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2025.12.03
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カテゴリ: 報徳記を読む
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二宮翁夜話巻の4

【3】尊徳先生はまたおっしゃった。
田畑が荒れている罪を惰農のせいにし、人口が減ずるのは、産まれた子を育ない悪弊に帰するのが、普通の論であるが、
どうして愚かな民なればとて、ことさらに田や畑を荒して、自ら困窮を招く者があろうか、
人はけだものではない。
どうして親子の情がないであろうか。
しかるに産まれ子を育てないのは、食が乏しくて、生育が遂げ難いからである。
よくその実情を察するならば、あわれなことはこれより甚しいことはない。
その元は、税金が重いのに耐え切れないから、田や畑を捨てて作らなくなること、

バクチが盛んに行れて、風俗が頽廃して、人心が失せはてて、耕作をしないことの三つである。
耕作しないために、食物が減ずる、食物が減ずるために、人口が減ずる、
食があれば民が集まり、食が無ければ民は散ずる、
古語に、重ずるところは民の食・葬・祭とある。
もっとも重んずべきは民の米櫃である。
たとえばこの坐に蠅を集めようとすれば、どれほど捕えて来て放っても追い集めても、決して集めることはできない。

これを追い払っても決して逃げ去る事がないのは眼前の事実である。
そうであればこそ、聖語に、食を足らすとあるのだ。

汝等はまた自分の米櫃が大切である事を忘れてはならない。

二宮翁夜話巻の4

【3】翁又曰く、
凡そ田畑の荒るゝ其の罪を惰農に帰し、人口の減ずるは、産子(うまれご)を育てざるの悪弊に帰するは、普通の論なれ共、如何に愚民なればとて、殊更田畑を荒して、自ら困窮を招く者あらんや、
人禽獣にあらず、豈(あに)親子の情なからんや、
然るに産子を育てざるは、食乏しくして、生育の遂げ難きを以てなり、
能く其の情実を察すれば、憫然是より甚しきはあらず、
其の元は、賦税重きに堪えざるが故に、田畑を捨てて作らざると、民政(みんせい)届かずして堤防・溝洫(こうきよく)道橋(だうけう)破壊(はくわい)して、耕作出来難きと、
博奕盛んに行はれ、風俗頽廃し、人心失せ果て、耕作せざるとの三なり、
夫れ耕作せざるが故に、食物減ず、食物減ずるが故に、人口減ずるなり、
食あれば民集り、食無ければ民散ず、
古語に、重んずる処は民(みん)食葬祭とあり、
尤も重んずべきは民の米櫃なり、
譬へば此の坐に蠅を集めんとするに、何程捕へ来りて放つ共追集むるとも、決して集まるべからず、
然るに食物を置く時は、心を用ひずして忽に集まるなり、之を追ひ払ふ共決して逃げ去らざる事眼前なり、
されば聖語に、食を足(たら)すとあり、重んずべきは人民の米櫃なり、
汝等又己が米櫃の大切なる事を忘るゝ事勿れ。





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最終更新日  2025.12.03 00:00:14


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