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自民,公明,民主の3党は,自衛隊の海外派兵を本来任務に位置付け,防衛庁を省に移行させる「防衛省」法案を11月30日(今日)の衆院安全保障委員会と本会議で採決し,衆院を通過させることで合意しました。憲法にかかわる重大法案にもかかわらず,「今国会成立」という政府・与党の方針を,国会と国民に押しつけようとするものです。 法案は,1954年に自衛隊が発足して以来初めて,その任務を変更するもの。自衛隊は,憲法のもとで,本来任務を“日本防衛”に限定することを建前にしてきました。ところが法案は,憲法違反の海外派兵を,本来任務にするのが狙い。従来の政府の憲法解釈を根底から覆すものです。 これほどの重大法案にもかかわらず,委員会での法案審議は,これまでわずか5日間。政府に対する質疑時間は,12時間40分にすぎません。 同法案に反対している日本共産党は,重大法案にふさわしい徹底審議が必要だと主張。首相出席の委員会審議,国民の声を聞くための中央公聴会,地方公聴会の開催を求めてきました。与党は拒否し続けました。 専門家の意見を聞く参考人質疑では,法案に賛成の参考人からも「(国民の中で)省にすべきだという強い議論が果たして起きているのか」と疑問が出されました。 軍事ジャーナリストの前田哲男氏は「あわただしく採決が急がれる異常な事態」と批判し,「憲法との関係についての根源的な議論が必要だ。そのような問題点について正面から提起し,議論を」と求めました。(11月24日) ところが与党と民主党は,11月28日の委員会審議終了後,採決日程を合意してしまったのです。 民主党は自民党との協議の中で,自衛隊のイラク派兵を「本来任務」から外すことを求めましたが,自民党は拒否。それなのに採決日程は受け入れました。ここには,国民の声や参考人の声を踏まえて,徹底審議をする姿勢はみられません。 わずかな審議の中でも,法案の本質が明らかになりつつあります。 法案は,本来任務とする海外活動に,PKO(国連平和維持活動)法,テロ特措法,イラク特措法などを挙げています。 野党議員が,本来任務とする海外派兵の活動内容に何か限定があるのかをただしたのに対し,久間章生防衛庁長官は「新しい法律をつくれば,それは入る可能性はある」と述べ,なんの限定も示しませんでした。 すでに自民党は,海外派兵をいつでも可能にする「恒久法」原案をまとめています。同案は,海外での“テロ鎮圧作戦”まで可能としており,今後こうした活動まで,自衛隊の本来任務にされる危険があります。 自民党議員は「今度は本来任務だから(海外派兵にも)しっかり人員,装備,予算を」と要求(11月9日)。久間長官は「直ちに予算が肥大化することは考えにくい」としつつ,別の議員の質問には「本来任務とされれば,それに応じた体制づくりが必要だ」とし,海外派兵のための専門部隊の新設や,輸送能力強化を挙げました(11月28日)。 また久間長官は,省移行の理由について「各国が国際協力業務で活動しているときに,日本もそれに加わるべきだというのが根っこにある」(同)と説明。“海外派兵型軍隊”への転換と一体というわけです。 これだけ国民の願いに反した危険が浮き彫りになりつつある以上,徹底審議は国会に課せられた最低限の責務です。「今国会成立」先にありきで,採決を強行すれば,国民の一層の批判は避けられません。 選挙のときにしばしば『野党ポーズ』をとる民主党ですが,アメリカ言いなり外交と安全保障政策に関しては,民主党も,自民党・公明党連立与党と何ら基本政策は変わりません。元自民党議員が多くいるので当然なのかもしれません。 だから,米軍再編などのアメリカ軍基地問題やアメリカ言いなりの規制緩和,『自衛隊』から『自衛軍』としてアメリカと一緒に戦争をするための憲法九条改悪など基本的に国民に大きな影響を及ぼす問題に関して基本的スタンスは一緒ということに注意が必要です。 内政に関しては,若干の違いはありますが,それは表現の問題だったりする程度で大筋は自民党・公明党と政策的には違いがありません。大型公共工事が大好きで,その一方で負担増・増税,医療・福祉・教育予算の削減というスタンスも一緒です。 二大政党制などとマスコミと一緒になって騒いでいても,基本的には一緒なのだから,国民や住民の生活は良くなりません。国政ではなく,県政・市政レベルでは,『オール与党』となってほとんどの法案に賛成票を投じていることが何よりの現実です。期待することがある意味期待を裏切られる結果になるのは当然です。 マスコミによって国民は民主党に期待するように報じられ,結果的に騙されていますが,何故,民主党も自民党と政策的に大差がないことをマスコミが報じないのか,私自身マスメディアに対しての不信感があります。 今日の衆議院の法案通過はまた一歩,戦争へ近づく一歩になったことは間違いありません。あとは教育基本法と憲法を変えてしまえば,いつでも戦争ができる国になります。国民不在のなかで,重大な法案を決めてしまっていることにこの国の民主議会制度の終焉を感じずにはいられません。
2006年11月30日
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安倍晋三首相の直属機関である教育再生会議(座長・野依良治理化学研究所理事長)は11月29日,8項目の「いじめ問題への緊急提言」をまとめました。 提言は,(1)学校は問題を起こす子どもに対して,指導,懲戒の基準を明確にし,毅然とした対応をとる(2)教員は子どもを見守り,触れあい,コミュニケーションを図る(3)教育委員会はいじめにかかわったり,放置・助長した教員に懲戒処分を適用するなどを盛り込んでいます。「毅然とした対応」の例として社会奉仕,別教室での教育を挙げ,教員の懲戒処分を明記するなど懲罰的な対応が目立っています。 一方,「いじめを生む素地」をつくらないとして家庭と地域の責任に触れていますが,競争に追い立てられ,ふるい分けられることによる子どもたちのストレスなど,いじめの温床の問題については触れていません。 当初,いじめを行った児童・生徒に対して出席停止措置も検討していましたが,賛否が分かれ提言には盛り込みませんでした。池田守男座長代理は会合後の記者会見で「今後,一本化した意見にまとめさせていただきたい」と述べました。 いじめ問題がここまで深刻になった根底には,子どもと学校を競争に追いこむ政府の文教政策があります。一斉学力テストの点数を競わせることに象徴される「競争教育」が,子どもにストレスと抑圧感をもたらし,いじめの温床になっています。人間を「勝ち組」,「負け組」にふるい分ける競争社会と弱者いじめの政治が,いじめ容認の風潮を生み出していることも大きな問題です。 しかし「提言」は「いじめを生む素地をつくらず」といいながら,こうした“温床”に一切触れていません。 また,「いじめ対策」を数値目標化して達成を求める業績主義が「いじめ隠し」を生み,問題解決の障害になってきたことにも触れていません。いじめがあった場合に学校や家庭,地域が協力して解決に当たるためにも,この業績競争を改める必要があります。 一方で「提言」は「厳罰主義」ともいえる内容を含んでいます。いじめた側の子どもに懲戒も含めて「毅然とした対応をとる」とし,例として社会奉仕などをあげています。「見て見ぬふりをする者」も「加害者」として指導するよう求めています。 いじめた側や周囲の子どもへの指導は当然必要です。しかし実態に応じた丁寧な対応で,子どもたちの人間的な成長につながるようにしなければ問題は解決しないし,子どもを一層息苦しい環境に置き,かえって問題をこじらせることになりかねません。 いじめによる痛ましい事件が相次ぐ現状は極めて異常です。社会が全力をあげて取り組むことを多くの国民が望んでいます。解決のために現場の実践や教育学の成果も踏まえ,教育政策の転換など根本にメスを入れることが必要です。競争を激しくする教育基本法改悪は問題解決に逆行するものです。
2006年11月30日
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安倍晋三首相は,郵政民営化「造反組」の衆院議員11人について11月27日,復党を認めました。「郵政選挙」と銘打って,民営化の是非を唯一の争点として押し出して大勝した自民党が,わずか1年余で民営化反対の票まで呑み込んだ形です。「政党にとっての倫理とはなにか」が問われています。 11月28日付の各紙は,11人の復党了承を「昨年の選挙の意義を根本から覆すことになりかねない」(「日経」),「郵政解散すら有権者向けに演出した芝居だったと言われかねない」(「毎日」)と批判しています。 それもそのはず。昨年の総選挙で,自民党は「郵政解散」,「郵政選挙」と称し,衆院本会議で反対票を投じた議員は公認せず,対立候補まで送りこみました。それを「刺客」と称し,当時の小泉首相を先頭にした「劇場型選挙」で296議席を得ました。今度の“復党劇”はこの議席が国民騙しによるものだったことを示しています。 小泉首相は「自民党公認候補すべて郵政民営化賛成だ」とアピール。首相の「偉大なるイエスマン」を自称した武部勤幹事長(当時)は「刺客」候補の応援に奔走し,「なぜ郵政民営化が改革の本丸か,明確に訴えることのできる候補者を選ばなければならない」と訴えました。 当時,武部氏は「造反組」に対し,「国民からみれば,公約って一体なんだろうと,それが国民の大きな不信になっている」と非難していました。これはそっくりそのまま今の自民党にはねかえってきます。 民営化「反対」議員の復党は,来年の参院選をにらんだ「票とカネ」が狙いです。 復党した11人のうち8人までもが,自民党が最重点とする参院選での「一人区」と選挙区が重なります。しかも,復党議員は「刺客」を送りこまれてもなお,小選挙区で勝ちぬくなど固い支持基盤をもっているとされ,自民党としてのどから手がでるほど協力が欲しいのです。 また,11人が復党することで,自民党への政党助成金が2億5,000万円も増えることが明らかになっています。 「選挙に有利なら理屈はいかようにもつく。なんとも旧来型の自民党らしい決着」(「朝日」11月28日付社説)です。 昨年の総選挙で,小泉首相は「民営化賛成でなければ公認しないと,自民党は大きく変わった」(昨年8月20日,神戸市内)とアピール。「古い自民党とたもとを分かった」(武部幹事長)とも訴えていました。これも国民を欺くための方便だったといわれても仕方ありません。 安倍首相は,内閣支持率の低下などを受け,「決して古い自民党に戻ることはない」と弁明に必死です。しかし,昨年の総選挙では幹事長代理として「争点は郵政民営化に賛成か反対かだ」と叫び,「造反組」非公認を「改革の覚悟」を示すものだと強調していました。その「造反組」議員の復党をあっさり認めたのは有権者への背信そのものです。復党にいたる対応を中川秀直幹事長に丸投げしたことで,党総裁としての指導力も問われています。 国民は「参院選で勝つためなら,“なんでもあり”の党だ」ということを見抜いています。だからこそ,各種世論調査で,復党反対が6割を占め,内閣支持率も「毎日」14ポイント減,「日経」9ポイント減と軒なみ低下しているのです。【昨年の総選挙で自民党は郵政民営化をどう訴えたか】 小泉純一郎首相(当時) 自民党は変わった。変わりつつあるんです。…今度ははじめて自民党として「郵政民営化」賛成の候補者しか出していない。(2005年9月4日,東京都内) 今回私はあえて自民党の支持基盤を壊してでも国民全体のことを考えればこれは避けられない改革だということで,自民党公認候補者すべて郵政民営化賛成だという人たちしか公認していない。(同8月30日,NHKインタビュー) 民営化賛成でなければ公認しないと(自民党は)大きく変わった。…郵政民営化賛成の方,どうか自民党を支援いただきたい。(同8月20日,神戸市内) 安倍晋三幹事長代理(当時) 選挙の争点は明確だ。郵政民営化に賛成か反対か,民営化が代表する構造改革を前に進めるのか止めてしまうのかだ。(同9月5日,神戸市内) 官から民へ大きな流れを作るためには,覚悟,決意を示さなければならない。長い間,自民党を支持していただいた郵政関連団体の支援を得られない。(それでも)改革をしなければならない私たちの断固たる決意を示したい。(同8月27日,名古屋市内) 復党願を出した衆院議員には,安倍首相と政治行動をともにしてきた「同志」や「靖国」派がぞろぞろといます。(表参照) 古屋圭司議員は,右翼改憲団体・日本会議と連携して教育基本法改悪を推進してきた「教育基本法改正促進委員会」の副委員長,古川禎久議員も同委員会の事務局次長を務めています。 また,保利耕輔議員は昨年の総選挙まで,教基法改悪法案のとりまとめをしてきた「与党教育基本法改正検討会」の座長を務めてきました。 このように選挙で言っていたこと,公約,マニュフェストなど選挙期間中有権者たちに訴えていたことを実行しないという日本独自の政治家たちの言動が,国民の政治離れをさせてきましたが,その責任は重大です。国民を騙し高笑いしている政治家が自民党には多いと言わざるを得ません。 それを支持した国民・有権者も責任重大です。これ以上同じ誤りを繰り返さないようにしないといけません。 今度の参議院選挙では消費税増税の話や福祉・医療の切捨ての話は選挙争点の中心にはないと思います。恐らく自民党・公明党連立与党は,地域経済の再生が中心で,ついでにその時点でのニュースや事件に関係する事柄でその対応など訴えると推測します。または既にそのような動きをし始めている「民主党との二大政党制の賛否」を訴えるかもしれません。 マスコミや候補者の発言に騙されることなく,今の政治の流れと候補者政党の政策をよく見る必要があります。あくまでも,国民や住民のための政治をしてくれる候補者を選ばないと衆議院の自民党・公明党連立与党が2/3の議席を占めていることも考えれば,自民党・公明党連立与党のやりたい放題で,それが国民・住民に跳ね返ってくることを肝に銘じなければいけません。
2006年11月29日
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米海軍横須賀基地への原子力空母配備の是非を問う住民投票条例の制定を求める署名運動が横須賀市でくりひろげられています。 米空母の母港化を認めてきていること自体,世界にはない異常な事態です。原子力空母の母港に変えるのは米軍の先制攻撃能力を高めるとともに,横須賀42万市民はもちろん,首都圏3,000万人に核事故と隣り合わせの生活を強いることになります。住民投票条例を制定させ,住民投票で政府・横須賀市の一方的母港化決定の是非を問うのは当然です。 米原子力空母の配備を認めることになれば,1年の約半分の横須賀基地停泊を認めることになります。繰り返される米原潜寄港に加え,原子力空母が配備されれば,横須賀市民はますます核事故におびえて暮らさなければなりません。市民の頭越しに決めた政府方針を押し付けるなど許されることではありません。 政府は米原子力艦船が核事故を起こしたこともなければそのおそれもないと宣伝しています。外務省が作成し横須賀市内で大量配布しているパンフレット『米海軍の原子力艦の安全性』は,原子炉は「堅固」,核事故は「一度もない」,「放射性物質の異常値が観測されたことは一度もない」といっています。アメリカの受け売りの宣伝であり,日本政府の主体性など皆無です。 さきに横須賀基地内で米原潜ホノルル号が放射性物質を放出した事故では,政府は検証もせず,アメリカに原因究明すら求めませんでした。1968年に原潜ソードフィッシュ号が佐世保港で放射性物質を放出したときにも,政府はアメリカの責任を追及もせずうやむやにしました。 こんな態度で,米原子力艦船が事故をおこさないとか事故の恐れもないとよくも言えたものです。 事故は多発しています。横須賀基地に配備予定の空母ジョージ・ワシントンと同型の空母ジョン・C・ステニスも冷却水取水口の目詰まりで原子炉を緊急停止したことがあります。米原子力艦は事故がないのではなく,日米両政府が「事故を一度も発表してこなかった」だけです。 しかも,日本政府が日本の港内では第一次冷却水は放出されないといってきたことも欺まんである疑いが濃厚になっています。 ソードフィッシュ号事故のあと公表された日米外相覚書(1968年10月22日)は,「通常第一次冷却水が放出されることはなく」といっていますが,1968年9月27日の米陸軍省文書は「放射性廃棄物の放出についていかなる保証もおこなわない」と述べています。国務省が作成した極秘指定の「ジョンソン政権時代の国務省1963年-1969年」でも,冷却水を放出しないとの厳格な保証要求について『我々にはそのような保証を与えることは不可能だった」としています。作戦上必要なら冷却水の放出を当然視する態度です。 政府はアメリカ言いなりの原子力空母配備決定を撤回すべきです。住民投票は,住民が直接地方政治に意思を反映するための大事な権利です。住民自治は地方自治の根幹をなすものであり,国も地方も住民自治を尊重するのは憲法上の義務です。 住民投票は新潟県巻町の原発建設などをストップさせるとともに,住民自治を発展させる力ともなってきています。 横須賀市民の安全と住民自治を守るために,住民投票条例の制定を求める署名運動を成功させることは,日本のアメリカ言いなり政治を改める貴重な経験になり,日本政治を変えるチカラになると期待しています。
2006年11月29日
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内閣府と文部科学省は11月27日,「教育改革タウンミーティング」で過去8回のうち,6回で地方自治体・教育委員会に対して参加者の動員を要請していたことを明らかにしました。 「やらせ質問」が最初に発覚した青森県八戸市のタウンミーティングでは当日の参加者数401人に対し,県教育庁がとりまとめた参加者は279人と参加者の7割に及んでいます。政府が改悪法案への「国民の理解」の根拠にしていたタウンミーティングで,「やらせ質問」に続いて,参加者も行政サイドで固めていたことが明らかになったことは,教育基本法改定の理由がいよいよ成り立たなくなったことを示しています。 内閣府・文部科学省の要請による動員があったのは,2003年12月岐阜市,2004年4月山形県米沢市,同2004年5月松山市,同2004年10月和歌山市,同2004年11月大分県別府市,今年9月青森県八戸市の6ヶ所。このうち米沢市をのぞく5ヶ所ではすでに「やらせ質問」が明らかになっています。 動員数の多かったのは八戸市のほか,米沢市180人,松山市135人,岐阜市133人でした。2005年3月の松江市,同年6月の静岡市では動員要請がなかったとしていますが,静岡市では県などが自発的に参加者をとりまとめたといいます。 「十分に審議」されたということで衆議院で強行採決した教育基本法改悪法案ですが,やはりこの税金を投入してまで行ったタウンミーティングでの「やらせ質問」が行われていた事実と今回の政府・文科省による動員までしていたことを考えると,今回の教育基本法改悪法案自体,国民が望んでいないということが分かります。 果たして,税金を投入して政府自らが「情報操作」し,タウンミーティングを行い国民的議論が行われたという「既成事実まで捏造」してやるような問題でしょうか。国民としても,納税者として,国民がこれに対して自民党・公明党連立与党や安部内閣に疑問を持たないこと自体不思議であり,マスコミも「権力の監視者」をして十分にその役割を果たしていないことが残念です。 ここまでの悪政をこれ以上放置することはできません。国民もその点について早く気付き,自民党・公明党連立与党そして安部内閣に選挙で意思表示をすることが求められます。
2006年11月28日
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政府・与党は,教育基本法改悪案の今国会成立を狙っています。しかし,教育への権力的統制・支配を無制限に広げる教育基本法改悪は,教育の自主性と自由という,憲法の民主的原理を根本から蹂躙するものです。改悪を絶対に許すわけにはいきません。 改悪案が強行されるなら,子どもたちに「国を愛する態度」などの徳目の強制だけでなく,全国一斉学力テストの強行で,いじめ自殺や未履修問題の温床となっている競争とふるいわけの教育に拍車がかかります。政府案が現行基本法の10条を改悪して,国家権力の教育への介入を無制限に広げるのは,徳目の強制や競争教育を誰にも邪魔されずに推し進めるためです。 現行法が,「人格の完成」を目指すという「教育の目的」を実現するために,国家権力による教育内容への「不当な支配」を厳しく禁じているのと比べると,“子どものためより国のため”への大転換です。 改悪案が,憲法に違反することは明らかです。教育の自主性,自律性,自由の尊重は,憲法が求める大原則です。それは,13条の幸福追求権,19条の思想・良心・内心の自由,23条の学問の自由,26条の教育を受ける権利などに基づいています。国家権力の教育への関与のあり方が問われた学力テスト旭川事件の最高裁判決(1976六年)も,“憲法の下において,子どもの成長を妨げるような国家的介入は許されない”と述べています。 衆院では,野党議員が,最高裁判決を示して追及し,政府は,教育内容に対する国家的介入については,「抑制的であるべきだ」(5月26日の教育基本法特別委員会,当時の小坂憲次文部科学相)と認めました。現在の教育基本法10条で国家介入の抑制を保障している現行法を改悪して,国家介入の歯止めをなくす道理は,全くないのです。 改悪案が抱える,憲法違反という根本的な矛盾は,参院特別委員会での,政府の答弁にも表れています。 伊吹文明文部科学相は,「国であろうと,一部の政党を陥れようとか,一部の宗教的考えを持って教育行政を行えば,『不当な支配』になる」(11月24日)と述べました。国家による教育行政も「不当な支配」になりうると認める答弁をしたのですから,これに歯止めをかけることがどうしても必要です。 11月27日の参院特別委員会では,野党議員が,「日の丸・君が代」の強制と,憲法とのかかわりを質問しました。 「君が代・日の丸」が,過去に軍国主義の精神的支柱として用いられたことは,誰も否定できない歴史の事実です。そのために少なくない国民が抵抗感や批判をもっています。こうした国民の思想・良心の自由が憲法上保護されるかどうかについて,塩崎恭久官房長官は「思想・信条は自由だ」と認めました。 生徒の起立しない自由,斉唱しない自由は,憲法19条によって保護されている,たいへん強い基本的人権だということが,政府の答弁でもはっきりしました。教育基本法10条を改悪する大義はないのです。 教育基本法改悪案は,国家権力による教育への介入に歯止めをなくし,憲法で保障されている思想・信条の自由,教育の自主性・自由を侵害するものです。憲法違反の改悪案は徹底審議して,廃案にすべきです。
2006年11月28日
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政府・与党は「防衛省」法案について,今国会での早期成立を急いでいます。民主党が,条件付き賛成で意見集約をはかる方針を固めたことを受け,政府・与党は今週中にも衆院通過をはかる構えとも報じられています。しかし,「防衛省」法案を審議している11月24日の衆院安全保障委員会では,参考人から,憲法を踏みにじる法案の重大な問題点などが次々に指摘され,徹底審議の必要性が浮き彫りになりました。 法案は,自衛隊の海外派兵を本来任務(主要任務)に位置付けるのが最大の狙いです。防衛庁の省移行も,自衛隊を海外派兵型軍隊に転換する体制づくりの一環です。 衆院安全保障委員会で,参考人として意見陳述をした専門家は,東洋英和女学院大学の増田弘教授,首都大学東京法科大学院教授の富井幸雄教授,軍事ジャーナリストの前田哲男氏の3人。法案賛成の立場の参考人も含め,本来任務化に対する危惧の声があがったのが特徴でした。 政府は,戦力不保持をうたった憲法九条と自衛隊との関係について「自衛のための必要最小限度の実力の保持は許される」と言い逃れてきました。“日本防衛”を超える海外派兵を本来任務にすることは,これまでの政府の立場をも根底からくつがえすものです。 前田氏は,自衛隊の前身・警察予備隊以来の政府の説明を振り返りながら,「海外活動を本来任務化すれば,憲法九条との整合性は破られる。自衛隊法の憲法に対する下克上が,より決定的になる」と批判しました。 また,日米同盟を理由に海外派兵の拡大を謀ろうとする動きに対し,政府自身も「(安保条約によって)自衛隊が日本の領域外に出て行動することは一切許せない」(岸信介首相=当時,1960年3月)と答弁していたことを紹介。「日米同盟を根拠にして国際貢献をしなければならないといういい方は通らない」と述べました。 「防衛省に反対の立場ではない」という富井氏も,本来任務化に対し「懸念」を表明しました。 法案は,本来任務とする海外活動として,テロ特措法,イラク特措法など,これまで政府が強行してきた海外派兵法のすべてを盛り込んでいます。富井氏は「いったいどこまで認められるのか。次にまた何か(新法が)出てきて,それもくっつけるのかという危惧がある」と指摘しました。 法案の危険性とともに指摘されたのは,法案が“国民や国際社会から支持されているのか”という疑問でした。 富井氏は「防衛省にすべきだという強い議論が(国民の中で)果たして起きているのか疑問だ」と指摘。「(法案は)適切だ」とする増田氏も「近隣諸国,とりわけ中国や韓国が懸念を表明することは十分予想できる」と述べました。 これだけの問題点,懸念が指摘された以上,徹底審議を行うことは,国会の最低限の義務です。与党単独による教育基本法改悪法案の衆院強行採決で不正常になった際,与党は一方的に「防衛省」法案の委員会審議に入りましたが,与野党そろっての質疑は,11月24日が最初です。今週中の衆院通過など論外です。 この問題は,自衛隊の発足以来,初めて自衛隊の任務を変更するもので,憲法にかかわる重大法案です。法案の重みにふさわしく,国民的にも十分な議論をへた上で徹底審議をすべき問題です。 アメリカと一緒に戦争に行くのは政治家や官僚ではありません。法律ができ,戦争に行くのは紛れもなく国民なのです。そんな法案自体,自衛隊員も含めて,国民が望んでいるとは思えないのですが,政治家は戦争までして自分自身の私腹を肥やしたいのでしょうか。疑問になります。
2006年11月27日
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日米両政府が,米海軍・横須賀基地(神奈川県横須賀市)に,2008年から原子力空母ジョージ・ワシントンを配備しようと動きを強めるなか,横須賀市では原子力空母の配備の是非を問う住民投票条例の制定めざす直接請求署名運動が繰り広げられています。 「原子力空母の配備の是非を決めるのは市民。賛成の人も,反対の人も住民投票でひとりひとりの意思をあらわしましょう」。この呼びかけに,署名を集めることのできる受任者(市内の有権者)がこの2週間で2,000人を大きく超え,学者,宗教者,芸能人,自治会長,商店主など草の根で広がっています。 住民投票条例の制定を求める直接請求運動は,横須賀市では初めて。幅広い人たちでつくる「原子力空母母港化の是非を問う住民投票を成功させる会」が始めました。署名期間は,12月10日までの1ヶ月間で,直接請求に必要な署名数は,約7,200人分(市内有権者360,000人の1/50)。 “基地のまち・横須賀”ですが,地域ぐるみで住民投票に取り組むところも出来始めています。 岩戸・大矢部地域では,「原子力空母に賛成,反対にかかわらず,誰でも自分の問題として考えよう」と,「原子力空母の母港化を考える岩戸・大矢部のあつまり」が結成されました。呼びかけ人のひとり(67)は,「原子力空母が事故を起こせば,思想信条に関係なく,大きな被害を及ぼします。横須賀だけの問題ではありません。私たちの頑張りが新しい日本をつくることになる」と話します。この地域では,受任者が100人を超えています。 北下浦地域では,受任者を引き受けた11人が住民投票を実現させようと集いを呼びかけました。30人が集まり,交流しました。 5人の子どもを持つ親(36)は,「隣の人に声をかけました。自分の考えていることを伝えることができ,相手の考えも分かります。近所のつながりが見えて楽しい」と語りました。 原子力空母の配備をめぐり,米海軍は昨年12月,横須賀を母港とする通常型空母キティホークの後継艦として,2基の原子炉を積む原子力空母を配備すると発表しました。首都圏に住む3,000万人の命と暮らしに直結する問題だけに,住民の不安は大きなものでした。 ところが,原子力空母の配備反対の公約をかかげて当選した蒲谷亮一市長は,意見を聞く会を2回開いただけで配備容認を表明しました。その根拠とするところは,「原子炉は安全であり,放射能漏れを起こさない」と主張する米海軍の文書でした。署名運動期間に入ってからは,市長は記者会見で,署名を集めても住民投票は実施しないと,決めるのは市議会であるにもかかわらず,署名運動を真っ向から否定しました。外務省が作製した『米海軍の原子力艦の安全性』というカラーのパンフレット15,000部を市役所や各行政センターに置きました。 「成功させる会」に参加する「米原子力空母の横須賀配備を阻止する三浦半島連絡会」の新倉泰雄事務局長はいいます。 「市長が何といっても,7,200人以上の署名が集まれば,市議会へ条例案を提出しなければなりません。市議会に,住民投票の実施を決断させる圧倒的な数をつきつけたい」。 支援先・カンパは,「米原子力空母の横須賀配備を阻止する三浦半島連絡会」事務所046(821)5048・郵便振込00270‐7‐132970 口座名「原子力空母阻止・三浦半島連絡会」です。 日本人は国民性なのか,あきらめているのか,市民運動というのが得意ではありません。最近では憲法「九条を守る会」の運動は,党派や思想を超えて,全国で6,000を超える会が出来ていますが,それと併せて考えると,日本国民は少しずつではありますが,政府のやり方に疑問を持ち始めているような気がします。 このような市民運動が政治を動かすことが体験として知ることが出来れば,国民も選挙の重要性と共に,市民運動の価値を知ることができます。法律や条令は実際に形ばかりのものではなく,政治同様に国民のためにあることが分かると思います。 不正や汚職をした政治家は,国民・住民が先頭になって辞めされることができれば,政治家もそう簡単に不正や汚職をしなくなるかも知れません。選挙に当選できなければ,ただのひとなので,国民・住民のための政治が行われるかもしれません。 そう考えると,日本もこの調子でいけば,まともな国になっていけるのではと楽しくなります。
2006年11月27日
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オランダで11月22日投開票された下院議員選挙(定数150)では,キリスト教民主勢力を中心とする与党が辛勝したものの,過半数を得ることができず,厳しい審判を受けました。 選挙では,キリスト教民主勢力と自由民主党の右派連立政権が推し進めた失業手当給付期間の短縮などの緊縮政策,国営企業の民営化などの経済自由化政策,百万人を超えるイスラム系移民への対応が争点となりました。特に移民問題では右派政権が公共の場でのブルカ(顔や全身を覆う黒い布)の禁止の是非や,移民のオランダ社会への統合が問われました。 キリスト教民主勢力と自民党の与党は計7議席を失う厳しい結果。一方,右派に対抗するとみられていた中道左派の労働党も10議席を減らし惨敗しました。この中で注目されているのが議席を改選前の8議席から26議席と3倍化し躍進したオランダ社会党です。 オランダ社会党は「新自由主義政策への代案」をスローガンにして,すでに民営化された交通や電話サービスなどでの政府の統制復活,お年寄りや障害者の社会参加,貧富の差のない健康サービス,移民との壁をなくし寛容に社会に統合することなどを選挙政策で訴えました。 同党のホームページなどによると,同党は1972年中国の毛沢東派の党として創立されましたが,その後,毛沢東主義と決別。「社会主義のメッセージの近代化」をはかりました。 1999年に採択した綱領的文書では,世界で新自由主義政策があふれ,貧富の格差を拡大するとともに,オランダで第二次世界大戦後に築き上げてきた福祉国家の制度がひとつずつ解体されていっていると現状を分析。自由市場経済は人々を不自由にするものだと結論。人間の尊厳,平等,連帯を中核とする社会主義を目指すとし,そのために議会制民主主義が国民の意見を表明するためのもっとも重要な手段と位置づけています。 1994年に初めて下院で2議席を得,その後5議席(1998年),9議席(2003年)と増加。2004年の欧州議会選挙でも2議席を獲得しています。 日本も同様,1950年代から自民党政治が続き,最近特にアメリカと財界・大企業主導で「新自由主義」政策があふれ,貧富の格差を拡大とともに,戦後築き上げてきた制度がひとつずつ解体されています。 来年の全国一斉地方選挙そして参議院選挙で,国民は棄権することなく選挙に行き,国民ひとりひとりが自らの意思表示をすることで,オランダ同様,日本でも新自由主義政策からの転換をして欲しいものです。
2006年11月26日
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教育基本法改悪法案の最大の問題点と指摘されている国家による教育内容への介入について,11月24日の参院教育基本法特別委員会で伊吹文明文部科学相は,「国であろうと,一部の政党を陥れようとか,一部の宗教的考えを持って教育行政を行えば,『不当な支配』になる」と述べ,国家も「不当な支配」を行う場合があることを認めました。11月22日の同委員会での「(改悪法案では)法律によって行われる行政は不当な支配に当たらないと明記している」という答弁を修正したものです。民主党の福山哲郎議員への答弁。 さらに伊吹文科相は『内閣が常に正しいことをしているとは限らない」と述べ,『【政党の)お互いの政治的イズムを抑制しながら対応する」と国家介入の抑制の必要を認めました。 伊吹文科相は答弁で,「教育行政機関が行う行政でも,右にいう『不当な支配』にあたる場合がありうる」とした1976年の旭川学力テスト事件最高裁判決を読み上げました。政府も覆せない最高裁の判決 現行の教育基本法は第10条で「教育は,不当な支配に服することなく,国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」と定め,教育内容に対する国家の介入をいましめています。しかし教育基本法改悪法案はこの「国民全体に…」以下を「この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり」と変えており,政府は「国会において制定される法律に定めるところにより行われる教育が,不当な支配に服するものでないことを明確にした」と繰り返してきました。 今年の5月の衆院教育基本法特別委員会で,最高裁判決は憲法の要請として教育に対する国家介入は抑制的であるべきだと述べていることを示し,改悪法案は憲法違反だと政府を追及し,小坂憲次文科相(当時)は「教育内容への国家的介入は抑制的であるべきだ」と認めました。今回の伊吹文科相の答弁は政府も憲法に基づく最高裁判決まで覆すことはできないことを改めて示したものです。 今回の教育基本法改悪法案はまさに,時の政権が強権的に,教育に介入しようと思えばできることが非常に重大な問題です。自民党・公明党連立与党は,当然,それを分かっていながら強行採決したところに思惑があることを証明しています。 憲法と合わせて,教育基本法改悪,共謀罪の導入と国民を抑えるための準備が国民の知らないところで,着々と進んでいることに,昔にはなかった今の自民党・公明党連立与党そして政府の恐ろしさがあります。 これらを国民不在のなかで,少しずつ決めてしまうことのないよう,国民は政府を監視し,現在の衆議院で2/3の議席を占める自民党・公明党連立与党だからこそ来年の全国一斉地方選挙と参議院選挙で国民がしっかりと政党を見極め,票を投じることの意味はとても大きいと私は考えるのです。
2006年11月25日
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北朝鮮が核実験をしたのだから日本も「核兵器保有」の議論をすべきだといってきた自民党の中川昭一政調会長が,改めて議論を求める考えを明らかにしました。国内はもちろん各国からも批判を受け,今月はじめいったんは当面「発言しない」と“自粛”を表明していたものです。その舌の根も乾かぬうちに議論を再開するとは,中川氏に反省はないのか。中川氏やそれに同調した麻生外相はもちろん,任命権者の安倍首相も,責任が改めて問われます。 「非核三原則(核兵器を持たず,つくらず,持ち込ませず)は認めるが,(『語らせず』を含めた)四原則は認めない」-中川氏の発言です。(11月23日,岐阜市の講演で) 核武装はしないが,「核兵器保有」の議論は大いにやっていいという中川氏の主張は,とんでもない詭弁です。だいたい核武装しないというなら,どんな「核保有」の議論をやろうというのか。NHKの調査でも日本が核兵器を「保有すべきだ」はわずかに8%,「保有すべきではない」が67%です。「核兵器保有」について議論の余地があるようにいうこと自体,核武装を拒否する国民世論を踏みにじるものです。 中川氏だけでなく,麻生外相なども「(核兵器保有の)議論は大事だ」といいますが,北朝鮮の核実験に対して今やるべきは,日本が対抗して核兵器を保有するかどうかの議論ではなく,どうすれば北朝鮮に核開発をやめさせ,核兵器をなくしていくことができるかの議論です。 日本は世界で唯一,核兵器の被害を受けた被爆国であり,世界に対して核兵器廃絶を先頭に立って訴えていく責任を負っています。核兵器をなくしていこうという立場に立って主張し行動してこそ,北朝鮮に核兵器開発の放棄を求めていくうえでもイニシアチブを発揮することができます。 日本が「核兵器保有」の議論を始めることは,北朝鮮に核兵器の放棄を求める国際的大義を失わせ,この問題でイニシアチブを発揮するのを困難にするだけです。それだけでなく,日本に対する各国の疑念と批判を招き,国際社会が一致して北朝鮮に核兵器の放棄を迫るのを困難にすることになります。 実際,中川氏や麻生氏の発言に対し,アメリカ,中国,韓国などが相次いで懸念と批判の声を上げ,この間の首脳会談や外相会談で問題になりました。中川氏がいうように「『語らせず』は認めない」といって「核兵器保有」の議論を再開していくことは,こうした国際的な批判を無視し,逆らうことになります。 中川氏は,日本が「核兵器保有」の議論をすること自体が北朝鮮への圧力になるようにいいますが,国際社会の団結を妨げてどうして北朝鮮の核開発に対抗できるのか。北朝鮮に核兵器を放棄させるのに役立つどころか,日本を国際的な孤立に導くだけになるのは明らかです。 中川氏らの「核兵器保有」議論に対し,自民党の二階俊博国対委員長は先に,「誤解を招きかねない発言を何度もすると,任命権者の責任が問われることになりかねない」と発言しました。実際には自民党も安倍首相も,中川氏や麻生氏をかばい,辞任要求を拒み続けました。 中川氏が議論を再開するとなると,それではすまされません。安倍首相が責任を問わないなら,首相自身の任命権者としての責任が問われるのが免れなくなります。
2006年11月25日
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宮崎県の県道橋梁設計工事をめぐる官製談合に関連して,同県発注工事の平均落札率が全国で最も高いことがわかりました。既に発覚している工事以外にも広範に談合が行われてきた可能性があります。前知事,知事の逮捕に発展した福島県,和歌山県でも高い落札率でした。 宮崎県が2005年度に発注した公共工事の平均落札率は,全国で最も高い95.8%でした。全国市民オンブズマン連絡会議が,47都道府県が発注した1億円以上(神奈川県は1.5億円以上,東京都は税抜き3億円以上)の工事を対象に,入札調書を分析しました(9月16日発表)。 落札率は,予定価格に対する落札価格の割合。全国市民オンブズマン連絡会議は,落札率95%以上は「談合の疑いが極めて高い」と指摘しています。 宮崎県内で公共工事を受注している業者は,官製談合の実態をこう証言します。「談合は県の工事でも,市の工事でもよくあることです。例えば,入札の2時間前に“勉強会”を開いて打ち合わせます。大きな額の工事では,“天の声”が出てきます。役所の幹部クラスの意向ですね。助役クラスが多いんですが,国会議員のときもあったと聞いています。」 宮崎県では,2002年度は96%,2003年度は96.4%,2004年度は95.7%と,一貫して高い落札率となっています。 今回,官製談合が発覚した2005年11月の橋梁設計工事の入札では,「ヤマト設計」(東京都,社長を逮捕)が予定価格の94.2%(7,245,000円)で落札しました。発覚を恐れた参加業者が打ち合わせ,わざと1回目の入札を不調にするという隠ぺい工作をしていたとも報じられています。 宮崎県だけでなく,官製談合の中心に知事がいたとされる福島県,和歌山県でも落札率は高くなっています。 下水道工事や自動車専用道路での談合が発覚した福島県では,市民オンブズマン連絡会議が入札調書の分析を始めた2002年度だけみても,平均落札率は97.2%です。 また,和歌山県では,トンネル工事2件で談合が行われた2004年度の平均落札率が95.5%でした。 官製談合が発覚している自治体以外にも,2005年度の平均落札率が2番目に高かった熊本県(95.4%)や,3番目の北海道(94.7%)など,談合の全国的な広がりが疑われます。 宮崎県での官製談合発覚以来,知事に事件解明を求める申し入れを行ってきた日本共産党の前屋敷えみ県議候補(前県議)は言います。 「知事は関与を否定していますが,関係業者からの収賄疑惑もあります。県民が納得できる説明をすべきです。この間,オール与党の県議会は,県政のチェック機能を果たしてきませんでした。日本共産党の議席が必要だと痛感しています。県民の税金が喰いモノにされたわけで,県民の立場でこの問題を追及していきたいと思います」。 最近では石原都知事の豪華海外視察や四男の重用問題などを告発していますが,日本共産党の県会議員・市会議員が県や市の告発が目に付きます。これが意味するものは,地方行政,地方議会に監視能力がなくなっているということではないでしょうか。 問題は,自民党・公明党に民主党が同じ候補者推薦していることだと考えます。それぞれが独自候補者を出さずに,相乗りしていることで,地方行政・地方議会では,日本共産党 vs. 自民党・公明党・民主党の「オール与党」の構造が出来上がってしまっていることが最大の問題だと思います。これを自民党・公明党・民主党はそれぞれの候補者を立てることが政党として一連の事件の責任ある行動だと考えます。
2006年11月25日
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財政制度等審議会(財務相の諮問機関)が来年度の予算編成についての建議(意見書)を発表しました。 建議は,失業給付の国庫負担の全廃,生活保護の母子加算・児童養育加算の廃止を求めています。 国民の暮らしを守り,社会保障を向上させる国の義務を定めた憲法25条をますます踏みにじり,国の責任を一層後退させる内容です。 財政審は雇用保険の収支が改善したから国庫負担の必要はないとしています。財源があるなら,欧州諸国に比べて短い給付日数の拡充や,失業給付が切れた後の生活扶助,職業訓練の抜本的充実など,やるべきことはたくさんあります。 生活保護は,小泉内閣による老齢加算全廃に続く「加算」の廃止です。おおもとの扶助額が低いことに配慮した措置をなくすことは,社会的に弱い立場に置かれた家庭の命を削る冷たいやり方です。 財政審では国民年金の受給額は生活保護より低いから扶助基準を引き下げるべきだと議論されています。生活の保障に程遠い年金額こそ問題であり,それに生活保護の水準を合わせるのは本末転倒です。生活保護は生活を保障するための制度です。その根幹を忘れて低きに合わせることは憲法に基づく生活保障制度そのものを葬り去るに等しい暴論です。 必要がないのに保護を受ける「モラルハザード」を防止するため,などという議論も出ました。実際には政府の抑制策の影響で生活保護の申請をあきらめたり,申請に行っても窓口で追い返される事例が多発しています。福祉からも排除された人たちが,餓死や自殺に至る痛ましい事件が相次いでいます。モラルハザードを起こしているのは,命を守るはずの福祉が人を死に追いやる悲惨な事態を生んだ政府の側です。 財政事情は削減理由になりません。生活保護の受給が過去最高の100万世帯に及ぶほど急増しているのは,弱肉強食の「構造改革」が貧困を大きく広げてきたからです。生活保護費の増加は政府の責任です。 何より安倍内閣は,とどまるところを知らない財界の身勝手な要求に従って,大企業の大幅減税に踏み切ろうとしています。財界には大盤振る舞いの一方で,財政を理由に福祉を削るのは国民を欺く議論です。 建議は財政健全化が最大の成長政策のひとつだと述べています。財政審部会でも「防衛費は1兆円ぐらいは減らせる」と発言がありました。軍事費や大型公共事業の無駄を削って,暮らしに必要な分野,生活関連の公共事業に回すという本来の財政改革を実行すれば,経済にもプラスになります。しかし政府のやり方は無駄遣いを続け,暮らしに必要な予算を削る逆立ちです。経済に大きなマイナスです。 財政審と並行して経済財政諮問会議では財界代表ら「有識者議員」が「抜本的な社会保障改革」を提案しました。従来の「必要に応じた」給付原則から「負担可能な範囲内」の給付原則への転換を掲げています。 「必要に応じた」とは不足を充足させる保障の理念です。それをやめるのは,憲法に基づく生活保障の制度である社会保障を根本から変質させることにほかなりません。 小泉内閣の「構造改革」を受け継いだ安倍内閣は,社会保障を根本的に変質させる新たな段階に踏み込もうとしています。こんな冷たい政治をする自民党・公明党連立与党を政権からおろすためにも,来年の全国一斉地方選挙と参議院選挙はますます重要になってきます。
2006年11月24日
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教育基本法改悪案が参院特別委員会で審議入りしました。衆院では審議がつくされないまま,自民党,公明党が数の力で与党単独採決を強行しました。世論調査をみても多くの国民が今国会での成立を望んでいません。じっくりと慎重に審議し,国民の前で問題点を明らかにしてほしいというのが,国民多数の声です。 「やらせ質問」など政府・文部科学省の法案提出者としての資格にかかわる問題をほおかむりしたままでの強行採決に,マスメディアも「なぜそんなに急ぐのか」と疑問を出しています。 いじめ自殺や未履修の問題をはじめ,教育現場の“荒れ”や歪みに正面から向き合い,それを解決することこそ真っ先にやるべきことなのに,それへの方策が,政府・与党にはありません。国民が心を痛めている問題に政府が打開策を示せないもとで,教育の根本法である教育基本法に手をつけるなど,絶対にあってはならないことです。 重大なのは,教育基本法が改悪されたら,いじめ自殺や未履修の問題は解決するどころか,さらに深刻な事態を招く危険があることです。 野党議員が安倍首相に質問したのは,義務教育段階での未履修問題と教育基本法改悪との関わりです。 教育基本法改悪後に,政府が進めるのは全国一斉学力テストと学校選択制の全国的展開による競争とふるいわけです。 実際,一斉学力テストと学校選択制がセットで行われている東京都のある区の中学校では,学校間競争のため,子どもの成長に重要な行事・特別活動が廃止・削減されています。 こんな事態が広がることが「人格の完成」にとって好ましいことなのかとの野党議員の質問に,安倍首相は,遠足など大切な教育の機会が「学力テストの補習のためになくなることは良いことではない」と答えました。 教育基本法を改悪し,競争を煽ることは,「人格の完成」を目指すという教育の目的を歪め,子どもたちと学校に深刻な事態をもたらすことが明らかになりました。 中学校でも未履修が発覚し,関係者は“入試対策のため”だと説明しています。競争教育を煽ると,義務教育段階の未履修が拡大する危険は否めません。 衆院の審議では,教育基本法改悪案がもつ二重の憲法上の大問題が明らかになっています。国家が「愛国心」を強制することは,憲法19条に保障された思想・良心・内心の自由に反することと,国家が教育内容に無制限に介入することは憲法の諸条項が定めた教育の自由と自主性に反するという点です。東京都での「日の丸・君が代」の無法な強制が,憲法19条と教育基本法10条に反するという,東京地裁の判決を踏まえた論議を,国会としても尽くす必要があります。 審議は全く尽くされていません。衆院での与党単独の強行採決という暴挙は,政府・与党が追い詰められた結果です。“教育基本法を守れ”の声は,日増しに高まっています。 「(現行法を)何度,読み返しても改正の必要性はあるまい」(神奈川新聞社説11月21日付)というのが,良識ある国民の思いです。 全国津々浦々から,「教育基本法改悪許すな」の闘いを発展させ,この悪法の成立を阻止するために国民は声を出して廃案にすべきだと考えます。
2006年11月24日
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偽装請負が社会問題になっています。実態は派遣労働でありながら,請負労働者として労働させ,労働者保護法制の「束縛」から逃れて,労務費を大幅に減らそうとする電機・自動車など大企業で急増しています。先の参院予算委員会でも野党議員が,受け入れ側企業の公表をしぶる政府を厳しくただしました。 ところが,この違法な雇用形態が公共事業の執行官庁である国土交通省で,長期にわたり,しかも大量に行われ,労働者に不利益をもたらしていたことが明らかになり,10月25日の衆院国土交通委員会で野党議員がその是正と問題の解決を求めました。 国交大臣は「国の機関が国の機関から指導を受けたまことに遺憾なこと」と答えました。しかし偽装出向・請負を生んだ背景には,「官から民へ」の方針の下に正規の公務員を減らし,外注化や民間委託を広げる同省の根深い姿勢と体質があります。 また,景気対策という名目とアメリカによる強い要求を受け入れ1990年代に公共事業を急増させてきた政府の政策とも密接なかかわりをもっています。 いま国土交通省職員の定員は,政府の削減計画で最も多かった1960年代の水準の67%程度。正規職員を増やさないため急増した公共事業の事業量を「消化」することができず,もっぱら業務委託を拡大してきました。 業務委託の内容も河川や道路の巡回や事業発注に当たっての積算業務や監督の補助業務にまで及び,2005年度には全国で1,971件,金額にして723億円余に及んでいます。(国土交通省資料「平成17年度 契約状況八建設弘済会」) 雇用形態は,全国に8つある国交省の出先機関である地方整備局に対応した公益法人の建設弘済会・建設協会が,民間コンサルなどから「出向」という形で労働者を受け入れ国交省から河川・道路の巡回などの業務を請け負い,その業務を民間コンサルなどから「出向」してきた労働者に行わせていました。 国土交通省の提出資料によると,各建設弘済会の正規労働者は合計2,268人,これに対して出向労働者は正規労働者の1.6倍の3,712人に及んでいます。(2006年1月1日現在) これら出向労働者は建設弘済会を通して国から支払う業務委託費の半分以下しか賃金を受け取っていないこともこの間明らかになりました。 東海地方の国交省の国道事務所では,公益法人のひとつ「中部建設協会」に委託料として年間1人当たり約600万円近く払っているのに,出向労働者には約250万円しか支払われていないことも明らかになりました。 出向労働者は「実際は派遣だけで,他に経費はかかっていない。協会やコンサルタント会社にピンハネされているようなものだ」と話していることも報道されました。(朝日新聞中部版10月5日付) こうした実態に労働局が一部メスをいれ,職業安定法44条で禁止している労働者供給事業を行っている(偽装出向),労働者派遣法24条の2 【労働者派遣事業の許可または届出を行っていない事業主から労働者派遣の役務を受けている】(「偽装請負」)にそれぞれ違反しているとして,整備局の地方事務所や建設弘済会などにいずれも是正指導が行われたのです。 国土交通省地方整備局の業務を請け負っている建設弘済会八法人の常勤役員はほぼ国交省幹部の天下りが占めていることも国会でたびたび問題になりました。 しかもこれらの公益法人は国交省地方整備局から本来国発注の事業や役務は複数社で競争入札を行い,1番安い価格を提示した事業者に発注することが会計法などの法令で定められているにもかかわらず,その例外とされている随意契約で仕事を受けています。 常勤役員の全員が国交省の天下り,そして中には100%随意契約で発注している地方整備局もあります。非常に不透明な癒着構造が長年にわたって続けられていたのです。 さらには,九州弘済会に出向している民間企業の技術者が入札の際の予定価格を決める積算補助業務を行いましたが,その対象事業を出身元の企業が受注するということまで起こっています。 このような事態に,今年7月,国交省は「建設弘済会への業務のあり方検討委員会」を開催して「建設弘済会への業務委託のあり方について」を取りまとめました。そのなかでは「今後は原則として,弘済会へ委託した業務は弘済会の職員自ら実施する…弘済会において出向者に依存しない業務執行体制を構築していく」としています。 また,偽装請負という指摘についても,『本来の請負契約の趣旨に基づく業務の執行を行う」としています。しかし,これは全く小手先の取り繕いにすぎません。 指摘したように,最近漸減傾向にあるとはいえ,国の予算だけで7.2兆円にのぼる公共事業費を維持したまま,現在の公務員の人員,体制で行っていることに根本的矛盾があります。それをなおざりにして,問題の解決はありません。 政府はこれまでムダと浪費の公共事業を拡大する一方,国民の命と暮らしを守るための災害対策,住宅建設などの予算を減らしてきました。こうした根本的問題にメスを入れるとともに,当面,国交省は業務委託労働者や公共事業現場で働く公務労働者の雇用と労働条件を改善することに努力すべきであり,こうした事態を招いている公共事業のあり方そのものに抜本的対策を講じるべきです。
2006年11月23日
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石原慎太郎東京都知事の「トップダウン」で始めたトーキョーワンダーサイト。石原都知事の豪華海外視察に続き,またまた日本共産党都議団が都庁にて11月22日発表した,知事の息子や知人を深く関与させた都政私物化の実態が明らかになりました。 石原知事の四男,延啓(のぶひろ)氏は2005年2月,ニューヨーク市で開かれた都市による公共芸術の振興策について話し合うパブリック・アート・サミットに,4人出席した東京都の代表の1人として参加していました。 事前に都側がニューヨーク市に送った延啓氏の紹介文には「トーキョーワンダーサイト,キュレーティングアーティスト」(キュレーター=美術館などの館長,学芸員,展覧会の企画立案・組織者)「トーキョーワンダーサイト設立に参加」と書かれています。 ところが,開示資料には,延啓氏とともに都の代表として参加した都の担当課長とワンダーサイトの今村有策館長,その妻,家村佳代子氏を決めた事実はありますが,延啓氏を代表と決めた文書はありませんでした。 一体誰が,どういう理由で一民間人である延啓氏をニューヨークへの代表に選んだのか,トーキョーワンダーサイト設立に参加させたのか,闇の中です。 延啓氏は,公費を使って海外出張にも行っていました。 2003年3月18日から3月26日にかけてワンダーサイト事業の「能オペラ」実施のための調査として,「トーキョーワンダーサイトコミッティ・アドバイザリーボード委員」(諮問委員)の名で,55万円の公費を使ってドイツ・フランスに出張したのです。 「能オペラ」は,もともと石原知事自らが脚本を担当するものとして計画され,それがワンダーサイトの事業となったものでした。 ワンダーサイトの玄関と2階,3階に飾られているステンドグラスの原画作者は,延啓氏でした。知事肝いり事業の建物の壁に,知事の息子の作品を都のお金を使って飾っているのです。このことは,都民にも都議会にも知らされていません。 建築家で,文化芸術での実績が特段見られない今村氏が,なぜワンダーサイトの館長に就任したのかも不明朗です。 館長に任命された日は,同氏が東京都参与に任命された日と同じ2001年12月20日。支払われる給与は,合わせて月額663,000円です。開示した参与の選任理由の欄には「石原知事の知己の関係にあり」と記されています。 今村氏が,延啓氏をワンダーサイトの設立から今日まで深くかかわらせていることから見ても,石原知事の「知己の関係にある」今村氏をワンダーサイト館長に起用した背景が浮かび上がってきます。 ワンダーサイトは,2005年10月に韓国光州市で行われたシンポジウムなどを調査していますが,この調査を今村氏の妻である家村佳代子氏に委託し,同氏を出張させています。 さらに,2006年4月からは,家村氏をワンダーサイト青山館の館長とワンダーサイト副館長に採用。ファミリー支配を象徴しています。 自らトップダウンで始めた都の事業に,なぜ自分の家族や知人の今村夫妻を深くかかわらせているのか石原知事は,その全容を明らかにする責任があります。
2006年11月23日
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ブッシュ米大統領が11月18日のハノイでの米韓首脳会談で,北朝鮮が核開発を放棄すれば停戦状態にある朝鮮戦争の公式終結宣言を検討すると韓国の盧武鉉大統領に伝えていたことが明らかになりました。スノー米大統領報道官が同日のハノイでの記者会見で明らかにしました。 同報道官は,「北朝鮮が核の野望を断念すれば,アメリカは一連の措置をとる用意がある。それには朝鮮戦争の終結宣言や,経済協力,文化,教育といった分野の連携を進めることも含まれる」と表明。ブッシュ大統領が盧大統領との会談でこうした考えを伝え,盧大統領も「その話を聞いて満足した」と述べました。 1950年にぼっ発した朝鮮戦争は1953年に停戦協定が結ばれましたが,正式な終戦協定は結ばれず,国際法上は交戦状態が続いてきました。 アメリカが言及した朝鮮戦争終結宣言の意味について韓国の中央日報11月20日付は,「朝鮮戦争による朝米間の交戦状態を清算する意味がある。これは両側が平和協定を結んで関係を正常化する第一歩だ」と指摘しています。 スノー報道官は,「終結宣言が米朝双方にとって『大きな取引』になるのか」という記者らの質問に対し,「そうだ」と回答。「北朝鮮を交渉テーブルに復帰させる誘因になりうるし,韓国の人々には適切な安ど感を提供できる」と説明しました。 2005年9月の第4回6ヶ国協議共同声明には,米朝両国の国交正常化,朝鮮半島での恒久的な平和体制の確立にむけて協議することなどが含まれています。来月再開が目指されている6ヶ国協議を前に,具体的な見返り措置に言及することで,北朝鮮に協議への復帰と核放棄を促したものといえます。 ブッシュ大統領は盧大統領との会談後の会見で,「われわれの意思は北朝鮮問題を平和的に解決することだ」と述べ,「安全保障と経済的誘因の提供について協議する」考えを明らかにしていました。 東南アジアでは,アメリカの軍事一辺倒の外交が通用しなくなっています。そのためアメリカも外交を軍事一辺倒の外交を改めつつあります。そうでなければ,中国やインドそして東南アジアという近い将来アメリカを抜き世界一の市場となるアジア市場でアメリカが立ち行かなくなることをアメリカ自身は知っています。 そうした中でも,日本の政治家や経営者は相変わらずのアメリカ中心市場神話を頑なに信じて,アジア市場軽視の外交をしています。政治家たちは自分たちの私利私欲のために,大企業は目先の利益のために,アメリカに言いなりに規制緩和してアメリカに日本を売り渡しているのが現状です。 そうした政治家や経営者が50年,100年先の日本など考えられるはずもないのですが,腐っても政治家なのだから,アメリカ一辺倒ではなく,日本国民の利益のためになるよう冷静になってもう一度アジア外交を考え直してもらいたいと強く希望します。
2006年11月22日
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アジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席した安倍首相は,ブッシュ米大統領と初の会談をおこないました。 APECでは,参加首脳の二国間会談の多くが北朝鮮の核問題を対話で解決することで一致したのが特徴です。国際問題を軍事ではなく,平和的・外交的に解決する流れが世界政治の大勢になっていることのあらわれです。こうしたときに,日米同盟を世界で「活用」(安倍首相)し,軍事的役割を拡大するのは情勢に対応したものとはいえません。 ブッシュ大統領はイラク政策の見直しに追い込まれています。ウソをついてイラク戦争をはじめた責任が問われています。そのブッシュ大統領に,「引き続きイラク復興を支援したい」と表明し,バグダッドなど激しい戦闘が続いている地域への航空自衛隊による米軍兵員・軍事物資の空輸継続を約束したのは,窮地に立っているブッシュ大統領に手を差し伸べたことに他なりません。 米軍撤退を求めブッシュ与党を敗北させたアメリカ国民の願いも,閣僚からも撤退の声があがるイギリスの動向も見ないのは誤りです。イラクでは民間人がいまも多数殺りくされ,内戦寸前です。安倍首相は,戦争では何も解決できなかった過去に学び,イラク戦争「正当化」をやめ,空自を撤退させるべきです。 なにより紛争の平和的・外交的解決は世界政治の大原則です。ブッシュ政権の一国覇権主義と先制攻撃戦略に反対する声は,世界中で大きくなっています。 安倍首相がそうした情勢を顧みもせず,アメリカの軍事戦略につきしたがって,弾道ミサイル防衛での日米協力の加速や米軍再編の実施を確認したことは,世界の流れに逆らう重大問題です。 安倍首相は首脳会談を念頭に,米紙ワシントン・ポストのインタビュー(11月14日)で,弾道ミサイル防衛,米軍直接防衛の持論を強調しました。これをブッシュ政権への忠誠心の証しにする考えが透けて見えます。 安倍首相は,アメリカ本土を標的にした弾道ミサイルを自衛隊が撃ち落とすことが憲法違反かどうかまで「研究」するといいますが,「他国に向けて飛行する弾道ミサイルを自衛隊が撃墜する行為」は「わが国の武力行使」であって「憲法上疑義がある」というのが確定見解です(2005年2月24日衆院安全保障委員会阪田内閣法制局長官)。 海外で共同している米軍を自衛隊が防衛する「研究」も,政府が「周辺事態法」をはじめとする戦争法の審議の中で憲法違反であるとくりかえしたことです。政府は戦争法審議のたびに,憲法の制約が厳しいことから,攻撃のおそれがあるところには「行かない」,攻撃があったら「避難」すると説明してきました。「米軍が攻撃されたら」という前提そのものが間違っています。 日本が「日本防衛」の建前をくずして,日米軍事同盟を侵略的に強化するのは,世界,とりわけアジア諸国の警戒心を強めさせ,平和・友好関係を台無しにするだけです。 世界の流れになっている紛争の平和的・外交的解決は,戦争を放棄した憲法九条の核心です。九条を守り抜くことはまさに世界とアジアの人々が日本に望んでいることです。 憲法九条を守り抜き,九条を生かした平和外交を積極的にすすめることこそ,日本が世界平和に貢献する最大の道です。 それなのに,今の政治の世界では,なんとか戦争がしたいひとばかり考えている政治家が多いように思います。昔は口にすることすらタブーだったことも,今はなんとかねじ曲げて,こじつけています。 自民党・公明党連立与党は,まさに「聖域なき」憲法解釈と憲法軽視であり,戦後の歴代先輩たちが築いてきたものすら否定し壊していく自分勝手で私利私欲にはしる政治家ばかりになってきています。 軍需産業が自分たち政治家個人に大きな利益をもたらすことは分かりますが,そんなひとを政治家にする今の日本の社会と日本国民の愚かさただ呆れてしまします。また,それは政治家ばかりではなく,日本国民も社会全体を見ることが出来ず,自分たちのことしか考えられない日本国民の多さを示しているのかも知れません。
2006年11月21日
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来年10月の郵政民営化を前に,郵政公社内で非常勤職員ゆうメイト(約160,000人)を安易に再雇用しないよう文書で指示していることが11月14日までに分かりました。国民サービス切り捨ての郵便局統廃合と併せて,民営化に向けた人件費削減がねらいです。何年も働き続けてきた職員にたいする雇い止め(解雇)が相次いでおり,「身勝手な解雇は許せない」との声が上がっています。 ゆうメイトは,常勤職員と変わりなく働きながら,半年の予定雇用期間内で契約更新を毎日繰り返す「日々雇用」と呼ばれる不安定雇用。10年20年と長く働いても,年収で200万円にもならない人が多数います。 問題の文書は,「良質なゆうメイトの確保」と題して,近畿支社の郵便事業部長名で普通局長あてに出されたもの(8月17日付)。 「賃金・超勤の削減」が最重要課題だとして,「雇用人数の見直し」などと併せて「良質なゆうメイトの確保」を強調。そのために「長期ゆうメイトの予定雇用期間満了に際し,安易に良質とは言い難いゆうメイトの再雇用を行わないよう見極めを行ってください」と指示しています。 一方で「良質なゆうメイトは,普段から仕事の労をねぎらう声掛けを行うなど長期安定的な雇用となるよう努めてください」と強調しています。 「見極めの基準」として,「再三の指導にもかかわらず勤務態度や作業能率が劣る者」など四点をあげ,ゆうメイトに導入している勤務評価(三段階)などをもとに判断するよう求めています。 各地で「30年以上勤めているのに10月から突然雇い止めにされた。どうやって生活していけばいいのか」(東京)「出勤日数が週5日から4日に減らされ,9万円しかない月収がさらに約2万円も減った。暮らしていけない」(神戸)などの声があがっています。 郵政公社では,非常勤職員「ゆうメイト」に対する雇い止め(解雇)を文書で指示する一方で,10月から「キャリアスタッフ」と呼ぶ制度を導入。公社が「貢献している」と評価した一握りのゆうメイトだけに,給与・手当を優遇する措置を打ち出しました。 ゆうメイトは,来年10月の民営化時に期間満了ですべて退職し,新会社と改めて労働契約を結ぶことになっています。 そのため,「新会社に雇用が継承されないのではないか」「雇い止めになると生活していけない」など雇用不安の声があがっています。 雇い止めを指示した文書について公社は「公社は指示しておらず,近畿支社以外では出ていない」としながらも「経費削減のため安易に延長しないよう求めているので,こういう形になったのではないか」,「再三の指導に従わない場合だ」などと労働組合に説明しています。 しかし,郵政産業労組などには勤務成績がよいと評価されている人や,指導など受けていない人でも雇い止めを受けたと訴えています。近畿以外の支社でも上司から「良質なゆうメイトではない」といわれる例が出ています。 ゆうメイトは,パート労働法が適用されない非常勤職員とはいえ,常勤職員と変わらない責任を果たし,公社も「貴重な戦力」と認めざるをえない存在になっています。 にもかかわらず何年も契約更新してきた職員を雇い止めにしたり,一方的に勤務時間を削減するなど許されないことであり,社会的責任が問われます。ゆうメイトが安心して働き,生活できるよう民営化時の雇用継承を保障し,賃上げなど待遇改善をはかるべきです。
2006年11月21日
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「福祉を削って,自分だけ豪遊とは何だ」。石原慎太郎東京都知事が平均2,000万円もかけて超豪華海外出張を19回も行っていた問題は,マスメディアが大きくとりあげ,東京都には知事に対する抗議と批判の声が相次いでいます。この問題を告発したのは,他県同様,自民党・公明党・民主党の「オール与党」に対する唯一の野党である日本共産党都議団です。 都生活文化局広報部都民の声課には,11月17日昼までに,石原知事の海外出張について,電話やメールで50件を超える声が寄せられています。同課によると,その内容は,批判的なものがほとんどだといいます。 例えば,「都民の感覚からみて,(金額がわかっている)15回で2億という出張は贅沢だ」,「都民は額に汗して働いて,血税を納めているのに,納めた税金がこのように使われるのは,納得できない」,「福祉などが切り詰められているなかで,なぜこういうことが起きるのか。おかしい」というものです。 マスメディアも民放テレビ4局,大手新聞5紙が,この問題を大きくとりあげました。 日本テレビが11月16日に放送した『NEWSリアルタイム』では,日本共産党都議団の吉田信夫幹事長の「都民から見たら明確な無駄遣いだ」とのコメントを交え,他県の知事に比べて石原知事の海外出張費がけた違いに高額であることを紹介しました。 コメンテーターの安田まゆみ氏(ファイナンシャルプランナー)は「庶民の感覚とは,ずれまくりっていう感じ。ガラパゴス諸島行きました。行っちゃったものはしょうがない。それを都民の暮らしにどう還元しているのかというと,ちっとも見えない。それを無駄遣いといわれてもしょうがないんじゃないかと思います。それで福祉を削って,自分だけ豪遊するって何だ。私は絶対許さない」と語りました。新聞各紙は「石原知事 規定超す出張費 大型船借り切りも」(「朝日」11月16日付)「知事海外出張 15回で2億4,355万円 『近県より突出』」(「毎日」11月16日付)「共産 『高額だ』 知事 『仕事で』 海外視察15回2億4,355万円」(「東京」11月16日付),「フザケルナ都知事 海外豪遊2億円」(日刊ゲンダイ11月17日付)と報じました。 都庁の官房系局のある部長は「日本共産党の記者会見をマスメディアが大きく扱って,びっくりしている。ヒットした記者会見だね」と語るなど,反響が広がっています。 ガラパゴス諸島でのクルージングやオートバイレース見物,費用は1回平均2,000万円,宿泊費は東京都条例の規定の6.6倍も。日本共産党都議団が告発した石原慎太郎都知事の豪華海外出張は,内容面では実施する意義がとぼしく,金額面でも他県と比べ,税金の無駄遣いが際立っています。 就任以来7年半で行った19回の海外出張のほとんどは,知事の個人的な関心で計画され,うち6回が知事の思い入れの深い台湾でした。海外出張の目的も福祉や教育の充実というものはなく,観光的なものが多数です。 例えば,2001年6月のガラパゴス諸島(エクアドル)への出張(総額1,444万円)。38万円で小型クルーザーを借り切ったクルージングを楽しみ,206万円をかけホテル並みの施設を備えた大型クルーザーで,バルコニー付きの最高級の部屋を借り,4日間の諸島見物に興じました。 今年5月-6月には,五輪招致や観光に関する調査として,ロンドンと,オートバイの公道レースで有名なマン島へ出張し,総額3,574万円をかけました。 ところが,五輪の調査はロンドン五輪組織委員会会長と47分間会談し,関連施設をヘリコプターで30分間視察した程度。マン島ではレースを見物し,その写真を自分のホームページに掲載していますが,東京の島でのレース成功の見通しも調査せず,高額の費用をかけて知事が出向く必要があるのか疑問です。 石原都知事の海外出張は,費用面でもケタ違いです。資料が入手した15回分で総額2億4,400万円,招待による相手側の一部負担があった4回を除くと,1回あたり2,000万円使った計算です。 首都圏の神奈川,埼玉,千葉各県の知事の海外出張は,いずれも1回200万円-800万円で各県の条例の規定範囲内。これに比べると,石原都知事の突出ぶりは異常です。 石原知事は,航空運賃はファーストクラス,2001年のアメリカ出張ではリムジンを6日間借りて127万円も支出。他県では例のない公費による夫人の同行を4回も行っています。通訳も特定の人を日本から随行させるため,1回200万円前後と高額です。 2001年9月のアメリカ出張では,初日のホテル代が規定の6.6倍の263,000円でした。この出張では,増額分は違法だとして返還を求める訴訟が都民から起こされ,東京地裁は今年6月,増額分の一部返還を命じる判決を言い渡しました。ところが,知事は記者会見で,「規定の料金が安過ぎる」と無反省です。 こんな贅沢な(私的)旅行をしておきながら,東京都の財政は厳しいから,医療・福祉・教育の予算を削る石原都知事。都知事3選の目玉にオリンピック招致とまたまたお金のかかることを考えている石原都知事。東京都民はこれでいいのか考えないのでしょうか。 都庁に顔を出すのも週に数回,給与も退職金も,今度の視察(私察?)旅行も,東京都民の税金なのです。少なくとも,東京都民を喰いモノにしていると思うのは私だけでしょうか?
2006年11月20日
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福島県の前知事,佐藤栄佐久被告(67)=収賄で起訴=に続き,和歌山県でも知事の木村良樹容疑者(54)が県発注工事で談合を主導したとして11月15日,大阪地検に逮捕されました。翌日には,宮崎県でも談合容疑で県土木部長ら10人が逮捕され,知事の疑惑がとりざたされる事態に。いずれの県でも与党県政の癒着・腐敗が浮き彫りになっています。 福島,和歌山の事件で共通するのは,公共事業の高値受注をめざすゼネコンなど建設業界の根深い談合体質と,その建設業界から知事らが裏金などを受け取り,県政をゆがめるという腐敗の構図です。その腐敗は,官製談合にとどまらず,知事選でもオール与党をまき込んで広がりました。 福島県では,県発注のダム工事をめぐる汚職事件の捜査のなかで,知事選挙でも多額の裏金が動いていたことが判明しました。 知事実弟の佐藤祐二被告(63)は,過去3回の知事選挙で毎回2億円近い裏金を建設業界から集め,その一部を県議らに1人当たり数10万-数100万円を渡して票のとりまとめを依頼した疑いが持たれています。2004年の知事選挙で多数の県議を買収した疑いで,今週中にも公職選挙法違反(買収)の罪で在宅起訴される見通しです。 祐二被告が談合を主導し,業者側は高い落札率(予定価格に占める落札額の割合)で得た不当利得を,再び賄賂や選挙資金として知事側に提供する。祐二被告は,こうした税金の「不当還流システム」を構築し,兄である知事の5期連続当選を裏から支えたのです。 和歌山県でも,木村知事が同県海南市の建設会社「丸山組」を,2004年に県が発注した下水道工事で落札予定の共同企業体(JV)に組み込むよう元出納長に指示したのは,知事選で応援してもらう見返りだったとされます。「丸山組」会長・田渕利都容疑者(80)=談合罪で逮捕=は2004年の知事選挙で,事務所用地を木村知事陣営に提供。さらに前回知事選挙で「木村おろし」に動いた県議らをおさえる働きかけをしていました。 各県ともに,自民党,公明党,民主党など,県政のオール与党政党(各知事を公認)の責任も厳しく問われています。 選挙で相乗りを重ねるたびに,政策は不要となり県民不在のなれ合い政治が横行しました。 腐敗の温床となった「暮らし・福祉切り捨て」,「大型開発優先」の政治。自民党・公明党・民主党オール与党勢力が,こぞって推進しました。「県政腐敗は知事はもとより日本共産党以外オール与党体制で監視機能を発揮しなかった県議会にも……責任がある」と福島県の地元紙も指摘しました。 談合政治は,公共工事の入札制度を形骸化し,高い落札率が常態となりました。高い落札率は税金の無駄遣いにつながります。 福島県では,佐藤前知事の2期目となる1992年以降,福島空港滑走路造り替え(約282億円),あぶくま高原道路(1,300億円),小名浜東港人工島建設(730億円)など大型プロジェクトが展開。あぶくま高原道で平均落札率が98.1%(1億円以上)となるなど,ゼネコンや建設業者が大儲けする一方,税金の浪費で県民には多額の借金を押しつける結果になりました。 和歌山県では,木村県政のもとで,ゼネコンなど大企業に優遇政策を進める一方で,障害者の負担軽減を求める要求を「財政難」を理由に拒否しています。高齢者の県民税は,県の増収分だけで本年度5億円にものぼっています。 福島県の地元紙が言うように,唯一の野党,日本共産党は,各県民にとってかけがえのない役割を発揮しています。 日本共産党福島県議団(2人)は,入札制度の改善を一貫して要求し,大型開発優先と福祉切り捨て政策に反対してきました。 和歌山県議団(4人)も今回の談合事件で,議会が調査権を持つ,地方自治法百条に基づく特別委員会「百条委員会」の設置を要求。事件の全容解明にむけて徹底追及しています。 やはり,業者との癒着,談合を根本からなくすためには,入札制度の改善だけでなく企業献金をやめさせる必要があります。 国政・県政・市政いずれも同じですが,オール与党政治では,政治・行政のチェック機能は果たせず,国民・住民の怒りに応えることはできません。清潔で国民・住民本位の政治・行政にむけて,来年の全国一斉地方選挙,参議院選挙でも日本共産党の議席をさらに増やすことが必要だと感じる事件です。 最近,あまりに県政では自民党・公明党・民主党オール与党の,国政では,自民党・公明党連立与党のこの手の事件が多過ぎます。国民・住民も,もう少し国民・住民本位の政治家を選んで自分たちの生活・暮らしが良くなるように勉強をする必要があると感じます。
2006年11月20日
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アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席中の安倍晋三首相は11月18日,ハノイのホテルでアメリカのブッシュ大統領と就任後初の首脳会談を1時間半にわたり行いました。 安倍首相は会談後,「北朝鮮やテロ,イラクなどいろいろな困難があるが,日米同盟を地域と世界の平和,安定のために活用することで一致した」と指摘。小泉前政権の「世界の中の日米同盟」路線を踏襲し,「対テロ」戦争など地球規模で日米軍事同盟を「活用」し,強化していくことを確認しました。 その上で両首脳は「ミサイル防衛」(MD)に関する日米協力の加速化のために外務・軍事当局間で検討を進めていくことや,在日米軍基地の強化・恒久化と,地球規模での日米共同の軍事作戦態勢づくりを進める在日米軍再編の「着実な実施」で合意しました。 ブッシュ大統領は泥沼化するイラク問題について「イラクで任務を終えることなくアメリカが撤退することはない」とアメリカ軍の撤退を否定。その上で,「日本がイラク再健を支援していることに感謝する」と述べました。安倍首相は「引き続きイラク復興を支援したい」と述べ,アメリカ軍支援のための航空自衛隊の派兵継続などを約束しました。 北朝鮮の核問題についてブッシュ大統領は「北朝鮮の核保有を容認しない。6ヶ国協議参加の5ヶ国が協力して,北朝鮮の非核化に向けて動きだすことが重要だ」と述べました。これに対し安倍首相は拉致問題を重視する日本の立場を説明。再開される見通しになった6ヶ国協議に向け「連携して対応し早期に結論をだすべく努力する」ことで一致しました。 ミサイル防衛(MD)はずっと金のかかる関西国際空港のようにアメリカの軍需産業に,国民の税金を注ぎ込むようなものです。一体いくらかかるんだろうか。またミサイル自体を使うことがあるのだろうか。日本国内で「不要論」が出てきたら,アメリカがお金で他国にミサイルでも発射させるような気がしてなりません。 気になるのは『在日米軍基地の強化・恒久化と,地球規模での日米共同の軍事作戦態勢づくりを進める在日米軍再編の「着実な実施」で合意』というのです。『恒久化』することになるのでしょうか。これもアメリカが自国で兵士を置いておくよりも,日本に駐在させておく方が,アメリカの負担が減るから日本に置いておくだけの話のような気がします。 本当に日本はアメリカと大企業のために存在しているような気がしてなりません。 こんなことやめようとは,多くの日本人は思わないのでしょうね。
2006年11月20日
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自民党・公明党連立与党が強行採決で衆院を通過させ,参院で審議入りした教育基本法改悪法案。11月15日の衆院特別委員会での強行採決は,午前中の中央公聴会で何人かの公述人が「充実した審議がもっと必要だ」と訴えた直後でした。この間の中央,地方公聴会では,改悪法案の根幹にかかわる多くの問題点が浮き彫りになりました。 改悪法案は第2条で,「我が国と郷土を愛する態度」など20におよぶ徳目を列挙し,その目標達成を義務付けています。11月15日の公聴会で,教育の目標が明記されたことを「大変評価している」とする公述人がいる一方,憲法19条が保障する思想・良心の自由を侵害する問題点が指摘されました。 西原博史・早稲田大教授は,特定の考えを唯一正しい考えとして受け入れろというのは,「教育ではなく,子どもの調教と呼ぶべきことだ。子どもの人格を尊重したとは考えられない」と批判しました。 広田照幸・日本大教授は,「たくさんの教育的な目標が細かく学校現場でなされなければならなくなり,窮屈で息が詰まる教育現場になってしまう」と危惧を表明。「そもそも教育の現場で(改悪法案の)2条のような教育の諸価値の部分は教えられるのか」と疑問を呈しました。 11月13日の地方公聴会では,札幌会場で岩本一郎・北星学園大学教授が「教育の目標を基本法に盛り込むことは,憲法的にも法理論的にも間違っている」と批判しました。 また改悪法案が,国家の教育への介入を無制限にし,教育の自由に反する問題もあります。現行10条は,「教育は,不当な支配に服することなく,国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである」としています。改悪法案は,「国民全体…」以下を「この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべき」と改変しています。 これについて,伊吹文明文科相は「法律に基づいて行われる教育行政は,不当な支配には属さない,堂々と正当なものである」(11月15日の特別委員会)と言い切っています。 11月15日の公聴会で,出口治男・日本弁護士連合会教育基本法改正問題対策会議議長は次のように批判しました。 「教育の内容を党派的利害を反映した法律でいかようにもつくることができ,教育行政による教育現場の直接支配を可能にする。国が愛国心や公共の精神などの概念を子どもたちに教え込むことが可能になる。」 これは「教育の内容を政府の意向に服従させてしまおうとする構造に傾いています。政府の意向に異を唱える人々を不当な支配として排除する」可能性も否定できません。 安倍内閣は,教基法改悪法案を成立させ,学校選択制や教育バウチャー(利用券)制の導入など,教育に格差と競争を持ちこむ「教育再生プラン」の導入を狙っています。 安倍晋三首相は,11月15日の特別委で,「それぞれの学校に緊張感を与えるよう外部評価制度の導入も図れないかと考えている」と述べました。また,教員免許制度の導入や現職教員の研修制度,能力や実績で教員の給与に差をつける制度の検討に触れました。 この問題で,一部のエリート集団ができ,それ以外のグループが早めにドロップアウト(落ちこぼれ)させられる現象が今の政策の先にあるかもしれません。子どもたちの発達機会に対する支援がきちんと行われない問題もあります。 広田氏は「教員の尻をたたいてシステムを活性化させよう,子どもたちや学校で尻をたたいて競争させようという,長期的にはずいぶんしんどいシステムになってしまうような気がする」と発言しました。 また,11月13日の地方公聴会でも大分会場で清原今朝勝・市立中島小学校元校長が「外部が学校を評価することは,非常に難しい」と語っています。
2006年11月19日
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東京都の石原慎太郎知事が,いじめを苦に自殺すると予告した手紙について「甘ったれてる」,「ファイティングスピリットがなければ,一生どこへ行ってもいじめられる」などと発言した問題で,東京都に抗議や批判の声が相次いでいます。 都民の声の受付窓口の都生活文化局には,11月16日までに150件の意見が電子メールや電話などで寄せられ,都の担当課が対応に追われました。その多くが知事の発言を批判する内容でした。 このなかでは「知事の発言が,助けを求めて苦しんでいる子どもにどんな感情を与えるか,考えてほしい」,「現在の学校の状況,いじめの実態を何も理解していない。あれが都としての公式見解なのか。発言が自殺に拍車をかけたら,どうするつもりだ」などの厳しい批判が相次ぎ,「あまりにも時代錯誤な発言で,ナンセンス(ばかげている)だ」との声もありました。 11月10日の記者会見で石原知事が「子どもにけんかの仕方を教えた」と述べたことについても,「多勢に無勢でいじめられている子どもには,何の効果もない」という意見が寄せられました。 また,知事が「(手紙は)おとなの文章だ」としたことについても,「仮におとなのいたずらだとしても,知事の発言は,いじめに苦しむ子どもの心を深く傷つけた」との批判がありました。 石原知事の発言については,「都立高校2年」と記載された差出人から,同知事あてに「さらに自分を追いつめることになりました」と,自殺を予告するはがきが届いています。 東京都のトップの発言としては問題の多い石原都知事。今更驚きませんが,ひとつ分かったことは,彼は弱いものの気持ちなど理解できない人間であることです。今振り返ってみれば,石原都知事の行政そのものにそれがあらわれています。都立病院の閉鎖など,医療・福祉の切捨て,「三国人」発言など思い当たることばかりです。 「思いやりの心」など石原都知事の辞書にはないようです。よくもこんな人を都知事にしたもんだ。東京都民もこれ以上騙されないで欲しい。
2006年11月19日
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久間章生防衛庁長官は11月17日の閣議後の記者会見で,核兵器を装備したアメリカ潜水艦の日本近海航行を容認した自らの発言について,現状では同艦の日本領海内航行も容認可能との見方を示しました。 久間氏は「昔は領海3カイリだったが,今は12カイリになっている」と指摘した上で,「当時は(アメリカ潜水艦が3カイリから12カイリの範囲を)堂々と通航していいことになっていた。昨日まで良かったのが今日から何で駄目かという話になる。議論を整理した方がいい」と述べました。 日本領海の範囲については,1977年の領海法制定に伴い,それまでの3カイリから12カイリに変更されました。 日本政府はこれまで,「非核三原則」(核兵器を持たず,つくらず,持ち込ませず)に基づいて,表向きは,核兵器を装備した外国艦船の日本への寄港だけでなく領海内の航行も認めないとの立場をとってきました。 一方で,1960年の日米安保条約改定の際,日米両政府が,核兵器を装備したアメリカ艦船や航空機の日本への立ち寄り,飛来を事前協議の対象外とし,核持ち込みを自由にできる密約を結んでいることが明らかになっています。 久間長官は11月16日夜,CS放送の番組で,核兵器を装備したアメリカ潜水艦を念頭に「日本をかすめるような状態で潜水艦などが動くのは(核兵器の)持ち込みにはならない。(非核三原則の)『持ち込ませず』の概念の中でそこまでは読めるのではないか」と述べていました。 久間氏の一連の発言は,今の安部内閣政府が建前にしている「非核三原則」に公然と風穴を開けようとする動きとして重大です。
2006年11月18日
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中間選挙でイラク戦争の責任を問われたアメリカのブッシュ大統領は,ラムズフェルド国防長官を更迭させ,イラク政策の「見直し」に着手したと伝えられます。しかし安倍首相は,イラク戦争が「正当」だったといい,戦争支援の変更もないという態度を取り続けています。 戦争をはじめた当のブッシュ政権がイラク政策の見直しに追い込まれているというのに,日本政府がイラク戦争は正しかったと言い続けるのは重大です。これでは日本は誤りも正せない異常な国と見られ,ますます世界で孤立するだけです。 もともとイラク戦争は,ブッシュ政権がイラクは大量破壊兵器をもっているとウソをいってはじめた不法な戦争です。その論拠はことごとく崩れ,ブッシュ大統領自身も「開戦時の多くの情報が誤りだった」と認めました。戦争の根拠が間違っていたのですから,ウソではじめた戦争も誤っているというのは自明のことです。ところがブッシュ政権は情報の誤りを認めながら,戦争自体は正しいと言い続けたため,泥沼に導いた責任が問われているのです。 日本政府はこの誤ったアメリカの情報をもとに開戦をいち早く支持し,自衛隊をイラクに送り込みました。その判断の根拠が崩れた以上,イラク戦争支持の決定と軍事支援を見直すのは当たり前です。 しかし安倍首相は,「当時,イラクに大量破壊兵器が存在すると信じるに足る理由があった」,開戦支持自体は「正しい決定」だったと言い続けています。あとで誤った戦争とわかっても,当時は正しかったと判断したのだから,いまも戦争支持を続けるのが正しいというのです。これは誤った決定をした者の開き直りの議論です。政策判断の誤りを正すこともしない安倍首相は,政治責任の自覚さえもたない欠陥宰相ということになります。 安倍首相のような言い分が許されるなら,戦前,日本が「暴支膺懲(ぼうしようちょう)」(中国侵略では日本のいうことをきかない中国を懲らしめる)といって中国を侵略し,「自存自衛」といって太平洋戦争を起こしたことも,すべて「正当」ということになります。誤りを誤りと認めない態度は通用しません。 安倍首相がイラク戦争支持の誤りを認めないのは,アメリカの先制攻撃戦略にそって海外でアメリカ軍とともに戦争する態勢づくりを狙っているといわれても仕方がないものです。日本政府がつくりあげてきた「アメリカの戦争は正当」との神話が崩れればアメリカ言いなりで自衛隊を海外に送り込み,最後まで参戦し続けることが難しくなるため,イラク戦争支持を強弁し続けているといわれても弁解の余地はないでしょう。 ウソではじめた不法な戦争を「正当」と言い張り,戦争支援を続ける日本政府の態度はアジア諸国に日本に対する警戒心を大きくさせるだけです。安倍首相は世界に通用しない議論をやめ,イラク戦争支持と戦争支援の誤りを正すべきです。 重大なのは現に,航空自衛隊がクウェートとバグダッドなど戦闘が激しく続いている地域の間で軍事輸送を続けていることです。それがイラクの罪のない民間人を攻撃するアメリカ軍などのための後押しになっていることは明白です。非人道的な無差別攻撃支援をこれ以上続けるべきではありません。ウソではじめられた戦争の誤りを認め,自衛隊をただちに撤退させることこそ不可欠です。
2006年11月18日
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和歌山県発注の公共工事をめぐる談合事件で,木村良樹知事が談合に関与した疑いで逮捕されました。 事件の構図は,さきに逮捕・起訴された福島県の佐藤栄佐久前知事と驚くほど似ています。知事と親密な民間人が仲介役となってゼネコンと県幹部を結び,官製談合をくりかえすことで予定価格すれすれの高値で工事を受注させ,税金から暴利を得た建設業者が仲介者に裏金を渡し,黒い金が知事周辺にも流れるという構造がつくられていました。 談合の疑いがかけられているのは前回の県知事選の直後である2004年11月に入札された2件のトンネル工事と下水道工事です。いずれも,県の予定価格にたいする落札価格の割合(落札率)は97%の高値張り付きとなっています。 和歌山の野党県議団は県工事の高値落札を批判し,改善を求めてきました。同年に県土木部が発注した大型工事は69件,平均落札率は96%です。正当な入札が行われ落札率が80%にまで下がったとすれば,同年だけで約35億円の税金を節約できました。県民の被害は甚大です。 自民,公明,民主,社民の「オール与党」に支えられた木村知事は,公共工事の予定価格を事前公表するなどの入札「改革」をすすめていました。しかし,制度を運用する県幹部が加担した官製談合では,いくら小手先の制度いじりをしても談合を排除できるはずがありません。 福島県の事件では知事の多選の弊害が指摘され,自民党は中川秀直幹事長の音頭取りで「4選以上を推薦しない」という方針をまとめようとしています。しかし,和歌山県知事は2期目。任期はどうあれ,長く続く自民党県政で形成された強固な腐敗の癒着構造のもとで,汚職は繰り返されます。この本質的な問題にメスを入れず,「多選規制」でお茶をにごそうという自民党の企みは底が割れています。 今回の和歌山事件では,ゼネコン側の談合仕切り役である大林組元顧問と,県知事の意向に従ってゼネコンと組む地元企業を決める役割を担った県出納長の間の「仲介役」として,知事と親密な元ゴルフ場経営者(起訴ずみ)が暗躍していました。 この元ゴルフ場経営者は,談合で工事を落札したゼネコンから数千万円単位の巨額の裏金を受け取っていました。この人物と自民党の中川幹事長,世耕弘成首相補佐官が今年7月,仲良くゴルフをしていたことが発覚しています。利権がらみで犯罪に手をそめる輩と自民党の幹部議員が平常から親密に交際しているような実態こそが癒着の温床であり,同党の腐敗不感症を物語っています。 腐敗根絶に向けた「斡旋(あっせん)利得処罰法」の改正を妨害している自民党の態度にも,腐敗体質が現れています。国民の税金を食い物にする「口利き」政治を断ち切るために,抜け穴だらけの現行法を改正し実効あるものにすることを既に野党からが提案しています。 しかし,自民党・公明党の連立与党は「口利きの規制を強めると自由な政治活動が委縮する」といって改正案を葬りました。 これでは,口利き・談合政治の温存を望んでいるのだといわれても仕方ありません。 公表される献金でも裏金でも金で政治を買う企業・財界の「金縛り」,政治を金で売る政治屋の「金あさり」。口利き・企業団体献金が政治を駄目にしています。もっとも自民党・公明党連立与党の政治家にとって「捕まった奴が馬鹿だ」程度にしか考えていないのかもしれません。 彼らの云う「口利きの規制を強めると自由な政治活動が委縮する」は正しくは「「口利きの規制を強めると『自由な金集め」が委縮する」ではないでしょうか。 もはや国民のための政治などとは考えていないのどと思います。「政治家は選挙に落ちたらただのひと」と言いますが,だからこそ日頃から地域密着の政治,国民・地域住民のための政治をすることが大事だとは考えないのでしょうか。自民党・公明党連立与党にもはやそんな政治家がいるのでしょうか?
2006年11月17日
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自民党や公明党は,「やらせ」で世論を誘導し,国民の反対の声に耳を貸さずに,国会では与党だけで審議をすすめ,採決を強行することを,正しい民主主義だと子どもたちに教えるのでしょうか。 自民・公明両党が衆院教育基本法特別委員会で強行した教育基本法改悪案の採決は,そのやり方はもちろん,教育の基本にかかわる法案の審議という点からも,絶対に許すことができない暴挙です。採決は認められません。採決を撤回して審議をやり直し,徹底審議のうえで改悪案を廃案にすべきです。 自民党の二階俊博国対委員長は採決に先立ち,「審議は100時間を超した。(採決の)機は熟した」といいましたが,とんでもないことです。 教育基本法改悪案は,なぜいま「改正」が必要なのかという根本的な疑問を残したうえ,「愛国心」の強制や教育内容への国家の介入など法案の内容そのものの審議がまだまだ不足しています。そればかりか,いじめ問題や高校の未履修問題,さらには文部科学省の「やらせ」問題などが噴出しています。何時間かけても政府が誠実に対応しないなら審議をつくしたことにならないのは明白です。 とりわけ,教育基本法について,「国民の忌憚のない」意見を募るとして行われた「タウンミーティング」などで,政府が教育基本法改悪賛成の立場にそった「やらせ」発言を組織していた問題は,法案提出の前提にかかわるものであり,誰が指示してやらせたのかなど責任の所在を含め,曖昧に済ますことは絶対にできない問題です。 実際,伊吹文明文部科学相も採決前日の特別委員会で,文部科学省の「教育改革広報・広聴プロジェクトチーム」のなかの「誰がそうしろといったのか。しっかり調べて答弁しないといけない」と,調査を指示したことを明らかにしています。調査し,答弁することを約束しながら,それもしないうちに審議を打ち切り強行採決するというのは,国会の審議権をも著しく侵害するものといわなければなりません。 「やらせ」問題をめぐっては,小泉内閣時代に174回行われた政府主催のタウンミーティングで,発言を依頼した相手に1人あたり5,000円の謝礼金が支払われていたという驚くべき事実も明らかになりました。政府の政策に賛成の立場での発言の組織が目的なら,税金を使った世論操作ではないのか。徹底究明が不可欠です。 そうした審議のさなかに教育基本法改悪案の採決を強行するというのは,文字通り疑惑にふたをするためであり,急速に広がっている反対の声を封殺するためといわれても仕方がありません。採決を撤回し,「やらせ」問題などに徹底してメスを入れることこそ,喫緊の大問題です。 教育基本法の改悪は,「戦後レジーム(体制)」からの脱却を目指す安倍首相が,改憲と並んで最優先の課題としてきたものです。相次ぐいじめや未履修の問題が浮き彫りにしたように,それは直面する教育問題に無力なだけでなく,教育の競争と統制を強め,解決に逆行します。 そうした改悪案を,国民の反対が広がってきたからといって,議会の民主的な手続きも押しつぶして進めるところに,安倍政治の危険があります。強行採決を国民の力で撤回させ,改悪案を廃案に追い込むためにも,これ以上自民党・公明党連立与党に日本の政治を任せておくことはできません。 この問題は,国民のひとりひとりに重大な影響を及ぼす問題です。憲法九条の問題も同様です。戦前の政治体制と同じように政府が教育に介入し,戦争になったらまた在学徴集延期臨時特例を出して『学徒出陣』することになります。 最近『日米同盟』強化で自衛隊と米軍が共同で演習していますが,憲法九条改悪した場合,アメリカの戦争に国民が動員されることもあり得るのです。 国民にはよく考えて欲しい問題です。これでも自民党・公明党連立与党に日本の政治を任せておくのですか?彼ら自民党・公明党に「待った!」をかけられるのは,今年から来年の全国一斉地方選挙と来夏の参議院選挙です。マスコミに踊らされることなく,どの政党に日本を任せるべきなのか真剣に考えておかないと,日本の将来は危うくなってきます。
2006年11月16日
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「順調な景気回復が続いている」。尾身幸次財務相は11月14日,7月-9月期の国内総生産(GDP)速報の発表をうけ,こう語りました。実質,名目ともに前期比0.5%「成長」となった日本経済。GDP速報からは,空前の利益を誇る大企業の影で,低迷にあえぐ家計の姿が浮き彫りになります。 個人消費は実質,名目ともに前期比0.7%減と落ち込みました。政府が,2002年2月から始まったとしている今回の「景気回復」局面のもとで最大の落ち込みとなりました。 一方,大企業はバブル期を超える空前の利益を謳歌しています。 新光証券のまとめ(11月13日現在)によると,東証一部3月期決算企業765社の9月中間決算の経常利益は前年同期比で12.4%増。実績が増加した企業は全体の64.1%に達しています。 なかでも自動車,電機などの輸出産業を中心に業績が拡大。トヨタ自動車は,9月中間期の本業の儲けを示す営業利益が1兆934億円(連結業績予想)と,中間期で初めて1兆円の大台にのせました。電機では,薄型テレビの海外販売が好調だった松下電器産業などが増収増益となりました。 こうした結果,今期のGDP速報は,輸出が実質前期比2.7%増(名目同4.8%増)と大幅に増加しました。 輸出の「好調さ」が経済「成長」をけん引しています。 企業の「好調さ」は家計の「好調さ」に結びついていません。 企業による空前の利益は,徹底したリストラや労働者の非正規化に支えられてきました。こうしたもとで,労働者の給与所得は依然,低迷しています。 民間給与実態統計調査(国税庁)によると,給与総額は1999年以来2005年まで7年連続で低下。9月の勤労者世帯の実収入(家計調査)は前年同月比で実質0.5%減(同名目0.3%減)となりました。 労働者の賃金低迷が消費を押し下げ,さらに,政府による増税と社会保障改悪がこれに拍車をかけています。 今年6月から住民税の定率減税が半減され,多くの国民が増税になりました。公的年金等控除の縮小,老年者控除の廃止,低所得高齢者の非課税限度額の廃止は,5,000,000人以上に及ぶ高齢者に増税を押しつけ,その影響は介護保険料や国民健康保険料の値上げに及んでいます。 2007年には所得税・住民税の定率減税全廃が待ちうけています。政府は,落ち込んだ家計に一層の痛みを押しつけようとしています。 尾身財務相は,「企業部門の好調さが家計部門に波及し,民需に支えられた景気回復」と今期のGDP速報を分析。さらに,企業が国際競争力を得るために法人税減税が「検討課題になる」とも述べました。 GDP速報に対する政府の見方にも,落ち込んだ家計には目もくれず,大企業をより優遇しようとする政府の逆立ちした姿が示されました。 国民が景気回復を実感するためには,空前の利益をあげる大企業に儲けに応じた負担を求め,落ち込んだ家計をあたためる政治こそ求められています。
2006年11月15日
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核武装の議論を容認する発言を繰り返す麻生太郎外相の罷免を野党四党が求めたのに対し,政府は罷免を拒否する回答をしました(11月13日)。安倍内閣として,あくまで麻生外相の発言を擁護し続ける姿勢を示したもので,重大です。 そもそも罷免権のない塩崎恭久官房長官名の回答は,罷免要求を拒否した理由として「安倍内閣は非核三原則を堅持するという方針であり,麻生外務大臣も同方針の堅持を明確にしている」ことを挙げました。 こんなごまかしはありません。麻生外相が,非核三原則を「堅持」する姿勢を示していないからこそ,国内外からの批判を浴びているのです。 もともと非核三原則を堅持する姿勢が確固としていれば,麻生外相のいう「議論」の必要はありません。 麻生外相が求める議論のテーマは「どうして(核兵器を)持たないのか,どうして持つべきと思っているのか」(10月24日の参院外交防衛委員会)です。非核三原則を変更し,核武装することが選択肢に含まれることを当然視しています。 だから,「(非核三原則について)20年後のことは誰も予想できない」(同10月27日の衆院外務委員会)という結論になるのです。 麻生外相の発言をみれば,非核三原則の「堅持」どころか,その見直しを容認するものに他なりません。 こうした発言を繰り返す麻生外相を任命した安倍晋三首相の責任も厳しく問われます。 しかも,安倍首相は党首討論で「非核三原則は今後とも維持していく」といいながら,「安全保障の議論として,そういうこと(核武装)に触れたからといって,それが大問題であるかのごとく言うのは,おかしい」(11月8日)と述べ,麻生外相への批判に反論。「核をめぐる議論について,抑止はどうあるべきかという議論をすることはあり得る」として,核武装の議論を事実上,容認する立場を示しています。 非核三原則の見直しの議論を擁護しながら,「非核三原則は堅持する」。そんな理屈は,通用するものではありません。 麻生太郎外相や中川昭一政調会長の「核武装」発言について,「2003年総選挙時のアンケートで『核武装の議論を検討すべきだ』と答えた議員は安倍内閣で首相をはじめ閣僚4人,副大臣3人,補佐官1人もいます。まさに“核武装検討内閣”です。 「核廃絶を求めるべき日本本来の道義的立場を失いかねない事態に発展」しつつある状況にあります。 安部内閣は,国民がそして世界が納得できる回答と責任ある行動を示す必要があります。それが出来ないのであれば,国民が来年の全国一斉地方選挙そして参議院選挙で,自分たちの意思表示として,自民党・公明党連立与党に対して安部内閣「NO!」の投票で示すしかありません。
2006年11月15日
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教育基本法の改定案に反対する大学人が11月14日,国会内で記者会見し,審議中の改定案を批判するとともに,強行採決をしないよう訴えました。会見には,湊晶子・東京女子大学学長,木村利人・恵泉女学園大学学長,石井摩耶子・同元学長,藤田英典・国際基督教大学教授らが出席しました。 それぞれの大学ごとに有志が教育基本法改定に反対するアピールを発表しており,11月13日現在,前記の3大学のほか,敬和学園大学,千葉大学,横浜国立大学,横浜市立大学,京都女子学園,北海道大学など道内の14大学の計22大学でアピールが出され,559人が賛同。短期間に広がっており,まだ広がるといいます。 東京女子大学の湊学長は,改定案について,憲法と教育基本法の一体性を断ちきっている,「個人の価値」が欠落し,「公共の精神」の名で戦前のように教育が国家の手段にされる恐れがあるなどをあげ,「重要な問題が議論されていないのに,強行採決するなど許されない」と訴えました。 現行教育基本法作成にかかわった教育刷新委員会で,唯一の女性委員だった河井道が創立した恵泉女学園大学の木村学長は「教職員一同,改定案に全面的に反対だ。いま改定する理由が分からない。憲法九条改定への一里塚と思えてならない。戦争への反省を踏まえてできた教育基本法を変えてしまっては,日本が惨害を与えたアジアの人への責任が果たせない」と述べました。 日本は,あるいは日本人は政治の市民運動というのはあまり得意ではないと思いますが,憲法九条では『九条の会』が全国で6,000を超える団体ができ,今回は「教育基本法反対」の運動も改悪反対の輪が広がりを見せています。 それは恵泉女学園大学の木村学長の言うように,今回の教育基本法改悪が「憲法九条改定への一里塚」であることは有識者,教育現場の教職員の間では共通の認識になっているからです。 法律を変えて現に起きている教育問題の改善につながるのでしょうか。問題の解決には国民的議論を集める必要があります。教育基本法改定を見越した中央教育審議会の教育振興基本計画案にはいじめ半減などの数値目標が盛り込まれていますが,いじめや未履修を隠す傾向があるなかで上意下達のやり方を徹底する改悪案は問題解決に逆行するものでしかありません。 いま政府が提案している教育基本法改悪法案は,戦前の教育の反省のうえに出発した教育の原点から離れています。国民の改悪反対の輪で,廃案にできるよう大きな運動になることを期待します。
2006年11月15日
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政府の教育基本法改悪案をめぐって,国会が緊迫しています。政府・与党は,今週半ばの衆院での採決・通過を狙っていますが,もっての他です。 教育基本法改悪案は,これまでの一人ひとりの子どもの「人格の完成」をめざす教育から,「国策に従う人間」をつくる教育へと,目的を180度転換させるものです。11月9日の衆院特別委員会で参考人が示したように公立小中学校校長の66%が改定に反対しています(11月13日のブログ)。いじめや未履修など,教育の困難を解決するどころか,教育の自由と自主性を奪い過度の競争で現場を荒廃させる改悪案は徹底審議のうえ,廃案にすべきです。 しかも,政府主催のタウンミーティングでの「やらせ質問」など,調査や徹底究明が必要な問題が次々と起こっています。 安倍首相は,「教育基本法と,タウンミーティングの問題は別だ」として改悪案の成立を急ぐとしていますが,いま起こっているのは,教育の根本法の改定法案提出者としての最低限の資格が問われる問題です。 「やらせ質問」は,政府が,教育基本法改定の世論を誘導していた問題です。教育改革をテーマにした八カ所のうち5ヶ所で,やらせ質問が行われています。うち,青森県八戸市開催の場合,文部科学省の主導ぶりが,野党議員の質問で明らかになりました。開催依頼は文部科学省生涯学習政策局で決めて,大臣官房総務課広報室を通じて内閣府に依頼し,やらせ質問の項目案を同広報室が作成し,室長も承認していました。 政府は国会審議でも,なぜいま教育基本法改定なのか,まともな説明ができないでいます。そのなかで,国民の理解を得ている“根拠”として,タウンミーティングでの世論をあげてきました。その世論形成に,不正があったのです。政府が,「タウンミーティングで民意の広がりがあるというのは適当でなかった」(伊吹文部科学相)というなら,教育基本法改悪の根拠が土台から崩れたことを自ら認めたものです。 教育基本法改悪案が目指す教育には,もともと未来がありません。 たとえば,政府の改悪案は,新たに教育の目標をつくり,そこに「国を愛する態度」など20の徳目を列挙し,その目標の達成を国民全体に義務づけています。しかし,前国会の審議で,政府(前小泉首相)は,野党の質問に,愛国心を「評価するのは難しい」と答弁せざるをえなくなり,これをうけて,教育現場で,“愛国心通知表”の撤回が相次ぎました。 教育基本法を改悪して,真っ先に実施するという全国一斉学力テストも,競争とふるいわけを目的にし,矛盾を広げます。東京都足立区が打ち出した,学力テストの結果で学校をランク分けし,予算に格差をつける方針は,住民の批判を受けて,区は見直しを表明せざるをえませんでした。 相次ぐ子どものいじめ自殺は,子どもと教育をめぐって,深刻な事態が起こっていることを改めて感じざるをえません。教育基本法改悪案では,いじめ自殺を防ぐことはできません。改めて,子ども一人ひとりの「人格の完成」をめざす,現行法を生かした教育を土台にいじめ自殺問題を論議する必要があります。 政府・文部科学省に,法案提出者としての資格が問われており,土台から根拠が崩れているいま,改悪案は撤回しかありません。
2006年11月14日
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教育基本法改悪法案について,自民・公明の与党が今週16日にも衆院通過を狙うう緊迫した情勢です。「やらせ質問」,未履修など政府・文科省の法案提出者としての資格が問われる問題が噴出し,地方紙の社説や地方議会の意見書などで,拙速審議をいましめる世論が広がっています。現場の校長,元校長からも反対の声が上がっています。 信濃毎日新聞(11月8日付)は,「教育改革タウンミーティング」で文科省が主導した「やらせ質問」を批判し,「こんな状況で(改定案の)採決を急いでは,禍根を残す」と批判。陸奥新報(11月7日付)も「100年の大計となる教育の基本法を真っ先に担うべき側が,まず襟を正さなければならない」と強調します。 愛媛新聞(11月10日付)は「まず現行法の理念を体現するべきだ。その努力を怠り,教育問題が基本法に起因するかのような理屈で改正を推し進めることは,やはり認められない」と述べています。 地方議会でも,北海道,長野,愛知,奈良,福岡などの自治体で「慎重審議」を求めたり,「改正」に反対する意見書が相次いでいます。 長野県の高等学校教職員組合は,県内の議会に「慎重審議を求める意見書」の可決を求めて陳情し,これまでに安曇野市など30市町村で採択,趣旨採択は5市町村にのぼっています。北海道でも室蘭市,富良野市など27市町で慎重審議要求や「改正」反対の意見書が上がっています。 栃木県栃木市議会の意見書は「審議がすすめばすすむほど,なぜ急いで改正しなければならないのか,教育にかかわる問題は時間をかけて論議すべき,との国民の声が急速に高まってきた」と指摘しています。 東大の基礎学力研究開発センター調査によると,全国の公立小中学校校長の66%が政府の教育基本法「改正」案に反対しています。元校長らも,高知,長野などで反対するアピールへの賛同を次つぎ表明。今月に入ってからも,北海道で校長・教頭などの経験者75人が賛同し,「『改正』反対」アピールを発表(11月1日)し,東京の公立学校の校長・教頭経験者の賛同者も73人に増えています。 今回のように,現場で働く教職員そして自治体でも反対の声が多くあがっている法案はやはり慎重に審議をして,国民の声を聞く(勿論『やらせ』ではなくて…)ことが必要だと思います。 現在の教育基本法は現憲法に則して作られております。また自分たちの教え子を戦場に送った当時の教員たちが『二度と戦場に教え子たちを送らない』という強い想いがあって作られております。そのため国家(政府)の教育への介入を排除しています。 だから現在審議している教育基本法改正案は,国家(政府)の介入の多い法案ということもあり,現在の教育基本法とは全く異質のものです。その時その時の政府が教育に影響を与えるような法律では,現場で働く教職員はたまりません。 安部内閣は,まずは『やらせ問題』の真相解明をし,関係者の処分をした後で,長い目で審議することを強く希望します。
2006年11月13日
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ラジオ・ジャパンという放送を聞いたことがありますか? NHKの海外向けの短波のラジオ放送です。 菅義偉総務相が11月10日,この放送では北朝鮮による拉致問題を重点的に扱うようNHKに命令を出しました。憲法にもとづき放送法には,政府の干渉を受けず表現の自由を確保するとの原則が掲げられています。放送局には番組編集の自由が認められており,放送の自主自律とのかかわりでも重大問題です。メディア関係者や研究者,市民などから「撤回」を求める声があがっています。 NHKが国際放送で,拉致問題を取り上げるのがいいか悪いかの問題ではありません。政府が「命令放送」という形で,放送内容をNHKに義務付けたことの問題です。 NHKの国際放送は1950年に制定された放送法に決められ,1952年に再開されました。命令放送については,33条に「総務相が放送事項を指定し,NHKに命ずることができる」とあり,35条では国がその費用を出すとなっています。 しかしこれまでの命令は「時事」,「国の重要な政策」などといった抽象的なもので,拉致問題のように,具体的な内容が指定されたことはありませんでした。菅総務相は拉致問題を重視したといいますが,政府が具体的な放送内容をあげてNHKに命令するのは放送への介入です。当初,自民党内からさえ異論が出たように許されることではありません。 NHKは,受信料による本来業務の国際放送と,国費による命令放送とを区別しているわけではなく,一体としておこなっています。政府が特定の放送内容をあげて命令すれば,全体がその意を受けた放送と見られても仕方がありません。 戦前のNHKは政府の管理下にあり,ラジオは国民を戦争へ動員する役割を担わされました。海外向けの放送も国策宣伝に使われました。戦後のNHKはそうした過去を振り払って,「権力に屈せず,大衆のために奉仕する」 (高野岩三郎会長)ことを誓って再出発しました。 放送内容にまで踏み込んだ今回の命令は,NHKの国際放送を戦前と同じような国策報道に引き戻す危険をはらんだものです。総務省は,テレビの国際放送にも来年度3億円の予算を盛り込みました。テレビにも命令放送が広がる危険があります。事態を軽視することはできません。 重大なのは当のNHKが,「報道機関としての自主自律,番組編集の自律を基本に貫いていきたい」 (橋本元一会長)と述べるにとどまり,命令放送そのものへの態度表明は避けていることです。こうした態度で,表現・報道の自由が本当に守り抜けるのか。受信料を負担する視聴者にも大きな影響を及ぼすものである以上,NHKは少なくともこの問題を番組できちんと取り上げ,考える材料を提供する義務があります。 政府は放送内容にかかわる命令を撤回すべきです。命令放送の仕組みそのものを見直せという声が上がっているのは当然です。 菅総務相は,NHK受信料不払いへの対応として延滞金制度を検討していることも明らかにしました。受信料制度は国民が公共放送を支えるためのものです。不払いは政治介入による番組の改変や職員の不祥事を背景に生じたもので,問題の根本を解決することが求められます。 国際放送へは命令,国民へは罰金というやり方では,公共放送NHKの根幹を崩すことになります。
2006年11月13日
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「高齢世帯の増税額は現役世帯の増税額の2倍」。野党議員は11月10日の衆院財務金融委員会で,高齢者の年金課税強化問題をただしました。尾身幸次財務相は「数字はその通りだ」と述べ,同じ条件の現役世帯と年金世帯を比較した場合,所得税・住民税の合計負担額でも増税額でも,年金世帯が重くなることを認めました。 尾身財務相はこれまで,年収約380万円の高齢者世帯と現役世帯の税負担の比較を示し,「給与世帯の方が,年金世帯よりもはるかに大きい負担になる」と述べ,高齢者への負担増を当然視しました。 しかし政府がこれまで示していた試算が,現役世帯と年金世帯で試算の前提条件が異なるのです。 「(夫の)年収300万円(の高齢世帯=妻の収入79.2万円)と380万円(の給与世帯)を比べれば,給与世帯の方が税金が重くなるのは当然。これは適正な比較ではない」と追及されました。 尾身氏は,これまでの試算が異なる前提条件の下での試算であったことを認め,その上で,夫の年収300万円,妻の年収79.2万円とした両世帯の試算を改めて提示しました。 それによると,世帯収入約380万円の同一条件では,年金世帯では2007年度の税負担の合計が141,000円(増税額137,000円)となり,給与世帯は,同138,000円(同58,700円)になり「年金世帯の方が税負担が多く」(尾身財務相)なります。 国家のために働いてきた高齢者たちが,第二の人生で悠々と過ごしたいと考えているにもかかわらず,現役世代の負担軽減,公平な税負担など言ってきたが,インチキな説明で国民の税負担ばかり考えている。 バブル期以上の利益をあげている大企業には減税を検討している政府,自民党・公明党。企業団体献金が目当てなのは分かるが,そのために国民から税金を取ろうという魂胆が許せない。 私の持論は,政治は本来国民のためにあるべきものなのだから,企業団体献金は厳禁にすべきもので,そもそも,国民の不利益になるような企業のための政治・政策はやるべきではない。 まぁ国民が何も知らずに,勉強不足でマスコミに騙され,現体制を信任しているところに日本国民の責任でもあるのだから仕方がないのかもしれない。
2006年11月12日
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沖縄県知事選が11月19日の投票に向け激しくたたかわれています。最大の焦点は日米両政府が合意した新基地建設計画を許すかどうかです。 政府は,新基地を使う米軍機はいっさい住宅上空を飛ばないと説明してきました。しかし,米軍はV字形滑走路2本の両端の計4ヶ所にそれぞれ進入灯を設置するよう求めています。これは政府が名護市など地元自治体とかわした住宅上空の飛行を避けるとした合意を根底からくつがえす重大問題です。政府・防衛庁が地元に受け入れをせまった根拠が崩れた以上,新基地計画は撤回するしかありません。 政府は,キャンプ・シュワブ(名護市)の新基地について,2本の滑走路をV字形にすることで,着陸には西側海上から陸側の滑走路に進入し,離陸には海側の滑走路から東側海上方向に飛ぶのでヘリも固定翼機も住宅上空を飛ぶことは一切ないと地元に説明してきました。しかしこの説明自体,米軍機の飛行運用や普天間基地(宜野湾市)の米軍機の飛行実態からありえないとの批判が相次いだように,ごまかしでしかなかったことは明らかです。 今回,米軍が滑走路2本の双方向に進入灯を設置するよう求めたことは,住宅上空であろうとどの方向であろうと自由勝手に米軍機が飛行することを意味します。政府の説明がごまかしであったことを米軍自身が証明してみせたようなものです。 住宅上空飛行は,爆音被害や墜落の危険と隣り合わせの生活を強いられる自治体と住民にとって死活的問題です。県民を愚ろうする政府の態度を許すわけにはいきません。 重大なことは,政府が米軍再編の日米合意で住宅上空での飛行を認めておきながら,地元には上空飛行がないかのように説明してきたことです。日米合意に住宅上空を飛ばないという文言がないことについて,防衛庁首脳は「緊急時の逆方向からの着陸を否定しているわけではない」と述べて緊急時の住宅上空飛行を当然視しています。防衛庁内ではそれが「軍事上の常識」といいます。こんな重大なことを地元に説明しなかったのは,最初から県民をだまして新基地をのませる意図があったからだといわざるをえません。 久間防衛庁長官は野党議員に対して,「緊急時の場合」は「どういう方向からでも着陸することはありえる」と答弁しました(11月7日の衆院安全保障委員会)。住宅上空飛行の日米約束を「緊急時」という形で追認したものです。 しかし,「緊急時」は無限定につながります。例えば,沖縄の下地島空港は1971年に政府と琉球政府(当時)が民間航空にしか使わないと合意している民間空港です。しかし合意文書に「緊急時はその限りでない」とあることから,日本政府は,2001年以来「緊急時」を口実にはじめた米軍機使用を容認しています。「緊急時」飛行が日常的飛行になるのは目に見えています。 政府は,新基地建設に向けた一切の作業を中止し日米合意を撤回すべきです。 沖縄県民は,沖縄戦で大変な犠牲をこうむりました。それだけに命を大切にし,平和を求めるのが沖縄県民の共通の思いです。「戦争につながる一切のものを拒否する」と言い切る糸数けいこ候補こそ沖縄の心を代表する政治家です。糸数勝利で,新基地計画撤回,米軍基地の縮小・撤去を実現しましょう。
2006年11月12日
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民主党,日本共産党,社民党,国民新党の野党4党は,安倍晋三首相に対し,核武装の議論を促す発言を繰り返す麻生太郎外相の罷免を要求しました(11月9日)。麻生外相の発言は,被爆国の外相としても,国際社会が一致して北朝鮮に核兵器と核開発の放棄を求めている最中だという点でも,許されないものです。麻生外相の発言とともに,それを容認してきた安倍首相の責任が問われています。 麻生外相は「検討した上で持たないというのもひとつの選択肢だ」(10月17日の衆院安全保障委員会)と答弁して以来,この種の発言を繰り返しています。 麻生外相は「非核三原則の堅持」は口にします。しかし,「堅持」するのであれば,「議論」の余地はありません。それをあえて「議論する」というのは,核武装の選択肢を議論するということに他なりません。 実際,麻生外相は「議論」すべき中身について,「どうして(核兵器を)持たないのか,どうして持つべきと思っているか」(同10月24日)の議論を主張しています。だから,「堅持する」はずの非核三原則も,「20年後のことは,だれも予想できない」(同10月27日)と述べ,将来の核武装も否定しません。 61年前の原爆投下によって,広島と長崎は焦土となりました。原爆は今も,被爆者の体をむしばみ,原爆症を発症させています。アメリカによる太平洋ビキニ環礁での水爆実験で被爆した久保山愛吉さんは「原水爆の被害者は私を最後にしてほしい」という言葉を残し,亡くなりました。 核兵器の残虐さを身をもって体験した国の外相としてなすべきことは,地球的規模での核兵器廃絶に向けた努力です。麻生外相の発言が,被爆者と国民の悲願に真っ向から挑戦するものであることは明白です。 しかも麻生外相のいう核武装の議論は「北朝鮮が核を持つなどという前提で非核三原則が作られたわけではない」(同10月24日)などと述べているように,北朝鮮の核実験への対応として主張しているものです。 この問題では,国際社会が一致して平和的・外交的解決に努力を傾け,中国,米国,北朝鮮は六ヶ国協議の再開で合意しました(同10月31日)。核武装の議論は,こうした国際社会の努力にも逆行するものです。 国際社会は「(核武装という)政治的議論が続くことは望ましくない」(次期国連事務総長の潘基文・韓国外交通商相)と,不安と懸念を表明しています。 見過ごせないのは,麻生外相の発言を一貫して擁護し続けている安倍首相の責任です。 安倍首相は当初から,外相の発言について「議員個人が話すことは言論の自由だ」(同10月19日)と黙認していました。 11月8日の党首討論では「核をめぐる議論について,抑止はどうあるべきかという議論をすることはあり得る」と主張。「安全保障の議論として,そういうこと(核武装)に触れたからといって大問題かのごとくいうのは,おかしい」と述べ,外相発言への批判に反論する姿勢まで示しました。 首相がこうした姿勢だからこそ,麻生外相は,どんなに内外から批判を受けても,核武装を容認する発言を繰り返すことができるのです。 安倍首相が「非核三原則は今後とも維持していく」(11月8日)と主張するのであれば,外相を罷免する以外にありません。 議論というが,そもそも議論の必要のあることと,必要のないことがある。また「やらせ質問」の教育改革も,憲法改正問題も,国民から沸き起こった議論ではなく,政治家が自ら主導してやっているように思える。議論は社会現象として起きてくることなので,国民から核兵器保有の議論が沸き起こっってきているのならとにかく,政治家が主導してやることではない。 本質がどこにあるのか,相変わらず分かっていない政治家が,安部首相をはじめ自民党議員には多くて困る。
2006年11月11日
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与党は教育基本法改定法案の早期採決を主張しているが,言語道断である。 いま重大なことは,政府・文部科学省に,教育基本法という教育の根本法の改定法案提出者としての最低限の資格が問われる一連の問題が提起されていることである。 次の3つの問題で,政府・文科省が,審議に必要な調査を行い,国会に資料を提出することを求めます。そのうえで,国民の前で徹底審議をおこなうことを強く求めるものである。 第1は,「やらせ質問」にかかわる全容を調査・報告することである。内閣府は11月7日の調査結果報告で,政府主催のタウンミーティングで「やらせ質問」がおこなわれた事実を認めた。さらに本日,内閣府が提出した追加報告で,少なくとも岐阜県,愛媛県,和歌山県,大分県の四会場で「やらせ質問」がおこなわれていた事実が明らかになった。 「やらせ質問」によって,政府が教育基本法改定の世論を誘導していたという事実は,教育基本法改定案を提出する資格そのものが,厳しくく問われる問題であり,その真相と責任の徹底的な究明が不可欠である。 内閣府の報告で,八戸市での開催自体が文科省の依頼によるものであったこと,「やらせ質問」を提起したのも,その質問案を作成したのも文科省であったことが明らかになった。その他の会場でも,文科省が主導して「やらせ質問」がおこなわれていたことが明らかになった。主犯・文科省,実行犯・内閣府という共犯の構図がくっきりと浮かびあがった。 ところが提出された報告書では,一連の経過に文科省の誰が関与し,その関与が誰の責任と指示でおこなわれたのかという基本的事実さえ明らかにされず,文科省の責任と反省については一言の言及もない。 政府が,速やかに文科省の関与にかかわる事実調査を行い,その結果を報告するとともに,文科省の責任と反省を明らかにすることを求めます。 第2は,未履修問題についての文科省の責任を明らかにすることである。文科省は「事実を知らなかった」,「黙認していたわけではない」としている。しかし,野党の追及で,過去6年間(2000年1月1日~2006年1月1日)に140人の官僚が文科省から都道府県教育委員会等に出向し,本省に帰るなど,文科省と教育委員会の間で頻繁な「人事交流」があったことが明らかになった。県教委の高校教育課長に出向し,現在本省の初等中等教育局教育課程課長補佐を務めている事例など,未履修問題に直結する異動もある。文科省が未履修問題の存在を知りうる立場にあったことは明らかである。 さらに,文科省の「教育改革の推進のための総合的調査研究委託事業」としておこなわれた大学生を対象にした調査で16%の学生が「世界史未履修」と回答し,その報告書がすでに2002年に文科省に提出されていた事実も明らかになった。 文科省が,未履修問題について本当に「事実を知らなかった」,「黙認していたわけではなかった」というのなら,出向先での活動の全体について,事実関係を明らかにすることが不可欠である。さらに,4年前の報告書がなぜ不問にふされたのかについても,明らかにすべきである。そのために必要な資料の提出を要求します。 第3は,いじめ自殺問題についての実態である。文科省の7年間にわたってゼロ件という報告さえ,いまだに再調査されていない。この7年間で16件のいじめ自殺があったという報道もあり,文科省の報告が実態を反映したものではないことは明らかである。いじめ自殺という痛ましい,教育の場で,絶対にあってはならない事態を二度と引き起こさないためにも,直ちに再調査を行い,国会に資料を提出することを求めます。
2006年11月10日
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沖縄県知事選(11月19日投開票)は,名護市辺野古沿岸に計画されているアメリカ軍新基地建設を許すかどうかが問われている大事な選挙です。政権党である自民・公明推薦の仲井真弘多氏が,この新基地建設について「現行のV字形案には賛成できません」(同陣営の「県民の会」ビラ)と表明しています。しかし,仲井真氏の現在と過去の言動をふりかえれば,現職知事に輪をかけた新基地容認派であることは明らかです。 仲井真氏は,11月7日夜のNHK番組でアメリカ海兵隊普天間基地の移設問題について聞かれ,「国外に代替施設をつくるまで放っておくのか。日米協議委員会のリポートを見ても,マリーン(海兵隊)の運営上どうしても近場にないといかんという趣旨の記述がある。県外は難しいという結論だ。そう考えると,やはり名護市の施設は大きな選択肢のひとつ」だと語っています。 また「ベストは県外移設だが直ちに県外で(移設先を)見つけ難いものは県内移設もやむを得ない。そういうことはあり得る」(琉球新報10月31日付)と述べています。 このようにアメリカ軍,海兵隊の立場に寄り添い,国いいなりで「県内移設」=県内たらいまわし・固定化を容認しているのが,仲井真氏です。 米空軍嘉手納基地に「ミサイル防衛」のためとして,最新鋭のパトリオットミサイルが配備されましたが,これについても,仲井真氏は「反対というより,もうあれは運び込まれたんですよね」(10月30日の記者会見)と,既成事実だから仕方がないと抗議の意思すらありません。 もともと,仲井真氏は根っからの基地容認派です。昨年,現職の稲嶺恵一知事が県民世論に押されて,新基地建設案(辺野古沿岸案)を拒む姿勢を見せたことがありました。 その時,仲井真氏(当時,沖縄県商工会議所連合会会長)は「日本政府と事を構えるようなことはないようにしてほしい。(知事の態度は)理解に苦しむ面がないわけではない」と,政府との関係悪化を心配して知事に注文をつけました。 そして,今年5月に稲嶺知事が県民の願いを裏切って,政府とV字形新基地建設容認の「基本確認書」を交わした時には,仲井真氏は「移設問題の進展が現実的に図られるものと期待し評価する」と談話を発表し現知事の態度を称賛しました。 新基地建設には7割以上の県民が反対しています(琉球新報4月14日付)。その県民世論に押されて,現知事が政府案を拒んだ時には「政府と事を構えるな」と足を引っ張り,逆に,政府案容認に転じた時には「期待し評価する」と激励する。仲井真氏は,一貫した基地容認派なのです。 だからこそ仲井真氏は「政府とけんかもするが,どこかで手打ちをせざるを得ない。どうしても最適な選択がある」(支持母体の青年部の集いで)と,新基地建設受け入れの本音を語るのです。 このような人物に,長年,安全・安心を脅かされ,基地被害に苦しんで来た沖縄県民の願いを託すことはできません。 日本共産党など野党5党が推薦する糸数けいこさんは「ジュゴン(海獣)のすむすばらしい沖縄の島に,50年,100年先の子や孫の時代まで基地の重圧を担わせていいのでしょうか。辺野古沿岸V字形案をはじめ,すべての新基地建設に反対します。普天間基地など県内の基地は即時返還し,撤去させましょう」と明快に主張しています。 米軍再編計画の一環として,名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブの沿岸にV字形の2本の滑走路(1,800メートル)を含む最新鋭の基地をつくる計画。普天間基地の代替を名目に,日米両政府が合意し今年5月の米軍再編最終報告に盛り込まれました。 政府は,住宅地上空を飛ばないことを保障するためとして,離陸・着陸用2本の滑走路をV字形につくるとしましたが,アメリカ側は両方の滑走路の両側にそれぞれ4つの「進入灯」をつけることを要求していることがわかりました。アメリカ軍は住宅地上空を含むどこからでも,着陸できることを狙っています。 政府の国民・県民騙しは酷いものです。無理やり合意?させ,実際は見てみぬふりで無責任極まりないものです。アメリカ言いなりで,そこに国民や県民の意思などまったく無視されています。 憲法,教育基本法を変えて…という前に,日米安保条約や地位協定,大企業・アメリカ言いなりの政治を変えて国民のための政治をして欲しいものです。
2006年11月09日
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ニカラグア大統領選で左派・サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)党のオルテガ元大統領が16年ぶりに復権したのは,貧富の格差が拡大した右派政権下の新自由主義経済の転換を求める世論の結果です。今年大統領選が行われたメキシコやコスタリカで新自由主義反対候補が大接戦を展開したことを含め,変革への流れが中米でも確実に大きくなっていることを示しました。 ニカラグアでは貧困層が国民の8割を占めるといわれます。オルテガ氏は「右派政権の16年間,(内戦後の)平和な時期だったにもかかわらず,国民の貧苦は何も改善されなかった」と政権交代を訴えました。 中央アメリカ大学のマヌエル・アラウス法学部教授は,この指摘が「党派を超え,国民に浸透した」といいます。実際,「何も変わっていない。むしろ生活は悪くなった」という声を現地で何度も耳にしました。 今回の選挙で分裂した右派の両候補とも,この指摘に反論らしきものは何もしませんでした。アラウス教授は,「この指摘が的を射ているという重大性を理解せず,自分たちがこの16年間の責任を負っているわけではないと思ったのだろう」と指摘します。 選挙戦で新自由主義という言葉が飛び交ったわけではありません。しかし,国際通貨基金(IMF)が押し付けている構造調整政策が生活を苦しめているということは国民にかなり知られています。中小零細企業や自営業者に融資はほとんどなされず,農業が軽視されていることなどへの怒りも小さくありません。 右派候補は,オルテガ氏が革命政権を率いた1980年代の国民生活の苦難を前面に押し出し,「オルテガは危険」のキャンペーンを展開しました。アメリカ政府当局者も,オルテガ氏に投票しないよう公然と呼びかけました。 しかし,これらの宣伝は,オルテガ陣営が政策の提起に徹したこととあわせ,16年間続いている国民生活の苦難を前にして,さほど影響は与えなかったと思われます。アメリカでは選挙後,米州の政策研究機関「米州対話」などから,アメリカ政府の干渉を問題視する声が出ています。 オルテガ氏は当選確定後,広範な政治,社会勢力と協力していく姿勢を改めて表明しました。大統領選と同時に実施された国会選挙(定数90)でFSLNは1議席減の37議席にとどまる見通しですが,オルテガ氏の姿勢は少数与党としての国会対策にとどまらず,国民生活向上のためには総力をあげる必要があるという立場です。 選挙後,識者や非政府機関などから,次期政権はなによりもIMFと再交渉をすべきだという声が上がっています。構造調整政策によって予算の首根っこを押さえられたままでは手がしばられるとみているからです。 ニカラグア大統領選で左派・サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)党のダニエル・オルテガ元大統領(60)の当選が11月7日夕確定し,首都マナグア中心部のロータリーなどに自然発生的に支持者が集まっています。FSLNの赤と黒の党旗が舞い,支持者らを満載した車が列をなしています。大半は青年です。 小学校の教師をしているパラレスさん(35)は,「待遇を改善してほしい」と次期政権への期待を語ります。今年6年ぶりに給与が上がりましたが,それでも20,000コルドバほど(約14,000円)。夫の給与とあわせても家族4人の生活は苦しく,家賃はアメリカ在住の親戚の仕送りでまかなっています。 友人と連れ立ってきたオコルさん(19)は国立大学の大学生。「老朽化している教育設備の改善や,教材の充実を期待している」といいます。 「保守政治のこの16年間,汚職がはびこり,金持ちと貧乏人の格差はますます広がった。病院にいっても薬はないし,不安がつのるばかり」。オルテガ氏の大きな写真をかざしていたルナさん(78)が保守政権への怒りをぶちまけます。 マナグアでは,どの候補者に投票したかを話してくれる人はあまり多くありません。なかには,無言のまま,少し隠しがちに指を2本立て,投票用紙の2番になっているオルテガ氏に投票したことを示す人もいました。同氏の当選が決まったこの日は,だれもが満面に笑みを浮かべ,われ先にと次期政権への期待を語りました。 世界ではヨーロッパをはじめ,中南米で中道左派政権が次々とできています。それらの多くは1980年代,1990年代にアメリカやIMFが主導する新自由主義政策を取り入れた結果,国民の間で格差が広がり,汚職が蔓延した反省があって,「脱・新自由主義」,「脱アメリカ」を目標に国民の支持を得ています。 新自由主義の行く着くところに,「国民のための」政治ではなく,「アメリカや大企業・大資本家のための」政治があるからです。そもそも政治は「国民全体のため」にあるものだから,当然の流れと言えます。 日本国民はその点に気付くことができるのでしょうか。
2006年11月09日
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アメリカの中間選挙でブッシュ政権与党の共和党が大幅に議席を減らし,下院では12年ぶりに過半数を失うことが決まりました。上院はきっ抗したまま開票が続いています。 4年ごとに行われる大統領選挙の折り返し点で,上院の100議席のうちの1/3,下院の全435議席などが改選される中間選挙は,政権に大きな影響を与える選挙として注目を集めてきました。とりわけ今回は,ブッシュ政権が始めたイラク戦争を巡り,その是非が最大の焦点となった選挙です。政権与党の共和党が大幅に議席を減らした選挙結果は,ブッシュの戦争が断罪されたことを意味します。 中間選挙に先立って,有力メディアが「ブッシュをめぐっての選挙だ。与党は去らなければならない」,「共和党は選挙結果にのたうちまわって当然だ」と主張したほど,ブッシュ政権とその与党の共和党への批判が高まっていました。州知事選挙でも共和党候補の落選が相次いだことは,政権とその与党への全国的な批判の広がりを浮き彫りにしています。 イラク戦争でのアメリカ軍の死者は,中間選挙直前の10月には最悪の100人を突破し,アメリカが一方的にイラクに侵略して以来2,900人を超えています。犠牲は増え続けているのに,イラクに平和と安定を取り戻す見通しは立たず,アメリカ自身もテロの危険から逃れることができないでいます。 もともとイラク戦争は,ブッシュ政権が根拠もなくイラクがテロリストをかくまっているとか大量破壊兵器保有の疑惑があると決め付けて,国際社会の反対を押し切って開始した侵略戦争です。開戦から3年半あまり,今ではその口実がことごとく成り立たなくなっています。ブッシュ政権が国民の批判にさらされるのは当然の成り行きです。 ブッシュ大統領は選挙戦最終盤になって,泥沼化するイラク情勢に対し,「戦術を変える」とはいうようになったものの,米軍の撤退は拒否し,事態打開の展望を示すことはできませんでした。内政では経済格差と貧困の拡大が深刻化し,ガソリン価格の高騰による景気の先行きへの不安や共和党議員によるスキャンダルなどにも直面しました。 野党の民主党が議席を伸ばしたのは,こうしたブッシュ政権の失政を批判したためです。もともと民主党もイラク戦争の開始にあたってはブッシュ政権を支持し,イラクの泥沼を抜け出す政策を持っているわけではありません。にもかかわらず,国民がこうした結果を選択したのは,イラク戦争がもはやこのまま続けることのできない深刻な事態に立ち至っていることを示すものです。 ブッシュ政権は「同盟国」を巻き込んで「長い戦争」をたたかうとしてきましたが,国民の批判はいまや明白です。国民の意思をうけ,新しい議会とブッシュ政権には,イラク戦争の出口を見いだす努力が真剣に求められます。 イラク情勢の泥沼化の根本には,アメリカが大義のない戦争と占領を続けていることがあります。アメリカが撤退の筋道を明らかにしない限り,事態打開の展望は開けません。 ことはアメリカの問題にとどまりません。日本政府は小泉,安倍と二代にわたりイラク戦争を支持してきました。アメリカ国民の断罪が明らかになってもなお支持を続けるのか,安倍政権にとってもその態度が厳しく問われることになります。
2006年11月09日
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「政府こそ規範意識がない」,「民主主義の否定だ」。青森県八戸市での「教育改革タウンミーティング」(9月2日)で,教育基本法改悪法案に賛成するよう政府が「やらせ質問」を依頼していた問題に怒りがまき起こっています。11月7日,政府はこの事実を全面的に認める調査結果を発表しました。「やらせ質問」はどのように行われたのか明らかにしたいと思います。 同日の衆院教育基本法特別委員会理事会で,内閣府の山本信一郎官房長が調査結果を報告し,陳謝しました。政府が「やらせ質問」を認めたことで,教育基本法改悪法案の提出資格そのものがさらに厳しく問われることになります。 「やらせ行為」の「質問内容」を文部科学省がつくっていたことも明らかとなりました。主犯格は文部科学省です。誰が指示し,誰が関与していたか,明らかにする必要があります。 このようなことを行っていた政府・文科省に教育を語る資格はありません。教育基本法改悪法案は撤回すべきです。 内閣府は,タウンミーティング開催前に県教育委員会・教育庁に「やらせ質問」の3つのひな型(質問項目案)を送っていたことが野党の国会質問で明らかになっています。その内容は,(1) 時代に対応すべく教育基本法は見直すべき(2) 「改正」案は「公共の精神」や「社会の形成者」などが重視されていて共感している(3) 新しい教育基本法に「家庭教育」の規定が追加されていることは大事といういずれも改悪法案に賛成する立場のもの(内閣府提出資料上)。内閣府は併せて,「自分の言葉で」,「せりふの棒読みは避けてください」,「自分の意見を言っているという感じで」などこと細かに指示した発言の注意事項も送っていました(同下)。 今回の政府の調査結果で浮き彫りになったのは,これらの「やらせ質問」の準備を文部科学省が主犯となって進め,内閣府がその舞台づくりをした実態です。 内閣府は8月10日,11日に八戸市教育委員会,県教育庁を相次いで訪問。タウンミーティングの広報や参加者の呼びかけを依頼しました。同時に,対話のきっかけとなるような意見を述べてくれる人を3,4人探して欲しいと頼みました。 その際,内閣府は「賛成・反対を問わず,対話のテーマの趣旨に沿った意見を持つ者」,「事前に発言内容を決めた『さくら』ではない」などと依頼していました。 8月22日,八戸市教育委員会が発言希望者と発言趣旨を内閣府に送りました。内閣府は発言趣旨を文科省に提供しました。 この発言趣旨を見た文科省は内閣府に対し,「議論の活発化のために教育基本法の改正についての議論があったほうがよい」ということで,質問項目案を文科省が作成すると内閣府に連絡しました。 文科省は8月30日に質問項目案を内閣府に送り,これを内閣府が八戸市教育委員会と県教育庁に送付しました。そこから発言者に質問項目案が送られました。文科省が議論を改悪法案賛成の方向に持っていこうとしたのがはっきりと示されています。 8月31日に,内閣府が「棒読みにならないように」などとした注意事項を八戸市教育委員会と県教育庁に送り,翌9月1日に発言者に注意事項が届きました。 当日に,質問項目案に関する「発言候補者」のうち2人が発言したことを政府の調査も認めています。 政府が「やらせ質問」を行った青森県八戸市のタウンミーティングは,運営面でも「国民の声を聞く」とは名ばかりで,2時間のうち参加者の発言はあわせてわずか20分。あとは小坂憲次文科相(当時)などのパネリストがながながと話すという内容でした。 当日参加した高校教諭の男性は「私も5回ほど手を挙げたが指名されなかった。はじめから,改悪案の宣伝が目的だったのではないかと思った」と言います。会場からは10人が発言。1人2分以内で,このうち2人が「やらせ」でした。 別の中学校教諭の女性は「2,3人が『愛国心』や『家庭教育』などで教育基本法改悪法案への賛成の発言をした。いきなりそういう発言が出たことに違和感を感じた」と話します。 青森県教職員組合の平戸富治副委員長は「安倍首相や伊吹文科相は『規範意識』を強調するが,教育基本法を『改正』しようとしている人たちこそ規範意識を持ってもらいたい」と語っています。文科省支持の流れ(写真)教育基本法改悪法案に賛成するような質問のひな型を三つ示した文書(内閣府提出資料) (写真)ある中学校長にあてた青森県教育庁教育政策課の依頼文書。発言の仕方まで指示しています(内閣府提出資料)
2006年11月08日
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衆院憲法調査特別委員会は11月7日,小委員会で改憲手続き法案(与党案,民主党案)のメディア規制や国民への広報のあり方について参考人から意見を聴取しました。 参考人からは「賛否同等の放送,広告ができるようにすべきだ」(日本弁護士連合会の吉岡桂輔副会長)などとする意見が共通して出され,両法案が規定する「広報協議会」の構成や,政党によるマスメディアでの無料意見放送・広告の枠を「所属議員数を踏まえて」としている問題に批判が相次ぎました。 野党議員がこの仕組みの不公平さについて,自らの試算も紹介しつつただすと,日本民間放送連盟の渡辺興二郎・報道小委員長は「放送局の報道のよって立つ大原則は,放送法に定められた政治的公平だ。できるだけ公平に(賛否の)バランスをとって伝えるのがわれわれの責務だ」と強調。一方で「この法案の政党意見の無料放送では,バランスが崩れる(放送をせざるをえない)ことになるのではないか」と懸念を表明しました。 日弁連の吉岡副会長は「結局,改憲案を提案した側の多数意見の政党が無料で多くの時間の放送ができることになってしまう」と批判しました。 専修大学の山田健太助教授は,法案にある「広報協議会」は不要と述べた上で「万が一認めるとしても,議員数を(構成員の)配分基準にすることは,小選挙区制に起因する得票率と議席数の乖離や,賛成意見を優遇することによって少数意見の尊重をどう担保するかなどさまざまな論点が残っている」と指摘しました。 憲法という国家の根幹に関わる法律の手続き法案なのだから,多くの国民が正しく知ったうえで国民的議論がおきるべきなのに,あまりそうなっていないのをみると,憲法を変えたいと考えているのは自民党・公明党連立与党と民主党だけのようです。 国民自身も,各政党がどのような憲法にしようとしているかは知っておくことが必要なことです。その新憲法草案こそその政党の考える国家像が顕著に現われているからです。
2006年11月08日
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自民党,公明党は,競争と統制を強める教育基本法改悪案の今国会成立をはかるため,今週末にも衆院通過を狙っています。 改悪案の審議は10月30日に再開されたばかりです。教育をめぐって,いじめ問題や高校の必修科目の未履修問題など,解決が求められる問題が山積しています。徹底した審議こそ必要であり,政府・与党が狙う教育基本法改悪法案の成立を許すわけにはいきません。 しかも,政府が青森県でおこなった「教育改革タウンミーティング」(9月2日)で,賛成の立場からの「やらせ」発言をさせていたことが,野党の質問で明らかになりました。 「教育基本法案の是非など国民の忌憚(きたん)のないご質問やご意見を期待したい」(内閣府)という目的のタウンミーティングで発言者を組織し,政府にとって都合のいい質問原稿を事前に渡して,発言させていたのです。権力を使って,国民の声をゆがめる卑劣な行為です。子どもと教育をめぐって真剣な議論が行われるべき場所で,子どもに顔向けできないような不正を,政府が働いたのです。 安倍首相や伊吹文部科学相は,いじめや高校の必修科目未履修の問題の責任を,個々の教師や学校,教育委員会の“規範意識”にすりかえる答弁に終始しています。しかし,今回の「やらせ」は,「規範意識」が最も欠けているのは政府自身であることを浮き彫りにしています。 前国会では,教育基本法改悪案が,憲法に反するふたつの問題点をもつ違憲立法だということが明らかになりました。 ひとつは,国家が「愛国心」を強制することは,憲法19条の保障する思想・良心・内心の自由を侵害することです。もうひとつは,教育内容への国家の無制限の介入に道を開き,憲法が保障する教育の自由と自主性を破壊することです。 「やらせ」発言は,こうした教育への国家統制や,国家の無制限の介入が大問題となり,教育基本法改悪案が継続審議となっている間に起こりました。政府・与党の世論の誘導は,不正を働いたというにとどまらず,国家統制に等しいものです。 もともと,教育基本法改悪案の何よりの問題は,これまでの,子ども一人ひとりの「人格の完成」をめざす教育から,「国策に従う人間」をつくる教育へと,教育の根本目的を180度転換させようとしているところにあります。 今回の「やらせ」は,まさに,「国策に従う」ことを,国民に強要する行為です。 11月6日の衆院教育基本法特別委員会では,野党議員の質問で,政府が,9月20日には「教育基本法改正に伴い改正をすべき主な法律」と「教育振興基本計画」について具体的な検討を開始していたことが明らかになりました。教育基本法改悪案が11月には成立するというスケジュールまで策定していました。 伊吹文部科学相は,先の野党議員が示した文書を「みていない」と述べる一方,教育基本法の改定案が「通過した場合にどうなるのか具体的に(私に)教えろとはいってある」と答えました。 徹底審議こそ求められているのに,「成立後」の検討を始めていることは絶対に容認できません。 教育基本法改悪案は,徹底審議の上,廃案にすべきです。
2006年11月07日
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安倍内閣が「最重要法案」と位置づける教育基本法改悪法案をめぐって国会は,政府・与党が今週末にも改悪法案の衆院での通過を狙う緊迫した局面を迎えています。いじめ自殺や高校必修科目の未履修問題など,まともに審議をせずに強行することに国民的な批判も強まっています。 「土日を除くと(12月15日までの国会会期は)1ヶ月を切った。参院では1ヶ月程度の議論が必要だ」。自民党の二階俊博国対委員長は11月5日のNHK番組で今国会成立に執念を見せました。 衆院教育基本法特別委員会は11月6日から質疑を続け,11月8日には仙台,宇都宮,名古屋,津の4市で地方公聴会を開きます。与党は11月10日に特別委で締めくくり質疑と採決を行い,改悪法案を可決,本会議に緊急上程して衆院を通過させるスケジュールを描いています。 しかし,改悪法案の審議は10月30日に再開されたばかりで,短時間の審議でも改悪法案がもたらす重大な問題が野党との論戦で浮かび上がっています。 学力テスト,学校選択制を全国に拡大させれば子どもたちのストレスをいっそう激化させ,いじめ克服にもつながらないこと,学力テストで学校への予算配分にも格差が生まれる問題などが明らかになりました。さらに,内閣府の「教育改革タウンミーティング」で政府の改悪法案に賛成するように「やらせ質問」を依頼していたことが大問題となっています。 世論調査でも改悪法案について「今国会にこだわらず,議論を続けるべきだ」の声は6割以上です。全野党は政府案の今国会成立阻止で一致。「やらせ問題」で政府の責任を追及するとともに,公聴会も1回に終わらせず,さらに国民の声を聞くべきだと主張しています。 何を焦っているのか,小泉内閣も,安部内閣も国民不在のところで議論してすぐに本会議に緊急上程するクセができてしまったのか?とにかくアンフェアだ。自分に自信のない女々しい男のようだ。信念がないのか,あっても歪んでいるため議論ができないのか,それにしても国民はこんな安部氏を首相にしたもんだ。
2006年11月06日
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ごく最近まで巨額の「不良債権」を抱え,公的資金で助けてもらった大銀行が,異常な低金利とリストラで経営が改善した途端に自民党などへの献金再開を検討しています。 公的資金を返済したというのがその口実ですが,大銀行は1円の法人税も納めていません。預金者と労働者にさんざん迷惑をかけたあげく,最初に政治献金を再開するというのはとんでもない話です。 全国銀行協会は,日本経団連から献金再開の要請を受け,全国の銀行に伝えました。これは銀行業界ぐるみの献金あっせんです。 大銀行が公的資金の返済を免罪符のように考えているとしたら大間違いです。国民の財産である公的資金を返済するのは当然であり,企業の資金力で政治をゆがめる企業献金が免罪されるわけではありません。 政府は1990年代後半から,30兆円以上の公的資金を銀行に投入し,そのうち10兆円以上が国民負担として確定しています。 公的資金の直接投入のみならず,銀行には産業再生機構,株式買取機構による応援,超低金利政策での利ざや確保,減税など至れり尽くせりの経営支援策が講じられています。これらはすべて,国民の税金や預金利息の裏づけで成り立っています。 こうした優遇措置で利益を回復した銀行業界が献金すれば,結局,公的資金,血税を政党に還流させることにつながらざるを得ません。 三菱UFJグループの畔柳 信雄社長(全銀協会長)は,「企業献金は重要な社会貢献」だということを「よく勘案して検討する」と述べています。これは全くのまやかしです。企業献金は見返りを求める利益誘導であり,政党の骨折りに対する報酬です。儲けのために金で政治を歪めることを「社会貢献」と呼ぶのは厚かましすぎます。 大銀行は犠牲を中小企業に押しつけ,大企業の収益回復の追い風も受けて「不良債権」を大幅に減らし,昨年度の利益は過去最高の3兆円を記録しています。それでも「欠損金の繰越控除」という優遇税制で法人税は1円も納めていません。 「社会貢献」を言うのなら,少なくとも法人税を払うことです。中小企業へのしわ寄せをやめ,まともな預金利息を付け,金融の公共性を支える銀行本来の社会的責任を果たして,国民に奉仕することです。 銀行に献金再開を求めた経団連は身勝手な「優先政策事項」を掲げ,それに自民,民主両党がどれだけ忠実に従い実行したかの「通信簿」をつけ,献金をあっせんしています。 「優先政策事項」には大企業向け減税,消費税の増税,社会保障の削減,九条改憲を求める項目など財界本位の要求が並んでいます。政党の政策そのもの,政党そのものを丸ごと買収する最悪の金権政治です。 銀行業界はかつて,建設・不動産など「献金御三家」と呼ばれた業界の筆頭の座を占めていました。 日本経団連は「献金御三家」トップの復活で金権パワーをさらに強め,世論の反対が強い消費税増税,法人税率引き下げなどの財界要求を政党に実行させようとしています。銀行業界は法人税の納税ゼロでも飽き足らず,税金払い戻し(欠損金の繰り戻し還付)まで求めています。 献金再開で政治を買収しようという財界・大銀行の狙いは露骨です。国民の利益に反する大企業中心政治の推進力である企業献金は広げるのではなく直ちに廃止すべきです。
2006年11月05日
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日米両政府は,2009年の羽田空港の拡張後,離着陸機が大幅に増えるため,在日米軍が管理する横田空域の一部を日本に返還することで合意しました。上限高度を階段的に下げることで,北は新潟から南は伊豆半島までの首都圏を含む広大な空域のうち,西側部分の約4割を返還し,羽田から北部九州などに向かう便数を増やすというものです。 しかし一部返還では民間機の過密運航の根本的解消策にはなりません。アメリカ軍の支配を排し,日本の主権を回復することがなにより重要です。一部返還ですまさず,全面返還を急ぐべきです。 羽田空港は,2009年12月から4本目の滑走路の供用を開始するため,民間機の離着陸回数が年間29万回から40万7,000回に激増します。過密運航を解消するためには横田空域の返還が不可欠です。 確かに今回の措置だけでも,中国,北部九州,関西などに向かう一定の出発便は横田空域の上空を飛ぶことができ燃料費節約にもつながります。この限りでは意義があります。しかし,これですますわけにはいかないのが現実の姿です。 南部九州や沖縄方面への出発便は,横田空域を迂回する現状は変わりません。緩和されるといっても制約があることに変わりなく,出発便に遅れがでるとの指摘もあります。到着機は横田空域の迂回を強いられ危険はなくなりません。 しかも,今回一部返還される空域の北側の羽田,富山,佐渡島を結ぶ三角形の空域は手付かずです。上限高度は約7,000メートルにおよぶため,小松空港(石川県)から羽田に向かう民間機は新潟から大回りをしなければなりません。関西方面から仙台に向かう民間機は,落雷の危険がある積乱雲を避けるため高度を下げたくても横田空域があるためできません。 戦後60年にもなるというのに,アメリカ軍が首都を含む日本の空を支配し,日本の民間機が広大な横田空域を避けて飛ばなければならないということ自体,極めて異常です。 横田空域の全面返還を実現することは喫緊の課題です。しかし政府は,全面返還交渉どころか,米軍再編の巨額経費の負担を約束して一部の返還ですます態度に終始しました。ひたすらアメリカ政府に懇請する日本政府の姿勢は,対米追随姿勢の異常さを示すものでしかありません。 問題は日本政府に主権を取り戻す意思がうかがえないことです。 アメリカ政府は日本に横田空域の返還を拒否すると通告しています。横田空域には米軍横田基地(東京都)や厚木基地(神奈川県)があり,横田基地を拠点に戦略輸送にあたる米軍輸送機や厚木基地を足場に低空飛行をくりかえす米空母艦載機のために広大な空域を占拠し続けるというのです。これは日本の主権を侵害する行為そのものです。「ゆくゆくは返還」などという一方で一部返還ですますようなやり方をあらため,主権回復のため全面返還を正面にすえた対米交渉を進めるべきです。 日米両政府は,自衛隊の管制官を米軍横田基地管制部門に配置することも合意しました。日米が一体となって横田空域を優先的に軍事使用するのがねらいです。横田空域が自衛隊の管理に代わるだけの「返還」では,民間機排除の構図は変わりません。空域は国民の共有財産です。 横田空域の全面返還をめざすとともに,民間中心で一元的管理をする体制づくりが必要です。
2006年11月04日
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日本国憲法の公布(1946年)から60年の記念日です。 改憲を政権の課題にかかげた安倍内閣の成立,国会で始まった改憲手続き法案の審議―政治の表面的な流れからは,改憲を狙う潮流が勢いづいているかのようにみえます。しかし,日本と世界を広く見渡せば,日本国憲法の値打ちをあらためて深く受け止め,九条を守りぬこうと決意する多彩な言論,運動がわき起っています。60年を機にそのことにしっかり目を向けたいと思います。 この夏,お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光さんが人類学者の中沢新一さんと対談した『憲法九条を世界遺産に』を出版しました。その絶妙の題名とともに,憲法九条の誕生を「あの血塗られた時代に人類が行った一つの奇蹟」ととらえ,「簡単に変えるな。俺の生きてきた歴史でもあるんだぞ」という言葉がすがすがしく受け止められています。 太田さんはテレビ番組でも憲法への感動を口にし,自民党の政治家などから攻撃されました。その様子をみた作家の澤地久枝さんは最近の講演で「まともに発言する若者に対して,反論するおとなたちの品位のなさ,論理のなさに私は恥ずかしくなりました」と憤りを語っています。 澤地さんは,作家の大江健三郎さんや評論家の加藤周一さんらとともに,「憲法守れ」の一点で力を合わせる「九条の会」結成の呼びかけ人の一人です。会が発足してから2年余。草の根の「九条の会」は6,000に達し,「燎原の火」にたとえられるめざましさです。澤地さんは「日本人は初めて市民運動の大きな一歩を踏み出した」と述べています。 こうした発言や運動の広がりに示されるように,いま日本国憲法の値打ちを見直す動きが広がっています。憲法が公布から60年たって古くなるどころか,その先進的な内容がいよいよ輝きを増しているからです。日本と世界の現実が憲法の理想に近づいているのです。 北朝鮮が行った核実験はアジアと世界の平和に挑戦する暴挙でした。国際社会が一致結束した立場は,軍事ではなく平和的・外交的に解決をはかることでした。中東でも,北東アジアでも,戦争でなく外交でという動きが大勢です。背景に国連憲章にもとづく平和の国際秩序をめざす地球規模の波の高まりがあります。 国際社会が直面する貧困と飢餓からの解放で,9月の国連総会では「軍事費の無駄をなくし人間開発にむけるべきだ」という議論が強く出されました。軍事に頼ることの愚かさは世界の共通の思いとなっています。 アメリカの進歩的法律家団体「ナショナル・ローヤーズ・ギルド」が憲法九条は「国連憲章の諸原則を国内法に取り入れた模範であり,すべての国が追求すべきもの」という決議をあげたのもそのあらわれです。 新しい平和の秩序を求める世界中の人たちによって,「戦争のない世界」へのさきがけになろうとした日本国憲法の普遍的価値が高く評価されているのです。 そのときに日本が憲法九条を捨て,アメリカに従って海外で「戦争をする国」になろうとすることは,世界のなかでの異常な逆流です。 「九条の会」の呼びかけ人の一人である作家の井上ひさしさんは最近の著書で,日本国憲法を捨てることは「世界の人たちから,希望をうばうことになる」と訴えています。 日本は,この憲法の旗を高く掲げて進むべきです。
2006年11月03日
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イラク情勢が悪化し,米兵の死者が10月に103人と今年最悪になり,戦争開始からでは2,800人を超えました。開戦以来のイラク人の死者数は少なめにみて50,000人近く(イラク・ボディーカウント調査),数十万人という推計もあります。 イラクを一方的に攻撃し,占領を続けるアメリカは,深刻な矛盾に直面しています。米中間選挙(11月7日投票)を前に,ブッシュ政権はかつてない窮地に立たされています。 最近のCNNテレビ調査によると,アメリカ市民の64%がイラク戦争に反対し,57%が撤退期限を設定すべきだと答えています。10月実施の他の世論調査にも共通してあらわれている傾向です。 「アメリカの対イラク軍事行動は正しかったか」に「ノー」が54%。「イラク戦争はテロからアメリカ人をより安全にしたか」に「ノー」が66%(プリンストン社調査)。 「アメリカのイラク派兵は誤りだったか」に「誤りだった」が56%。「ブッシュのイラク情勢対応を認めるか」に「認めない」が66%(ギャラップ社調査)です。 占領が長引くとともに,この傾向は強まりこそすれ衰えることはありません。 イラクでアメリカが直面する困難は,アメリカの戦争に大義がないことの証明です。多くのアメリカ民がそのことにしだいに気付き,不正義の戦争に批判の声を上げるようになっています。アメリカ軍内部からも行動が起きてきました。 ハワイ出身のワタダ中尉は,現役将校としてはじめてイラク派遣命令を拒否しました。最近,「イラク戦争はアメリカ民をあざむいた戦争で,アメリカが侵略者だ」,「戦争犯罪と侵略戦争をやめさせるために行動したい」と決意を語っています。 すでに200人以上の現役米兵が自国の国会議員に,イラクから米軍と米軍基地を速やかに撤退させるように直接訴える運動を広げています。イラクで従軍していた海兵隊員は「駐留を続ければ,暴力を永続化し,中東に不安定をもたらす最大の要因になる」とブッシュ政権の駐留継続政策を弾劾しています。 ホワイトハウス報道官も「戦時下の兵士に疑念が生じることは異常ではない」といわざるをえない状況です。ニューヨーク・タイムズ紙も「軍事占領でなにかを達成できるというような機会は去った」と社説に書くようになっています。 これまでと同じようにアメリカ軍を派兵し,軍事占領と掃討作戦を続けるのでは,イラクの混乱を激しくすることにしかなりません。アメリカにとっても,戦争の誤りを継続することは,犠牲を増やして「イラク戦争症候群」を広げ,アメリカ民の願いと利益に反します。 ブッシュ大統領も中間選挙で苦戦が伝えられるなか,イラク情勢に「満足していない」,「戦術を変える」といいはじめています。しかし肝心の駐留米軍は「撤退させない」とくりかえし,増派もありうると強調しています。 これでは,イラクの情勢悪化は打開できません。アメリカとともにイラクに攻め込んだ英国でも,国民の6割以上が駐留英軍の撤退を求めるようになっています。 アメリカ政府とイラク政府のあつれきも伝えられています。アメリカ民の多数が求めるようにアメリカ軍は撤退に踏み出し,全占領国軍の撤退見通しも明確にすべきです。
2006年11月02日
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衆院教育基本法特別委員会で,政府提出の教育基本法改悪案の審議が再開されました。政府・与党は,短時間の審議で衆院を通過させ,今国会での成立を狙っています。 前国会で,“約50時間の審議をやったから,一定時間の審議をすれば,採決という出口の問題を考えたい”という,政府・与党の主張は,絶対に認めるわけにはいきません。 前国会では,憲法にかかわる重大な問題が明らかになりました。国家による「愛国心」の強制は,内心の自由を保障した憲法19条に反します。教育基本法10条を改悪し,教育内容への無制限の国家的介入を可能にし,憲法に保障された教育の自由と自主性をふみにじる点も許されません。 重大なのは,新たに,徹底した審議が必要な問題が次々と起こっていることです。安倍新内閣の「教育再生プラン」は,教育基本法改悪と一体のものであるにもかかわらず,これまで国会で論議されていません。また,東京都の「日の丸・君が代」強制が憲法19条とともに教育基本法10条に反していると断じた東京地裁の判決は,立法府としても重く受け止めるべき問題です。 いじめ自殺という,教育の場で絶対に起こってはならない問題も,教育基本法改悪案と関係があります。 教育基本法改悪がいじめ問題の解決に逆行することを,二つの角度からとりあげられます。 ひとつは,教育基本法を改悪すれば,いじめの早期発見と教職員集団による一致協力した取り組みを妨げることです。 文部科学省の文書でも,いじめ問題の解決にあたっては,件数の多少よりも,「迅速に対応し」,「教職員が一致協力して」取り組む重要性を強調しています。安倍首相も,「いじめの件数ではなく」,「ただちに対応することが重要」と答えました。 ところが,現実は,件数の多少で学校と教師を評価し,実態を見えなくさせ,教師集団が協力して対処することを困難にしています。これに拍車をかけるのが,教育基本法改悪案に盛り込まれた教育振興基本計画による数値目標の押し付けです。 “いじめの件数ではない”と首相はいいながら,教育基本法を改悪しいじめ件数の多少で評価するやり方を義務づけるのは矛盾です。 もうひとつは,いじめの温床に子どもたちの強いストレスがあること,その一番の原因は過度の競争主義が学校に持ち込まれていることです。教育振興基本計画には最初に競争目的の全国一斉学力テストの実施が明記されています。 政府の補助金による調査で中学3年生の3割が「抑うつ傾向」にあることや,東京のある区で一斉学力テスト対策によって子どもが疲れ果てている実態をとりあげ,いじめとストレス,競争教育との関係をただしました。首相は「今の段階では何とも申しようがない」,「(政府の)教育再生会議で対応策を議論している」と述べるだけです。 首相も政府も,いじめ克服の方向性さえ示せないもとで,教育の根本法である基本法を改悪するなどということは,絶対に許せるものではありません。高校の未履修問題も,背景に過度の受験競争が横たわっており,解決すべき教育の問題が山積しています。 徹底審議が必要であり,教育基本法改悪案は廃案にすべきです。
2006年11月01日
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