**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.21
コメント(0)
![]()
コミュニティ関連企業ガーラの経営者が書いたこの著作は、コミュニティ企業としてのガーラの実力を示すものとなっている。企業が提供するコミュニティとはどんなもので、そこではどんなことが起こり、また、マーケティング空間としてとらえたときに、どんな視点から取り組み、どんな成果が期待できるかまで教えてくれる。その出発点は、ガーラ自社サイトのガーラフレンドでの、リアル会議でのユーザーとのやりとりの経験であり、そこから、実際に手がけた企業の事例から得たノウハウが加わっていく。とくに、コミュニティから生まれるマーケティングデータとしてのその価値を、従来のアンケートやグルインなどの手法では捕捉できないような「生声」として抽出して、かつてない結果を導き出すそのやり方は見事でさえある。コミュニティの構築に関しても、そのプロセスは、専門家としての力量を示している。このようなコミュニティは、インターネット時代におけるより能動的になった生活者と、企業が関係を築いていくためのものである。つまり、顧客と企業との関係の変化の中で、コミュニティの意義が高まっているという基本的認識がある。そして、最後のほうで、コニュニティを成功に導くのは、顧客への「愛」である、と述べられる。これは、この本の副題にもなっている、「コラボレーティブ・マーケティング」のことである。1つだけ問題点を指摘するならば、荒れるコミュニティについての考察である。この本では、ユーザーの自主性を尊重しつつも、コミュニティが荒れないようするには、言葉のルールなどを確立する大切さが述べられている。しかし、最近の荒れないコミュニティを見ていると、ルールよりも、人と人をどのようにつなぐかのしくみが、荒れる、荒れないの状況に大きく関わっていることがわかる。これは、実はリアル社会のしくみと同じことで、自分のポジション=価値が明確な場所では、ポジションが明確であることによって、その人に理性や責任が生じるのである。このような場所では、荒れることは少ない。2チャンのようなスレッド型掲示板スタイルでは、人としてのポジション=価値がないので、加速度的に感情だけがエスカレートして荒れていくのである。この本では、プロフィール情報の提供が重要であることも述べられてはいるものの、人のつながり方の重要性までは言及されてはいない。このコミュニティノウハウは、この本が出版された以降の、実際のコミュニティが生み出した成果であろう。しかし、この本全体としてみれば、企業コミュニティに関して、とてもわかりやすく、また実践的に書いてあり、完成度も高く、コミュニティに興味のある人であれば、必読の書であるといえる。★5つ ★★★★★**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.20
コメント(0)
![]()
パソコンソフトなどを習熟していく過程では、最初、少しマニュアルを見てから、実際に操作を始めると上達も早い。それから、さらにスキルアップするためには、ある程度上達した時点で、マニュアルを見直すと、こんな操作方法もあったのか、できるのか、ということを発見することがある。それと同じように、私にとって、この本のような初級者向けのマーケティング本を読むと、忘れているのかもしれないが、新鮮な見方や考え方に触れることもある。例えば、ユーザーのほしがる行動について、理性(必要性)、感性(ほしい)という視点のマトリックスから、購買行動、販売活動を説明している。このマトリックスでは、ユーザーの購買行動は、「しかたなく買う」「気まぐれで買う」「絶対買わない」などの行動パターンが導き出せる。また、売る側の販売活動においては、「とのさま売り」「押し売り」「理想売り」「衝動売り」などの活動を導くことができる。この説明の仕方などは、とても理解しやすいものである。テクニック編あたりでは、いささか、セールステクニック寄りの記述も見られるが、それも広義にとらえれば、マーケティングテクニックになるのであろう。事例も豊富に取り上げられていて、マーケティングとは何ぞや、をわかりたい人にとって、とてもよい入門書になっていることは確かである。ただ「世界一わかりやすい」というタイトルのその真偽は、あらゆる言語のあらゆるマーケティング本を読んだ人などはいないし(と思う)、そうすると、だれもわかりやすいと判断できないだろうから、読んだ人がそう思うかどうかであろう。★4つ ★★★★☆**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.19
コメント(0)
最初のほうに、優れた哲学者とは、既にある問題に解答を与えることではなく、「これまで誰も、問題があることに気付かなかった領域に、実は問題があることを最初に発見し、最初にそれにこだわり続けた人なのである」とあるが、この言葉を読むと、哲学とビジネスとの根本的な違いはないのではないかと思ってしまう。わかりやすい例でいえば、1000円床屋は、3500円床屋という問題に気付いたのであり、ブックオフは、薄暗い古本屋という問題、テイクアンドギブニーズは、形式化された結婚式という問題に気付いたのである。そして、それに「こだわり」続けることで、ビジネスが成功したということである。それでは、ウィトゲンシュタイン的問題とは何だろうか?この本では、それを世界はどのようになりたっているかとか、文法の問題、言語ゲームなどから語っているのだが、残念ながら私には、ウィトゲンシュタイン的な問題が、まだ理解できないのである。哲学的な領域から、私が長いこと離れていたせいか、それとも、ウィトゲンシュタインの世界は、私には合わないのか?ときとして、本の中に引き込まれることもあったが、それが、全体としての「像」に結び付かない。だから、ウィトゲンシュタインの世界はこうである、などと、とても恐ろしくて言えないのである。一度も哲学をしたことのない人に哲学の魅力を伝えると表紙に書いてあるものの、それは、どんな魅力なのかも今の私には伝えきれないようだ・・・。再読や、他の文献も当たりつつ理解を深めていくしかなさそうだ。この本を読んでいて思ったのは、一読してもわからない、理解できない文章というものに、私は、やはり惹かれてしまうということ。どのページを開いても、そんなわかりにくい言葉で満ち溢れている。でも、無意味であるわけではなく、そこに何かありそうなそんな豊穣な言葉。わかりにくさという魅力は、やはり存在するのだ。簡単にわかってしまうことに関して、ブレーキをかけることの大切さ、ウィトゲンシュタイン的問題ではなく、哲学することの意義をそんなふうに気付かされたことだけでもよしとしよう。★3つ ★★★☆☆ウィトゲンシュタイン入門**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.18
コメント(0)
自分のビジネスのやり方を決めて、そのやり方に沿って仕事をしていくことは、だれでもやっている。それは、この商品を売ったらいくらという価格を決めることもそうだし、営業して、商談して、クロージングしてというビジネスのすすめ方などもそうである。この、自分なりのやり方を基本領域として、この境界線のあり方が人によって異なっているのだが、自分にとっての境界線がどうなのか、ということが重要なのではないか、と私は思う。つまり、この境界線が、いつでも太い実線であるように、強固に変わらない人がいる。一方で、その時や状況によって、境界線の太さや点線など線種が違ったり、色も変わったりする人もいる。境界線が変わらない人は、ビジネスにおいて例外を認めない人でもあり、いろいろな境界線を持っている人は、例外を認める人であるともいえる。これは、どういう違いがあるのだろうか?いろいろな境界線を持っている人は、ビジネスを将来性から見て、現在やることの意義からとらえているのであり、ある人と組むことのビジネスの拡がりを、意識しているのであり、自分で、これを今やることの重要性を認識しているのである。境界線が変わらない人には、こういう視点はない。変わらない境界線を持っている人に、このことを伝えても、頭では理解しても、やはり、強固な境界線を持ってしまう。いろいろな境界線を持つことは、その都度、いろいろ考えなくてはいけないから、簡単なように思えて、実践することはなかなか難しいことなのである。私も、ときとして、太い境界線を持ってしまっているときがある。しかし、例外への取り組みは、その都度、いろいろ考えることによって、ビジネスを進展させるのである。***********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.17
コメント(0)
![]()
本書は、題名の通り、経験価値マーケティングを実践するための、マネジメント手法が書かれている。まず、経験価値マーケティングを実践するためには、従来のマーケティングのやり方を、根本的に考え直す必要があるという前提がある。そして、経験価値マーケティングのフレームワークを提示しながら、プラットフォームの構築を行う必要性が述べられる。このプラットフォームの中では、・ブランド経験価値のデザイン・顧客インターフェイスの設計・継続的イノベーションへの取り組みなどが説明される。そして、最後には、マネジメントというテーマに即して、経験価値マーケティングを実践するための組織作りの話にまで及ぶ。大まかな流れは、以上のようなものだが、各レベルの話が、必ず経験価値マーケティングというマーケティングコンセプトに立脚しながら、有機的に結び付いて実践されなければならない。この中で、経験価値マーケティングを説明するのに、話としてわかりやすいのが、カーネギーホールでの経験価値を測定する調査のやり方である。コンサートホールにきた人が、入場したときの会場の様子、席についたときの状況、会場にあるパンフのイメージなど、その都度、どうであったかを、調査員が張り付いて、経験を聞き取り調査している。項目的にも、コンサートホールについてさまざまなことを聞き出しているのだが、思い出したり、脚色する余裕のない、経験するまさにそのときの価値を見出すことに成功しているのである。こういった事例を見れば、経験価値マーケティングは、一見取り組みやすい手法のようにも思える。また、この本全体を理解することも、そうは難しくはないのであるが、この体系を実際にマネジメントするためには、この本を、何回も読み込む必要がありそうだ。そして、従来のマーケティング手法に慣れきっている組織に導入するには、さらに高い壁があることが予想される。ただ、経験価値に立脚しつつ、きちんと考え、着実に1つずつ取り組んでいく堅実なマーケティング手法であることも、この本は教えてくれている。全体的な本の印象としては、最初のほうに、とても読ませるものがある。★4つ ★★★★☆**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.16
コメント(0)
だれでも無料で使えるSNSソフト「OpenPNE(オープンピーネ)」を、XREAレンタルサーバーにインストールしてみた。#OpenPNEプロジェクトサイトhttp://docs.openpne.jp/#OpenPNEデモサイトhttp://openpne.jp/#XREAhttp://www.xrea.com/インストールする前は、このOpenPNEプロジェクトサイトを見つけられなかったので、インストールには少し手間取ってしまった。それは、config.phpの設定の仕方や、PhpMyAdminからのSQLのインストールが必要、などがわからなかったからである。そのため、初期画面が表示されなかったり、インストールの動作がしなかったり、画像を読み込まなかったりしたのだが、それでも、1時間くらい作業をしていたら、インストールでき、きちんと動作するようになった。「mixiに似ている」という評判は聞いてはいたが、似ていることは確かだとしても、いろいろ触っていると、スケジュール機能があったり、外部ブログのほか、日記も付けられるし、部分的にはmixiよりも高機能であったりする。なかなか使える!以前インストールした「Affelio」よりも、はるかに使いやすい。この高機能なSNSソフトがオープンソースであるとはすごい!ライセンスについては、実際には、GPLと商用ライセンスの「デュアルライセンス」であり、今後は、まだ不確かのようだ。それでも、mixiのような高機能SNSサイトを、1時間もあれば持ててしまうのだから、開発した「手嶋屋」さん、本当にすばらしい!#手嶋屋http://www.tejimaya.com/ちょっと気になることは、OpenPNEプロジェクトサイトのプロジェクトの目的で、「すべてのタテマエにSNSを供給すること」とあること。そして、その目指すところは「本音」のコミュニケーションであるようなことを書いている。ただ、コミュニケーションにおいて、「タテマエ」と「本音」であることを誰かが、明確に区分することは難しい。そこには必ず恣意的な判断が入る。コミュニケーションされる内容は、2分されるようなものではないのである。そうではなく、SNSにおいては、人と人とのあいだでおこる、多様なコミュニケーションのやり方やあり方、プロセスなどを作り上げ、そこから、何を導き出すかという創造の手法であることを認識するほうが重要ではないだろうか?**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.15
コメント(0)
経験価値マーケティングが、その対象を人の経験にむけるとき、マーケティングの側から領域としての哲学へ接点ができる。つまり、経験価値マーケティングにおいて、経験という観点から人を見る、分析するときに、人というものを、人がおかれている、時間、空間、モノ、コト、商品、サービスとの関係においてとらえようとする。このとらえかたは、哲学そのものなのである。かくして、経験価値マーケティングに対して、今までのマーケティング理論にないほど、価値を見出している私は、自らに封印していた哲学的な領域に踏み込むことを、少しだけ再開しよう。といっても、私はビジネスマンであり、プランニングディレクターという立場なので、純粋に哲学するのではなく、あくまでも目指すのは、経験価値マーケティングにおける哲学的な見方の活用にある。哲学に関するこの辺のスタンスは、昔とは当然異なってくるのである。なので、書評は、必ずその視点で書くことにしよう。ということで、読み始めたのが、『知覚の現象学』を書いたメルロ=ポンティの「入門書」である本書である。と思っていて、読み終わって、書評を書こうとしても、この本について書くことは難しい。いや、哲学の本について書くことは難しいのである。これは、この類の本の宿命である。それでも、本を読んだら、必ず書評をブログに書こうと決めたので、書かないといけない。そこで、この類の本の書評に関して、書くべきスタンスを決めておこう。つまり、哲学書の類は、理解することなど必要ない。理解できることに越したことはないが、理解できなくても、その中で、何か感じる、ヒットする、参考になる言葉を部分的にでも見つけること、それだけでもいいことにする。だとしたら、この本から見つけることは何か?この本で語られるテーマは、ヒーロー、愛、思考、ことば、しぐさ、などである。そうした中で、私は、この本では、人をこういうふうにとらえていると思う。例えば、ことばを発するという行為は、説明しようとする言葉を語りながら、自分が思う以上のことばをしゃべってしまうものである。つまり、しゃべるという行為は、世界についての働きかけであるが、それは、自ら世界を変えていく行為なのである。これは、しゃべることだけでなく、行為すること、経験するすべての行為のことを言っている。だから、主体的に考える、行為することが、重要であると。それを、ヒーロー、愛、思考、ことば、しぐさなどを通して、語っていると思ったのだが、どうであろうか?この本では、それをどこまでがメルロ=ポンティが言ったことで、どこからが、著者の船木亨が言ったことかは厳密にはわからない。★3つ ★★★☆☆メルロ=ポンティ入門**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.14
コメント(0)
自分の関心のある商品やサービスをキーワードとして登録し、関連するキーワード同士をつなげるサービス「関心空間」が、リニューアルしている。#関心空間http://www.kanshin.com/「リニューアルしている」と言ったのは、先日、見え方が変わり、夏に向けて機能的なリニューアルがあるということであるらしいからである。このリニューアルは実際、何を目指すのかわからないが、今、現在のネット界隈の状況を見ながら、関心空間の意義を私なりの視点から、少しだけ考えてみよう。2001年の夏にオープンした関心空間は、自動化された登録システムとともに、キーワード同士をつなげるそのつながり機能が画期的であった。ブログ的な機能を先取りしながら、つなげる機能は、ブログのトラックバック機能よりも、現在においても、いまだ高機能でさえある。ブログとの対比で言うならば、ブログは、個人的なテーマを書いていけばよく、その運営は、とても気楽にできるものだが、関心空間においては、商品やサービスをキーワードとして登録しなければならないことが登録する人にあるモノを要求する。これが、関心空間というコミュニティの特長であり、このことが、他サービスとの違いを際立たせている、といえる。今なら、関心空間で日記も書けるが、この機能は、ユーザーにとって使いやすいサービスになってはいるものの、これ自体は、関心空間の特長を際立たせるものとなっているわけではない。では、ここで私なりの視点として、マーケティング概念である「経験価値」という点から関心空間を見てみよう。関心空間における、商品やサービスをキーワードとして登録することは、ほとんどの場合、ユーザーの「経験価値」のことになっている。つまり、どこで買ったとか、いつ使った、使ってどういう感想だったとか、商品、サービスの「経験価値」そのものを登録することになる。この「経験価値」を言語化することの、ある程度の難易度の高さが、関心空間の特長である。つまり、ブログなら、今日は、どこで、何を買ってと、日記のように自然に書いていけばいいのだが、関心空間では、商品やサービスを価値化しなければならない作業が必要なのである。もっと言うと、ブログはユーザーが頭に浮かんだことを、順番に書いていけばいいのだが、関心空間では、その巧拙は別にしても販促やマーケティング的な視点から商品やサービスを説明されることが要求されるということなのである。このように、ユーザーに商品やサービスを価値化させつつ、他キーワードとつなげることによってその価値の他人との違いを楽しませてくれるというのが関心空間である。私からすると、関心空間は経験価値マーケティング空間である、それも他人と差異化していく経験価値マーケティング空間である、ということなのである。リニューアルは、この差異化する経験価値マーケティング空間としての関心空間をどうするか、という視点を持つべきであると思うのが、実際は、どうなるのであろうか?**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.13
コメント(0)
![]()
5/10発売の雑誌「仕事とパソコン」6月号の特集『儲けにつながる「ビジネスブログ」徹底活用術』を書いた。#研修出版「仕事とパソコン」http://www.kens-p.co.jp/info/pc.html雑誌「仕事とパソコン」は、「PCからインターネットまで丸ごと分かる月刊情報活用誌」だが、残念ながらダイレクト販売なので、一般書店で買うことはできない。この雑誌は、女性ばかりで編集していて、他のPC雑誌のようなPCらしさがなく、優しいイメージで、ビジュアル中心に、わかりやすく編集されている。PC初心者にとっては、とてもおすすめである。さて、私が書いた特集記事は、その6月号の10P~30Pと、20ページにも渡っている。内容は、以下のとおりである。1、ビジネスブログを知ろう!・ブログって、何?・ブログとビジネスブログ・・・何が違う?・ビジネスブログでこんな効果あり!2、ビジネスブログの作り方・自分に合ったブログサービスを選ぼう!・まずは無料ブログに挑戦!・ビジネスブログ作成時のポイント3、ワンランク上のビジネスブログ・「ただのブログ」から「儲けにつなげるブログへ」・ブログ活用の“コツ”・自社ホームページとブログの効果的な使い分け・特選! 手本にしたいビジネスブログ4、ビジネスブログからの情報収集術・ブログからの情報を集めよう!・自社ブログ上での呼びかけが効く!・RSSリーダーを使ってみよう!・ブログの記事をクリッピング本当にビジネスブログ初心者向けとなっている。実は、その前にも、告知はしていなかったのだが、月刊「頭で儲ける時代」1月号に、「ホームページがつくれなくても大丈夫!タダのブログで商売を繁盛させる極意編」という記事を10ページ書いている。この雑誌も、ダイレクト販売のみである。これらの雑誌執筆の仕事は、昨年出した「小さな会社の儲かるブログ活用術」という本を書いたことから来ている。でも、内容としては、本当のところを言うと、雑誌に書いたものののほうが、1ランクも2ランクもアップしている。本を書くことで、ある程度自分の考えを整理して、その後、自分なりに考え直しをして、より、ビジネスブログの本質に関する考え方が、まとまってきたのであろう。雑誌で改めて書いていると、自分の考えもまた進化していることを感じることができる。**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.12
コメント(0)
![]()
コニュニティマーケティングという魅力的なテーマを扱いながら、この本は、言っていることは間違ってはいないが、基本的な認識の仕方が間違っている。その根底にあるのは、コミュニティマーケティングに対する、過度の期待である。この過度の期待が、逆にコミュニティマーケティングの魅力を伝えきれていない、この本は、そういう本である。例えば、コミュニティマーケティングと広告を比較するが、この場合、広告が効かなくなっているのは、広告は囲い込みができないからといっている。この認識は違う。確かに、広告が効かなくなっているのは事実だとしても、広告は、基本的に「囲い込み」のための手法ではなく、認知拡大のための手法である。囲い込みとは、会員システムとか、ポイントシステムを使うことで、初めて可能になることである。そして、広告をはじめとしたマスメディアは、消費者をコントロールするために使われると説明される。しかし、企業側はマスメディアを使用して告知しているのであって、消費者をコントロールしようなどとは考えてもいない。コントロールではなく、購入してもらうためである。これらの説明は、コミュニティマーケティングの優位性を明確にしようとするものだが、そのことが、この本に意図的なモノを感じてしまうのである。あるいは、プロモーション手法に関する理解不足か?私に言わせれば、広告がきかないという事実を述べたいならば、どこかのデータを引用して、購入理由が広告でないことを説明すれば十分である。さて、本題のコミュニティマーケティングである。そういった流れで語られるコミュニティマーケティングなので、こちらもいささか勇み足の感が拭えない。コミュニティマーケティングは、万能ではない。コミュニティマーケティングはこの本にも紹介されている事例のように絶大な成果を生み出すこともあるが、使いやすい企業や商品があるし目的や課題によってもそのやり方は異なる。その辺の整理が必要だ。また、プロモーション手法の中で考えるとしたら、広告などに変わる手法ではなく、プロモーション全体、つまりプロモーションミックスの中で考えるべきものである。残念ながら、この本にはこれらの考察がない。あと、本の構成であるが、コミュニティマーケティングの話に入る前の、コミュニティマーケティング以前のマーケティング手法や広告の歴史についての話が長すぎる。本の半分ぐらいになっている。もっと、簡単にまとめるべきであろう。せっかくコミュニティマーケティングという魅力的なテーマなのだから、もっと、書いているNTTメディアスコープならではの実際的なソリューション手法に基づく深い考察が欲しいところだ。★1つ ★☆☆☆☆**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.11
コメント(0)
群馬県・玉村町にあるおじの八百屋が今月で閉店する。おじの親の代からやっているから、少なくとも60年以上は営業している。八百屋といっても、お酒、飲料のほか、肉や魚、チルド、御菓子、お花も売っているので、品揃えからすればコンビニのようだ。小学生の頃、玉村の夏のお祭りには、泊まりがけで妹と行ったものだが、その時のお店は、当時の私にとっては、とても大きく感じたものだ。その大きく見えたお店も、最近行ってみると、日頃大型店に慣れているせいか、とても小さく見える。実際には、20坪ほどであろうか。最近では、大型店の影響もあり、売上も落ちているが、それよりも65近くになっての体力的な問題が大きい。それでも、飲食店や学校向けの卸は続けるようだが、2人いる息子も跡は継がない。そして、幹線道路沿いにあるお店を壊して、家に建替えるという。この八百屋は、まさに昔ながらのお店なので、おばの声はとても大きい。このおばと母の姉妹が集まると、その声と元気さは、すさまじい。本当に、集まると嵐がきて、いなくなると、嵐が去ったような感じになる。それも、お店という空間では大きな声が必要であり、お客への直接対応という対面販売が生み出したものであろう。あと、うまいものを直接教えてくれる。実際に自分たちで食べてうまい、おいしい、カラダによいということを知っている。だから、お店でも、お客みんなにそういうことを教えている。ブランディングによって構築されたマークやサービスは、ユーザーにとって信頼感を高める効果はあるが、やはりそればかりがビジネスでもあるまい。ゴールデンウィークに母と行ってみたが、もう終わりと思うと、感慨深いものがあった。帰りがけに、おじがサントリーリザーブをくれた。母が言うには、おじ、おばとも、最近は疲れた顔をしていることが多かったが、今日は、とても明るい顔をしていたそうである。**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.10
コメント(0)
![]()
おもちゃのコレクターなら、いろいろ集めたおもちゃを自分なりに分類して、分類したおもちゃごとにケースに入れて、さらに、ケースも分類したおもちゃごとに変えたりしながら、おもちゃを見たり、触ったりしながら自分で楽しんだりする。おもちゃでなくても、民芸品でも、ラベルでも、切手でもよいのだが、人は集めると、分類し、区別し、整理し始める。ビジネスでも同じことが多いが、そのテのもっともマーケティング的なものがCRMである。CRMも、このようにとらえると、断然わかりやすくなる。特に、コレクションが趣味の人であれば、俄然、やる気が出てくるのではないだろうか?CRMの場合は、顧客データを集めながら、その企業にとっての有意な分類方法、例えば、優良顧客などのレベルを決めて、その顧客に合わせた施策を行うことになる。この自社なりの分類方法が、最初の重要な課題であり、そして、その分類した顧客層に向けて、何をやるのかのアクションを実施することが、最後の課題になる。この最後の顧客に対して何をやるのかを決めて、CRMの設計をしないといけないものでもある。この本では、この顧客の順位付けと、働きかけに関する記述がとても参考になる。例えば、日用品と買回り品では、ショップの顧客データの保存期間も違ってくるのであるが、期間を変えて分析することで、顧客の最近の変動、移動がわかったりする。あるいは、ポイント制と連動したCRMは、そのインセンティブの与え方が大切であるが、それは目的ではなく、あくまでも顧客の分析とその対策の実施が、その本来的な機能であることが述べられる。CRMについて全体的なことの理解もたやすくできるが、細かい部分でも参考になる本である。さすがにここまでくるとある効果を目指して、責任がある立場で行うことになるので、「コレクション」とか「趣味」の領域では語れなくなってくるか?★4つ ★★★★☆**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.09
コメント(0)
優れた社長の下で働いていると、その社長の真似をするようになる。ビジネスのやり方や考え方はもちろん、言葉遣いやささいな行動まで似てくる。かくして、まず部長や課長が、社長に似てくる。そして、社員までも似てくる。ここまでは、特に問題はない。(同じような人が増えるという問題が実はある)優れた人の真似をして、優れた人が増えることはすばらしいことだ。ところが、優れた社長であっても、すべてが優れているわけではない。悪いところもある。私が見ていてもわかることだ。これが、人が人たるゆえんであろう。ところが、あまりにも尊敬していると、そんな悪いところも見えなくなってくるのだろうか?例えば、社長は、会議中に提出された企画書の内容が気に入らないと、それを担当者に向けて投げる。担当者との距離が離れていると、企画書はブーメランのように回って、バラバラと音を立てながら落ちる。それは、担当者にとって、恐怖感以外に感じることができない威嚇行為になっている。これは、モノを大切にしないということも含めて、人を大切にしない行為でもある。そんな行為なのに、それを見ている幹部の連中は、今度自分が同じように企画書が気に入らないと、企画書を飛ばす、投げる。この企画書を投げるという行為について、内容が悪かったとしても、この投げることの正当性を私は見つけることなどできないのであるが、それは、あるのだろうか?いくら尊敬していても、よいことと悪いことの判断をした上で、優れたところだけを見習うようにしたいものである。**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.08
コメント(0)
![]()
知識経営の野中と『ソニーの遺伝子』を書いた勝見の共著であるならば、その個性は違いながらも、三塁手・野中、遊撃手・勝見という絶妙な三遊間コンビである予感がするが、実際は、どうであろうか?内容的には、おもに製品開発の13の現場のストーリーを、「物語編」を勝見が「解説編」を野中が担当するという分担で書いている。13のストーリーを挙げると・サントリー「DAKARA」・本田技研「アコードワゴン」・デンソー「二次元レーザーレーダーシステム」・キヤノン「IXY DIGITAL」・スズキ「チョイノリ」・富士通「プラズマディスプレイパネル」・ヤマハ「光るギター」・黒川温泉・日清食品「具多 GOTTA」・松下電器「遠心力乾いちゃう洗濯機」・ミツカン「におわなっとう」・ジブリ「千と千尋の神隠し」・海洋堂「食玩」これらは、いわゆるヒット商品である。ヒット商品の中には、イノーベーション(革新)がある、というのが本書の基本的なスタンスである。そのイノベーションは、これらの事例の中では、いろいろな違うところで起こっている。それは、コンセプトづくり、技術、ユーザーの見方などである。しかし、これらのイノベーションのストーリーを説明する中で、共通する言葉を抽出するとしたら、「絶対価値」と「弁証法」であろう。この本でいう「絶対価値」とは、競合商品と比べて優位性を追求するような相対的な価値ではなく、理想的な、求めるべき価値を決めて、そこに進むその姿勢と実践を意味している。「弁証法」とは、わかりやすく説明すると、ある解決策があると、それを社内の対話の中で、反対したり意見を言い合うことで、最初の解決策とは違う新しい解決策が生まれる、という新たな解決策が生じるようなプロセスのことを言っている。つまり、「絶対価値」を「弁証法」によって追求し、製品化に結び付けることがイノベーションにつながる、ということなのである。各ストーリーは、技術的な深い知見を持つ勝見と、それを解説する経営のダイナミズムを感じる野中によって、技術と知識がうまく組み合わされて興味深く読める内容になっている。★5つ ★★★★★**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.07
コメント(0)
私は基本的には提案する人である。提案することが仕事である。しかし、提案されることもある。それは、ビジネスコラボのことが多いが、中には、いつも提案している先の担当者から提案されることがある。それは、もちろん、いつも提案をしてもらっているからそのお礼、お返しというわけではない。それは、自分のいる会社のビジネススキームではやることはできない、ということである。自社でできないのなら、スパっとあきらめてしまうのが潔い。確かに、私なら、どのようなスタンス、スキームでも、内容や規模によっては対応可能である。なら、なぜ、こういう提案をしてくるのだろうか?これには、いくつかの心境があると思われる。それは察するに以下のような心境である。1、自分もあなた(私のこと)のように自分でビジネスをしてみたい(会社員は疲れた・・・)2、でも、できないので、そういう提案をして事業の可能性を探ってみたい(せめて、そこぐらいまではいいでしょう)3、あなたのビジネス応援してます、ということを表明します(こういうテーマの話もお互いおもしろいし、あなたにとって有益だよね)という、3つがあるような気がする。実現可能性は別にしてもいろいろなビジネスを考えることは、ビジネスマンにとっての自由である。そして、それをご提案いただくことも、また私としてもうれしいことでもある。ただ、会社員がビジネスネタを考えることと、起業してからの年数が経って、ビジネスネタを考えることは、年数が経つほど必ず変わってくるものだ。それは、ビジネスのやり方へのこだわりの部分においてである。話をしていると、この部分についての温度差を感じるのであるが、こういった差がわかることで自分のこだわりに気付くことがある。**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.03
コメント(0)
![]()
マーケティングに松岡正剛の編集術は生かせないかと思い、手軽に読める本書を選んでみた。結論を言うと、生かせないことはないし、実際やっていることは多かったのだが、そのことよりも、松岡正剛の編集術の話は、なぜか私にとって、グッとくるものがない、琴線に触れないのである。それはなぜであろうか? それを考えてみる。この本では、人のすべての行為を「編集」と見ている。遊びもスポーツも、法律も。実際にスポーツは遊びから始まり、遊んでいろいろなルールを決めてそれが高度化して、正式なスポーツとなっていく。トライアスロンは、海兵隊員が、楽しくカラダを鍛えるために始めたやり方である。遊びそのものが、「ごっこ」や「しりとり」という編集作業そのものである。法律も、小さなルールを決める、つまり編集することから始まるという。こういう話は、話として示唆に富んでいるし、とても興味深く読める。そして、編集には、要約と連想という2つの方法がある。要約というのは、この書評を書くというような編集行為だし、連想というのは、しりとり遊びのように、知がつながっていくような編集行為である。そして、具体的に64編集技法が紹介される。編纂と編集にわけて、収集、選択、分類・・・などの64の技法である。これなどは、私なども、日頃の仕事中で使っているいろいろな技法が含まれている。以上のような話を、いろいろな「知」の事例を元に、その編集術が紹介されていくのが本書である。その中には、問題文も含まれていて、マンガのコマを自分で並び替えて編集せよ、という問題なども楽しんでやることができる。全体的にはよい本とは思うのだが、それでも、なぜか消化不良のような気がしてしまうのである。それはなぜか?それは、この本の冒頭にある、松岡正剛自身が言っている編集することの意義の話の中にヒントがあるような気がする。現在は、いろいろな問題が主題的に起こっている。例えば、環境、戦争、食、子どもの問題などなど。それらは主題的な問題であるが、主題的な問題としてとらえても、何も解決できないことまでわかっている。そのときに、そういったいろいろな問題を主題として扱うのではなく、その問題を串刺しにして、新たな視点でとらえなおすとか、もっと別のやり方が必要であり、そこにおいて必要とされるのが「編集」である、というようなことを言っている。そこまでの実践的なコトを目指す編集の意義がありながら、実際にはこの本では、リアルな社会のコトについて多少言及しつつも、大抵の事例は、詩歌、マンガ、絵や図像といった「知」と戯れるという編集の姿が浮かび上がってくるだけだ。「編集」という言葉は、小倉昌男の「思いやり」とか水口健二の「感動」とかに比べると、何かにコミットする力、つまり創造性において、とても弱いものがある。それは、出版業界にいる人と、リアルビジネスの側にいる人との違いなのかもしれない。ただ、編集することがもっと魅力的な行為になるためには、それは、人や社会にもっと深くコミットする視点や見方が必要なのだ。あと、編集という言葉は、だれも日常的にやっている行為だとしても、それは、編集者から見た見方であって、私たちは、触ったり、見たり、話したり、というもっと具体的な行為をすることこそリアルに感じるのではないか?行為を編集するという視点でみたときに見逃してしまうもの、そういうこともあるのではないか、と思ってしまうのである。★4つ ★★★★☆**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.02
コメント(0)
![]()
インターネット上において、あるテーマに即して、人が集まってコミュニケーションする場をコミュニティサイトだとすれば、ファンサイトとは、ある企業が、自社と顧客とのコミュニケーションを行い、長期的な関係を築いていくことのできる場のことをいう。この本に掲載されている事例に基づけば、ファンサイトとは、ダスキンの「ビビサージュ」であったり、「ベネッセウィメンズパーク」、自動車メーカー・マツダの「マツダウェブメンバーズ」などである。企業にとって、会社案内サイトとは別にインターネットで自らアクセスしてくる顧客と、積極的にコミュニケーションを行うことが可能なファンサイトは、ダイレクトコミュニケーションによって、顧客の生の声を聞くことができる、とても重要な方法なのである。この場合、企業と顧客とのコミュニケーションができればよく、顧客同士のコミュニケーションはなくてもよいという。この本に全体的ににじみ出ているのが著者のとても堅実な考え方である。ファンサイトは、マーケティングサイトであって、やればすぐに儲かるような仕組み、販売サイトではないこと。つまり、売るための仕組みを考えるよりも、まずファンサイトを育てることが大切であること。そのため、全社的な取り組みと、取り組み内容が組織横断的になるため、専門部隊を作成したほうがよいこと。調査など、対象者の絞込みの簡単さや、調査コストを抑えて実施できるメリットがあること。効果も、マーケティング課題に即して測定すること。などから著者の姿勢を見ることができる。ファンサイトは、企業サイトにとって、インターネット活用のキモであろう。貴社のファンサイトを作ろうと思ったときに、参考にしたい1冊である。★4つ ★★★★☆**********************************有限会社リレーションメイク 羽切 徳行
2006.05.01
コメント(0)
全23件 (23件中 1-23件目)
1
![]()

![]()