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「町長選挙」奥田英朗を読みました。とんでも精神科医伊良部シリーズ第3弾です。相変わらず痛快な伊良部さんの患者さんに、どう読んでも読売の渡辺会長と思われる人物が登場する「オーナー」。ホリエモンと思える「アンポンマン」。それに人気女優さんの「カリスマ稼業」。と、時代の話題にあわせた短編が収録されているが、作品としては今一感がある。面白いのだけれどギャグ的な感じです。でも最後の「町長選挙」は、地方の選挙の実態をちょっと誇張した作品。これは面白かった。そこで何代も生き続け、その土地を守りつづける人々をユーモラスではあるが愛情たっぷりに描いている。私の父方の祖父は、物心ついてからずっと首長でした。最初は村長だったけど、村に工場がやってきて発展し、やがて町長になった。多分20年くらいやってたと思う。小学生の時、夏休みになると1~2週間田舎に帰っていたけど、毎日朝庁舎に出かける爺ちゃんを見送った。いつも自転車通勤でした。あるとき、なんでこの自転車、うちの名前じゃなくて村の名前が書いてあるのか聞いたことがある。以前は、毎朝公用車が迎えに来ていたらしい。でも待ってもらうのが気の毒だし、早く行きたい時にも行けないから、公用車をやめて、公用自転車にしたそうだ。「普通の自転車と違ってかっこええやろ」みたいな事を言っていたが、確かに丈夫そうだが、私から見ればどう見ても昔の氷屋さんや新聞配達のゴツイ自転車にしか見えなかった。爺ちゃんは、ちょっとくたびれ気味の背広(とてもスーツとは言えない)を着て、ベルトに手ぬぐいを差し、颯爽?と公用自転車で通勤していた。父の田舎は、主産業が農業の典型的な村社会で、昔から首長は、うちの家かもう一軒からしか出ない。だから両家の当主は代々首長経験者です。どうやら親戚筋らしいのですが、周りの家はみんなうちと同じ苗字。苗字で呼ばずに名前で呼び合う。おまけに名前まで一緒の人がいるから、ニシンチの太郎とかヒガシンチの次郎などと呼び分けている。首長選挙となると、両方の本家の党首が立候補し、親戚総動員で選挙戦を繰り広げる。私の小さい頃も、父は軍資金を持って遠く群馬県まで帰り数週間留守にしていた。選挙の様子を聞いたことがあるが、とにかく有権者を食わせるそうだ。どちらが首長になってもさほど政治が変わらないので、朝から近所や親戚の女性達が飯を作り、男達は用事を作っては家を訪問し、道で歩いている人、野良仕事の手を休めている人・・・片っ端から家に呼び飯を食わせる。お昼時や夕方、家や庭に人が多く集まっている方が優勢で、相手方を偵察して現状分析する。コアな支持者を除いて、人が集まり出すと人が人を呼ぶ。要するに一般の村民にとっては、食って一杯飲みながら、どうでもいい話をして笑い合いたいだけだから。そしてそのままの選挙結果になる。親父が選挙の応援に出かけるときは、何となく楽しそうだった。実の父親の選挙なので、コア中のコア運動員で、投票日が近づいていくとどんどんヒートアップしてお祭のようになるらしい。物騒な物を振りかざさない陣取り合戦で、選挙は一度経験したら止められへん魅力があると言っていた。今はそんなことはないのだろうが、当時は警察も選挙違反などというけちなことは言わない。厳密にしたらほとんど逮捕者ばかりになるのだろう。今は、駅員さんもいなかっら駅に改札ができ、単なる土の盛り上がりだったのがコンクリートのプラットホームになってしまった。交通の便が良くなり、都会で働く人のベッドタウンになり、町から市になってしまった。駅から歩いて10分はかかるうちの田舎の家の裏の林が、電車から5分ぐらいは見え続ける田んぼ以外何もなかったところに家が立ち並び、もう見えなくなってしまった。だからもうああいう選挙はなくなり、親父の兄さんは市長に立候補しなくなった。この「町長選挙」を読みながら、親父から聞いた面白い田舎の選挙を思い出しました。結局こういう泥臭い所で、生活のベースは動いているのだろう。そしてこういうことで日頃のコツコツした生活の憂さを晴らしているような気がする。農業が主産業の田舎では、エキサイティングな事がない。台風などの自然の猛威には、それを回避する術もない。人はばかする時がなけりゃ生きていけなかった。娯楽があまりなかった昔は、選挙は祭と同様の一大娯楽だったのだろう。
2006/06/30
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昨日の日記に、コメントをたくさん頂きありがとうございました。自分の暗い部分です。いつまでもそれを引きずってる自分が本当に嫌になってしまいます。学生の時母が倒れ、両親の近所に住んでくれるという家内と早く結婚しました。すぐ後に父が倒れ、弟の学費や仕送りものしかかってきました。夫婦で働いて、両親には内孫の笑顔も提供できました。また学生を始めた私を、家内は文句も言わずに支えてくれました。私も家内も、精一杯それなりにがんばってきたつもりだけど、未だに私が中学を母が推薦したところと違う所を受験し進学したことを言われます。あんたを育てるために働いたから、病気になったと言われます。だから親を世話するのは当たり前で、しなかったら親不幸者だそうです。子供を信じられないようです。理屈や損得を出して、自分を子供に守らせようとしているように感じます。親子なんて理屈抜き、利害関係など関係ない。たとえ刑務所に入っていても、面会に行き、私の親ですと言って頭を下げます。それが親子だと思います。家内の至らないことも、家内に面と向かって言います。そこまでして、病気で弱くなった自分を家族より優秀だと虚勢を張りたいんだなあ。自分を完璧なんて思いません。家内も完璧ではありません。でも、人は高望みしたら切りがない。いいんです、いいところそうでないところ、いろんなところを持っているのが人間です。私は家内のいい所だけで十二分に満足ですし、私にはすぎた家内だと思っています。些細な出来ない所は気にならないし、かわいいじゃないですか。母は、機関銃しゃべりだから、頭に浮かんだ先から口をついて出てくるのでしょう。多分本人は悪気はない。言われる相手の事を考えるより前に口が動いてしまうのだと思う。家内は、みんな赦してくれます。ありがたいです。今週の初めに、おばあさん万引きを警察に通報しました。もう何度も同じ方に被害に合っています。60才を越えている体にはどこも不自由のない方。変に愛想がいいので、おかしいなと感じました。POSレジとコンピューターで、在庫と売れ個数がすぐに調べられ、合わない商品が特定できます。この方が来られる度に調べ、すぐに特定できました。こっちも商店のプロだから、万引きさんは大体わかる。いつも同じ商品を持っていくので、その陳列場所を変えたりして、メッセージを送っていたのに、平気。とうとう堪忍袋の緒が切れて捕まえた。「つい出来心で・・・初めてで・・・もうしませんから・・・」「初めてではないでしょ。陳列場所を何度も変えてますでしょ。ずっと以前からわかっていました」「初めてです・・・」「この期に及んでうそはやめましょうよ」「はじめてです・・・赦してください」「わかりました。警察に通報します」「すいません。2~3回盗りました。もうしませんから赦してください」「2~3回ですか?分かっているんですよ。まだうそですか。仕方ありません110番します」「娘と同居なんです。娘の夫は会社でも地位があるので、こんなことが知れては・・・赦してください」「うちは、お金を払って商品を購入しています。それをお店に置いています。つまり私にとってこれはお金です。あなたは、自分のお財布からお金を盗む人を赦せますか?何度もあなたにメッセージを送りました。なのに、お金を盗みつづける人をあなたは赦せますか?しかもこの期に及んでウソをつき続けます。私はあなたの生活環境は知りません。あなたの娘さんの旦那さんの事を知っているのはあなた自身ですよね。ならば、家族や元は他人様であった娘さんの旦那さんの立場を考えるべきは、あなた自身ですよね。自分でまいた種です。警察にきちんと書類を上げてもらいます。いいですか・・・子供さんやお孫さんに、人生の何を語ってきたのですか?ご自身がこういう行動をして、さらにウソを突き通そうとする、これで家族に何か語れますか?」警官が2人来てくれて、連れて行ってもらいました。数時間後、警官が書類を持って来店された。娘さんが身元引き受けに来られたそうです。調書にサインと印を押し、書類上の手続きは終了です。すぐ後に、娘さんとおばあさんが菓子折りを持って来られました。「母が大変なご迷惑をかけてしまいました。本当に申し訳ありません」「もうしないようにしてください」娘さんは、私や店の者の前で、母親を攻めませんでした。その様子を見ながら、しっかりしたいい娘さんだなあと思いました。小売店なので、こういうことは何度も経験してきました。中高生が犯人の場合、大抵の家庭に何か問題を抱えています。片親の子、両親が不在で祖父母が育てている子。身元引き受けを拒否して迎えに来ない親もいます。この場合は、学校の先生が身元を引き受けられます。成人の場合は、謝りに来る人が2割で、来ない人が8割。謝りに来る2割の人は、これをいい教訓にします。来ない人の多くは、再犯してどんどん落ちていきます。今回の娘さんは、私の前で母親を叱ったりしませんでした。多分、これ以上母親を責めないでしょう。そして旦那さんにも言わないんじゃないかな。自分と母親だけの秘密にして、墓場まで持っていくでしょう。これで、何とか家庭でのこのおばあさんの居場所は保てます。何も言わない責めない娘さんの愛情を感じて、もうしないでしょう。私の前で責める人は、母親の立場を守ろうとせず、自分の対外的な立場を考える方です。大抵旦那さんにも言い、身元引き受けというかっこ悪いことをこなした立派な妻を言外に匂わせます。そして事あるごとに、母親を責めたりするでしょう。おばあさんは、居場所を無くし、もっとひどい行動を起こしたり、外出しなくなったりしかねません。悪いことをした時に浴びる世間からの地獄言葉は仕方ありませんが、家族からの愛情を感じる天使の言葉で立ち直れます。家族からの地獄言葉は、家族の縁が切れるまで、心の中に住みつづけるので、立ち直れません。娘さんの愛情を汲み取って、二度とこのようなことをしないで欲しい。子供って、親が子供を赦す以上に、親を赦そうとします。親に叩かれる子と、子に叩かれる親の数を比べれば、一目瞭然です。この方から今までに受けた損失は数万円です。でもこのことは警察には言いませんでした。調書には初犯となっていて、サインと印を押しました。次、窃盗罪を犯せば、正式裁判で前科が戸籍に載ります。私のせめてもの気持ちを感じて欲しい。人は間違いを犯すものです。赦しが、間違いを犯した人を救います。私は中学のキリスト教教育や礼拝からそれを学びました。今日の朝刊で、奈良の放火をしてしまった長男君が、仏教の本の差し入れを学校に頼んだと知りました。宗教は救ってくれます。仏教でもキリスト教でもイスラム教でも、伝えたい本質は同じ。大仏さんの学校に通っていたのは神様の配剤かもしれません。じっくり学んでみて・・・
2006/06/29
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今日の日記は、かなり暗いです。私の中の暗い部分で、何故超親ばかで、子供にプラス言葉しか言わず、子供が言ってきたことに何でもOKしてしまうかの原点の部分でもあります。よそのお子さんやの大学生にまで、同じような態度で、好きな本や映画もほんわか路線という、「おまえほんまに甘いなあ」と言われる所以です。自分の為に書きました。このような悲しい事件があると、なんとなく分かる心理を吐露して、自分の心を静めているように思います。賛否両論あるでしょうから、お読みにならない方がいいかもしれません。経験のない方には、心に多少なりともさざ波を立てると思います。新聞記事の引用です。<奈良高1放火殺人>事件の真相は 専門家が分析奈良県田原本町の自宅に火を付け、母や弟妹を殺害したとして、殺人と現住建造物等放火容疑で奈良県警に逮捕された私立高1年の長男(16)の供述が波紋を広げている。動機の中心は教育熱心な医師である父親(47)への反発とされているが、真相はどうなのか。関西学院大の野田正彰教授(精神医学)が、これまでに明らかになった供述や長男の文章、両親が離婚している家族関係などを手がかりに分析した。「努力して夢(医者への道)をかなえたい」長男が、小学校の卒業文集に寄せた「将来の夢…医者」という文章は、こう結ばれている。野田教授は「小学生らしい感情、自己体験が表れていない」と指摘。「こうなりたい」ではなく、「こうでなければいけない」と、親の期待を強く意識していたと分析する。「厳しく説教し、殴る父に憎しみを持っていた」父は深夜まで勉強に付き合い、時に暴力を交えて指導したとされる。野田教授は「息子の価値を成績で決めていたかに見える。長男は、成績を良くすることにしか、自らの存在価値を見いだせなくなったのではないか」と語る。出世や成績でしか子どもを評価しない現代の日本社会の「エリート層の病理」とも。「(事件当日の)20日の保護者会で中間試験の成績についてのうそが発覚する」小学校時代は成績がトップだった長男は、関西有数の進学校に進み、中位の成績だった。野田教授は「小学校時代は自尊心を保ち、実母のいない寂しさも癒やされていたかもしれないが、進学後は父の望むような成績が取れず、しっ責され、暴力を受けて追い詰められていった」と推測。保護者会で本当の成績が明らかになることから「感情的な支えがない中、殺意が生じたのでは」という。「むしゃくしゃして何もかも嫌になった」「放火は弱者の常とう手段」。野田教授は「母ら3人を殺すことが主目的ではない」と強調する。強い父を直接攻撃できないため、家や再婚相手など父に属するものを消すことを目的に火を付けた可能性があるという。「成績低下が発覚する恐れもあり、父の所有物を消し、自らも『生きていてもしようがない』と、大それた行為に踏み切ったのでは」と分析した。今回の事件で浮き彫りになった親と子のデリケートな関係。若者の心理に詳しい碓井真史・新潟青陵大大学院教授は「子どもとの関係で重要なのは、子どもに対して親が常に『大好きだ』『大事なんだ』というメッセージを発信し続けること。家庭内で弱い部分を見せられる環境作りも、特にいわゆるエリートの家庭では必要だ」と訴えた。(毎日新聞)私も、同じような感じで親に接せられたので、こういう事件が起きる度に、どうしても少年に同情的に見てしまう。勉強がとてもよくできた母親は、私の年齢が上がるに連れ、学業成績について厳しく接するようになり、部屋で机に向かっていれば機嫌がよかった。「勉強したの?」の言葉がいつかかるか、ビクビクしながらTVを見ていた記憶があります。当初大らかだった父が、段々母の味方をするようになっていった。「宿題した」とウソをついて遊びに行って、帰ってきてから慌てて宿題をしているのが見つかり、また叩かれると思って逃げたら、父に押さえられ、お尻と背中をスリッパで何発も叩かれた。そのとき言われた、「手であんたを叩くと手が痛くなるから」は、今でも鮮明に頭に残っている。いつもゴキブリを叩いているスリッパだったので、「僕はゴキブリと同じに思われてる」と思った。痛いからというより、ゴキブリのように親に扱われた自分が情けなく、自信をなくし、開放されてもその場で泣いていた。母が喜ぶように、家庭教師について友達の何倍も勉強して、模試も結構いい成績を取っているのに・・・小学校高学年のときだった。中学生になってもまだ叩かれた。叩かれない弟を見て、何故私が叩かれるかわかった。私が口答えするから。とにかく、100か0かの母なので、「ちょっとぐらいいいやん」とよく反論した。その度に叩かれた。弟は、そんな兄を見て処世術を身につけたのか、何を言われても、ひたすらだまってうつむいているだけ。嵐が通り過ぎるのを待っていた。弟のペンネームは、「浮雲」。小学生でこんなペンネームをつけて、「いつも浮雲のように、そらにポッカリ浮かび、風に吹かれるまま、動きたい」と言っていた。私は、家に火をつけようとか、親を殺そうとか思わなかったけど、小刀を勉強机の引出しに入れ、時々それを抜いて、「僕がこれで怪我をしたら、小さかった時みたいに慌てて病院に連れていってくれるだろうか」なんて考える変なヤツになった。刃物を手にして落ち着くなんて、精神がどうかしてる。親になって、自分の子供を平気で叩ける心理がわからなかった。悪さをしても、かわいくてしょうがない。叩こうなどと思わなかった。何故叩けるのか・・・「今叩くことが子供の将来のためになる」などという心理はどこかおかしい。子供のためではなく、自分の腹の虫を治めるために、決して反抗してこない子供を叩いているだけ。親の子供に対する暴力は、究極の弱い者いじめに他ならない。普通に考えれば、自分の家に放火するなんて考えられない。ましてや親や兄弟が寝ているのに・・・精神異常としか考えられない。そう、精神に異常をきたしているのです。病気にかかっているのです。以前、こんな事件がありました。両親が教師の家に育った子が、親の勉強への期待の重圧に耐え切れず落ちこぼれた。次に親は別荘を買い、そこで彼に勉強を強いた。大学にいけなくなったらかわいそうだから、という親の心理だろうが、子供から見れば親の期待から開放される為には、親がいなくなる以外に道はないと思う。そして両親をバットで殴り殺してしまった。あれと同じです。子供の前にレールを敷くのではなくて、待って見守って、親に助けを求めてくるタイミングで勉強を教えたり、塾に行かせたらいい。そうすると、勉強をやらされる存在ではなく、自分の求めに応じて勉強を教えてくれる存在になれる。同じ勉強をするのでも、動機が本人にあるかどうかで全然違う。親という存在は、簡単に自分の子をそういう境地に追い込めることができる。他人から、同じような仕打ちをされていても、親が自分の味方なら、かなり持ちこたえられます。でも親がそういう存在なら、帰る港がなくなります。私は中学校でキリスト教を深く知り、救われ助かりました。中学の友達から、「無口な存在の薄い子」と言われていた私が、今明るく多くの友を持って暮らせるようになりました。この記事の最後に書かれていた、「大好きだ」「大切だ」というメッセージを発しつづけることと、弱い部分を見せられる家庭という環境作り・・・ほんとにそうだなあと思う。
2006/06/28
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日曜日、琵琶湖から帰って来ると、家内も帰っていました。これはチャンス。家内を映画に誘いました。でも劇場ではなく、PCで観るDVD映画です。梅雨の季節に入り、外はちょうど雨。こんなグッドタイミングはありません。映画の題名は、「いま、会いにゆきます」この映画は、2年前の作品で、当時長男が読んでいる本が気になっていた。私はこないだ本を読んだばかりだけど、あまりに良かったので、遅ればせながら映画DVDを買ってしまった。TVでもやっていたように思います。遅れていますね。梅雨の時期に起こった6週間の奇跡の物語です。中村獅童と竹内結子が競演後結婚してしまいました。夫婦・父子・母子・家族、周りの取り巻く方々のやさしさや愛情があふれた作品です。涙もろい私は、また泣いてしまいました。隣の家内の顔をチラチラっと見ましたが、私の方が涙腺が弱いようです。「おはよう」というごく普通の言葉がとても大切に思える作品でした。本とはちょっと違う所がありましたが、「博士の愛した数式」同様に、いい感じのオリジナルになっていました。本の花火の場面がなくなり、一面のひまわり畑の場面が新たに加わり、ひまわりもポイントになっていました。新たな明るい未来に向かっている感じで、とってもいいです。学校の先生もお医者さんも、いい人ばかりで、悪者がいない映画はいいです。観終った直後、家内からの「ありがとう」という言葉が・・・新鮮に響きました。「おはよう」「ありがとう」・・・天使の言葉です。PCを片付けている間に席を立った家内が、東京に住んでいる長男に電話をかけ始めました。長男への何かの連絡がこちらにあり、それを伝えているようでしたが、最後に「元気にしてる?・・・そう。じゃあね」って、家内らしい短い電話のやり取りでしたが、この映画で何かを感じたのかなあ?なんて思っちゃいました。そして、母親の子供に対する優しさを感じてしまいました。父親である私には、こういうのは出来ないな。なんかとてもいい1日のお終いでした。
2006/06/27
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日曜日は、琵琶湖でプレインカレでした。朝一番にいつものように柳ヶ崎に寄り、土曜日の成績チェックです。1位RAF(フィニッシュ後のリタイヤ-自分にルール違反があったと自らリタイヤ)とか、2位OCS(スタートが早すぎた失格)とか痛快なレースをしているようです。まあ成績を見てがっくりしたんだろうけど、楽しく緊張感のあるレースができて、よかったのではないでしょうか。艇庫に着くと、今年卒業した女子マネさんが名古屋から来ていました。土曜日の仕事後、新幹線でやってきたそうです。朝は風が弱く陸上で風待ちでした。その時の雑談で、奈良の放火事件の話題が出ていた。あの学校出身の部員がおり、「高校生になって、まだそういうことを親から言われてたら嫌になっちゃうよな。小学生やないんやから」と言ってました。昼前にいよいよ出艇です。浜で、部旗を立て、エールを切っていざ行かん。エールを切られた方も、大声でそれに答えています。・・・それを見ながら、自分の学生時代を思い出しました。2回生になって初めてレギュラークルーとしてレースに臨んだとき、レースに出ない後輩や同輩達が出艇時に浜から校歌を歌ってくれます。レース海面に続く長い防波堤上を他校に負けじと走って先端の灯台まで走ってくれます。またそこで応援してもらい、エールで自分の名前を叫んでもらった時は、感動して不覚にも涙がこぼれてしまいました。大声で声援に答えながら、「ようし、レースに出ていない仲間のためにもがんばるぞ」と思いました。以降レースに出るたびに段々慣れていき涙が出ることはなくなりましたが、あの時センターケースの上に腰掛けながら、涙を見られないように少しうつむき加減の自分の情景を今でも思い出せます。それと、どんな成績を取っても、レース海面から浜に戻ってきた時、後輩がザブザブと水の中に入ってきて自分の船をつかみに来る。その時の「お疲れ様でした」とか「ご苦労様でした」。自分も1回生の時やっていたけど、選手にこんなにインパクトがある行為だとは分かりませんでした。この感動が、ヨット部卒業以降もヨットとかかわっている原点かもしれない。ヨット部とは違うが長男に体育会を薦めたのも、次男のジュニアヨットチームの同学年の子達に、「大学体育会ヨット部でヨットをやりな」とよく言ってたのも、あの光景が頭に浮かぶからだと思う。とかくダサいとかきついとかの代名詞になる体育会だけど、そこにどっぷり浸かった者でないと分からないところがある。勝利至上主義のようでそうでもなく、効率至上主義でもない。成績に関係なく先輩上位の年功序列と、儒教的な後輩への金銭面や無償の体と時間の奉仕。これらが微妙なバランスで成り立っているのが体育会。次男が去年練習後に浜でみんなが一列になって、練習を提供してくれた琵琶湖に大声で「ありがとうございました」とやり始めたのも、この日見たエールも、成績に繋がるという数字的なものはない。でもこういうことができる時に、ばかやってみるのが人生の大きなプラスになると思う。本当は、今日来てくれたOGマネさんに「ごくろうさん」じゃなくって「ありがとう」と言いたかったけど、言えなかったな。彼女のこういう気持ちが次男達の学年をがんばらせたと思う。きっと旦那をうまく乗せ、子供達の才能を素直に伸ばさせるいいお母さんになるんじゃないかなあと思う。旦那や子供を叱咤するより、自分が周りに対してできることを黙々とやるだけ。ただこれだけで、伝わると思う。そして、「がんばらなきゃ」って思う。7月2週目に新西宮YHで7大学戦がある。地元ハーバーでもあり、ミーティングで風の入り方などいろいろしゃべりました。一応そこでは毎月現役レーサーやってるから、同じ土俵で語れます。でも一番言いたかったのは、今回は京都から近いから、マネさんもみんな参加して、レースを含めたその他もろもろを楽しむことです。うちの船は用意しているけど、OBさんに声をかけ、クルーザーを出してもらえれば、みんなが海上応援でレースに参加できる。特にマネさんには、学生時代の想い出にしてほしいな。そういうのが、その学年のヨットの成績にも繋がると思うんだけど・・・この日のプレインカレのレースの方は、海上に出てから風がなくなり、私はレスキューのデッキで小雨に打たれながら寝て過ごしました。完全防備の服装だったけど、雨の中寝れるなんて、図太いものです。結局この日はノーレースになり、土曜日の成績が最終成績になりました。残念だけどこれもレースです。
2006/06/26
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昨日先輩から電話が入り、先輩の会社まで行ってきました。就職してから、アメリカや東京勤務が長かった方ですが、数年前に本社のある地元に戻ってこられました。大手企業は、こういう風に人を動かすのか?私のような年になると、地元に帰って来る方がいる。昨日の用事は、船のGPSが手に入ったから持って帰っておいて、というものです。勤務中に・・・仕事ではない用件でいいの?・・・とも思いましたが、先輩の会社はマリン関係の会社で、ヨット・ボート・漁船を相手に商売をしているので、無関係というのでもない。どこかで展示していた商品が、型番落ちになったので、棚卸処分することになったものを見つけたらしい。棚卸処分なら、評価ゼロにして、それをもらえればと思ったが、先輩は偉いさんということもあり、それなりの評価額にして在庫処分価格で手に入れたそうです。そうなれば、こちらはお客さんでもあるわけだ・・・なんて思いながら会社に行きました。なんと車で10分ぐらいなんです。出てきた先輩は、当たり前ですがスーツを着て頭髪もきちんとしています。ONの姿は、どうも見慣れないので違和感があります。前にも会社に寄せてもらったことはありましたが、そのときは部下の人だったので、会社で先輩に会うのは初めてです。しかししゃべり方は、いつものOFFの時と同じで、「お~お~すまんすまん」。出身のクラブの話などして、「魚群探知機はいらんねんけど、今は魚探がついていないGPSはないんや」と言ってました。まあ、漁船のおっさんが一番のお客さんだろうから、この業界のGPSには魚探がついているのが常識でしょう。それを持って帰り、仕事後ハーバーの船の中に入れに行きました。ヨットの販売からメンテナンスまでを仕事にしている後輩に、今の修理ついでにつけてもらおうという算段です。「GPS、船に入れといたから、つけといて」と後輩にメールを送っておきました。これで、しっかり使える状態になってついているでしょう。ひょっとすると、我々の船も数年後には、釣り舟に変身しているかもしれませんね。今日明日と、手伝っているヨット部のインカレ夏季大会です。2ヵ月後に迫ったインカレ地区予選の大勝負の前哨戦です。明日は、琵琶湖でサポートしようと思っています。雨が降らなければいいけど・・・
2006/06/24
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う~ん、残念!でも、やっぱりなあ~、とも思います。夕刊で、今朝のブラジル-日本戦の結果を知りました。4-1とは、ボロ負けですね。2-0か2-1だと思っていました。ブラジルが1回お休みの気持ちだったら、1-0の勝ちもあるかなと。でもやはり、監督はブラジルサポーターが怖かったようで、普通に来ました。チェコがイタリアに負けてしまいました。残念です。走りまくるネドベトは好きなプレーヤーだったのに・・・イタリアには勝てると思ってたのに、チェコも第1戦が効いてしまいました。前回大会は、ドリブラーのポルトガル・フィーゴを応援していましたが、あえなく敗退。今回は決勝に残りましたが、フィーゴはドリブル勝負をせず、力が落ちているのは明白でした。その点、未だに走りまくっているネドベドには期待大だったのになあ・・・まあ、アルゼンチンとスペインにがんばってもらいましょう。奥田英朗の「空中ブランコ」を読みました。相変わらず痛快なとんでも医者伊良部、おかしさ炸裂です。幼稚園児の何にでも興味を示す性格と行動、それにその体型で・・・こんな精神科医が本当にいたら、確かに通っている患者さんの方が、「俺の方がまともだ」と思って、治ってしまいそうです。伊良部の同級生で、出身大学の学部長の娘婿に納まっている池山さんは、明らかにかつらだとわかる義理父のかつらを取ってみたくてしょうがない衝動に駆られる。義理父と話をしていても、義理父家と食事をしていても、気になってしょうがない。本人に聞けないし、嫁さんにも聞けない。その話題をみんなで避けているように思えて仕方がない。それから、どうも精神的におかしい。元々明るく悪戯好きだったのに、大学講師になり、学部長の娘婿なら将来の教授間違いなし。悪ふざけできずに、その上義理父一家は、とても高尚な一家で、本来の自分を押さえて生活している。伊良部の精神科に通い、伊良部を見ていると、自由奔放で羨ましい。伊良部のアドバイスというか、そそのかしに応じて、思い切って本来の自分を出してみようかと思うようになる。「最初は変に見られても、ずっとそうしてると、そういう人だと思われて、変に見られなくなるのよ」親父ギャグを連発するようになり、大学の廊下を金ちゃん走りをする。以前から気になっていた、歩道橋にかかっている「金王神社前」という道路標識に「、」を入れることを、伊良部とともに実行してしまう。しかし数日後には、世間の反応もなく、ただ元通りに塗り替えられていた。次は「東大前」と「王子税務署前」に「、」を入れた。さすがに東大はインパクトがあったようで、ニュースになった。次は、「大井一丁目」を「天丼一丁目」にしたくてしょうがない。大分、気分が晴れてきたが、最も気になっていることが心の引っかかっている。大学内研究室でスライド担当をしていたとき、前に座って居眠りを始めた義理父のズラをちょっと持ち上げてみた。それを運悪く、仲のいい同級生の講師倉本に見つかってしまい、慌てて元に戻す。これをなんとかしないと、病気は治りそうにない。それを伊良部に打ち明けると、いつもの調子で、簡単な解決法を提案される。・・・・・とうとう、義理父が昼休みにいつも昼寝している中庭に、伊良部が現れる。伊良部が義理父が寝ている間にズラを上にあげるので、池山はそれを写真に収める係。休み時間で多くの学生が見ている前で、それは行われた。それに気づいて止めに入る倉本含めて3人で取っ組み合い・・・というより、元同級生のじゃれあい・・・目撃した生徒他多数は、それを学部長に報告するはずもなく、闇に消えていく・・・どうやら池山の精神的な病気も治ったようだ。他数編の伊良部を主人公にした短編が載っています。気持ちが落ち込んだ時は、精神科医伊良部物を読むのは、とてもいいように思います。ところで、風呂場でこれを読んで笑っている私を見て、家人はどう思っているだろうか?まあどう思われようと、伊良部よりましだ。どうやら私の精神も開放されているようです。ところで本の帯に、「阿部寛さんTVドラマで伊良部を主演」と書いてあった。「え~、これが映像化されたの~」、ってビックリしました。
2006/06/23
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奈良で放火らしい火事があり、お母さんと2人のお子さんが亡くなりました。ご冥福をお祈りいたします。この家の長男さんが行方不明になっていたが、京都で見つかったと夕刊に載っていました。良かったです。この家で生き残ったのは、お父さんと長男さん。何があったかは、これからおいおい分かってくるでしょうが、お2人力を合わせて生きていって欲しいと思います。どうやら放火らしいということと、長男さんが行方不明という状況、それに奈良のあの学校に通っていたこと、両親ともお医者さんだったこと・・・、何か嫌な感じがしていました。次男のヨット部にも、ここ出身の子がいる。あのこんとこの学校や。国立医学部へというプレッシャーが、親からのしかかっていなかったか?この日記で、何度も書いていますが、真面目で素直で成績優秀なお子さんほど、親からの言葉のプレッシャーをもろに受け止めてしまいます。私がそうだったから、とてもよく分かります。親がどんな職業をしていても、子供とは別人格なので、それを強いない。親が優秀で、なまじっか子供も優秀なら、余計に期待が膨らみ、押し付けになりやすい。実は、別の事をしたかったり、特にまだ決めてはいないのに、そのレールを敷かれることへの反発が起こる。あの学校は、兵庫のN、京都のRと並んで関西トップ3の学校です。中学入試でそこに入るだけで、どれだけ学業ができるかわかる。優秀なら、「すごいなあ」とただ褒めていればいいと思う。自分と同じ職業について欲しいなら、それを口に出さず、自分がニコニコ楽しい生活をしていればいい。それを見て、子供が判断することです。子供は、親を無条件で慕っているから、自然にそう向かう。男の子は、人にやらされるのがとても嫌うので、指図などしたら逆効果になるのが世の常です。私は、親からのレールと言葉のプレッシャーから、もう親子の心は切れてしまって、表面だけの付き合いになっている。この辛い経験から、子供達に叱ることもなく、彼らを信じて、真面目に働き、何も言わずサポートしてきた。私よりよっぽど立派に育ち、子供との関係もとても良好です。リリーフランキーさんの「東京タワー」ではありませんが、どんなにあかん時でも、騙されていると分かっていても、100%親が信じていれば、子供は親との絆をしっかり保ってきちんと育つものです。この長男さんは、高校生になって近所の祖父母の家で寝泊りしていたらしい。祖父母さんが心のより所であったり、くつろげる場所だったのかもしれない。もに最悪の真実であっても、お父さんは長男さんを赦し、お父さん・祖父母さんとともに、辛い所を乗り越えて、長男さんは生きていって欲しい。
2006/06/22
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ジュニアヨットの関西選手権が、土日にありました。場所は、京都府宮津。レース海面から天橋立が見えます。うちの子がジュニアをやっている時、いつも西宮沖のきれいとは言えない海で乗っているので、宮津のレースは楽しみでした。レースが終わった後や昼ハーバーに上がったとき、地元の選手がハーバーの桟橋から飛び込むのを真似て、みんな泳いでいた。地元の子に連れられて、近くの崖から飛び込んでもいました。うちの子が卒業した2~3年後、宮津ジュニアに選手がいなくなり、残念ながらレースがなくなっていた。ところが昨年からまた選手が集まり出し、宮津の関西選手権が復活しました。関西選手権は、関西のジュニアクラブが毎年順番に主催しますが、琵琶湖・和歌山・大阪・兵庫2・宮津しかなく、圧倒的に水がきれいな宮津は人気です。今年行かれたジュニア達や親御さんも、「いいなあ、こんなに水がきれいで・・・」なんて思ったのではないでしょうか。ということで、今朝その結果や写真が届いた。クラブのHPに載っけてねということです。1位・2位と我がクラブで、あとは福岡ジュニアの子が走っているようです。うちの子の頃は、圧倒的に強かった琵琶湖が、選手の減少とともにそれほどでもなくなり、最近はうちが関西王者です。関西選手権と言いながら、誰でも参加でき、関東からも九州からも多数の遠征があったようだが、蹴散らしたようです。3位は福岡の子で、1・2・3位と今年のナショナルチームが上位独占しました。うちのクラブの子の成績を見ていくと、1・2位の後に7・8位、そして次が11位、全部で10人ぐらい遠征したようです。11位の女の子に目が止まりました。この子はまだ小学校3年生で、兵庫では一番下のブロンズクラスです。最終レースは、キラリと光る成績でフィニッシュしており、なんとそのレースに限っては、1・2位の選手より上です。ヨットレースは、自然が相手で、気まぐれな風によって、たまにはこういう番狂わせが起きますが、小3の女の子が、1時間弱のレースで、中3・中2に勝ってしまうから痛快です。しかも彼女のお兄ちゃんは、中2で今回総合2位、今年もヨーロッパ選手権に出場する3年連続ナショナルチーム君です。たった1レースとはいえ、まだヨットに乗って1年足らずの小3の妹に負けるなんて屈辱だったでしょう。フィニッシュまで、前を走る妹に、「がんばれ~」と思いながらも、「絶対に抜かしてやる」と思ってたでしょう。帰りの車の中での兄妹の会話はどんなだったでしょう?さてと、HPに写真と成績表を貼り付けなくっちゃ。最近のほとんどの新人が、HPでうちのクラブを知って問い合わせてくるから、責任重大です。
2006/06/21
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昨夜は、NHK教育で中村さんの番組でした。オサマビンラディン掃討の為に始まった米軍のアフガニスタン空爆がまだ続いているようで、中村さんのアフガン奥地の診療所2ヶ所を今年一時引き上げるそうです。マスコミは、アフガニスタンからイラクへ変わり、それも今日の新聞では、自衛隊のイラク撤退が決まり、イラクの報道も少なくなっていくのでしょう。でも・・・中村さんの昨日の最後の言葉、「今年は正念場です」。道路や家を壊すのは爆弾1つすぐだけど、作るのにはずっと時間がかかる。アフガンは、まだ壊しているんだ・・・ダンブラウンの「天使と悪魔」を読みました。ダヴィンチコードがあまりに面白かったので、ラングドン・シリーズの第一弾のこの本を読み始めました。スイスの科学研究所セルンの所長から、ラングドンは夜明け前の時間に呼び出しを受けた。超高速専用機でセルンについたラングドンが見たものは、古の昔、カトリックの総本山バチカンから迫害を受けたガリレオが創設した科学者の秘密結社イルミナティの幻の紋章を胸に焼き付けられた科学者ヴェトラの死体。そこに父の死を知り、海洋学者の娘ヴィットリアが急遽帰ってきた。父娘で密かに研究していた反物質の事を知る。これは途方もない破壊力とエネルギーを秘めた無公害の夢の物質。サンプルも既に完成しており、厳重に保管されている。ところがそれが盗まれていることが判明。24時間後に爆発する。どこにあるのだろうか?ちょうどそのとき、バチカン警備のスイス警備隊から連絡が入る。バチカン内の警備カメラに写っているのは、時限を刻む反物質。その警備カメラは所定の場所にはなく、何処にあるか分からない。ここから、ラングドンとヴィットリア、それにスイス警備隊のローマを舞台にした捜索が始まる。ちょうどこの日は、バチカンが新教皇を選ぶコンクラーベの日。世界中から集まった枢機卿の運命は・・・有力な新教皇候補の4人が行方不明になっている。そこに犯人から冷たい電話がかかる。1時間に1人ずつ・・・そして最後にバチカンが・・・。イルミナティの謎を解き、4人の枢機卿を救出できるのか?バチカンの運命は?ダヴィンチコード同様、ぐいぐい引き込まれる。それとともに、科学的なもの、宗教的なものを知る知的な楽しみもある。ローマを旅した方には、町並みが思い浮かぶかもしれない。組織もそうだが、設定が実際に即しているので迫力や現実感が増している。これはダヴィンチコードと同じ流れで、膨大な下調べの上に立った作品です。主人公が、シュワルツネガーのような、いかにも強そうでないところが魅力。今回は、バチカン市国・ローマが舞台なので、擬似観光を体験できる。反物質などの科学への興味。バチカンと言うカソリック総本山内部の様子、コンクラーベの儀式・・・宗教的な興味。頭を使う推理を進める主人公に同化する・・・知的推理の面白さ。多分この作品などの下地があって、ダヴィンチコードの爆発的ヒットに繋がったのでしょう。いやあ、上下巻の大作でしたが、長さを感じさせない面白さでした。
2006/06/20
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昨日は、3人乗りヨットD級のレースでした。毎月1日、3~4レースをこなし、年間王者を決めます。ところが今月もメンバーが揃いませんでした。再び私だけがOKで、他チームから助っ人を頼み、もう1人は次男の学校のOBをあてにしていました。次男は、最近休日でも勉強をしており、彼は無理ですので他を頼んでいたのですが、ちょうど琵琶湖でも草レースがあり、みんなそっちにでるそうです。「お父さん、だれもおらんわ」まあ仕方ないです。2人でレースに出ました。助っ人の方は、社会人になってからヨットを始めた方ですが、このD級には長く、私よりよっぽどベテランです。私が舵と大きい方のセールを担当し、その他をしてもらうことにしました。普通は、それを2人でこなすのですが、1人で無難にこなしておられました。ただ、その上にスピードまで求めるのは無理で、4本の手が2本になってるわけですから、「ゆっくりあせらずやりましょう」ということで、レースに臨みました。レースは、最初のレースで、風下に向かう時に使うセールを少し破ってしまい、以降それを使わなかったので、最初の上マークまでレースになる状態でした。風下マークに行くまでに抜かれちゃって、成績はビリばっかりでした。でも、2人で初めて乗って、いろいろ勉強になりました。この方は、私より1つ下の年齢で、子供が働き出した子、大学生、そして中学生の女の子という、うちと年齢が近く、みんな中学から私立というのも似ていました。「3人とも私立ですか。うちは2人ですけど一緒ですね」と話したら、「公立の先生は、結局公務員ですからね。やる気が違います」と返ってきました。「どうして私立へ?」と聞かれたので、「長男が小学校に上がる頃、校区の中学が荒れて、窓ガラスが割れていて、パトカーが毎朝赤色灯を回して正門にいるという状況を見て、親達もそうだし私立の方がいいかなと思った」と答えました。「今はそんな事ないけど、あの頃はひどかったですねえ」と、そして、娘さんが奥さんと同じ学校に通っているようで、奥さんが教えてもらった先生がまだおられて、母娘で楽しそうにしているようです。PTAの役も、当然のように引き受けているようです。変わらぬ校舎に変わらぬ先生、母校っていう愛着を感じます。という日中を過ごしたので、日本-クロアチアの試合を見ずに寝てしまいました。朝刊で引き分けだったことを知り、う~ん、あかんそうな感じ・・・でも野球が、他力本願に追い込まれてから奇跡の優勝でしたから、まだ何が起こるか分かりません。アルゼンチン優勝で、テベスとかメッシがMVPなら痛快なんだけど。スペインとチェコも強いと思っているのですが、チェコが最終のイタリアに勝たないと決勝に進めません。それと、サッカーのスタイルとしては最も好きな韓国が何処まで行くか楽しみです。ボールを持ったら、前に向かって走りまくるサッカーで、サッカーの原点という感じです。ゴールに向かって、ドリブルやパスで早くボールを動かし、ディフェンスを振り切って1点というのが、一番絵になります。中学の授業で、アメリカンフットボールの中学生版タッチフットボールを良くしました。1プレイで1度しか前に投げられないので、作戦を考えフェイントでディフェンスから離れてボールを受けたら、ひたすらゴールに向かって走るだけです。最大の武器は、作戦やフェイント・ボールを受ける技術より、足の速さです。ディフェンスに走り勝つことができれば、ゴールまでいけるし、走り負ければその前にタッチされてボールダウンになってしまいます。韓国は、昔からテクニック以上にひたすら走るサッカーをするので、日本の高校生の試合のようで好きです。スピードがあるから、1対1で相手を抜けます。
2006/06/19
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最近ちょっと気になる女性がいます。夜家に帰り、食事・お風呂が終わった後に、至福の時がやってきます。いつでも寝られる体勢になり、布団の足を突っ込んで、ヨーグルトを食べながら、本読むかTV見るかの時です。リモコンスイッチでチャンネルを変えてもいいし、PCを立ち上げてもいい。面白いものがなければ、本を開く。TVで、これといった見たい物がない時は、とりあえずNHKまたは、NHK教育にしておきます。特にNHK教育は、BGM的に流してもいいです。よくNHKなんて見ないから、受信料を払うのがもったいないというご家庭がありますが、私は一番あって欲しいのがNHKです。変かな?NHK教育の語学番組は、何故か好きです。英語以外は、もうお手上げなので、勉強する感じではありませんが、イタリア語講座で妙にテンションの高い叔父さんがいたり(後にジローラモさんとして名前を知りました)、漫才師がスペイン語講座で四苦八苦していたり・・・英語は、100語で英会話では新人の女の子の発音を聞いて、ちょっと勝ってるかも?なんて思ったり、クロスロードカフェやシュートなどのドラマ仕立てを楽しんだり・・・桂かい枝さんの今から出直し英会話も、語学以外の雑学が面白かったりします。今一番気になってるのが、ドイツ語講座です。日本人だと思うのですが、司会者の女の子がめちゃくちゃかわいいです。私のタイプの丸顔です。シュッと細面の美人顔さんより、丸顔のかわいい系の方が好きです。そしてニコニコしていて、気軽に声をかけられそうな女性が好きです。ちょっと前までの私の中のミズNHK語学は、リズ・ステップマイヤー?さんだったけど、今はこのドイツ語のお姉さんです。このドイツ語講座の最後には、いつも歌を歌うのですが、メロディーが口ずさんで出るほどになっています。まだお知りにならないようでしたら、是非見てください。めちゃかわいいです。リズさんジローラモさんの次は、彼女だと思うのですが・・・
2006/06/17
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今、世間はワールドカップで大変盛り上がっています。何を隠そう、私は小学校と中学2年まではサッカー部だったのです。中学で慢性虫垂炎というのになって、手術後1年間ドクターストップがかかってしまい、高校からヨット部に変わったのです。と言うことで、サッカーは結構好きだったりします。今年のスポーツイベントと言えば、もう遠い昔の感じがしますが、冬季オリンピックがありました。私の応援していたのは、上村愛子さんとイナバウアー静香さんだったのですが、静香さんが優勝しちゃいました。「単純に美形が好きなだけや」と言われれば、あとの言葉は単なる言い訳ですが、私なりに緻密で微妙な計算がありまして、金メダルを取ると思っていたわけです。上村さんに至っては、2大会連続でそう予想してたわけです。今年の全日本に勝っていない荒川さんを的中させたのに気を良くして、ここでワールドカップ優勝国の私の予想を披露しておきます。私的には、『アルゼンチン』なんです。日本の予選順位予想は、1ブラジル・2クロアチア・3オーストラリア・4日本です。私の目に映る実力的に並べたらこうです。ワールドカップ前の各国の予選の映像を見て、日本の中盤は前に玉を出すのが遅すぎます。それに平均年齢が高すぎる感じがします。ボール支配時間で試合が決まるのではなく、点を取って決まるので、速さが一番の脅威だと思っています。自分がサッカーをしていた頃、どういう状況が一番点が入るかと言うと、「ボールを取ったら、早く前にボールを送って、みんなで走りこむこと」です。相手も慌てているし、多少ボールの精度が悪くても、まぐれというものが数回に一度起こり、点になります。ゆっくり責めたら、相手も守備人数が揃い、中々点は入りません。小学校の時、5年生と6年生、2年間学校のサッカー大会で優勝しました。サッカー部だったこともあり、両方とも私がキャプテンで、メンバー選びも私がしました。クラブ関係なしに、足の速いヤツを選びました。作戦は、縦パス1本です。横パスなんかしても、ミスして相手に取られるだけです。結局圧倒的な攻撃力で5年生から圧勝しました。キック力のある人を守備にして、2人は攻撃に参加せず守備専門にしました。1人を攻撃専念にして、オフサイドにならない一番前にいつもいることにしました。あとはみんなで両方します。守備の数人は自陣から出ないようにして、あとは縦パスで、一斉に走りこみます。守備の裏にボールが転がると、背走してきた守備の人より、攻撃する方が速く走れます。失敗してもこれを繰り返すと、相手は攻撃してこなくなり、点を入れられる心配がなくなり、いつか必ず点が入ります。多分相手がビビッてしまいます。段々相手クラスの応援の声が小さくなり、相手選手が諦めの表情になってきます。とうとう、切れてしまいます。そうなったら、もう烏合の衆です。どんどん点が入ります。まあ、たかが小学生のクラスレベルですが、中学のサッカー部でも「同じだ」と感じました。メキシコオリンピックの時の釜本もそうですが、イランのダエイが長い間、ヨーロッパや本国でフォワードのレギュラーを張っていたのも、トップに張っていて、ロングボール1本に鋭く反応することで点を入れていたからです。オーストラリアと日本の試合を見ていて、後半からオーストラリアのロングボールがフォワードに繋がるようになってきて、「負けるな」と思いました。解説の人の中に、相手陣に放り込むだけで能がないように言われる方がいますが、あれをされると、ほんとに怖いです。守備が少ないので、ミスが点になります。反面日本は、フォワードなのにペナルティエリア内で横パスしてるもの。あれじゃあ、勝てません。失敗しても失敗しても、シュートを打つことです。それによって相手は段々ビビってきます。試合をしていたら、「こっちの方が強いなあ」とか、「負けそうやなあ」という肌で感じるものがあります。「勝てるな」と感じると、ガンガンシュートが打てるものです。シュートを打つのが仕事のフォワードが、ゴール前で横パスしてたら、私が監督なら代えます。自信のないフォワードなんて必要ないです。弱気になってるのが見え見えでした。それが見えてきたから、1-0でリードしている所で、負けると思い、TV観戦をやめお風呂に入りました。その後、「やっぱり」と思いました。ジーコ監督なら、そういう圧力をヒシヒシと感じていたと思います。今大会、イギリスだったかアルゼンチンだったかの選手が、開始早々中央付近からいきなりシュートをしましたが、あれは相手をビビらす効果満点です。サイドバックやサイドMFが相手コーナーキックエリアに走り込んで、ゴール前にボールを上げるのは点になりやすいですが、そこは危険なので守備側も必死に来ます。でも、ベッカムなどが得意のハーフエリア付近からゴール前へのクロスは、まだゴールから遠いので、フリーでゴール前に上げてきます。要するに縦パスで、それにフォワードが頭で合わせたり、走りこむ小学生時代の縦パスと一緒です。攻守もつれてゴチャゴチャになったときにも、ゴールネットが近いので点になりやすいです。オーストラリア戦の日本の1点も、中村からのクロスでした。フォワードとキーパーがゴチャゴチャして点が入りましたが、あれがサッカーだと思います。私は、久保や大黒のような、守備はあまりしないが、いつか訪れる縦パスやクロスを狙っていつも前線にいるフォワードが怖いです。高原もいいですが、守備で動き回らず、ここ1発の攻撃のチャンスに体力を温存しておいた方がいいと思うんだけど。ど素人のワールドカップ言いたい放題でした。
2006/06/16
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今日の勉強会の帰りの電車で、本を広げながら何気なく向かいの席を見ていると・・・前の長いすに座っている6人に立っている2人を加えた8人中、携帯電話を開いている人が4人。加えて、電話を握ったまま寝ている人が1人。よく見かける光景ではありますが、「なんだこれは?」と思ってしまいました。一昔前、本や雑誌、新聞を見ていたのが、携帯電話にシフトしたのでしょうか。でもちょっと変なのは、前に座っていた女子校生2人が、友達何だろうけど、座ってから自分の携帯電話の操作ばかりで、会話がなかったことです。せっかく友達がよ横にいるのに・・・なんて思っていましたが、これもよく電車の中で見かける姿です。前で新聞を広げている人がおられ、見出しに、ドイツがワールドカップで2勝目を上げたそうで、決勝進出が決まったと載っていました。日本は、クロアチアとブラジルで、1勝1引き分けしないといけませんが、うちの店もワールドカップ便乗商法を展開していて、早々に敗退は勘弁して欲しいと思っています。ドイツゆかりの商品を買っていただくとプレゼントをする企画です。DMで案内し、いい感じで売れているのですが、負けちゃうと・・・「これで応援盛り上がるでしょう!」なんていう台詞が白々しく聞こえてしまいます。一応日本の国旗の他にドイツのもついているので、日本が負けちゃってもドイツが勝っていれば・・・何てことも思うのですが、やっぱり日本にがんばってもらわないとね。お願いしますよ。まだ残ってるんだから、全部はけるまで残っていてよね。
2006/06/15
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月曜の夜10時、NHK教育TVで中村さんの番組を見ました。アフガニスタン・パキスタン辺境地で、ハンセン氏病医療をしている方です。今回は、ココの医療に入った動機やその医療施設についてでした。本やその中の写真でしか分からなかったものが、映像で紹介されるのは、中々いいものです。お金がない事もありますが、医療スタッフは、症状の軽い患者さんであったり、先輩の患者さんだったりして、やがて本職にいる人もいる。本人がインタビューで、病気が病気だけに、白い目で見られたり、いろんな医療機関で、人と扱われなかったりしたのが、ここに来て生きる希望みたいなものが湧いたそうだ。何より、人に必要とされているのが一番だったそうだ。私は、中学の時、映画や礼拝での話、そして何より、実際にハンセン氏病隔離施設へのボランティアを中学から行くと言うことで、感染のとても弱い病気で、その外観で人を見ては行けない、という教育をされたから平気だが、そういう経験のない方にとっては、ハンセン氏病の方の徐々に皮膚が犯され、痛覚がなくなる様は異様だと思う。まあそれにしても、奉仕の精神を基盤にするプロテスタント系メソジスト派が作った学校ですが、中学生にあそこまで実践を教育するのはすごいと思う。確かに、たった3年間だったけど、弱者や違う人に対しても同じように接する気持ちはあの時期、培われたように思う。中村さんは、患者さんの多い地域で、正しい知識を伝えることで、世間の患者さんを見る目を変え、それが変わると、隠そうとしたり追い出そうとする家族から患者さんが出てこさそうとしている。元々進行力や感染力が弱いので、地道な治療さえすれば克服できる。中村さんを支援する日本のNGO組織ペシャワール会の寄付で、大きな医療施設が出来、その開所式の映像も流されていた。あれは中村さんの医療拠点になるパキスタンの辺境地の施設だと思う。そして次回来週の月曜日は、アフガニスタンのゲリラの中での映像のようです。予告編で少ししていたが、よくあれを映像として残していたものだと思った。NHK?どう見ても家庭用ビデオの素人映像ではない感じがしました。来週こそ必ず見たいと思っています。ソ連やアメリカなどの超大国の世界規模から見たエゴの武力行為と、ただ自分の家族や地域を守るという小さな目的だけど、自分の生活に密着しているゲリラと呼ばれるレジスタンスの姿が見えるかもしれない。現地でそれを見て感じるなどとても出来ないだからこそ、せめて映像で現実を知ろうと思う。
2006/06/14
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読売新聞の取材が終わり午後の練習開始です。新人さんが来ていたので、その子とお父さんを乗せるためにゴムレスキューを1艇多く出します。そのために元ヨット部でボート免許も持っているお母さんが、それを運転することになりました。「ねえ、のりまきさん午後暇?」「ええまあ」「じゃあ、一緒に行きません?」と女性からリクエストされると、断るはずもなく、「カッパ、持ってきてませんから、濡れなければOKですよ」沖で練習をしているゴールドクラスの練習に行くKさんを、先に練習に出たゴールドのコーチボートまで送っていかなければなりません。クラブ代表のKさんは、取材でゴールドに乗り遅れです。同じく、遅れた2艇のゴールドの子を引っ張って沖出しです。この日の新人さんは1年生です。お父さんも一緒にこのボートに乗りましたが、沖を怖がることもなく平気なようです。ハーバー前に戻ってきてブロンズの練習に合流です。Uさんを中心に練習をしていますが、とてもいい練習で、みんな揃っています。この練習をしていればグングン上達するでしょう。とてもコーチングが上手です。小学校低学年の子達は、楽しそうな声を発しながらも、ちゃんと練習できています。飽きないようにマークを打ってのレースもあり、それなりにコースを考えているのが分かります。前のレースで速かった子のコースを真似しています。風上マークを回って、下ってきてこのボートでフィニッシュです。みんなで10艇ぐらいですが、トップで帰って来る船の艇長はみんな饒舌でニコニコです。でも次のレースで後ろの方になっちゃうと、とたんに不機嫌になったり、実に面白い。まだジュニアを始めたばっかりのMさんとこのお嬢さんが、うまいのにビックリしてしまいました。お父さんの船に乗っていたからヨットには慣れているだろうけど、他の子と違和感なく走れるからすごいです。去年のYさんと同じように、女の子の方が飲み込みが早いのだろうか?どうやら超新人のようです。吉保さんなんてもうシルバーに上がって沖練習してるものなあ。練習の合間に、小3君を呼んで、「新人ちゃんを乗せてあげて」「うん、いいよ」小3が一人前にセールやティラーを指差して教えている姿は様になっています。カメラを持って来るべきだったと後悔です。お父さんは、大学のウインドサーフィン部だったらしく、今年の新人さんは海を知っているお父さんで頼もしいです。レースも知っているので、兵庫はさらにパワーアップしそうです。練習を終え陸に戻ると、新人さんのお母さんと下の子も来ていました。お父さんに電話でもくれたら、すぐ桟橋に着けて一緒にボートに乗ってもらえたのにね。でも陸上でお母さん方といろいろ話が出来たようで、こっちの方が良かったかもしれません。もうお母さんはお客さんという雰囲気ではなく、馴染み気味ですので、もう入部決定と見たんだけど。次は乗る船を決めてもらい、ピクニック気分で家族でハーバーに来て、ちょっとでもいいからOPに乗って、練習というかヨットで海遊びをしていたらいいなと思います。まだ1年生なので、飽きるのは当たり前。飽きたらハーバーで小さな子と走り回り、ゆっくりよヨットに慣れていけばいいです。
2006/06/13
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土曜の夜から、市川拓司著『いま、会いにゆきます』が佳境に入ってきて、日曜日の朝起きてすぐから読んでいました。映画でも本でも最後が盛り上がるので、最後は一気に読んでしまう感じにいつもなってしまいます。朝は結構風があり、天気も今一でした。でも、本を読み終える昼前になってくると、時折晴れ間も覗くようになり、西宮に船を見に行くことにしました。ステアリングを握りながら水分補給ができるように、ペットボトルを固定する方法でも考えてみようかと。今は車のボトル入れのような物がなく、床に転がしておくだけだから、あっちに行ったりこっちに来たりでどうも良くないです。しかしハーバーに着くとまだ船は修理中のようで、陸上にあがったままでした。バウ(前)とサイドボトムをFRP(強化プラスチック)で修理しています。ライフラインもはずされており、まだしばらくかかりそうです。「さてと・・・」芦屋に回ってみる事にしました。Kさんに貸していたものを、持ってきてはったらそれをもらって帰ろうかなと・・・久しぶりのジュニアです。ハーバーに着き、居眠りヨットですっかり頭にインプットされたU君と話していると、「工作コーチの船を買ってん。ほんで前のをMきゃんにあげてん」「セール新しいなあ~」「うん、お父さんの友達がココの会社の人で貸してもらってんねん。でももう買うねん」って、よく知っています。小3のU君が気軽に話かけてくれ、ジュニアはほんとにいい世界です。今度入られたMさんは、HPからの縁で、お母さんとお嬢さんとはこないだ神戸空港までのクルージングでご一緒しましたが、お父さんとは初対面です。でもメールで明るい人柄は感じていましたので、初対面とは思えません。予想通りすでに、淡路島にお持ちの船に行く回数が減り、こっちに来る回数が増えているようです。子供はすぐに大きくなってしまうので、しばらくジュニアでいいんじゃないでしょうか。この日はまた新しくジュニアの試乗に来られた方がおられて、レスキューがブロンズに2艇、シルバー・ゴールドに1艇のようです。もうすぐ出艇の時間ですが、何やらいつもとちょっと雰囲気が違います。読売新聞の取材が入っているようで、記者がクラブ代表のKさんにインタビューしています。読売新聞も今日来られた方もHPからの縁で、HP担当としては、しっかり楽しい雰囲気で更新していかなきゃって思います。取材の最後に全員の写真です。たまに来た私もちゃっかり被写体に入っています。日頃の行いが良いせいか、読売新聞を買わなきゃ。「チャレンジ何とか」という、がんばってる子供達を紹介するコーナーで紹介していただくようです。きっとHPアドレスが載るから、またまた問い合わせが増えるかもしれません。期待大です。
2006/06/12
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この間の日曜日に、手伝っている大学ヨット部の練習に行き、1回生を教えていました。インフレータブルボートって言って、ゴムボートの頑丈なのに乗って、ヨット操作とボートの運転を教えていた。ヨットに2交代で乗り、ヨットに乗っていない方の子達に、ボートの運転を教えながら、いろんな話をしていた。遠く南にかすむ橋を指差して、「あれが瀬田大橋。あそこでボート部が練習し、日本有数のボート競技のメッカ」。次に、北にかすむ橋を指差して、「あれが琵琶湖大橋。琵琶湖って、あの橋で南湖と北湖に分かれていて、地図で見れば分かるけど南湖は、大きな北湖から流れ出す川みたいなもんなんだ」。「え~、こんなに広いのに~」「そう、あの橋から北が圧倒的に広くて深いよ。夏過ぎになったら、みんなで琵琶湖を一周するからね。琵琶湖周航の歌って知ってる?」と聞いたところ、琵琶湖周航の歌を知ってる子が1人だけだった。しかも、題名だけだった。「そうか~」学生時代他大学の私もクラブで歌っていた歌が、今はこうなんだなんて思ってしまいました。「このクラブが枝分かれする前のボート部の部員が作った部歌だよ。伝統を引き継いで今年も1周してね」ちょっと驚いたような感じだったが、部員獲得の一助になったかもしれない。このクラブの公式行事では、毎回歌っている部歌。世間が忘れていっても、元祖だけは歌い継いでいってほしいものです。
2006/06/10
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映画『GOAL』を観ました。「FIFA全面協力」「ベッカムやジダンも出演」「3部作の第一弾、3作目は今月のワールドカップで撮影」・・・これだけ並ぶと、観たくなってきました。アメリカに不法入国したメキシコ人の子のサクセスストーリーです。辛い生活を家族で助け合って生きている。サッカーの腕が注目されて、イギリスプロチームの入団テストを受ける機会に恵まれるが、お金がない。親は、夢のような話に乗らず、地に足をつけた今の仕事を薦める。イギリス行きの為に一生懸命貯めたお金を、ある日見ると全てなくなっていた。父親が、独立の為にトラックを買ったから、足らなかった分をちょっと借りたということ。自分達を養うために父親は一生懸命働いて、やっと巡ってきた独立のチャンスだから、その気持ちもわかる。でもサッカーの夢が・・・そこに・・・母親が亡くなってからずっと世話をしてくれていたお婆ちゃんが・・・とてもいい映画でした。この映画は、本編終了後皆さん余韻に浸っておられました。劇場が明るくなるまで、皆さん動かれませんでした。第2部、第3部と、3部作全部観ようと思います。サッカー層がさらに増えそうです。
2006/06/09
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昨日は、神戸の勉強会に行ってきました。帰りの電車で本を読んでいると、睡魔が襲ってきて、本を仕舞い、つかの間の眠りに・・・「降りる駅かな?」と思い目を覚ますと、まだでした。その駅から、外国によくある横長のランドセルを背負った小学生風の女の子と、少し大きな女の子が乗ってきました。英語ではない言葉をしゃべっています。フランス語・ドイツ語・スペイン語・ポルトガル語、もちろん中国語・朝鮮語でもありません。何処の国の子だろう?この駅の山手には、カナディアンスクールがあります。よくあるアメリカンスクールと同じような学校です。私の中学生の頃は、みんな外人さんだったけど、最近は日本人じゃないの?という子もいるし、ジュニアヨットクラブにも、ここの学校に通っている日本人がいました。彼女のランドセルを見ながら、うちの次男が小学校に上がった時の事を思い出しました。彼には、デパートでフランス製のランドセルを買いました。横長で中の仕切りなどが機能的で、30cmの物差しが飛び出ずに横になって入ります。というか、最初からついています。かっこいいし、こっちの方がいい。牛革とかじゃなくって、値段も手ごろです。次男は、それを見て、いっぺんに気に入り、買うことにしました。喜び勇んで学校に通い始めましたが、段々とこのカバンが気に入らなくなって行く様子です。友達から、いろいろ言われるようです。またジロジロ見られるのが嫌みたいです。「あまりに、かっこよすぎるから」なんて思っていましたが・・・きっと入学してすぐから嫌だったのだろうけど、カバンの不満を言い出したのは夏前から。我慢したんだろうなと思って、1年生にして2つ目のランドセルを買うことにしました。いいと思ったんだけど、結果的にはかわいそうなことをしちゃっいました。
2006/06/08
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昨日は、ペシャワール会の中村さんの活動を紹介する番組の日でした。NHK教育TV月曜日PM10:25-10:50「知るを楽しむ、この人この世界」という番組で、6月と7月計8回毎週、ペシャワール会と中村さんの活動が紹介されます。ペシャワール会というのは、アフガニスタン・パキスタン辺境地で医療活動をしている団体です。代表の中村医師をサポートする団体で、ほぼ全額日本の市井の人のお金で運営されています。寄付や本の収入、講演会からの収入です。ここの歴史は古く、ソ連のアフガニスタン侵攻からの生き証人でもあります。ハンセン氏病撲滅を主な仕事にしながらも、戦争のときは食糧援助をし、最近の旱魃による乾燥に対しては、井戸を掘り、カレーズを復活させ、河川から水を引く土木工事と、病気治療以前の活動までしています。それだけ、ソ連の侵攻以降、アフガニスタンの土地が荒れてしまったということでしょう。ペシャワール会の存在を知ってから、寄付したり、ちょっと高めの中村さんの本を買い、活動の応援になればと思っています。NGOもいろいろで、寄付のほとんどが職員の生活費に消えてしまい、ボランティアを語った商売のような所から、本物まで様々です。中村さんやペシャワール会のような本物が、もっと世の中に知られ、少しでも大きな活動になればと願っています。月曜日の遅い時間ですので、1度この番組を見て頂けたらと思います。
2006/06/06
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日曜日は琵琶湖に行ってきました。先週は大阪湾クルージング、その前はレース参加と、西宮の海で楽しんだので、今度は琵琶湖です。「次は琵琶湖だな」と予定していたところに、ちょうどキャプテンから、「1年生も練習を始めたので、お願いできます~」みたいなメールが来て、確定となりました。一昨年から始めた1回生に対するきちんとした練習が好評で、クラブ最上級生から上手におだてられます。「あの練習がとてもよかったと言ってるんですよね。是非また新人を教えてやってください」なんてね。裏の本音は分かっています。私が1年生の練習を1人で担当すると、2年生以上の部員を全てインカレに向けて、レース艇での練習に投入できます。4回生にとっては、夏の本番レースに向けて、自分達の代の成績には影響しない1回生の初心者練習は、短期的には負担でもあるわけです。でも、長期的には、クラブ継続にとても大事なことです。私は、1回生の練習を担当しながら、レギュラー陣にも気づいたことを言うし、レースの日は、レースコーチとしてコーチングするし・・・怒ったりきついことを言わないので、気楽なんでしょう。それになんと言っても、交通費からなにから全て自腹で、ニコニコ来るから、小学校の用務員のおじさんのようなのかもしれません。と言うことで、いつものようにニコニコ出かけました。1回生は1人乗りのヨットに乗って練習するのですが、10回近く乗った子とこの日が初めての子がいます。どう考えても揃うはずもなく、朝一番は苦労しました。フォローザリーダーという練習で、私の運転するボートを追いかけるのですが、みんなその気はあるのだけれど、パフォーマンスがついてこず、あっちに行ってしまったりします。ボートのエンジンヘッドを叩いて、「ここを目指して真っ直ぐおいで~」と叫んでいますが・・・風に対する角度を微妙に変えながら、その時々のセールの出し具合、乗る位置などを教えます。今度は、何も言わずに、ただついて来させる。理解度が分かりますし、止まってしまったりしたときに、自分で考えていろいろ試すことは大きなヒントをつかむコツでもあります。教えられてやることも大切ですが、試行錯誤の後に出来た喜びは、10倍価値があります。午後の最後は、私のホイッスルに合わせて、全艇が同時に方向転換できるまでになりました。脅威の上達です。「いいよ~走ってるよ~」「お~何も言わんのに前に乗る位置を変えたね、そうその方がスピードが出るよ~、ナイスやねえ」なんて例の、「ブタもおだてりゃ空を飛ぶ」作戦です。夜のミーティングでも、どんどん質問が出て、とてもいい感じです。今度の新人君にもなんか受け入れてもらった感じです。おじさんには、とても嬉しいことです。半分ずつ交代でヨットに乗り、ボートに乗った方の子には、ボートの運転を教えます。「こうしてエンジンをかけるの、わかった?じゃあ、やってごらん」「そう、こうしたら前進して、こうしたらバックするの。やってごらん」「そうそう、中々うまいよ。ちょっとスピード出してみようか。いいよ、もうちょっと出してみよう。落っこちないようにどこかを持ってなよ。いいよ、男の子だろ、もっとスピード出してみよう」「じゃあ次は、これとあのマークを使ってソーセージコース。次は八の字コース。直線ではスピードを出して、カーブではゆっくり。そうそう」「あのマークを拾うよ。風下から真っ直ぐマークにぶつける感じで近づいて・・・そうそう・・はいそこで、ニュートラル。うまいうまい」ヨットは、ライフジャケットさえきちんと着ていれば、とても安全なスポーツです。怪我さえせしません。でも自然が相手なので、いざという時にはレスキュー艇の技術がみんなの命を守ります。ボートの運転はとても大事で、選手は全員ボート免許を取ります。今の2回生は、全員1回目の試験で落ち、2回目の試験で合格し免許もちになりました。1年生の練習を全体練習の1時間前に終え、艇庫に帰ります。一旦彼らの船を浜に上げ、再び全体練習の湖面に戻ります。瀬田の方からいい風が入り、レギュラーチームが滑走しています。1回生を乗せて、すぐ横をボートで走ります。ピー。「ホイッスル鳴ったよ。1艇づつ方向転換するよ、見ときな」バシ、バシ、バシ。見事にサーカスのように左右に動いて、一瞬にして方向転換します。5時を回って練習している学校はありません。琵琶湖を1校で独り占め状態で、ザーっと並んで走っています。この姿見せたら、女の子は惚れるよ。いい感じで見せていたのですが、レギュラーチームのサポートボートが、アンカーを打ったまま動きません。「ありゃ、なんかおかしいなあ。行ってみるか」横付けすると、「去年の夏と同じ現象です。前進ギアが空回りです。しばらくエンジン切って、またかけてみます」何故かバックしか出来ない船になってしまいます。修理してその語調しよかったのに、また現象が出てしまいました。去年会得した例の作戦を実行します。「夏におかしくなるというのは、琵琶湖の湖底と同じように、エンジンに藻でも湧いてるのと違うの?」「冬寒くなると調子いいなら、エンジンに怪談話でも聞かせてみる?」「誰か売れない漫才師みたいな寒いギャグ飛ばしたら、一発でかかるんじゃないの?」最悪、この小さなボートで、でかいレスキューをひっぱってハーバーまで戻らないといけません。もうすぐ6時だし・・・でも、こういう状況でこそ、笑いで余裕を持たなきゃ、いい知恵も浮かびません。「じゃあ、例の作戦でやってみますわ」お見事、前進ギアに入りました。何故かしばらくエンジンを止めてから、エンジン始動のところからはじめると、うまく行きます。家に帰り着くと、心地よい疲れですぐ寝てしまいました。元気いっぱいの若い子に囲まれて、ありがたいです。お昼は、10代の女子マネさんの手作りを食べられるし・・・
2006/06/05
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荻原浩さんの「オロロ畑でつかまえて」を読みました。荻原さんといえば、「明日の記憶」が上映中で時の人という感じですが、「神様からの一言」の方が、私には良かったです。「神様の・・・」のユーモアのあるタッチが良かったので、その筋の作品を探していると、「オロロ・・・」を見つけました。この作品が、作家デビュー作だそうです。つぶれそうな小さな広告社「ユニバーサル広告社」が、ド田舎の村の青年団に頼まれて村おこしをプロデュースする作品ですが、中々面白く読め、ユニバーサル広告社の続編を早速注文してしまいました。昨年から、読んだ本の感想を書き残すようにしましたが、自分で過去を振り返ってビックリです。毎週1冊は読んでいます。その他に、雑誌も読んでいます。何故こんなに時間があるのだろう?と思うのですが、おトイレ・昼食時・夕食時・お風呂、これぐらいしか読んでいません。夕食の時は、日経の「私の履歴書」を数日分まとめて読むこともあるし、TV見ながら夕食というのもあります。朝夕の通勤があれば、月に軽く10冊は読めそうです。ホリエモンさんが、刑務所にいるとき本の差し入れをしてもらっていたそうですが、私もそういう状態になるでしょう。でも、雨とかで何処にも行けない休みの日でも、飽きちゃって1日中本を読めないから、無理かもしれません。ちょうど、1回1時間弱の細切れ読書が合ってるのかもしれません。いずれにしても、今まで生きてきて、通算で何冊の本を読んだのでしょうか?もっと賢くなっていてもよさそうなのに・・・
2006/06/03
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駐車違反取締りが民間委託になりました。取り締り員の報酬は、出来高払いなんだろうか?それなら積極的に活動することになるのでしょうね。今までも、建前上は、駐車禁止のところに少しでも停めたら違反でした。でもそれでは、あまりにギスギスしすぎて、うまく回らないだろうということか?チェックされても、近所を一周する間の15分とか30分とかのアローアンスを見ていました。ドライバーとのトラブルを考えて、早くその場を立ち去ることを推奨しているようで、何かコソコソと取り締まり員が仕事をすることになるのかもしれません。交通の妨げになることは良く分かりますが、多少は柔軟な対応をしないと、人と人の間がうまく行かないのではないかと思います。人を怒ってお金を取るなんて職業は、そうはありません。税務署と警察ぐらいで、その他に納税の仕方の説明をしたり、正義の味方の一面も持ってるからいいものを、駐車取り締まり員はなんか憎まれ役ばかりの感じがします。例えば私がその仕事に就いて、自宅の近所をテリトリーに仕事をすると、なんか気持ちのいいものではありません。どんな感じになるのだろう?
2006/06/02
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昨日、ジュニアヨットのお父さんとしばらく話をしていました。お子さんはまだ中2なのに、既に3回目のヨーロッパ選手権日本代表です。うちのクラブのエースです。お父さんは、私と同じく大学ヨット部出身で、子供のヨットには熱心ですが、勉強にも熱心で、中学受験して、次男と同じヨット部のある私立の進学校に入学しました。年は離れていますが、A君は次男を目標にしてくれています。ヨットの成績は、次男よりずっと上ですが、多少ヨットが上手だということにおごらず、他とのバランスをずっと保った姿勢が目標に値するようです。ジュニアでヨットの上手な子は、ヨットに明け暮れ、高校大学とスポーツ推薦で進学する子もいます。でも私はそういうのには疑問を持っており、親の趣味の道具になってしまっている子もいると思っています。勉強もそうですが、他の興味にも、ヨットと同じように環境を用意してあげれば、別の才能が開花するかもしれません。どうも私には、小学生の頃から子供を1つのものに向かわせる気になりません。そういうところが、ここの親御さんと考えが似ており気が合います。昨年秋のジュニアの全日本で、とても大きな問題が起きました。優勝に手が届きそうな子が毎年10人ほどいるのですが、その中で問題が起きました。A君がマーク回航でB君の内側に入り込みました。ルール上で失格です。A君に邪魔されたB君は、A君を抗議しました。そのすぐ後を、昨日来られたお父さんの子C君が走っていたので、その一部始終を見ていました。そこで、B君はこのルール違反の証言艇にC君を使命しました。ヨットのレースは、審判がいるのですが、フィールドが広いこともあり、選手から選手への抗議が多数あります。それを、その日のレース後、審問室で審判します。A君は、明らかなルール違反なのですが、そのような事実はなかったと知らぬ存ぜぬを繰り返します。そして、証言艇としてC君が呼ばれると、不利になるので、A君のお父さんがC君を呼び出して圧力をかけました。C君のお父さんは、ちょうど大学の全日本と同じ日程だったので、そちらに参加していて不在でした。お父さんは大学ヨット部の監督でもあるからです。そのレースに付き添っていたお母さんが、子供をかばって、「見たことをそのまま正直に言うだけです」と対抗しましたが、A君のお父さんはなおもねじ込みます。A君のお父さんも大学ヨット部出身で、日本最大のジュニアヨットクラブのコーチをしています。圧倒的な人数と強いクラブのバックボーンがあるので、「もう一緒に練習しないよ」「うちのクラブに楯突いていいと思ってるの」みたいな事を言ったそうです。お母さんは、明日のレースに備えて子供を部屋に返し、夜中まで対応しました。ここまで対応できたのは、お母さんも大学ヨット部出身でヨットルールに明るかったからです。それにどう考えてもアンフェアです。審問は、一般裁判と同じ形式で進みます。どんなに小さな選手でも、3名以上の審判の待つ部屋に1人で入っていかなければなりません。そこでは、ウソは言えません。その日、A君は失格になりました。翌日、またA君のお父さんがC君を呼び出しました。今度もお母さんが対応し、C君はその日のレースに備えました。C君の証言が変われば、審問のやり直しになるからです。それを多数の参加者が見ていました。ヨットのルールで一番大切な、フェアプレーの精神に関わる違反です。この違反があれば、世界中のどんな小さな大会であれ、所属するナショナルオーソリティーに報告しなければなりません。そしてナショナルオーソリティーは、インターナショナルオーソリティーに報告しなければなりません。最高、当該スポーツの競技から永久追放になる一番きついルールです。ヨット競技の経験がある親御さんの多くが、とても憤慨しました。巨大クラブのバックボーンを傘にきた捻じ曲げです。ジュニアヨットのナショナルオーソリティトップが動きました。日本ヨットのナショナルオーソリティに報告しました。それを受けて、ナショナルオーソリティの最高審問委員会が招集されました。日本で行われるレースの審判に不満があるとき、上告される機関です。数年に1度しかここまで問題が上がってくることはありませんので、日頃は開店休業の機関です。前回は、シドニーオリンピックの時の日本代表選手を決めるシドニーで行われた最終選考会で、その前がインターハイの関西選手権です。インターハイの時は、ちょうど次男が選手として参加しており、その日の騒然とした雰囲気を知っています。過去3回のうち2回も私の近辺で起こるなんて・・・今回の件は、半年間の審問の結果、ルール違反が認定され、A君のお父さんは、1年間のヨットレース会場への出入り禁止という処分になりました。スポーツをする者として最低限のフェアプレーを踏みにじったのだから、当たり前の処分です。私は、高校ヨット部に入部して最初に先輩にこのルールを暗記させられました。「一字一句間違ったらあかん」ということで、合格するまで毎日暗唱させられました。ヨットレースに出る以前の大きなルールだと教えられました。A君のお父さんは、大学ヨット部出身なのに、そこで何を学んだんだろうと思います。私は、そういうことに対してとても敏感です。子供のヨットレースでいい成績は取ってほしいが、ルール違反をしてまで取っても仕方のないことです。スポーツでフェアプレーと正々堂々を学んで、社会で笑顔で生きていく土台をつけてほしいだけです。A君のお父さんは、A君がヨットを始めた年から知っています。とても熱心で、きっとうまくなるだろうなと思っていました。でも段々天狗になってきて、結果を求めて、A君をレース海面やレース後殴ったりしていました。他の方もいるところで、そういうことをして、子供のプライドはどうなるのだろうと危惧していました。それが今回に繋がっていると思います。一昨年の5年生で、全日本2位でした。中3まで含めて2位ですから、驚異的な選手です。昨年は優勝を狙っていたと思うし、お父さんから相当なプレッシャーがあったと思います。A君は失格がなければ4位でしたが、失格して15位ぐらいになりました。でも、次の世界選手権最終選考会で4位になり、世界選手権の日本代表権を得ました。強引に割り込んだのも優勝へのプレッシャーでしょう。割り込んでしまっても、自分が悪いと思えば、そこで720度回転するペナルティを履行すれば、失格にはなりません。今まで、同じようなことを免れてきたのかもしれません。私がコーチをしていたときは、たかがヨットレース、この成績など人生には関係ないので、ルール違反をした時はペナルティを履行することを選手に言って来ました。そしてもう一つ、相手にされたら、きちんと抗議することも教えました。私が一番ヨットを知っていたので、クラブの誰が抗議しても、あるいは抗議されても、即座に他の事は他の親御さんに預け、その子と2人で抗議書を書いたり、審問室前まで付き合い、最後まで行動を共にしました。抗議された時いつも言っていたことは、「ウソを言わないこと、正直に話してルール違反でもかまわないよ。失格を受けよう」ということです。失格を言い渡されて審問室から出てくるとすぐ分かります。うなだれてバツが悪そうです。「大丈夫、明日からまたがんばろう」と言うようにしていました。「どう言ったら失格にならなかったの?」と言ってきたり、目が語っていたりする時があります。私も長年ヨットレースをやっていたので、言い逃れやウソをつくポイントは知っています。でもそれを教えて誰が得するだろうか?その時のレースの成績から失格が消えるかもしれないだけです。私も審判する側に回る時があるので、ウソは大抵分かり、それでも失格になります。ウソで一時得した選手がまたそれを使う・・・きっと嫌なやつになります。近くで見ていた他の選手は真実を知っているので敬遠されます。ウソを教えたコーチは、将来ウソを教えられた選手から尊敬される存在になれるだろうか?きっと敬遠されるはずです。ウソで得るものは1つもないです。失格を受けることでルールを学びます。まだヨットを始めたばかりです。失格になってしまうのは、どの大会でも失格者が出るヨットレースではごくありふれた日常で、ヨット競技者なら失格をしていない人はいません。たとえ失格になって成績がガクンと下がっちゃっても、堂々と胸をはっていられます。誰が見ていなくても、自分はその場面を見ています。自分の心理だって分かっています。自分にウソをつくことほど、人生のマイナスはありません。C君にそういうことを教えたことはありませんが、お父さんやお母さんからヨット以外の生活で、正直に生きることを学んでいたのでしょう。大人からのプレッシャーに、堂々と、「見たことを話します」と揺らがなかったのは立派なことです。C君が次男の後輩だと思うと、嬉しくなります。ナショナルオーソリティから、ジュニアヨット協会に、上記のA君のお父さんに対するペナルティと、これを踏まえて適切な対処をすること、それにその対処を報告するように裁定が今週頭にくだりました。当該選手のA君は、世界選手権代表取り消しになるだろうし、半年とか1年のジュニアレースへの参加禁止になるでしょう。日本セーリング連盟の広報紙に、ことの顛末が載り、会員に今一度のフェアプレーを考える機会になります。ジュニアヨット連盟の適切な処分を含め、国際セーリング連盟に報告されます。それで、国際セーリング連盟から日本セーリング連盟の見識問われます。かつて私もジュニアヨット協会の理事をしていたので、みんなで襟を正さなければなりません。この問題があってから、何度もこのお父さんやお母さんに応援の言葉をかけ、私が知りえたことを流していました。ジュニアヨット協会のトップにも連絡を取りました。一時は、ペナルティがないといううわさまで流れ、それに憤慨していたお母さんをなだめたこともあります。どうやらその裁定が、「違反あり」と出ることが分かったのが土曜日で、急遽お母さんから連絡があり、「日曜日の親子クルージングに参加しませんか?会って話がしたいです」と連絡をもらいました。それで、クルージングに参加したという流れです。日曜日のお母さんは晴れ晴れしていたし、昨日のお父さんもいい感じでした。私も大好きなヨット競技で、フェアプレーの精神がパワーに勝ったという思いでいっぱいです。ジュニアヨット界では、多数の選手や親御さんが注目していました。多くの方が、日本セーリング連盟の見識にホッとしたでしょう。日本セーリング連盟ルール委員会のトップは、3人乗りヨットの全日本にも選手として参加される方です。毎年会うあの方が、砦を守りました。ルール、法律というものは弱者を守るためにあります。決して強いものをさらに強くすることにそれが曲げられてはいけません。みんなで笑顔で、ヨットをし、暮らしたいものです。
2006/06/01
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