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安倍晋三首相が叫ぶ「美しい国」づくりとは何か。マスメディアからは「戦争への再びの道を警戒するのは思い過ごしでしょうか」(「東京」4月22日付社説)と懸念する声があがっています。安倍自公政権の路線を「軍事・強権国家」づくりで。 その実態は,同政権が今国会で成立を狙う法案からも明らかです。 改憲手続き法案は九条改憲の条件づくりとなるものです。安倍首相自身,九条改憲を掲げ,法案成立を前提に「憲法改正を政治スケジュールに乗せていく」と明言しました。 九条の明文改憲にこだわるのは,海外でアメリカと一緒に武力行使(=集団的自衛権の行使)に公然と踏み出せるようにするためです。 安倍首相は訪米の“手土産”として集団的自衛権行使容認に向けた有識者懇談会を発足,5月18日に初会合を開こうとしています。懇談会は研究対象にイラク型の戦争を想定してのアメリカ軍支援も念頭においています。 九条の明文改憲まで待たず,すぐにでも海外でのアメリカ軍支援活動に踏み出せるようにするのが狙いです。 憲法九条を変え「海外で戦争をする国」づくりの流れの中に,在日米軍再編促進法案とイラク特措法延長案があります。 在日米軍再編はブッシュ米政権の先制攻撃戦略に基づく地球規模の米軍再編の一環です。その促進法案は,沖縄の米海兵隊のグアム移転を口実に,アメリカ領での米軍基地建設費を日本側が負担し,在日米軍再編への協力の度合いに応じて関係自治体に「再編交付金」を交付するものです。 イラク特措法延長案は,期限が切れる7月以降も航空自衛隊が米軍支援を続けられるようにします。 軍事国家への暴走と同時に,安倍政権が国民の自由と人権を踏みにじる法案を強行しようとしているのは重大です。 教育三法案(学校教育法,地方教育行政法,教員免許法各改定案)は,改悪教育基本法による教育統制を具体化したものです。義務教育の目的に「国と郷土を愛する態度」など多くの徳目を盛り込み,学校・教員に事細かな指示を行えるようにしています。さらに教育委員会に対する文部科学省の権限を強化。憲法の保障する思想・良心の自由,教育の自主性・自律性をふみにじる内容です。 こうした国の権限強化の流れは,警察による調査権限を強化する少年法改悪案にも現われています。厳罰化と警察的・権力的対応を優先すれば,冤罪など子どもの人権を侵害する重大な危険があります。 テレビやラジオなど国民誰もが接することのできる放送は,政府や権力の規制を受けず,言論・表現の自由が確保されなければなりません。ところが,今国会に安倍政権は放送局への公権力の介入を一段と強める放送法改定案を提出しました。 また,話し合っただけで犯罪となる「共謀罪」を創設する組織犯罪処罰法改悪案(共謀罪法案)も衆院で継続審議になっています。 軍事国家に呼応した教育,社会こそ安倍首相,自民党・公明党連立与党のめざす「美しい国」です。みなさんも私の「思い過ごし」だと思いますか。
2007年04月30日
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安倍晋三首相がブッシュ大統領と首脳会談をおこないました。「従軍慰安婦」問題で「狭義の強制はなかった」という首相発言が大きな反発を買い,議会やメディアが批判を強めるなかでの会談でした。 安倍首相は曖昧な「謝罪」で批判をかわしながら,日米軍事同盟を「かけがえのない日米同盟」といい「ゆるぎない同盟として強化する」と公約しました。首脳会談を通じて明らかになったのは,日米軍事同盟強化の危険な方向と安倍首相の異常なアメリカ追随姿勢です。 「慰安婦」問題は議題にならないといわれていましたが,実際には会談の大きな焦点となりました。安倍首相が3月以来示している「謝罪」をブッシュ大統領が,「慰安婦」問題で軍の強制があったことを認めた河野談話(1993年)と「同様」率直なものだと評価する形で,逸脱するなとクギを刺したことは重要です。 安倍首相は共同記者会見で,「20世紀は世界のどこでも人権を侵害してきた」と述べて「慰安婦」問題を人権一般の問題にすりかえる発言をしました。これでは世界の人々との溝を深めるだけです。 安倍首相はブッシュ大統領に「戦後レジーム(体制)の脱却をめざす」と述べました。侵略戦争の反省のうえに戦争をしないという戦後の平和の仕組みから脱却するというのは,戦争をする仕組みをつくるということです。 憲法の平和原則をないがしろにする安倍首相の態度はとうてい許すことはできません。「安全保障の法的基盤をつくり変えるための有識者会議を設置した」ことをブッシュ大統領に報告したのは重大です。これは,戦後日本の平和の基盤である憲法九条の改悪をめざしつつ,まずは憲法解釈を変え,政府が憲法違反としてきた集団的自衛権の行使を可能にすることを公式に対米約束したことを意味します。 有識者会議が検討するのは,アメリカを標的にした弾道ミサイルを自衛隊が撃ち落とす,戦闘中の米軍艦船を自衛隊が防衛する,イラクなど海外の戦場で自衛隊が米軍部隊を守る,などです。 日本への攻撃がないのに,自衛隊が血を流してアメリカを守るというのは,「自衛」どころか「先制攻撃」に他なりません。日本を戦争への道にひきずりこむ亡国の考えです。憲法九条と両立しません。有識者会議の「可能」の結論を見越して,公約するなど言語道断です。 イラク問題でも安倍首相の態度は卑屈で異常です。イラク戦争が誤った侵略戦争であることがあきらかとなり,アメリカ議会が来年3月末までに米軍の撤退を政府に義務付けた補正予算案を可決しているのに,安倍首相は,イラク戦争を「理解・支援」するといい,「日本は常にアメリカと共にある」とまでいっています。 アメリカいいなりにイラクとの戦争に参加し,ミサイル防衛,米軍再編を進めるのでは,戦争の危険を広げるだけです。 日本は,侵略戦争を反省し二度と戦争をしないことを戦後復興の原点にしました。この憲法九条の先駆性は,イラク戦争反対の流れや北朝鮮問題を外交的・政治的に解決するといった現実政治と共鳴しています。 日米首脳会談が謳いあげた日米同盟は,「慰安婦」問題で批判される安倍首相やイラク問題でゆきづまるブッシュ大統領にとっては「かけがえのない」ものでも,国民にとっては重大な危険をもたらすものでしかありません。
2007年04月29日
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衆議院教育再生特別委員会で審議中の教育三法案は,昨年12月に自民党,公明党両党が強行成立させた改悪教育基本法の具体化をはかるためのものです。 教育とは,子どもとの信頼関係を基礎とした文化的営みです。教育への国家統制の具体化は,教育の条理に反するものであり,国民の思想・良心の自由を保障し,教育の自主性を保障した日本国憲法の原則と相いれません。 昨年の教育基本法の論戦では,野党などの追及に,政府も,「憲法上,教育内容への国家の関与はできるだけ抑制的に」と認めています。 教育三法案は,「学校教育法の改正」で,義務教育の目標に「国と郷土を愛する態度」などを加え,子どもたちに特定の価値観を押し付ける。「教員免許法・教育公務員特例法の改正」で,教員免許状に10年の有効期限をつける。「地方教育行政法の改正」で国の地方への権限を強め,私学の自主性を侵害する。 こうした具体化が,「国の権限は強まらない」どころか,国家統制につながることは明らかです。 4月26日の特別委員会では参考人質疑がおこなわれ,4人の専門家がおもに教員免許更新制について意見を述べました。免許更新制は,10年の有効期間を定め,30時間の講習終了を免許更新の条件としています。 野党推薦の参考人が述べたように教員の身分は不安定になり,免許失効の不安にさらされ,自らを多忙へと追い込んでいくことになります。 国の主導による免許更新講習や研修は教員に必要な資質・能力の画一化につながる懸念が出されています。与党推薦の参考人も「講習が国主導で画一的ということになると,自主性,自律性がおかしくなる」と述べました。自主性,自律性は教師の専門職としての命です。教師の専門性には「自主性をつつみこんでいる」(与党推薦の参考人)といいます。 研修の量は増えても,自主的な研修,学び合いの機会が減少すれば専門職としての教師の質の低下につながりかねません。「教師への信頼は具体的な教育実践と地域や保護者との交流で獲得されるべきもの」であり,免許更新で信頼は得られないという,参考人の意見に耳を傾ける必要があります。 いまでも教員は授業の準備に十分な時間がとれず,子どもたちと向き合う時間がとれないほどに多忙だと,政府も認めざるを得ません。免許更新制の導入で,教師から子どもたちとの交流の時間をさらに奪うことになるなら,国家が子どもの学ぶ権利をふみつぶすことになります。 学校現場がかかえる学力やいじめの問題,教師の多忙化を解決する有効な方法はあります。30人以下学級の実施をはじめ,国際的にみても遅れている教育条件を抜本的に整備することです。 政府がやるべきは,教育現場から批判があがっている改悪教育基本法の具体化をはかることではなく,OECD(経済協力開発機構)参加国最下位の教育予算を抜本的に引き上げることです。 改悪教育基本法は成立した直後の昨年12月22日に公布・施行されましたが,実効性は教育三法に委ねられています。教育三法案を廃案にして,改悪教育基本法の具体化を阻止する必要があります。 子どもの未来のために,教育の自由と自主性を保障した憲法に依拠した闘いを広げるときです。
2007年04月28日
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日本銀行のホームページに,福井俊彦日銀総裁が「イエコノミー・シンポジウム」(日本経済新聞社主催,2007年2月25日)で行った基調講演が掲載されています(注)。「イエコノミー」とは,「イエ(家)」と「エコノミー(経済)」を結合した複合語で,「家計が大きな影響を直接もつようになった経済」という意味のようです。 福井総裁は,このシンポジウムで,「『家計とお金』という主題に関連して,私が日頃から考えていること」を詳細に語っています。 日銀総裁が「家計とお金」というテーマで講演すること自体は悪いことではないでしょう。しかし,福井総裁の「家計とお金」論を読んで,様々な疑問が沸いてきました。 福井総裁は,次のように述べています。 日本の家計部門の金融資産は,約千五百兆円という膨大な額だが,その内訳は,約五割が現金・預金で,株式や投資信託の比率は約15%しかない。米国ではこの比率が逆になっており,「日本の家計金融資産には,リスクマネーとして活性化されうる潜在的な力が,まだかなり眠っている」。日本でも,米国のように「家計にも経営感覚」が必要だ。とりわけ,日本の家計は,もっと貯蓄と投資の「リターンとリスクを比べる感覚」が必要だ。 福井総裁の言いたいことは,いわゆる「ハイリスク・ハイリターン」(高リスク・高報酬)の「経営感覚」を持って,家計のマネーをもっと活性化せよということのようです。しかし,いまの日本で,こうした「ハイリスク・ハイリターンの経営感覚」で,「貯蓄から投資へ」と選択できる家計が,一体どのくらいあるでしょうか。 確かに,かなりの金融資産のある家計ならば,福井総裁が期待するような「経営感覚」を持てるかもしれません。 野村総合研究所の推計によると,1億円以上の純金融資産(負債を差し引く)を持つ富裕層は865,000世帯(全世帯の2%弱),そのうち5億円以上が52,000世帯(同0.1%強)といいます。 こうした巨額な金融資産家ならば,リスクを恐れずに株や債券に分散投資して,株価の上昇や配当の増大でハイリターンを得て,証券優遇税制の恩恵も受けることができるでしょう。しかし,大多数の庶民の家計は,株に投資したくても,元手になる余裕資金がないというのが実態ではないでしょうか。 金融広報中央委員会の調査によると,貯蓄ゼロの世帯は,40年ぶりに20%を超えて24%(2005年)にものぼります。 とはいえ,福井総裁が「家計にも経営感覚を」と強調する趣旨は,一握りの金融資産家だけでなく,コツコツと生活費をやりくりして数百万円の定期預金をしている家計,老後の生活費にと退職金を貯蓄している家計などをも念頭においてのことだと思われます。 現実に,こうした庶民の家計でも,預貯金の利率があまりにも低いので,やむをえず株式投資などに関心を持つ人が増えています。政府の「貯蓄から投資へ」のキャンペーンも,この流れに拍車をかけています。 しかし,一口に「ハイリスク・ハイリターン」といっても,リスクとリターンの関係は,投資する資金の大小によって,天と地ほどの格差があります。大口投資になるほど「ローリスク・ハイリターン」(低リスク・高報酬)になり,小口投資になるほど「ハイリスク・ローリターン」(高リスク・低報酬)になる仕組みになっているからです。 大口は,金融情報の入手,投資の専門的テクニックなど,小口に比べて格段に有利な条件を持っています。たとえば,昨年6月,「村上ファンド」の証券取引法違反の容疑に関連して,1,000万円の出資で運用益1,473万円という福井総裁の「投資」が露見したことがありました。 我々庶民は,短期間にこんなに利益を出せる「投資ファンド」の仕組みに驚き,投資格差のからくりに改めて疑問を感じたものでした。 これに対し,小口の場合は,確たる情報もないまま,株価の投機的な変動に翻弄されて,下手をするとリターンどころか,元本さえ失うリスクにさらされます。 福井総裁の「家計とお金」論への根本的疑問は,こうした金融格差の実態,投資格差の現実については全く語らずに,ただ一般的に,家計のマネーを活性化せよ,「経営感覚」を持て,と国民に説いていることです。 「家計とお金」の実態は,一方では,富裕な金融資産家が「富が富を生む」という仕組みで資産を増やしているのに,他方では,子どもの教育費や老後の備えにと,生活費を削って貯金をしている家計では,異常な低金利に泣かされています。 大企業や大銀行が史上最高の利益をあげているのに,それを資金面から支えている預貯金の利率は, 1年定期(300万円)で0.35%という“すずめの涙”以下の低金利です。日銀の試算でも,低金利による家計の利子所得減少は331兆円(1991年-2005年の累計)にも達します。 こうした預貯金の超低金利に庶民がどれだけ怒っているか。この声に,日銀総裁はもっと真摯に耳を傾けるべきではないのか。ところが,福井総裁は,「(リスクを嫌って)元本保証を求めるならば低い利回りで我慢しなければなりません」と述べて,低金利は「経営感覚」のない家計には当然の報い,自己責任だから我慢せよ,と言わんばかりです。 日銀総裁のこうした物言いを聞くと,政府や日銀の「貯蓄から投資へ」というキャンペーンは,預貯金のリターン(利子)があまりにも低いことに対する国民の不満をかわす狙いも隠されているのではないか,などと,ますます疑念が膨らみます。 (注)福井講演「家計の生活経営が切り拓く日本の新時代」の要旨は, http://www.boj.or.jp/type/press/koen07/index.htm
2007年04月27日
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出席が決まったのは3日前の夜,資料を手にすることができたのは当日の朝―参院憲法調査特別委員会が4月24日に行った地方公聴会で,公述人からこんな批判が相次ぎました。 仙台市の会場では,福島県立医科大学の藤野美都子教授(憲法)が冒頭の日程を紹介し,「今回のような公聴会の開催は,法案を通過させるための形式的な手続きと指摘されても仕方がない」と批判。 特別委員会の委員も,与党推薦の渡辺泰宏氏(東北経済連合会の事務局部長)の出席を聞いたのは当日の朝。渡辺氏自身も「慌しかった」と感想を述べるほどでした。弁護士の佐々木健次氏は「結論先にありきではないか」と批判しました。 公述人からは憲法の役割を高く評価する発言も相次ぎました。名古屋市の会場では,日弁連の憲法委員会事務局次長を務める笠松健一氏が「人権救済活動のなかで憲法が良くないから人権救済ができないと思ったことは一度もない」と強調。 仙台会場の佐々木氏も,「日本国憲法を変える前に,憲法の高まいな人権思想を,実社会で現実化するために立法・行政等で一層の努力をする必要がある」と指摘しました。 藤野氏は「これまで手続き法案がなかったからといって,国民になんらかの不利益が生じたのか」と批判。5月3日までに手続き法案を成立させようとする安倍晋三首相の発言について「憲法九九条により,憲法尊重擁護義務が課されている人の言動としては,あまりにも思慮がなさすぎる」と批判しました。 どこの公聴会でも批判ばかりがでる改憲手続き法案。その内容も,やり方も,問題が多いといわざるを得ません。「結論先ありき」では国民の納得など得られるはずもありません。 にもかかわらず,安部内閣,自民党・公明党連立与党が5月3日までの成立を目指すことは,如何に国民を軽視していることを示しています。 国民本位の国づくりを目指すような憲法改正ならいざ知らず,国家の権力がより大きくなるように憲法を変えるのだから,質(たち)が悪い。国民がその法案の問題に気づく前に成立させてしまおうという魂胆も,姿勢もこれまでの自民党政権でも見られない程,質が悪い。 国民はいまの安部内閣,自民党・公明党連立内閣の無法をこれ以上許してはいけません。
2007年04月26日
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イラク派兵の航空自衛隊の活動を2年延長するための特措法改悪案が4月24日,衆院で審議入りしました。米軍の武力行使と一体化した活動の延長は,憲法違反をさらにごり押しするものであると同時に,「内戦状態」にあえぐイラク国民をさらに窮地に追い込むものです。 野党議員が,2月21日の衆院イラク特別委で,航空自衛隊の輸送活動の75%が,米軍を中心とした多国籍軍支援であると正したのに対し,防衛省側は「主として多国籍軍への支援」とこれを認めました。 安倍晋三首相や久間章生防衛相が盛んに,イラクの航空自衛隊の活動を「人道復興支援」だと強弁してきましたが,この口実は完全に成り立たなくなっています。 2004年3月に始まった空自の輸送活動は,当初はイラク南部に限定していましたが,昨年6月の陸自のサマワ撤退と同時に,首都バグダッドやさらに北方のエルビルまで拡大しました。 当時,米中央空軍のスノー司令官が,空輸支援によって,「確実に戦闘作戦が可能になる」と語ったように,空自の活動が,米軍の軍事作戦に組み込まれていることは紛れもない事実です。 その米軍はいま何を行っているか。 同軍は2月,約20,000人を増派してバグダッドでの武装勢力制圧作戦を開始し,爆撃や徹底した家宅捜索などをおこない,大量の「テロ容疑者」を拘束しています。 しかし,これは治安改善をもたらさず,テロなどによる3月の犠牲者は,逆に前月比15%増に。4月18日には爆弾テロで180人以上が死亡するなど,4月に入っても,1日当たり約100人が犠牲になっています。4月12日にはイラク国民議会(国会)の建物まで自爆テロの標的となり,議員2人が死亡する深刻さです。 米軍はさらに,バグダッドのイスラム教スンニ派住民地域を囲うように「壁」を建設し,シーア派住民から分離しようとしていますが,これは,戦争と占領が作り出した「内戦状態」の火に油を注ぐだけです。 米軍の軍事作戦は常に,住民の怒りと,さらなる治安悪化を招いてきました。 久間防衛相は,派兵合理化のため,「戦争は終わった」などと述べていますが,4月23日に自動車爆弾攻撃で9人が死亡するなど,米兵死者は今月だけで85人に上っています。これを戦争といわずに,いったい何というのでしょうか。 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば,イラクでは現在,米軍の軍事攻撃や治安悪化を主な原因に,国内で約190万人,隣国のヨルダンやシリアなど国外で約200万人が避難民となっています。 日本の人口に当てはめれば約2,000万人が,住んでいた家を追われるという,想像を絶する状況です。 さらに,世界保健機関(WHO)によれば,いまだに国民の70%が清潔な水を確保できない状況です。 多くの子どもが栄養失調に苦しみ,医療体制の崩壊から,本来なら避けられる病気で命を落としているのです。 UNHCR は4月17日,18日の両日,ジュネーブでイラク難民支援のための国際会議を開催しました。日本政府に求められるのは,戦争と占領で数十万人の命を奪われたうえ,いまだに塗炭の苦しみにもがくイラク国民の生活支援であり,国連の枠組みでの真の人道復興支援です。これ以上の軍事支援は,イラクを壊滅に導くものであり,きっぱりやめるしかありません。 イラクでは,戦争に参加した英軍も部分撤退を開始し,アメリカ国内でさえ,来年に期限を区切ったイラク撤退法を上下両院で可決しています。 それなのになぜ,日本政府は,「大量破壊兵器の存在」という完全なウソの理由で強行された戦争を擁護し,自衛隊派兵に固執するのか。 そこに,安倍首相の「日米同盟強化」絶対視があることは,当初,派兵延長期間を1年としていながら,2月にチェイニー米副大統領が来日した途端,2年に延長幅を拡大したことが雄弁に物語っています。 著書『この国を守る決意』で「軍事同盟は血の同盟」という安倍首相は,かつてイラク派兵についてこう語りました。 「サマワの地にいるかつてのオランダ軍,イギリス軍が万が,テロリストに襲われたときに,助けを求められても,我々は救援にいくことができない」,「日米同盟をより一層実効性を高め,より関係を緊密にし,さらに効力を高めていくためには,やはり日本がしっかりと集団的自衛権を行使できるようになるということが大変大切だと思う」(2005年10月のシンポジウム) 九条改憲により,「アメリカと海外で戦争をおこなう国」づくりを狙う安倍首相が,イラクをその“モデル”に位置づけていることは明白です。自衛隊のイラク派兵延長を許さない闘いは,九条改憲阻止と一体です。 イラクに派兵している航空自衛隊の空輸活動のうち,国連職員の輸送が減少し,90%近くが米兵輸送になっていることが4月24日,明らかになりました。 防衛省によると,今年四半期(1月-3月)のイラク北部アルビルへの国連職員の空輸回数は7回,のべ116人となっています。これまでの国連職員の空輸は「月に4回-5回」(防衛省)でしたが,四半期の平均値は月2回程度にとどまっています。 また,防衛省は野党議員の追及に対して,「空自の空輸活動の70%-80%は多国籍軍(アメリカ兵)の空輸」だと認めていましたが,四半期については輸送総数50回に対して国連職員輸送が7回のため,米兵輸送が90%近くになっています。 政府は,空自のイラク派兵継続を正当化するため国連支援を強調していますが,実態はイラクの最激戦地バグダッド―クウェート間の米兵輸送であることを示すものです。 政府の答弁にも限界があるにもかかわらず,アメリカ言いなりの安部政権はあれこれと理由を付けています。自衛隊員が死亡するという事態はいまだ起きていませんが,治安が悪化するイラクへの自衛隊派兵は1日も早く撤退すべきだと考えます。
2007年04月25日
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民主党が,参院憲法調査特別委員会での改憲手続き法案審議で,最低投票率の問題を中心に衆院と対応を変えるなど,矛盾を隠せないでいます。 民主党は衆院段階では与党とギリギリまで法案の共同修正,可決を目指し,最低投票率を設けない点でも,与党と同じ立場でした。 民主党の枝野幸男憲法調査会長は,4月12日の衆院憲法調査特別委員会で,最低投票率について,「わが国の憲法が最低投票率を想定しているとすれば,やはり憲法典に書いていたであろうと読むのが正しい」とし,憲法に規定のない最低投票率を法案に盛り込むことは『憲法違反』と主張。 ボイコット運動が生じる,国民の関心の低いテーマの改正が難しくなると,自民党・公明党連立与党と全く同じ理屈を挙げました。 ところが,参院では,同民主党の前川清議員が「ます検討すべきこととして,衆議院で民主党が提出した案には盛り込まれていないのですけれども,最低投票率の問題があろう」(4月18日)としたうえで,「(憲法に)規定を置いていないことをもって最低投票率を排除しているという結論を導くことはできない」と強調しました。 さらに,同民主党の松岡徹議員は4月19日,「しっかりと国民すべてが守るべき大事な憲法としての認識を高めるためにも,やはり最低投票率を設けることがぜひとも必要だ」と断言しました。 これに対して,自民党の法案提出者,船田元衆院議員は,憲法九六条に書いていない最低投票率を設けるためには改憲が必要だとし,「衆院段階では民主党の理事のみなさんとの話においてもほぼ認識は一致していた」と述べました。 民主党は参院で「対案」を提出するとし,最低投票率を盛り込むことも検討していますが,衆院との調整はいまだについていません。 手続き法案の成立時期をめぐっても,民主党は矛盾に直面しています。民主党の枝野氏が,昨年12月の衆院特別委員会で,「来年の憲法記念日までに成立を期待する」と述べていたからです。 参院では水岡俊一議員が「(憲法改正の)発議をするという段階に至っていない今のこの時に急いでやらなきゃいけないという理由はない」(4月19日)と指摘。簗瀬進議員も「5月3日までに国民投票法案を作るべきと決めつけてしまうことは,参議院での議論の幅や深みをある意味で限定してしまうことになるわけで,おかしい」(4月18日)と追及しています。 しかし,公明党の赤松正雄衆院議員からは「(民主党憲法調査会長の)枝野会長が5月3日にもし実現できればいいなという意味合いの発言されたのは,発言を可能にするような自公民の議論の水面下の流れがそれなりにできていた」と切り返される始末。 民主党は,参院でも審議日程では与党提案を基本的に受け入れるなど,党内からも『腰砕け』との声が出ています。 しかし,少なくとも審議の場では衆院と違う対応を見せていることは,梁瀬氏自身が「国民はこの最低投票率について疑問を集中させている」と述べているように,衆院での強行への国民の怒りや,八割が最低投票率を必要としている世論調査結果を反映したものと言えます。 方針が一貫しておらず,ふらふら民主党のだらしなさは言うまでもないので,ここではあえて指摘するまでもありません。しかし注目すべきは世論の声が少しずつではありますが,国会を動かしている事実です。 それでも,タカ派安部内閣は何としてでも,憲法改正を実現しようとするでしょう。国民の声が確実に国会に届けるためには,この憲法問題に関していえば,自民党・公明党そして民主党以外の議員を国会に選出させることが一番の方法です。 残念ながら,一斉地方選挙では国民の意識がまだまだ低いということもあって,この悪い流を食い止めるまでにいたっていないのが事実です。夏の参議院選挙に期待したいと思います。
2007年04月24日
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文部科学省は明日4月24日,小学六年と中学三年のすべての子どもを対象に,全国一斉に学力テスト(全国学力・学習状況調査)を実施する予定です。 全国学力テストは,昨年12月に自民党・公明党両党が強行した改悪教育基本法に基づいて実施されるものです。学校や子どもたちの競争を一層激しくして,「勝ち組」「負け組」にふるいわける教育を地方に押し付けようとしています。それは,2004年11月4日の経済財政諮問会議で当時の中山文部科学相が「競争意識の涵養」をあげて全国学力テストの実施を掲げたことでも明らかです。 野党議員が衆院本会議(4月17日)や教育再生特別委員会(4月20日)での質問でも取り上げたように,学校と子どもの「序列化」という全国学力テストの狙いは,教育の本来のあり方と矛盾します。 全国の市町村教育委員会のなかで唯一全国学力テストへの不参加を表明している愛知県犬山市教育委員会は,「教育に競争原理を持ち込めば,子どもや教師の社会に格差が生まれ,豊かな人間関係を育む土壌をなくしてしまいます」と保護者用チラシで説明しています。 少人数による学び合いの授業を積極的にすすめ,すべての子どもの人格形成と学力保障に全力を注いできた10年に及ぶ成果に立脚して,「競争原理と犬山の教育理念は相いれない」と,全国学力テストへの不参加を決めました。 犬山市の市長は,全国学力テストに賛成の立場ですが,参加するかどうかを決めるのは市町村の教育委員会の独自の権限です。市長も「学力テストや教育のあり方について,これほど真剣に議論した教育委員会は恐らく他にはないだろうと,素直に認めたいと思います」と広報(4月15日号)で述べています。 政府は,「学力の向上」をめざして全国学力テストを実施するとしています。しかし,「序列化」や過度の競争で学力は向上するどころか,子どもたちが傷つき,学ぶ喜びが奪われています。 「競争は教育の世界で否定すべきだ」とする意見が全国学力テストに賛成する専門家からも出されています。「一部官庁は,結果を公表し,学校を競争状況に放り込んで活性化を図る民間企業的政策を求めるが,教育の世界の中では否定すべきこと。教育は製品とは違い,公共性を持つ」(「東京」4月17日付)と指摘しています。 全国学力テストでは,国語と算数・数学のテストとともに,学校と子どもに対して,家庭・学習状況についての多数の質問が用意されています。全国学力テストの回収,採点,集計,発送などの業務は,受験産業に丸投げされています。 子どもの個人情報や学校情報が受験産業に握られることに対して,保護者や市町村教育委員会のなかに不安が広がっています。 安倍晋三首相は国会答弁で,「個々の市町村名や学校名を明らかにした結果の公表は行わない。学校間の序列化や過度の競争を煽らないよう配慮する」と述べました。しかし,これまで自らの著書では結果の公表を主張してきました。 教育を,子どもたちを政治の道具としか考えていない安部首相に教育を語る資格はありません。子どもたちの心情を考えたら,今回の記名式の全国テストを実施することはできるはずがありません。 地域間の競争,学校間の競争,子どもたちの間の競争させることが,教育再生だと真面目に考えているのでしょうか。それは単に口実で,政治の道具として利用しようとしていることに憤りを感じます。
2007年04月23日
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九条改憲と地続きの改憲手続き法案の衆院強行に続いて,参院でも与党の横暴な運営がおこなわれ,九条改憲を前面に掲げた安倍政権と,自民党,公明党の連立与党による「軍事・強権国家」づくりに向けた暴走がさらに加速しています。 連立与党は,少年院送致の年齢下限を引き下げ,厳罰主義を強化する少年法改悪案まで4月19日に衆院本会議で強行可決しました。4月20日には,改悪教育基本法による教育統制を具体化する関連三法案が,衆院特別委員会で審議入りしました。 衆院で強行された在日米軍再編促進法案の参院審議も4月25日に始まります。さらに,イラクへの自衛隊派兵を2年延長する特措法改悪案の衆院審議を,安倍首相の訪米(4月26日)前の4月24日にも開始するとしており,「安倍カラー」押し出しを狙う悪法の審議が次々と進む異常事態です。 「憲法の付属法である法案の審議を,委員が出席できないようなやり方ですすめるのは異常だ。会議録を精査する間もなく連日の審議を迫られる,こんな審議であってはならない」 改憲手続き法案を審議する参院憲法調査特別委員会で4月19日,質問に立った野党議員が,関谷勝嗣委員長に対し厳しく抗議しました。 4月17日に始まった同特別委で,自民党・公明党連立与党は,改憲手続き法案を何が何でも成立させるため,連日審議をごり押ししています。 各常任委員会開催と重なった4月19日午前の特別委審議には,35人の委員のうち,出席者は最多時でも26人。その日程や質問の割り振りも,前日夜の理事懇談会で決まる異例ぶり。委員長が審議入りに際し,「公正を旨として審議が十分尽くされるよう努力したい」と述べたことと正反対の展開です。 審議の中身でも,連立与党の法案提出者は,野党議員の追及により,「憲法に明記されていない」という最低投票率を設けない根拠が破たんしたにもかかわらず,あくまで最低投票率規定を拒否。九条改憲を通りやすくする手続き法案の本質がいよいよ鮮明になっています。 自衛隊の派兵が続くイラクでは,アメリカ軍増派による首都制圧作戦が2月に開始されたにもかかわらず,4月18日に爆弾テロで180人以上が死亡するなど,治安は悪化の一途をたどっています。 アメリカ軍支援の自衛隊派兵延長は,窮地に立たされているブッシュ米大統領への助太刀であり,そこには九条改憲の狙いが透けて見えます。 安倍首相は就任時,改憲とともに,「再チャレンジ」を売り物にしましたが,こちらは早くも風前の灯。「政治とカネ」の問題でも,連立与党による政治資金規正法改正議論は尻すぼみです。ここにも,国民の最大関心事はほったらかし,ひたすら改憲に走る安倍政権の危険な姿があります。 この国民無視を可能にしている要因のひとつが,自民党と対決できない民主党の役割です。 民主党の枝野幸男憲法調査会長は,改憲手続き法案が可決された4月13日の衆院本会議で,「首相が衆参両院の2/3以上の賛成で成立させることを断念するなら,憲法改正を真摯に考えていない究極の護憲派だ」などと述べ,はからずも,自民党以上に改憲に熱心な立場を露呈しました。重要法案が衆院を次々通過する状況に,「民主党が国会ですっかり存在感を失っている」(「朝日」4月19日付)と指摘されています。 民主党を巻き込みつつ進む「軍事・強権国家」づくり。しかし,この暴走は,平和と民主主義を願う国民との矛盾,アジアをはじめ国際社会との矛盾を広げざるを得ません。 国民は今の自民党・公明党連立与党の国会運営,そして民主党同様,憲法九条改悪に対して,きちんと意思表示をすることが必要です。このままの流れでは,国民の意思に反して戦争への道を進むことになります。 その時になって,“そんなつもりでは…”では済まされません。国民自身が選挙で自民党,公明党,民主党を支持している以上,憲法は改悪されてしまうのは時間の問題です。
2007年04月22日
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長崎市の伊藤一長市長が暴力団幹部の凶弾に倒れて間もない4月20日,住宅街で暴力団員による銃撃,たてこもり事件が発生しました。 政治テロから暴力団の抗争事件まで,銃器犯罪は毎年のように多発していますが,有効な対策は打てていません。 警察庁発表の資料をもとに集計すると1996年から2005年までの10年間で発生した発砲件数は1,418件にものぼります。 そのうち暴力団関係が1,121件と大半を占めています。死傷者も523人(死者234人)でています。 日本は,銃器の所持が法律で厳しく規制されているにもかかわらず,多くの「非合法銃器」が存在していることが発砲事件の多さからも裏付けられます。 国内で約50,000丁の違法な銃が出回っているとの推計もあります。 ところが警察による拳銃の押収件数は,減少傾向にあります。1996年に1,549丁だった押収数が2005年には489丁まで減りました。 警察庁は,その原因について「暴力団等の犯罪組織が隠匿や密輸・密売の方法をますます潜在化・巧妙化させている」(『警察白書』2006年版)と指摘。「武器庫」として倉庫や会社事務所を使用するなど,暴力団と一見,無関係な場所に銃を隠す手口が増えています。 銃器による凶悪事件の続発は,政府・警察の対策の遅れを示すものです。一般市民を巻き込む危険性は強まるばかりで,暴力団と銃器の取り締まりにいっそう力を入れるべきです。 暴力団に詳しいジャーナリストは「警察の違法銃器対策は,現状に追いついていない。違法な監視,妨害をする公安警察が偏重される一方で,暴力団対策など,本来の任務が重視されていない」と指摘します。 安心・安全を謳う政府と裏腹に,政府自身も危険な道へと突き進んでいる現状では,国民が本当に安心・安全に過ごすことは難しいかもしれません。
2007年04月21日
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自民党・公明党連立与党は,4月26日からの安倍晋三首相の訪米を前に,九条改憲の条件づくりとなる改憲手続き法案の早期成立を狙って参院憲法調査特別委員会で連日審議を強行しています。 衆院で週1回の審議だったのと比べても異常なスピード審議で,このままのペースでは来週半ばにも与党が参院での「目標審議時間」としてきた40時間を突破するため,採決強行の危険が高まっています。 憲法に直結する重要法案だけに,国民に審議内容が伝わり,議事録も精査して,十分かつ慎重な審議をつくすために,一定の間隔をおいて質疑を開催するのが当然です。最低投票率を求める声が80%を占めた世論調査に示されるように,まだ論点は尽くされていません。 ところが,参議院では,4月16日の本会議で法案提出者の保岡興治衆院議員が参院の役割を否定する暴言をおこなって議事が混乱したにもかかわらず,連立与党側は翌日から「とにかく与党だけでも質疑させろ」と質疑を強行。その後も,「1日1日やっていくだけ」として,翌日の審議日程だけを協議する事態が続いています。 与党理事は,法案の衆院通過前から「目標審議時間は40時間」と明言。審議や採決日程の見通しなどの質問にも口を閉ざしたまま,参考人質疑や公聴会の開催にも一切触れません。 こうした与党の姿勢は,慎重審議を求める地方議会や,「今国会での成立」を望まない圧倒的多数の国民世論に逆行しています。 自民党・公明党連立与党内には,「連休を過ぎたら参院では浮足立って審議どころではない」(衆院の自民党関係者),「早く選挙活動に戻らないと大変だ」(参院の与党委員)などの声が出るなどの党利党略も見え隠れします。 自民党・公明党連立与党の横暴に対して,民主党は審議日程を受け入れ,同党委員からも「理解できない腰砕けだ」との声が出ています。社民党や日本共産党などは「国民の総意をくみつくし,審議をつくすことが必要だ」と主張し,定例日での徹底審議,全都道府県での地方公聴会の開催,最低投票率での各国調査などを求めています。 国民の意見など耳に入らない,自民党・公明党連立与党に対して,このような暴挙を思いとどまらせるには,4月22日投票の一斉地方選挙で,国民が自民党・公明党連立与党に対して,意思表示としての『批判票』を自民党・公明党連立与党や民主党以外の政党・候補者に入れることが必要です。 国の根幹にかかわる憲法にかかわる法案をたった40時間の審議で決めてしまうことは決して許されません。国民の良識ある『批判票』に期待しております。
2007年04月20日
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一斉地方選挙では,各地で自民党・公明党・民主党などの「オール与党」が「第二の夕張にしないために,行財政改革を」などと,さかんに宣伝しています。 これは,自治体の財政難への不安につけ込んで,暮らし・福祉を充実して欲しいという住民の願いを抑え込み,「オール与党」で進めてきた暮らし・福祉破壊を合理化することが狙いです。 夕張市財政が破たんした原因は,炭鉱閉山とその後処理に多額の市財政を投入したことにあります。それに追い打ちをかけたのが,自公政権による国からの交付金などの大幅削減でした。石炭産業打ち切りの国策が招いた結果であり,福祉を充実して財政破たんしたわけではありません。 財政難で大変だというなら,なぜそうなっているのか,誰が,どんな無駄づかいをしてきたのかをよくみることが大切です。 三井三池炭鉱の閉山から10年。三井の城下町,福岡県大牟田市の場合はどうでしょうか。ここでも,自民党などの「オール与党」は,「第二の夕張にするな」などと,「行財政改革」の大合唱です。 しかし,大牟田市の財政を圧迫してきたのは,「オール与党」が支えてきた三井いいなりの市政運営です。市は,これまでに三井の土地を200億円の税金を使って買い上げ,その土地に無駄なテーマパーク施設をつくり,その失敗の穴埋めに毎年3億円もの税金投入を続けています。 その一方で,ゴミの有料化や下水道料金値上げ,お年寄りへの宅配給食を廃止しました。 「オール与党」にくみせず,税金の無駄づかいをチェックしてきた大牟田市の日本共産党市議団は,「市内4つ目の高速道インターチェンジ建設をやめて,特養ホーム建設や子育て支援を」と,財政再建と福祉を両立させる道を訴えています。 青森県黒石市では,テレビで「夕張予備軍」などと報じられました。 黒石市の日本共産党市議団は,不要不急のハコ物施設の開発事業こそ財政難の原因だと告発。「お金がなくてもやれることがある」として,国民健康保険証の取り上げをやめる,子ども医療費の窓口負担をなくす,正規雇用を増やす取り組みなどを訴えています。 無駄な大型開発を見直せば,財源を生み出すことができます。だからこそ,今回の一斉地方選挙では,自民党・公明党・民主党などの「オール与党」の進める大型開発を温存しながら福祉を削る「逆立ち」政治を改め,自治体に「福祉の心を」と取り戻すために自民党・公明党・民主党などの「オール与党」に対して「批判票」が必要になります。 「オール与党」の「第二の夕張にするな」キャンペーンは,それを妨げ,逆立ちした政治を住民に押し付けようとするものでしかありません。 悪質なリフォーム詐欺のような,自民党・公明党・民主党などの「オール与党」のキャンペーンに騙されないようにしてください。
2007年04月20日
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「私自身,確かにいたらない点の多々ある人間です。自らの行動が子どもたちの規範たり得ているかについて,日々心の中で葛藤を繰り返しています」。 教育三法案が審議入りした4月17日の衆院本会議で,安倍晋三首相がこう発言しました。 野党議員が,タウンミーティングでの「やらせ質問」や松岡利勝農水相の政治とカネの問題などに触れて「子どもたちに規範意識を言う前に,ただすべきは安倍内閣そのものだ」としたことへの答弁です。 反省したのかと思いました。ところがそれに続けた答弁にあぜんとしました。 「未来を担う子どもたちに対して,道徳や規範意識を語るのは私たちおとなの責任です」,「反省すべきは反省し,政策運営にあたります。そうした私たちの姿こそが子どもたちから真摯に受けとめられると信じております」。 「やらせ質問」については,安倍首相は給与3ヶ月分を返納しただけ。松岡農水相の問題も曖昧なままです。「反省」とは口ばかりです。 この日審議入りした教育三法案のひとつ,学校教育法改定案は,規範意識や公共の精神などを子どもたちに強制する内容です。自分のことは棚に上げながら,子どもたちには「規範意識」を押しつけようとする安倍内閣。 子どもたちはそんな「おとな」のつくった法律は信用しないでしょう。
2007年04月19日
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伊藤一長長崎市長に対する凶行は,選挙期間中に政治家を銃弾で倒すという,わが国の戦後政治史に例がない凶悪事件です。 それだけに,社会全体が,自由と民主主義に対する凶暴な挑戦として,これを許さない決意を示すべきですし,とりわけ政党・政治家がその先頭に立つ必要があります。 ところが,事件当日の4月17日に安倍晋三首相が出した談話は,「捜査当局で厳正に捜査が行われ,真相が究明されることを望む」というだけ。 テロや暴力に対する批判,憤りの言葉は一切ありませんでした。 首相は4月18日になって「選挙期間中の凶行というのは,民主主義への挑戦であり,断じて許すわけにはいかない」と軌道修正しました。 しかし,事件発生直後に,与野党幹部らが相次いで暴力やテロ行為を非難するコメントを出している中,安部首相の対応はあまりに異様でした。 ジャーナリストの鳥越俊太郎氏は,4月18日朝の民放番組で「選挙期間中に政治家が銃弾に倒れるというときに,一国の総理が出すコメントではない。 少なくとも民主社会に対する挑戦だ,絶対に許すことはできないと厳然としていわなければならない」と批判しました。 政界からも批判の声が相次いだことから,塩崎恭久官房長官は同日朝の記者会見で首相談話について「やや簡単なコメントになった。思いは同じだ」と弁明しました。 しかし,テロ行為を許さないという毅然とした姿勢を示すという点で,首相の当初の談話が重大な禍根を残したことは否定できません。 安倍氏には問われるべき前例もあります。 昨年8月に,当時の小泉純一郎首相の靖国参拝に反対した自民党の加藤紘一元幹事長の実家が右翼団体幹部によって放火された際,小泉首相とともに官房長官だった安倍氏は事件から2週間も沈黙。 党内からも「危機意識が薄い」などの批判の声があがるなかで,小泉首相はようやく「暴力で言論を封ずることは決して許せることではない」と発言しました。 安倍氏も「捜査を見守りたい」としたうえで「仮に加藤議員の言論を弾圧し,影響を与えようという行為であれば許されない」と述べました。 2003年には当時,北朝鮮との国交交渉にあたっていた外務省の田中均審議官の自宅に「爆弾を仕掛けた」との電話があり,不審物が発見された際,石原慎太郎都知事が「そんなのは当たり前だ」とテロ行為を容認する発言をしたこともありました。 こうしたテロ容認の風潮がある限り,無法なテロ行為や暴力を一掃することはできません。 しかも,加藤元幹事長宅の放火事件のように,首相の靖国神社参拝批判が「気に食わない」として犯行に及んだ例や,本島等前長崎市長が「天皇の戦争責任」を発言したことに対して銃撃を受けた事件(1990年)にみられるように,日本の侵略戦争を正当化する逆流の強まりのなかで,テロが相次いでいることは見過ごせません。 それだけに,民主主義の根幹をなす言論の自由,政治活動の自由を守るために,テロ容認の風潮をいまこそ一掃する必要があります。 政界が先頭にたって,テロ行為を許さないという強い決意を示すべきときです。
2007年04月19日
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伊藤一長・長崎市長が4月17日,JR長崎駅前の選挙事務所に戻ったところを拳銃のようなもので撃たれました。 伊藤市長に加えられたテロ行為を,満身の怒りを込めてきびしく糾弾します。 伊藤市長は,1995年に長崎市長に初当選し3期つとめて,今回の市長選に立候補していました。核兵器廃絶と平和のために努力してきた公人です。 長崎市長選挙戦での政策論戦のさなかに銃撃するという野蛮な行為は,絶対に許されません。 長崎市では,1990年1月,当時の本島長崎市長が言論をめぐって銃撃される事件が起きています。自由と民主主義の封殺です。 伊藤市長を銃撃した男は,暴力団組員とみられていますが,動機など詳しいことはまだわかっていません。動機が何であれ,選挙期間中に命に危害を加えるという蛮行は,自由と民主主義に対する最も凶暴な攻撃であり,断じて許しがたい暴力であることは明らかです。 私自身,暴力やテロはいかなる理由があれ,断じて容認することはできません。 市民による民主的な選挙によって選ばれた市長であり,選挙をたたかっている候補者に対するテロや暴力は,市民全体に対するテロ暴力と同然です。それは民主主義に対する最大の破壊行為といわなければなりません。 事件が厳正に捜査されることを求めるとともに,再びこうしたテロ暴力が繰り返されることのないよう,真に民主主義が尊重される社会の実現に,政治家も,国民も一層力を尽くさないといけないと考えます。
2007年04月18日
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テレビ番組に相次いで自民党の大物政治家が出演,自民党・公明党連立与党が改憲手続き法案を衆院で強行可決したことの弁明をしておりました。 自民党の中川昭一政調会長が「(改憲案の)発議には,2/3が必要になるから,(手続き法づくりでも,従来は)民主党と自民党,公明党で円満にやってきた」と発言しています。 民主党の浅尾慶一郎政調会長代理は「(与党案と民主党案の)最後の違いのところで議論をしなかったのが一番の問題」などと述べました。 しかし,与党と民主党がほとんど変わらない手続き法案を提出し,共同案づくりの話し合いを延々と行ってきました。この点で,民主党にも,重大な責任があります。 実際,衆議院の最終局面で自民党・公明党連立与党と民主党の合意づくりができなかったのは,「国民からたいへん強い批判」があったからです。 また,自民党の二階俊博国対委員長は「憲法改正のルールという大事なところが戦後60年間,抜け落ちていた」と述べ,公明党の漆原良夫国対委員長も「ほったらかしは立法不作為だ」など改憲手続き法案の強行を合理化していました。 これもまた,現実的には『不作為』によって国民が被害を受けたことがあるわけではなりません。事実は,安倍晋三首相の改憲の号令下で推進されたに過ぎません。 自民党・公明党連立与党と民主党の“非難合戦”も,法案の中身には違いがなく,いずれの法案も改憲を通しやすくする仕組みは同じで,国民騙しの茶番劇に過ぎません。 最低投票率の無規定,改憲派に有利な広告制度,憲法審査会の常設という3つの問題点は,まさに九条改憲と地続きに違いはないのです。 国民が望んでもいない法案を審議するのではなく,国民が真に望んでいることを真剣に議論して欲しいものです。
2007年04月17日
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今月24日に全国の小学6年生と中学3年生を対象に行われる全国一斉学力テスト。66億円(2007年度)にのぼる税金を使って200万人以上にテストを受けさせる狙いはどこにあるのでしょうか。 第一の狙いは子ども同士を競争させることです。 2004年11月4日の経済財政諮問会議。中山成彬文部科学相(当時)は「教育改革」の方針のひとつとして,「競争意識の涵養(かんよう),全国学力テストの実施」を提案しました。 席上,中山文科相は「子どものころから競い合い,お互いに切磋琢磨する意識を涵養する。全国学力テストを実施する」と,子どもを競争に追い立てるのが狙いだとあけすけに語っています。 第二の大きな狙いは,学校選択制とセットで「新自由主義教育改革」の突破口とすることです。モデルは1980年代のイギリスの「サッチャー改革」です。 安倍晋三首相は自著『美しい国へ』の中で,サッチャー改革を「壮大な教育改革」と褒め称え,「全国的な学力調査を実施,その結果を公表するようにするべきではないか。…この学力テストには,私学も参加させる。そうすれば,保護者に学校選択の指標を提供できる」と狙いを語っています。 テストの成績と人気度で学校を序列化するものです。 規制改革・民間開放推進会議(現・規制改革会議,議長・草刈隆郎日本郵船会長)の第三次答申は,「教育バウチャー(利用券)制度導入」をめざし,その前提である学校選択制を「十分に機能させる」と述べています。 教育バウチャー制度とは,児童・生徒数に応じて学校の予算を配分するというもの。学校選択制で,児童・生徒が減る「不人気校」にとっては,予算削減に直結します。 第3の狙いは,国・文科省による教育の管理と統制の新たな仕組みを確立することです。 それは,「計画(Plan=P)→実行(Do=D)→点検・評価(Checkク=C)→改善(Action=A)」のPDCAサイクルと呼ばれる仕組みで,イギリスやアメリカでさかんに導入されています。 国が「計画」と「点検」の権限を握ることで,少ない予算で強力に教育を管理するものです。学力テストは「点検・評価」にあたります。 文科省の実施要領にある「教育及び教育施策の成果と課題を検証し,その改善を図る」という文言の意図はここにあります。 名古屋大の中嶋哲彦教授は,学力テストは,「PDCAサイクルのパーツ(部品)である」として,「それぞれの地域や学校で自分たちで教育をつくっていく営みを全部押し流してしまう。文科省のつくった枠組みの中に,学校や地域を入れていこうとするものだ」(3月31日に東京都内で行われたシンポジウム)と批判しました。 イギリスの「教育改革」は,学校選択制を導入して,児童・生徒数に応じた予算を配分しました。こうした「改革」のてことしてナショナルテスト(全国統一テスト)の導入が必要でした。 そのイギリスでは「本当の学力とは違うのではないか。テストと学校選択制でいいのか」という声が高まり,ウェールズでは,ナショナルテスト廃止が決まりました。 子どもたちを煽りたて,子どもたちと同様に学校を序列化し,地域や学校の特色のある教育ではなく,国が管理・統制の仕組みを作り上げようとしています。 これでは,戦前の国家統制下での教育となんら変わらないやり方で,私自身,非常に危機感を持ちます。
2007年04月16日
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自民党・公明党連立与党が4月12日の衆院安全保障委員会で採決を強行した在日米軍再編促進法案は,アメリカ領の米軍基地の増強費を日本が負担するという世界に例がない措置を可能にするものです。 法案賛成の参考人も「国民の税金に絡むことであり,徹底審議を」と求めたのに,その直後の委員会で採決。審議を打ちきった自民党・公明党連立与党の姿勢は,審議に耐えられない法案であることを浮き彫りにしています。 日米両政府は,在沖縄海兵隊のグアム移転経費として日本側が約7,000億円を負担することで合意しています。法案は,これを可能にする仕組みづくりが柱のひとつです。 外国領にある外国軍の増強費を負担する,その異常さは,政府の国会答弁でも露呈しました。 野党議員は,沖縄の米軍基地がアメリカ軍の占領下で住民から強奪されてつくられたことを指摘。本来,その撤退費はアメリカ軍負担が当然で,「撤退費用を負担した例が世界のどこにあるのか」と追及しました。 麻生太郎外相は「把握していない」と,世界に例のないことを認めざるをえませんでした。 政府は,費用負担の法的根拠さえ,まともに説明できません。麻生外相は,法的根拠として,安保条約も地位協定も「適用対象ではない」と答弁。 尾身幸次財務相も「(国内法上)禁ずる規定がない」としか答弁できませんでした。 重大なのは,アメリカの太平洋軍がグアムに,沖縄からだけでなくアメリカ本土などから交代配備される部隊から成る旅団規模(約10,000人)の部隊を新設する方針を明らかにしていることです。 日本側が負担する経費が,こうしたグアムの基地増強につぎ込まれる危険があるのです。 政府側は「太平洋軍限りのもの」(防衛省の大古和雄防衛政策局長)としつつも,グアム増強計画の存在は認めました。 国会質疑の中で際立ったのは,法案を審議する前提として明らかにすべき問題さえ,政府が説明不能に陥ったことです。 例えば,グアム移転経費約7,000億円の積算根拠です。 野党議員が,建設する司令部庁舎や隊舎の戸数,各経費をただしたのに対し,大古局長は「現時点では分からない」,「日米間で協議して決める」と述べるだけ。結局,7,000億円の積算根拠は「アメリカ側の見積もり」(久間章生防衛相)でしかありません。 アメリカ言いなりに,自らの国民に負担だけ押し付けようというものです。 法案のもうひとつの柱は,再編計画の対象になっている基地を抱える自治体に,「再編交付金」を交付する制度づくりです。 交付金は計画の進捗に応じて交付する仕組みで,まさに「地方を金の力でねじ伏せるもの」です。 参考人として意見を述べた沖縄大学の新崎盛暉名誉教授は「(自治体に基地依存を深める)麻薬とムチになりかねない」と批判。同じく参考人の軍事評論家の江畑謙介氏は「目の前にニンジンをつるされて,馬が進まされている感じを受け,あまりいい気持ちがしない」と述べました。 これほどの疑問,批判が突きつけられた法案にもかかわらず,安全保障委員会での審議時間は,わずか17.5時間。それを委員会採決してしまう,自民党・公明党連立与党の姿勢疑います。政府・政権与党として,自信をもって国民に説明さえできない法案,負担増の押し付けは撤回すべきです。 国民は自民党・公明党連立与党がどんな「美しい国」をつくろうとしているのか,真剣に考えるべきです。国民があっての国であるべきが,彼らのつくる「美しい国」は「美しい国」はあるが,国民はどこにもいません。 自民党・公明党連立与党の目指す「美しい国」には,国民はいてもそれは国民を『人柱』程度としか考えていない国家なのです。
2007年04月15日
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霊感商法や違法伝道など反社会的活動を繰り返している統一協会が,信者獲得のための教材としてテレビの“占い・霊界”番組を使っていることが,全国霊感商法対策弁護士連絡会入手の内部文書でわかりました。 文書は,20歳代後半の女性が通っていた統一協会のビデオセンター「ウェスト ガーデン」(東京都杉並区)の受講記録。女性は昨年秋,正体を隠した街頭伝道で同センターに誘われ,9月16日から今年2月2日まで32回受講しました。受講料は70,000円で女性は67,600円を分割で払っています。 この間,ほぼ毎回,センターが用意したビデオを視聴し,教育担当者の講義を受けています。そのうち7回目に見たのがフジテレビが制作,放映した「天国からの手紙」。「『霊の世界』と交信し,その思いを伝えることができる」という「スピリチュアル・カウンセラー」(番組HP)の男性が登場し,タレントなどがその言葉に感動するという内容です。 統一協会は,すでに終了した他局の番組のビデオも4本以上使用。その他は同協会制作のビデオと見られています。 統一協会は“何代もの先祖が霊界で苦しんでいる。放置すればあなたや家族も不幸になる。先祖の因縁を解放するため全財産をささげなければならない”などと教えて信者にし,献金や霊感商法に駆り立てています。 全国霊感商法対策弁護士連絡会事務局長の山口広弁護士は「(洗脳教育の)前提が霊や霊界の存在を認めさせること。番組が一役買うという結果になっている」と言います。 「ドラマでもフィクションですという字幕を流している」と同弁連の紀藤正樹弁護士。「この種の番組には(霊界は科学的には立証されていないという)最低限の断りをいれたり,霊界を認めない人も登場させるべきだ」と指摘しています。 一方,フジテレビ広報部は「『天国からの手紙』は,霊の存在の有無を検証する番組ではない」とし,統一協会が無断で利用していることについては,「事実関係を確認した上で対応を検討したい」と述べています。 国民の弱みに付け込んで,脅しお金を巻き上げる点では,今の自民党・公明党連立与党政治も同じかもしれません。国家財政が…,年金財政が…,と増税や負担増を押し付け,北朝鮮が…と米軍再編の費用を国民に押し付ける。 自民党政治もある意味,国民を騙す霊感商法に近いかもと思う今日この頃です。【 ビデオセンター 】 サロン風のつくりで,カルチャーセンターを装った統一協会の勧誘教育施設。個人別にビデオを見せ,カウンセラーと称する統一協会員との対話を通して心情をつかみ,本格的な洗脳教育に引き込みます。
2007年04月14日
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自民党,公明党両党が衆院憲法特別委員会で,社民党,日本共産党などが強く抗議するなか,改憲手続き法案の採決を強行し,自民党・公明党連立与党だけの賛成で可決しました。連立与党は4月13日の本会議で衆院を通過させ,参議院で法案を成立させる構えです。 国の基本にかかわる憲法の改定に直結する法案を,十分な審議もなしに採決したのは民主主義破壊の極みであり,絶対に許せません。 憲法九六条は「この憲法の改正は,各議院の総議員の三分の二以上の賛成で,国会が,これを発議し,国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には,特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において,その過半数の賛成を必要とする」としています。 国会議員の三分の二が一致して発議したうえ,国民の過半数が投票で承認するほどに広範な国民の合意と納得があってはじめて,憲法に手をつけることは許されるのです。 改憲手続き法は改憲のための発議や国民投票の手順,仕組みを具体化するものです。憲法改正に厳密な手続きと国民の同意を求めた九六条に照らしても,国民の合意と納得なしに手続き法を決めるなどあってはならないことです。 4月5日の中央公聴会には124人が公述人に応募し,そのうち108人は自民党・公明党の案にも,民主党の案にも反対でした。これほど多数の国民が国会に対して異論を述べているのに,それをすべて切り捨て,審議は打ち切られました。 マスメディアなどの世論調査でも,国民の多くが「審議は尽くされていない」と考え,90%が「今国会で成立させるべきではない」といっています。 国民の合意なしに,自民党・公明党連立与党が多数の力で改憲手続き法案の審議を打ち切り,強行するというやり方は,もともと憲法が想定していないほどに異常な事態です。 改憲手続き法は,国民の多数が「憲法のこの点をこう改めよう」と合意したときに,初めて必要になるものです。いま,改憲派がねらう九条改憲には,そうした国民の合意はありません。 最近の世論調査では焦点となる九条「改正」には反対・不要とする意見が56%を占めました(「読売」4月6日付)。 九条を壊すことは,海外に派兵された自衛隊を「軍」として公認し,その武力行使にお墨付きを与えることです。日本を「海外で戦争する国」につくりかえることなど,国民の誰も望んでいません。 国民が望まぬ九条改憲のために,国民が「待った」をかけている改憲手続き法案を押し付けるやり方ほど,国民を踏みつけにするものはありません。 改憲手続き法の強行採決は,改憲の真の狙いが見透かされないうちに,国民を九条改憲へのエスカレーターに無理やり乗せようとする改憲勢力の姿を浮き彫りにしています。 安倍晋三首相は,自分の政権で改憲をするといい,憲法九条を「時代にそぐわない」といいきりました。 戦前の軍国主義・日本に郷愁を寄せ,過去の侵略戦争を美化しつづける首相の言動に内外の批判が集中しています。こうした勢力が,九条改憲のために,改憲へのハードルを最大限低くした不公正,非民主的な手続き法案を無理やり通そうとしていることの危険性は明らかです。 憲法九条守れの声を広げるのと一体に,改憲手続き法を許さぬ闘いを強め,必ず廃案する必要があります。 自民党・公明党連立与党は4月27日までに参議院での成立を目論んでおります。参議院で廃案にするためにも,これほど国民を軽視する自民党・公明党連立与党そして民主党に対して,一斉地方選挙での敗北が一番のお灸だと考えます。 国民の良識が正しく自民党・公明党,民主党に厳しい審判を下すことを信じております。
2007年04月13日
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年間所得260万円の世帯で国民健康保険料など保険負担が100万円近くにもなる。病気や働けなくなったときに欠かせない公的保険が,逆に人々の生存権を脅かしています。 国保料が大阪府内トップクラスの高さの守口市に実態を見ました。 同市でクリーニング業を営む50代のAさんは国保料の納付が困難になり,最近,守口民主商工会に相談しました。アドバイスを受け,分納することにしました。 「やりくりに少しゆとりがでて,本当に助かっています」。Aさんの妻はほっとした様子です。 Aさん夫妻は,母親,子ども2人の5人家族。昨年の国保料は年額53万円(法定限度額いっぱい)で,年間所得260万円の20%にあたります。 これに,介護保険料約8万円,国民年金保険料33万円を合わせると100万円近く,所得の40%にのぼります。残り166万円,月にすると13.8万円です。 Aさんの妻は「ほかに住民税,子どもの教育ローンや諸経費の支払いもあります。どうやって生活していけというのでしょうか」といいます。 高い国保料のため,守口市の国保加入世帯34,188世帯のうち27%にあたる9,150世帯が滞納しています。全国の滞納世帯平均の19%を大きく上回っています。 「高くて払いたくても払えない」と多くの市民が減免や免除などを求め,市保険課窓口に年中,相談に訪れています。その数は2005年度で月平均3,800人近く,年間45,000人となっています。 守口民商の小橋信三事務局長は「人口15万人の町で3人に1人弱,国保加入世帯数を上回る人が窓口にいった勘定になります。市民がいかに苦しんでいるかのあらわれです」といいます。 高額の国保保険料は,政府が1984年に法改悪をして国保への国庫負担の比率を下げたことが引き金になっています。 国庫支出比率は49.8%から34.5%に下がりました。多くの市町村は,このしわよせを加入者住民に押しつけました。 加えて,国は滞納者に対し国保証の取り上げを義務付け,全国で35万世帯が国保証を取り上げられています。代わりに交付される資格証明書では,窓口でいったん医療費の全額を支払わなくてはなりません。 病院にかかるのを控え,手遅れで亡くなる事例が全国で多発しています。 国保証のとりあげが起きないように民商や医療生協,市職労などでつくる守口社保協は市や議会に要請しました。こうした取り組みもあって,同市の資格証明書交付数は113件にとどまっています。 4月15日告示される市議選で,国保問題は大きな争点となっています。これは守口市だけの問題ではなく,全国各地で同様,国保問題は大きな問題です。 守口社保協は,3月議会に「市民税,国民健康保険料の負担増加に対し独自軽減策を求める請願書」を提出しました。 これに,自民党,民主党,公明党,社民党各党の議員が反対し,不採択にしました。賛成したのは日本共産党市議団だけでした。これも守口市だけでなく,全国で同様の現象が起きています。 これでは,何のための政治か,何のための公的保険なのか分かりません。 公的保険は,国民・住民の生命線というべきであるのに,政治の責任で安心して医者にかかれるようにすべきです。それを国の押し付けをそのまま住民に押し付けては何のための地方自治体なのかわかりません。 地方自治体の役割は地方自治法第1条の2で,「地方公共団体は,住民の福祉の増進を図ることを基本として,地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする」と謳っています。 住民の福祉の増進を図るどころか,住民の福祉を削る自民党・公明党・民主党などの「オール与党」の政治が問われています。 4月15日告示の一斉地方選挙で,地方自治体として住民本位の政治が取り戻されることを期待しております。
2007年04月12日
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自民党・公明党連立与党が改憲手続き法案(国民投票法案)の衆院通過を今週中にも強行しようとしているなか,全国革新懇は4月11日,「憲法九条を守り生かそう。国民投票法案は国民的論議をつくすことを望みます」というアピールに各界の54氏から賛同が寄せられたことを発表しました。 今日のブログではこれを紹介したいと思います。 賛同者の中には,作家の赤瀬川隼さん,作曲家の池辺晋一郎さん,タレントの稲川淳二さん,エッセイストの海老名香葉子さん,俳優の加藤剛さん,舞台美術家の妹尾河童さん,作家の辻井喬さん,女優の中原ひとみさん,タレントでファッション評論家のピーコさん,映画監督の山田洋次さん,作家の梁石日さんらが名を連ねています。 賛同者からは,改憲手続き法案について,「2年前の郵政選挙のもとで,このような重要な法案を審議するのはペテンです」(明治大学名誉教授・銀林浩さん),「今の法案は何としても憲法改悪に持って行きたいための『仕かけ』が隠されたカラクリ法案です」(評論家・富山和子さん)など,批判のメッセージが寄せられています。【全国革新懇の改憲手続き法案問題アピール】「憲法九条は世界意志」 全国革新懇が4月11日発表した改憲手続き法案問題のアピールへの賛同者と主なメッセージは次の通りです。【 賛 同 者 】赤瀬川隼(作家)浅井基文(広島平和研究所長)池辺晋一郎(作曲家)石川弘義(成城大学名誉教授)石川文洋(写真家)市原悦子(女優)伊藤誠(経済学者)稲川淳二(タレント)井上ひさし(作家)岩島久夫(国際政治軍事アナリスト)上原公子(東京・国立市長)江尻美穂子(津田塾大学名誉教授)海老名香葉子(エッセイスト)大路恵美(女優)奥村宏(経済評論家)小山内美江子(脚本家)勝目梓(作家)加藤剛(俳優)神山征二郎(映画監督)岸田純之助(元朝日新聞論説主幹)君島東彦(立命館大学教授)木村梢(エッセイスト)銀林浩(明治大学名誉教授)猿谷要(東京女子大学名誉教授)ジェームス三木(脚本家)進藤栄一(筑波大学名誉教授)新藤兼人(映画監督)杉原泰雄(一橋大学名誉教授)妹尾河童(舞台美術家・エッセイスト)高橋彦芳(長野・栄村長)滝田栄(俳優)辻井喬(詩人・作家)富山和子(評論家)永井潔(画家)中谷健太郎(大分・由布院亀の井別荘主人)中原ひとみ(女優)奈良岡朋子(女優)野田正彰(精神病理学者)羽田澄子(映画監督)林京子(作家)ピーコ(タレント・ファッション評論家)降旗康男(映画監督)本多勝一(ジャーナリスト)増田れい子(ジャーナリスト)松谷みよ子(作家)三浦光世(歌人)宮崎繁樹(明治大学元総長)無着成恭(教育評論家)山崎朋子(女性史研究家)山崎洋子(作家)山田洋次(映画監督)山中恒(児童文学者)湯川れい子(音楽評論家)梁石日(作家)【 メ ッ セ ー ジ 】 浅井基文(広島平和研究所長) 数を頼んだ横暴をこれ以上許すことはできません。 石川文洋(写真家) 軍隊がある限り戦争は無くならないと思っています。自衛隊は軍隊です。 伊藤誠(経済学者) 世界に誇れる平和憲法を大切に伝えてゆきましょう!! 稲川淳二(タレント) 戦争の放棄が永遠にまもられなくてはなりませんね。国民をまもること。あらゆる災害を含みますが。攻撃のための武力はいりませんね。 井上ひさし(作家) ついに正念場がやってきました。がんばるしかありません。 岩島久夫(国際政治軍事アナリスト) 憲法九条は世界意志である。 江尻美穂子(津田塾大学名誉教授) 改憲を何としても行いたいということを目標とする国民投票法案は何としても廃案に持ちこみたいと思います。 海老名香葉子(エッセイスト) 戦争体験者はただただ二度とあの哀しみがなきよう祈るのみです。 奥村宏(経済評論家) 戦争をあおる勢力がはびこっている。マスコミはそれに利用されている。国民はそれにだまされている。 小山内美江子(脚本家) 九条は世界の人々の平和を願うより所です。あかあかと灯台の灯をかざしましょう。 加藤剛(俳優) ベートーベンの「第九」が永遠であるように,日本の「第九」もまた,さらに。 神山征二郎(映画監督) 私は戦争遺児,中国残留孤児の世代です。そうならずにはすんだ者の務めとして,戦争利権に群がろうと企てる者たちと,一生をかけて対決してゆこうと思っています。九条は戦争のない世界に有効です。 岸田純之助(元朝日新聞論説主幹) 世界の先頭を行く日本の憲法を守ることが,私たちの使命である。 君島東彦(立命館大学教授) 暴力を克服しようとする人類の努力の歴史の中で,われわれは日本国憲法九条二項を保持し続ける役割を負っているというべきである。 猿谷要(東京女子大学名誉教授) 憲法九条は世界遺産です。 ジェームス三木(脚本家) アメリカのための日本になるな。 進藤栄一(筑波大学名誉教授) 民主主義の逆行は許されません。ご健闘祈念します。 妹尾河童(舞台美術家・エッセイスト) 戦争に向かう可能性のある道を絶対に歩まないこと。 辻井喬(詩人・作家) 羊の皮をかぶった狼には気をつけなければなりません。 永井潔(画家) 憲法を守るべき政府が改憲も決まらぬうちに,改憲のための投票法案を提案するとは言語道断です。 羽田澄子(映画監督) このアピールの趣旨を一人でも多くの人が支持するようにしなければと思います。 林京子(作家) 平和憲法は私たち母国の平和のみではなく,日本の戦争放棄によってアジア諸国,世界の国々の平和も守れるもの。私たち一人ひとりが真剣に考えることです。戦後最大の正念場だと思います。 本多勝一(ジャーナリスト) 真の「売国奴」から日本を守るために。 三浦光世(歌人) 日本国憲法九条は,正に世界の宝。大事に守って,平和をつくり出していきたいと思わずにはいられません。 山崎洋子(作家) 憲法九条は戦後日本の宝であり誇りであったはず。手放す論議ではなく守る論議を尽くしましょう。 山中恒(児童文学者) これまでの国会の法案審議という名の与党絶対多数決の茶番劇にゆだねるわけにはいかない重大な問題であることを認識してください。
2007年04月12日
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改憲手続き法案の問題点を指摘し,反対を表明したり,慎重審議などを求める意見書・声明・決議を発表している弁護士会が22にのぼっていることが,4月10日までにわかりました。これに日本弁護士連合会や東北弁護士会連合会の意見書や決議を加えると,意見書などの総数は32にのぼります。 日本弁護士連合会事務局が,2005年11月10日の第48回人権擁護大会以降の同会掌握分を集計したものです。 各弁護士会は,法案に最低投票率の定めがなく,国民のごく少数で改憲案が承認されかねない問題について,「国民全体の意思が十分に反映されない」(大阪弁護士会会長声明=3月27日)などと批判。 公務員・教育者に対する運動規制についても,「国民主権の観点から到底容認できない」(和歌山弁護士会意見書=3月20日)などと指摘しています。 また多くの弁護士会が投票日二週間前まで自由とされている有料CM問題,発議後の周知期間の短さなどについても問題点を指摘。「組織的多数人買収・利害誘導罪」についても,国民の意見表明への委縮効果を重大視する意見があがっています。 福岡県弁護士会の会長声明(3月20日)は,「そもそも現在の国会とりわけ衆議院は,主として『郵政民営化』を争点として選出された国会であって,憲法改正に関する国民投票法案を争点として選挙されたものではない」と指摘。 岡山弁護士会の会長声明(3月23日)も,「憲法改正手続法制定の必要性の有無をはじめ,法案の内容についても一層慎重に審議すること」を求めています。 他に,日弁連自体も法案提出以降,昨年8月,12月の2回にわたって意見書を発表し,法案の問題点を全面的に批判しています。 法律の専門家である弁護士たちの集まりの各地域の弁護士会で,問題視している法案を,自民党・公明党連立与党は,単独で採決しようという法案が如何に問題が多いものであることを示しています。 国民は,この現象を他人事のように考えてはいけません。この法案の持つ危険性をしっかりと考え,全国各地の『九条の会』の勉強会などに参加してみることをお薦めします。 また,効果的に,この法案を食い止めるために,一斉地方選挙や夏の参議院選挙で,憲法改悪に反対する社民党や日本共産党に,『批判票』として票を投じることも必要だと考えます。【参 考】 九条改憲の条件づくりとなる改憲手続き法案に関する最新情報を発信するホームページができました。作ったのは改憲国民投票法案情報センター(代表・渡辺治一橋大学大学院教授)。 国会議事録やマスコミ論調(各紙の社説)など法案審議をめぐる重要情報を発信しています。改憲手続き法案をめぐっては、自民党・公明党連立与党が衆院通過を狙うなど緊迫した情勢になっています。センターでは情報の活用を呼びかけています。URL : http://web.mac.com/volksabstimmung/
2007年04月11日
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主権者・国民の意思がなにより尊重されなければならない憲法にかかわる問題だというのに,民意をどこまで軽んずるつもりでしょうか。 自民党,公明党両党が,改憲手続き法案を4月12日の衆院憲法特別委員会で採決し,週内にも衆院を通過させようとしています。採決を急ぐべきではないという世論を踏みにじる暴走を絶対に許すことはできません。 自民党は,法案を審議している憲法特別委と同委設置前の衆院憲法調査会の審議時間を足すと500時間以上だとし,「十分審議は尽くした。採決の環境は整った」(二階俊博国対委員長)と言い訳しています。しかし,法案の審議とはかかわりなく憲法についての一般的な調査をした調査会の審議時間まで加え,衆院がさも長時間の審議をしたかのようにみせかけるのは,とんでもない「水増し」です。 採決するという与党の修正案は3月27日に駆け込みのような形で国会に提出されたもので,委員会での質疑はまだ1回だけです。4月5日に開いた中央公聴会では,議題にもなっていません。審議は全く尽くされていません。 最近の世論調査では,改憲手続き法案を「今の国会で成立させるべきだ」という意見は1割にも満たないという結果(4月9日発表のNHK調査)が出ています。法案への賛否の別なく,慎重な審議を求め,拙速な採決に反対する声が大多数です。 弁護士や大学生などの市民グループが全国の1,200人余から回答を得た街頭アンケート調査では,「採決できるほどに審議が尽くされていない」とする人が65%を占め,法案の詳細は「知らない」という人が70%にのぼりました。国の基本にかかわる法案なのに,その内容も意味も多くの国民に知らされていません。自民党・公明党連立与党の動きは,世論に背き,国民を置き去りにするものです。 安倍首相は年初の会見で「私の内閣として(憲法)改正を目指したい」と述べました。自民党の総裁任期の規定からすれば,今後5年間ほどで改憲を実行するということです。これに符節をあわせ,アメリカと財界の改憲要求も強まっています。 その改憲スケジュールに従い,今国会では改憲手続き法案を成立させるというのが今の動きです。改憲派の勝手な都合で,改憲に直結する手続き法を無理やり,大急ぎで国民に押し付けようとしているのです。 改憲派がしばしば口にしてきた「国民投票の公正・中立なルールづくり」という口実も影を潜めました。まさに改憲のためという狙いがあけすけです。 改憲の目指す先が日本を「海外で戦争する国」につくりかえる九条破壊であることも,ますますはっきりしています。安倍首相の言動にきなくさいものを感じた国民の間で,改憲を懸念し,九条を支持,評価する声が高まっていることも,最近の世論調査などにみられる特徴です。 自民党・公明党連立与党の改憲手続き法案がハードルを低くし,国民の少ない賛成でも改憲が成立し,国民の運動を制限するなど,改憲派に有利な不公正,反民主主義の仕組みづくりになっていることは重大です。 改憲の目的が乱暴だから,手続き法の中身も乱暴,それを国会で押し通すやり方も乱暴という乱暴づくしの与党の動きは許せません。 国民は改憲手続き法を望んではいません。徹底した審議を通じて,廃案にする以外ありません。そのためには,4月22日投票の一斉地方選挙(後半戦)や参議院補欠選挙(沖縄県・福島県)で,改憲派である自民党・公明党連立与党や民主党以外の候補者に票を投じることです。 憲法改正に反対しているのは,社民党と日本共産党だけなのです。憲法が改正されると(特に自民党の新憲法草案)国民の生活が変わることを知るべきです。『公益及び公の秩序』という言葉で,人権や自由が制限されるのです。 『公益及び公の秩序』というのは,誰が判断するのか,それは政権与党の判断である以上,アメリカと一緒に戦争がしたい自民党・公明党あるいは民主党のいずれかが政権与党になれば,それは現実的に可能になってしまうのです。 戦争をすれば大企業は潤いますので,大企業はもっと政治献金を支払ってくれます。政治家と大企業しか潤わない戦争で,国民は戦費による借金を背負い,ますますの増税・負担増を負わされます。 そんな社会を国民が望まないのであれば,憲法を変えようとしている自民党・公明党そして民主党に票を投じないことで,これら以外の政党の票を投じるしか,この悪い流れを止めることができません。日本人の良識がどのように判断するのか注視していきたいと思います。
2007年04月11日
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10年以上働いている女性産婦人科医のうち,半数はお産の現場を離れていることが,日本産科婦人科学会の調査でわかりました。子どもの数が多い医師ほど,その傾向が強くなっています。 調査は,全国の大学病院の産婦人科105施設を対象に,昨年12月から今年2月に実施したもの。87施設から回答がありました。 医師が勤務する病院・診療所がお産を扱う施設か,婦人科診療だけを扱う施設かを経験年数ごとにみると,女性の場合,5年目までは82%がお産を扱う施設でした。しかし,6年目-10年目は61%,11年目-15年目では52%に下がりました。最も少ないのは11年目の45.6%でした。 男性は,どの経験年数でも70%以上がお産を扱う施設に勤務しています。 子どもがいない女性医師のうち,お産を取り扱っている人は75%を超えました。一方,子どもが1人いると約50%,2人では約40%,3人以上では約35%と,子どもの数が多いほど,お産を扱わない医師が増えています。 院内保育所の有無とお産の取り扱いの関係をみると,子どもがいる女性医師のうち,院内保育所がある施設の人は60%以上がお産を扱っているのに対し,院内保育所がない施設の場合は50%未満にとどまりました。 今回の調査から,経験年数十年前後の,臨床医として充実した時期までに,約半数の女性医師が分娩の現場を離れていることが,全国的調査によって数値として明確になりました。 女性医師がお産の現場で働き続けられる環境づくりや,現場を離れた医師の復帰をどのようにすすめるか,まだまだ課題が多く,学会としても,政府としても検討する必要があるように思います。
2007年04月10日
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「ダイスケ」,「ダイスケ」。 ボストン・レッドソックスの松坂大輔投手(26)がアメリカ・大リーグで初勝利をあげた翌日(4月6日),カンザスシティーの市民から何度も声をかけられました。開幕前から大きな注目を集め,鮮烈なデビューを果たした松坂投手に,熱い視線が注がれています。 地元紙カンザスシティー・スターは一面で初登板の様子を写真つきで紹介,対戦した打者への全てのボールを図入りで載せる熱心さです。ホーム・アンド・アウェーが定着しているアメリカの相手本拠地で,これだけ話題になるのは珍しい。ここはボストン? と勘違いしてしまいそうなほど,報道やファンの好意的な反応に驚かされました。 初登板はニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなど,多数のメディアが取材しました。 世界212ヶ国・地域に放送網を張り巡らせているCNNテレビは,長年,国連特派員として活躍している名物記者が駆けつけました。 「CNNは野球報道もしていますが,国連特派員として野球場に取材に来たのは私が初めて。この国で,何が起こっているのか世界に知らせたい」。 地元公共ラジオ局KCURのシルビア・マリア・グロスさん(33)は,日本のマスメディア130人が来ていることを知り,興味を持ちました。野球は専門外ですが「社会現象として取り上げようと思った」といいます。 「日本の観光客はたまにはやってくるけれど,メディアがこれだけやってくることは,普通ではありません」と,日本からきた解説者などに熱心に聞いて回っていました。 球場には,こうした報道を見て多くの人がかけつけました。 リチャード・アダムスさん(69)は「いつ見られるか分からないから」と,松坂投手が4月5日に投げることを知り,旅行の予定を1日延ばして,観戦しました。 なぜ松坂投手が,ここまで注目されるのか。 ひとつは,レッドソックスが獲得につぎ込んだ1億ドル(約119億円)といわれる金額の大きさにあるでしょう。多くのアメリカ・メディアは,それに対する重圧に松坂投手がどう対処するか,注目していました。 レッドソックスの本拠地で発行するボストン・グローブ紙は登板の翌日,「われわれは,松坂が初シーズンで期待に応えるのは,ほぼ不可能ではないかと見積もった。しかし,彼はやってくれた」と称賛。 ニューヨーク・タイムズ紙も「この才能のあるピッチャーは誰だ? 彼はレッドソックスの最良の選手になるかもしれない。レッドソックスは1億300万ドル(約123億円)を賢く投資したか? 今のところ賢明な投資だ」。 もうひとつの理由は,彼の技術の高さです。 松坂投手は,8種類の球種を操ります。開幕前は,“魔球”とうわさされた「ジャイロボール」が話題になりました。自らにあった調整方法として,春季キャンプでは多くのボールを投げ込んだことにも,アメリカ・メディアからは驚きの声が上がっていました。 ボストン・グローブ紙のスポーツコラムニスト,ダン・ショウネッシーさんは,松坂投手の成功は,「アメリカ人に選手の育成の仕方を再考させる機会になるかもしれない」と語りました。 今後も松坂投手の活躍に,日米で注目が集まりそうです。
2007年04月09日
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政府は4月6日の閣議で放送法改定案を閣議決定し,同日夕,国会に提出しました。関西テレビの「発掘!あるある大事典」の番組ねつ造問題を受け,総務大臣が放送局に再発防止計画を提出させることができる行政処分を導入するなど,全体として政府の介入を強める内容となっています。NHK受信料の支払い義務化は先送りしました。 行政処分は,「虚偽の説明により事実でない事項を事実であると誤解させるような放送」で「国民生活に悪影響を及ぼすと認めるとき」,総務相が放送局に再発計画の策定・提出を求め,意見をつけて公表するというものです。ただ,放送事業者でつくる第三者機関・放送倫理・番組向上機構(BPO)が自主的に再発防止に取り組んでいる間は施行を凍結するとしています。 NHK関連では,国際放送への命令放送の条文を「命じる」から「要請する」に表現を変更し,制度を残しました。不祥事問題に絡んだガバナンス(組織統治)強化策としては,経営委員会の監督権限の明確化や外部監査の導入を盛り込みました。 2010年の地上デジタル化に向けた緩和策も打ち出しています。NHK番組のインターネットでの有料配信制度の導入,民放キー局が地方局を傘下に収める持ち株会社の設立を容認。携帯端末向けの「ワンセグ」での独自番組も可能としています。 改定案に放送局への行政処分が盛り込まれたことについて,日本民間放送連盟の広瀬道貞会長は「報道と表現の自由を損ねるものであり反対する」との談話を発表。NHKも「懸念がある」とコメントしています。 現行放送法は1950年に制定され,「放送番組は,法律に定める権限に基く場合でなければ,何人からも干渉され,又は規律されることがない」と番組編集の自由を定めています。放送法制定にかかわった荘宏氏はその著書『放送制度論のために』で「この精神は法律の全体を貫いている」,「放送番組について官憲の力を徹底的に排除」と記しました。放送法の根幹は,表現の自由,国家権力による介入の排除です。改定案は関西テレビの「あるある大事典」ねつ造問題を口実に,放送法の根幹を変更しようとしています。 特に,53条で番組内容が「国民生活に悪影響を及ぼす恐れなどがある場合」の行政処分を新設したことは重大です。「悪影響」と判断するのは総務大臣なのですから政府による際限のない放送干渉が可能になりかねません。 放送法が求めているのは放送の『自主・自律』です。「あるある」問題では,第三者委員会が,ねつ造再発防止策を提案しました。またNHKと日本民間放送連盟(民放連)でつくる第三者機関,放送倫理・番組向上機構(BPO)は,ねつ造などの不祥事を起こした放送局への調査,報告を求める権限を持つなど,再発防止へ大きく踏み出しています。改定案はこうした放送界の自主的な努力を無視するものです。 改定案はNHKについては経営委員会の権限を強化しています。委員の任命権が総理大臣が握っている今の体制では,政府の影響力強化にもつながりかねません。国際放送への命令制度では総務大臣の「命令」を「要請」に表現をやわらげましたが,要請された場合「これに応じるよう務める」という「努力義務」を新たに設けました。これも放送の自由への重大な干渉というべきです。 一方,民放には持ち株会社制度を認め,キー局による系列局の子会社化を可能としました。地方局の整理統合,情報産業の独占化の加速が狙いです。「マスメディア集中排除原則」を緩和し,放送の多様性が失われることになりかねません。 最近の「マスメディアのあり方」の議論はここでは省略しますが,マスメディアの主流であるテレビに政府の介入が容易になるような法案は非常に危険だと言わざるを得ません。政府の都合の悪いことが報道できない世の中が「美しい国」の政府のやることなのでしょうか。 安部内閣そして自民党・公明党連立与党の提出する法案の内容も,最近は民主主義というよりは独裁主義的で,権力で全てを押さえつけようとする内容ばかりです。一体,日本はどうなってしまうのか非常に心配です。 この悪い流れも,本当に国民が支持しているのか私自身非常に懐疑的です。それを変える機会にするためにも,今日の一斉地方選挙は棄権せず,批判票を投じて欲しいと強く訴えます。
2007年04月08日
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政府は4月6日,外交・軍事政策での官邸機能を強化するため,「国家安全保障会議」(日本版NSC)創設のための関連法案を閣議決定しました。政府,自民党・公明党連立与党は来年4月の発足に向け,今国会での成立を狙っています。 「日本版NSC」は,アメリカの国家安全保障会議(NSC)をモデルにしたもの。1986年に設置された安全保障会議の約20年ぶりの改組となります。 法案では,首相・官房長官・外務・防衛相による「機動的・実質的な審議システム」(内閣官房)を創設するとし,国家安全保障担当の首相補佐官の設置の規定を設けました。外交・軍事政策や国防の基本方針など「国家安全保障」に関する「幅広い事項」を審議するとしています。一方,9人の首相・閣僚で構成される安全保障会議の枠組みも維持し,「防衛計画の大綱」などは従来どおり,この枠組みの中で審議します。 また,関係省庁に対する資料や情報の請求権も盛り込んでいます。情報管理に実効性を持たせるため,関係者が情報を漏えいした場合の罰則などを盛り込んだ秘密保護法制も次期通常国会までに提出する計画です。 「国家安全保障会議」(日本版NSC)は,大統領が外交・軍事政策の決定で強大な権限を持つアメリカをモデルにした,日本型「戦争国家」の司令塔といえます。 安倍晋三首相は昨年9月の所信表明演説で北朝鮮情勢などを挙げ,「外交と安全保障の国家戦略を,政治の強力なリーダーシップにより,迅速に決定できるよう,官邸における司令塔機能を再編,強化」すると主張しました。首相と三閣僚による審議の枠組みを設けたのも,首相の権限を強化し,「迅速」に意思決定するためです。 安部首相は,「世界とアジアのための日米同盟」を目指すために,「総理官邸とホワイトハウスが常に意思疎通できる枠組み」を整えると述べています。日本版NSCがホワイトハウスとの窓口になるとの見方もあります。 アーミテージ元米国務副長官らが2月に公表した「第二次アーミテージ報告」でも,日米同盟強化のために「最も効果的な意思決定のため,日本は国家安全保障の制度の強化を続けるべきだ」と提言しています。 一方,官邸機能強化を推進する側からは,「首相補佐官の役割や権限が明確ではない」「事務方の原案を了承するだけの安全保障会議との違いを出せるのか」,「『情報請求権』を設けても,本当に各省庁から情報が集まるのか」など,日本版NSCの“実効性”に疑問が出されています。 「官邸機能強化会議」の最終報告(2月)は,NSCの命ともいえる情報を握る上で「秘密保護」の重要性を強調し,「可及的速やかに,情報の提供を受けたものを含め,これを漏洩したものに対しては厳しい処罰を定めた法律を作ることが必要」だと指摘しています。 4月3日の自民党総務会では政府の情報管理をめぐって批判が相次ぎ,「秘密保護法制」を来年通常国会までに提出することで法案が了承されました。小池百合子首相補佐官(国家安全保障担当)は,「日本は情報が漏れやすく,アメリカから必要な情報が提供されていない可能性がある」と述べています。 「秘密保護」の対象がどこまで及ぶか定かでなく,政府による情報統制が強まる危険があります。 アメリカのNSCについても,様々な問題点が指摘されています。ブッシュ政権のNSCは,「イラクは大量破壊兵器を保有している」という虚偽の情報を前提にイラク戦争を審議し,大統領の暴走を助長しました。 構成閣僚や事務局スタッフを少人数に絞った「日本型NSC」でも,少数の人間が都合のいい情報をもとに外交・軍事政策を審議しかねない危険性があります。 戦争への道を突き進むようで恐ろしいことです。安全保障といいながら,国民への危険が増しているように思えるのはどうしてでしょうか。
2007年04月07日
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全国一斉地方選挙も終盤戦になってきました。定率減税半減・廃止と年金課税の増税による雪だるま式負担増のお年寄りいじめを告発したうえで,公明党がこの問題で的外れな共産党攻撃をおこなっていますが,事実はどうなのか紹介します。 公明党は「共産党は,定率減税の廃止を言い出したのは公明党だとして『増税戦犯』との的外れなレッテル張りに躍起ですが,これも笑止千万の『デマ宣伝』です」(「公明新聞」4月3日)などといっています。 しかし,最初に「増税戦犯」と書いたのは「東京」の記事「定率減税協議検証」(2004年12月16日付)でした。 この記事のなかでは,「増税の『戦犯』にされては来夏の都議選を戦えない」と公明党が定率減税の見直しに懸念を示したときに,自民党の片山虎之助参院幹事長に「もともと公明党が言いだした話だろう」と一喝され,協議に参加した公明党メンバーが「うちが言い出しっぺだから,そこを攻められたらどうしようもない」と増税を了承した経過を克明に報道しています。 定率減税見直しの「言い出しっぺ」が公明党であることは,同党自らが認めていたことです。自分自身で認めたことを,「笑止千万のデマ」という公明党の言い分こそ,笑止千万といわなければなりません。 政権与党でありながら,自らの政策・方針を他党のせいにするのは無責任すぎます。 それを公明新聞で事実と反することを載せるのも,自らの支持者に対してあまりに酷すぎます。どんな新聞であれ,新聞は真実を伝える媒体であり,事実を捻じ曲げるものではありません。 国民は今度の選挙では,公明党と共犯者の自民党に,『増税戦犯』としてだけではなく,あまりに無責任な政党・候補者に対して,厳しい審判が下されることを期待します。 いつものことですが,「選挙ポーズ」に騙されないようにしたいものです。誤った選択はすべて国民の暮らし・社会にそのまま還ってくるのです。
2007年04月06日
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名古屋地裁は3月,自民党名古屋市議団が政務調査費を不適切に処理したとして2,460万円を返還させるよう市側に命じる判決を出しましたが,自民党,民主党,公明党は政務調査費問題の対応を選挙後に先送りしています。 愛知県議会でも政務調査費問題のあり方を検討していますが結論は選挙後です。マスコミから「愛知県議会 自公民 政調費“先送り同盟”」(中日新聞)などとからかわれています。 愛知県議会の政務調査費は議員1人あたり月50万円,名古屋市議会では1人あたり55万円にのぼります。 名古屋市議会の政務調査費をめぐって2005年,自民党市議団に不明朗な領収書の提出が発覚,市民団体が提訴しました。元市議団長は裁判で,団共通経費の一部をプールし,選挙費用として所属議員に分配したと証言しました。 マスメディアで報道されているように,この政務調査費に関しては日本共産党のみが自主的に,領収書も付けて使い道をすべて公開しています。 愛知県議会でも2003年に議席を失うまで,同様に公開していました。 名古屋市議会でも,「領収書を全面公開することは,市民に対する最小限の説明責任」として共産党市議団は2月議会で,政務調査費の領収書公開を義務付ける条例改正案を提出しました。 残念ながら,自民党・公明党・民主党の「オール与党」は,反対討論に立つこともなく反対し否決しました。 告示前,中日新聞のアンケートに,民主党,自民党,公明党の市議候補はそろって「個別の質問には回答を差し控える」と回答しました。 ところが,公明党は告示後,「私は,公明党の政務調査費を全面公開するために働きかけています」(名古屋市昭和区の候補者)などと演説しています。同党は4年前の地方選のとき,「領収書添付,余剰金は返却」(公明新聞2003年1月19日付)と提案していました。 市議会最大会派の民主党は「民主党議員団は曖昧にしてきた。私が出てけじめをつけたい」(守山区・現職),自民党も「政務調査費は,私が議員になったらきちんとやります」(西区,新人)と選挙の乗り切りに躍起です。 告示前に県議会の各党幹部が「調査先への手土産(の領収書)まで公開すると,腰が引けて調査ができなくなる」(自民),「調査内容を他会派や県執行部に知られないよう,政治活動を保障する必要がある」(民主)など,領収書公開を否定する発言をしていただけに,急変した印象はぬぐえません。 自民党,公明党,民主党は県議選,市議選では口々に「透明性の確保」を言いますが,市民から『選挙ポーズ』ではと言われています。そうです。これは『選挙ポーズ』なのです。有権者はこれに期待し,裏切られ失望してきました。 今回はこの『選挙ポーズ』に騙されることなく,有権者が正しい審判を下してくれることを期待します。 この問題は全国の地方議会で同様です。議会では否決しておきながら,選挙では「透明性」と奇麗事を言っている政党・候補者を信用してはいけません。 政務調査費,これは住民の税金であることを忘れてはいけません。給与を貰っているのに,毎月50万円も領収書も公開せず,好き勝手使われては,いくら税金があっても足りません。 そろそろ,本当の意味での住民本位の候補者を慎重に選ぶべき時期に来ているのではないのでしょうか。それでも騙される有権者が多くいることが残念でなりません。
2007年04月05日
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「現夫の子であるのに前夫の子としてしか出生届が受理されない」 離婚・再婚の増加などにともなって,こうしたケースが増え,救済を求める声もひろがっています。 民法の規定で,結婚200日後に誕生した場合は現夫の子,離婚後300日以内に誕生した場合は前夫の子とされます。 再婚した夫婦の子とするには,審判が必要です。2005年に家庭裁判所に起こされた調停・審判は3,000件を超えると報道されています。また,この審判は,前夫の訴え,合意が必要であり,前夫の居所がわからない,前夫の暴力から逃げてきた場合などは審判も受けられず,子を無戸籍のままにせざるを得ません。 子どもが生まれによって差別される事態の解決が求められており,不合理の改善が急がれています。 戸籍窓口担当関係者たちからも政府に対して,改善要望がだされていました。無戸籍ではあっても子の住民票をつくり乳幼児健診の受診などを可能にするための措置をとる自治体も生まれています。 長年,事態を放置してきた政府の責任は大きなものがあります。 法律関係者から,救済方法の案もだされています。ひとつは,出生届に現在の夫の子であることが公的に証明できる医師の証明書の添付などの運用上の改善です。政府は,直ちに実行すべきです。 民法の規定自体の改正も重要です。そのひとつが,女性の再婚禁止期間6ヶ月の規定の見直しです。 再婚禁止期間については,医学や科学の進歩によって父親の推定は可能であり,男女平等の立場から,近い将来的には廃止を検討して欲しいものです。世界では規定のない国や廃止する国も少なくありません。毎国会では野党が共同して民法改正法案では一致点にたって100日への短縮を盛り込んで提出しています。 今国会には,民法改正法案とは別に,再婚禁止期間短縮のみの法案の共同提出の準備がすすんでいます。 自民党,公明党のプロジェクトチームも再婚禁止期間100日への短縮で合意したと報道されています。しかし,自民党内部には反対意見も根強いといわれています。政府自らが今国会での実現にむけ,積極的な立場にたつ必要があります。 大きな問題は,民法には,戦前の旧民法の規定を引き継いだ不合理な条項が残されていることです。 法務省法制審議会が,結婚・離婚に関する民法改正要綱を答申して11年が経ちました。残念ながら政府,自民党・公明党連立与党は国民の声に耳を傾けてきませんでした。 答申には,再婚禁止期間の短縮をはじめ,選択的夫婦別姓,離婚後の財産分与の実現,婚外子相続差別廃止,結婚最低年齢改正などが盛り込まれています。 ここには,国連女性差別撤廃条約・子どもの権利条約の批准など,男女平等,子どもの権利の徹底をもとめる世界の流れと日本の女性たちの声と運動があります。 これに対して「家族を崩壊させる」などとして,国連の勧告も無視し反対し続けてきたのが自民党です。自民党の態度を容認してきたのが公明党です。今回の自民党・公明党両党の動きを「選挙を控え急進展」と皮肉るマスメディアもあります。 人権の尊重,男女平等,子どもの権利の立場にたって,積年の課題である民法改正の実現のために,今国会で,一歩でも前進させるための奮闘を期待します。
2007年04月04日
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石川県の能登地方で震度6強の地震が発生し1人死亡300人近くが負傷,2,000戸を超す住宅が被害を受けた震災から1週間余りが過ぎました。現地ではいまなお余震が続き,輪島市や周辺の町では1,000人もの被災者が不便な避難所暮らしを続けています。道路や水道などライフラインの復旧は始まっていますが,住宅など生活と営業の再建はこれからです。 被災地は農業が主な産業で,被災者の多くが高齢者です。被災地の現状に見合った柔軟できめの細かな対策が緊急に求められています。 何より急がれるのは,避難所などでの被災者への手厚い支援です。突然の地震に何の備えもなく,なれない避難生活を始めなければならなかった圧倒的に高齢者が中心の被災者にとって,この1週間は決して短い期間ではありません。 精神的・肉体的なストレスやこれからの生活への不安など,被災者のおかれた惨状は想像に余りあるものがあります。 衣類や寝具,食事などに心を配ること,手厚い医療スタッフを配置することなど,やるべきことはたくさんあります。なかでも被災者に十分な情報を伝え,様々な相談にも親身になって応える活動は,被災者の不安解消に不可欠なものです。被災者からは情報不足を訴える声が聞こえます。被災者の立場に立った十分な情報提供が必要です。 過疎化と高齢化が急速に進む被災地では,避難所だけでなく,被災した住宅に1人で暮らす高齢の被災者も少なくありません。避難所だけでなくこうした被災者にも支援の手が差し伸べられるべきです。 今回の地震では,規模の大きさに比べ,なくなった人が少なかったのが特徴です。地域の助け合いが被災者の支えにもなっています。地震で助かった命がその後の避難生活の中で損なわれるなどという事態が絶対にないよう,行政が手厚い対策に乗り出し地域の力も生かして,対応することが求められます。 とりわけ重要なのは,被災地の自治体任せにするのではなく,国と県が体制も強め,対応することです。被災地の自治体では職員自身が被災者でもあり,もともと職員数も限られるうえ不慣れもあって,今後の再建に不可欠な罹(り)災証明書の発行ひとつとってもスムーズに行かず,自治体で対応に差が出る事態も生まれています。統一的な対応のうえでも国と県の責任は重大です。 高齢の被災者にとっては,災害救助法や被災者生活支援法などに基づく様々な支援制度も,適用に複雑な手続きを必要とし,役所まで出向いて書類を提出しなければならないのでは,決して使い勝手のいいものではありません。制度を整えるとともにその運用でも,被災者を支援するという目的を貫き,被災者の立場に寄り添って,柔軟できめの細かな対策がとられるべきです。 高齢者が多く,農業以外これといった産業も少ない能登地方での生活と営業の再建には他の地域以上に抜本的な対策が不可欠です。このままでは被災者が被災地を離れなければならなくなる事態が相次ぎ,地域が衰退することにもなりかねません。 高齢の被災者に自力での住宅再建は不可能です。仮設だけでなく恒久的な住宅を国と自治体が支援すべきです。農地や伝統産業の輪島塗などが再建できなければ地域での暮らしが成り立たなくなります。被災者が住み慣れた町に住み続けられるかどうかは文字通り政治の責任です。
2007年04月03日
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フランスでも有期契約雇用や派遣労働などの不安定雇用が広がっていますが,待遇では日本とは大違い。年功・昇進の機会がない分,正規雇用との格差が生じるものの,同じ仕事では賃金だけでなく,社会保険,休暇でも正規雇用労働者と同等です。 「不安定雇用は一種の社会的拷問です。何よりも将来の生活設計を描けないことが一番の問題です。」 仏自動車大手ルノーの労組指導者フィリップ・ノエル氏はこう指摘します。同社では常時,全体の15%前後(8,000人-10,000人)を派遣労働者に頼っているといいます。 先日,雇用省が発表した調査報告「労働者から見た短期契約」もこの指摘を裏付けています。 それによると,数カ月の有期雇用契約者の場合,「失業の危険が大きい」と考える人は79%,「長期的な生活設計が立てられない」人は85%に達しました。派遣労働者ではそれぞれ81%,87%と一段と厳しい見方になります。 その一方,日本と大きく異なるのは待遇面です。 有期雇用契約労働者の61%,派遣労働者の82%は,正規社員と同じ仕事の場合,「賃金は悪くない」と回答。派遣労働者の場合はむしろ「より高い賃金が得られる」としています。 フランスでは学生アルバイトであっても労働はきちんとした契約に基づき,有期や派遣の短期雇用契約の場合でも,正規社員と同様に企業は社会保障負担分の支払い義務が生じ,労働者は同じ条件で有給休暇もとれます。 また契約満了時には,皆勤が条件になりますが,「不安定雇用手当」として契約期間の全賃金の10%が上積みして支払われます。また派遣労働者の場合は,もし有給休暇(週2日の定休日を除く)を1日も消化しないで勤務した場合には,さらに10%が上積みされることになっています。 有期雇用契約,派遣労働がフランスに登場したのは1970年代のこと。労働総同盟(CGT)傘下の派遣労働者組合(USI)のヤニク・プーラン書記長は「景気の安全弁としての人買い」だと,当時大きな反対運動を起こし,「社会保障への加入義務は真っ先に勝ちとった」と説明してくれました。 ただ建前としての同一労働・同一賃金は,短期雇用契約労働者の場合,年功・昇進の加算がない分,現実には正規社員との格差が生じます。ルノーの4大工場のひとつでは「平均して20%の差がある」と聞きました。 派遣労働者が契約満了時の手当の加算や皆勤による上積みによって「(正規社員)より高い収入が得られる」のは,派遣労働者の50%が29歳以下という事情を反映しています。 雇用省の調査報告によると短期雇用契約労働者は2004年現在,170万人で,民間企業労働者の10%。うち有期雇用契約は120万人,派遣労働者は50万人としています。 同調査報告にはパート労働が含まれていませんが,国立統計経済研究所の資料によると,パート労働者は2005年現在,428万人で全就業人口の17.2%を占めています。 最近フランスでは雇用情勢が改善したといわれます。今年2月の失業率は8.4%(200万人)で,1983年6月以来,4半世紀ぶりの「低」水準になりました。しかし統計上の失業率が改善し始めた一昨年春以降,新規雇用は70%が不安定雇用と呼ばれる有期雇用契約か派遣労働あるいはパート労働です。 1年前の若者解雇自由法と称された「初採用契約(CPE)」の大反対運動に見るように,むしろ雇用省の調査以後に不安定雇用の問題は深刻化しているとみなければなりません。 青年を労働者として使い捨てるやり方は,新自由主義的な国家・企業ではますます当たり前になっていることがフランスで起きていることが分かります。
2007年04月03日
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参院で審議中の雇用保険改悪法案で,「国庫負担の5割削減」や「季節労働者への特例一時金削減」と並んで,これまで6ヶ月働くと得られた受給資格が奪われることが大きな問題点として浮上しています。 改悪案では,これまで一般労働者が自己都合で離職する場合,6ヶ月働くと得られた受給資格を倍の12ヶ月までいきなり延長します。(解雇や倒産などによる離職は6ヶ月で変わりません) 「安易な給付,循環的な給付を防止する」(柳沢伯夫厚労相)というのが理由。6ヶ月だと安易に仕事を辞めたり,何回も給付を受ける人がいるから,1年働かないと受給資格が得られないようにするというのです。 しかし,離職前の賃金の8割から5割しかない手当を貰うために,6ヶ月で仕事を辞めたり,6ヶ月の短期離職を繰り返す人がどれだけいるというのでしょうか。 審議のなかで厚労省側は,受給期間1年未満の自己都合離職者が22,455人(2005年度)いると報告しましたが,そのうち「安易な受給者」が何人いるのか調べたこともなく,データも持っていないと答え,無責任な姿勢を浮き彫りにしました。 自己都合で辞めた人にはもともと,3ヶ月たたないと給付を受けられないという給付制限がすでに設けられています。 給付期間もこれまでの改悪によって,自己都合でない場合は,最大で330日もらえるのに対し150日まで減らされてました。今度は,資格要件まで差別化しようというのです。 1年未満の自己都合の離職でも,止むを得ない理由で離職する場合も少なくありません。それを「安易な離職」とみなして,二重三重に差別を加えることは,離職した人の生活を保障するという雇用保険法の原則に反しています。 見逃せないのは,6ヶ月で得られていた資格が12ヶ月になることで,重大な不利益を受ける人が出てくることです。 これまで自己都合の離職であっても,結婚して通勤できないところへ転居したり,家族の介護をしなければならなくなったなど正当な理由がある場合は,給付制限はありませんでした。 それが受給資格が延長されると,正当な離職理由があっても,資格期間が足りなくなって,基本手当を受けられなくなる人が出てきます。厚労省は「省令で手当てしていく」(柳沢厚労相)としか答えられず,衆議院では審議が一時中断する事態になりました。 それだけではありません。自動車工場で働く期間工など,1年に満たない短期契約で働く有期労働者の場合も問題です。有期労働者はその企業にとって恒常的に必要とされる基幹的な労働力なのに,いつでも辞めさせることができるように,細切れの短期契約にしているのが実態です。そのため労働者が働きたくても最初から更新など予定されておらず,生産計画によって雇用期間が延長(更新)されることがあるのが通例です。 これまでなら,半年働けば受給資格が得られ,ハローワークに行って,受給申請と再就職相談ができました。しかし,改悪によって手当もなく放り出されかねない事態になってしまいます。 厚労省は,契約更新が明示されていたのに1年未満で契約更新されなかった場合に限って,「解雇・倒産と同じように資格要件は6ヶ月にする。契約更新は口頭約束でもかまわない」と答えました。これは当然のことですが,受給できなくなる有期労働者が出てくることには何ら対策をとる考えを示しませんでした。 雇用保険は,多くの失業者がセーフティーネットからはじき出され,不安定雇用に就かざるをえなくなった結果,労働者の5人に1人(公務員など適用除外者を除く),約1,000万人が雇用保険に入っていないという空洞化が起こっています。今回の改悪はこの空洞化にますます拍車をかけることになりかねません。 今回の雇用保険の改悪は,雇用保険に入れないということは生活保障ばかりか,能力開発や教育訓練も受けられなくなり再就職の権利まで奪われることになります。安倍内閣は『再チャレンジ』といいながら,やっていることは『再チャレンジ』の権利を奪うことばかりです。雇用保険の改悪は撤回すべきだと考えます。 増税・負担増ばかりが続いておりますが,社会や国民の暮らしはいっこうに良くなりません。これは政治の責任と言わざるを得ません。しかし政治は国民の支持に基づいて政治家を決めている以上,国民の責任でもあります。 選挙で国民本位の候補者を選ぶことの意味を改めて考える時期に来ているのかもしれません。
2007年04月02日
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「政治とカネ」をめぐる問題に国民の厳しい目が注がれる中,地方議会での「オール与党」による“豪華海外視察”が一斉地方選挙の大きな問題のひとつになっています。ところが,公明党は横浜市で自民党,民主党,公明党議員による観光旅行化した海外視察を批判した他党のビラに,「“観光まがい”はデマ宣伝」(公明新聞,3月15日付)と難癖をつけています。 2005年11月,公明党横浜市議の5人は,「芸術・文化を基軸にした街づくり」などを理由に北南米を海外視察しています(1人当たり105万円,1人私費)。しかし,ニューヨーク近代美術館では「近現代絵画の主要作品を鑑賞」していますが,報告書は職員の説明で大半を埋め,ニューヨーク視察の成果は「公民協働による…創造性と経営感覚の導入こそ必要だ」というもの。横浜市に対する具体的な提言はなにもありません。 さらに,ペルー・マチュピチュ遺跡では「自然の巨岩を巧みに生かし…太陽や月の観測施設などに作り替えた技術に驚嘆」,ブラジル・アマゾン川でも「変化に満ちた光景を,船上から飽かず眺めた」と,旅行記のような記述が目立ちます。“観光まがい”は報告書からも見て取れるのです。神奈川新聞も「市政反映に疑問符も」(2月6日付)と報じました。 問題になっている公明党議員の海外視察は,横浜市にとどまりません。海外視察の自粛を申し入れた当人が,海外視察をしている例まであります。 山梨県の宮原稔育県議は,2003年2月に海外視察の自粛を自ら議会に申し入れながら,当選すると北欧4ヶ国を海外視察(2005年7月,1人当たり90万円)。世界遺産や名所を回り,報告書には「穏やかな水面と切りたった岩が美しい雄大な自然遺産を満喫」(ノルウェー),「有名な画家の作品を駆け足で鑑賞するのが…精一杯」(ロシア,エルミタージュ美術館)と記しました。 公明党愛知県議団も2003年1月,海外視察の自粛と同予算の大幅な削減を申し入れていますが,今任期中,7県議全員が海外視察に出かけています(1人当たり約84万円-約109万円)。愛知県議会が海外視察に使った金額も4年間で1億円を超え,全国トップレベルです。 公明党福岡市議団は2003年6月,各派代表者会議で「会派としては自粛」,他会派にも「誰が見てもおかしくない視察・調査」を求めていました。しかし,2005年10月,同党市議3人は欧州3ヶ国を海外視察(1人当たり約100万円)。報告書の8割が他人のホームページからのコピー・張り付けだったことが,調査で明らかになっています。 そもそも,公明党は4年前の選挙では,党として海外視察の自粛を宣言しています。地方議会でも公明党議員が海外視察の自粛を申し入れ,そのたびに公明新聞で大きく報じました。 日頃「公約実現」政党を標ぼうする公明党ですが,選挙目当てに国民の目を欺く,同党の体質がここにも表れています。 他党批判ではなく,自らを律することから始めて欲しいものです。また政党としても,自ら公約を掲げた以上,それを実現するための努力をすることが求められます。 海外視察全般に言えることですが,どこかの首相や大臣に会うわけでもなく観光するだけなら,国民・住民の税金を使ってまでやるものなのか疑問を持たざるを得ません。
2007年04月02日
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築地市場(東京・中央区)の豊洲移転について「私の前の代に決まったこと」という石原慎太郎知事の発言が,責任逃れの虚偽であることが入手した文書で分かりました。 文書は2000年6月2日付,豊洲用地を所有する東京ガスから,福永正通副知事(当時)に送られたもの。石原氏が都知事に就任したのは1999年4月で,文書はその1年2ヶ月後に出されました。 同社は「豊洲移転は,弊社といたしましては基本的には受け入れ難い」,「事業用地として,弊社は開発構想・先行計画を有しており,市場移転には同意できない所であります」と移転を拒否しています。 石原氏は1999年9月,築地市場を視察し「古い,狭い,危ない」と発言します。文書によると,都の東京ガスへの土地譲渡の打診は,知事視察後の「11月」に始まり,同社はこの打診に「大変苦慮」していると困惑を表明しています。 豊洲用地が環境基準を超える有害物質で汚染されていることを,同社が正式に発表したのは2001年1月。同文書は,その半年前,すでに「土壌処理や地中埋設物の撤去等が必要です」とし,譲渡にあたり「大変な改善費用を要することになります」と都に説明していました。 こうした状況のなか,石原知事は2001年12月,豊洲への移転を決めたのです。 これは石原知事のもとで無理押しで決定されたことは明らかです。知事の発言は,自らの責任を逃れようとする虚偽発言で断じて許せません。 東京都民がこの石原都知事をどのように審判するのか注目していきたいと思います。
2007年04月01日
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「日本軍によって集団自決に追いこまれた住民」が「自決した住民」に。沖縄戦で日本軍が「集団自決」を強制したという高校教科書の記述が文部科学省の検定で一斉に消されました。 侵略戦争を美化する検定に怒りが広がっています。 日本軍の強制や誘導があったことは多くの証言や研究で明らかにされてきました。書き直させられた教科書の記述はいずれもこれまでの検定では認められていました。 ある教科書の関係者は「『日本軍がやらせたという証拠はない。違うという説が出てきている』というのが文科省側の理由だった」といいます。別の教科書の編集者も「軍の命令はなかったというのが定説になりつつあるといわれた」と語っています。「軍の強制を証明する史料があるか」といわれ,「伝聞としてはあるが文献で証明するのは難しく,期間が限られていたので書き直さざるを得なかった」と話す編集者もいます。 「集団自決」強制については,侵略戦争を美化する「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝副会長らが「軍命はなかった」と主張し,2005年から削除を求める運動を展開。同年8月には,自決命令を出したとされる元日本軍の守備隊長らが「命令しておらず,名誉を棄損された」として訴訟を起こしました。訴状によると元守備隊長側の弁護団には侵略戦争美化の言動をしている自民党国会議員や「つくる会」関係者が含まれています。 今回の検定はこうした動きと軌を一にするものです。新しい説が出たというが裁判以外に新しい動きはありません。これでは誰かが訴訟を起こせばすべて新説が出たとして教科書が変えられてしまいます。政治家からの圧力があったのか,歴史を歪めるものでとても許せません。 今回の高校教科書の検定でも,文部科学省は自衛隊派兵やイラク戦争などの記述に対し,政府の主張に沿う表現に書き換えさせました。英語の教科書では,男女の性差別や国籍の違いによる差別にふれた例文を変更させるなど,多様な見方や考え方を示し,子どもたちに考えさせる教科書本来の役割を大きく後退させる検定となっています。 自衛隊やイラク戦争についての記述では,自衛隊の派兵先として「戦時中のイラク」が,「主要な戦闘終了後も武力衝突が続くイラク」と改められました。派兵の目的が「復興支援活動」であることを書かせる検定意見も付き,政府の見解に沿うものに書き換えさせられました。 東京裁判に関する記述では,「冷戦の進行とともに,岸信介ら残りのA級戦犯は,裁判にかけられずに釈放された」という一文がすべて削除されました。 英語の教科書では,「男性は外で働き,女性は主婦であるべきという伝統的な考えが依然として残っている」などと男女平等社会をテーマにした例文に対し,「一面的な見解を十分な配慮なく取り上げている」という意見が付き,別の例文に変更させられました。 専門科目の「発達と保育」の教科書では,幼稚園と保育所の記述に対し,政府が進める「認定こども園」について書かせるなど,政府の施策を推し進める形で修正が行われています。 これが,今の自民党・公明党連立与党の目指す『美しい国』なのかも知れません。権力側が自分たちに都合の良いように変え,都合の悪いことは曖昧にして自分たちの価値観を押し付けるのが『美しい国』なのでしょうか。 国民は「たかが教科書の問題」を軽んじてはいけません。この教科書問題は民主主義の根本を揺るがす重大な問題をはらんでいることに気づかないと本当に手遅れになるかもしれません。
2007年04月01日
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国立国会図書館は3月28日,靖国神社に関する非公開資料などを「新編靖国神社問題資料集」にまとめ,国会に提出しました。このなかで戦犯合祀は,旧陸海軍の流れをひく厚生省援護局と同神社が協議して進めたこと,神社側が世論を気にして非公表を希望したことが明らかになりました。 また,侵略戦争を実施した罪で裁かれたA級戦犯について,合祀される9年前の1969年に,同神社が「合祀可」としていたこともわかりました。 非公開だった資料のうち,同神社作成の「合祀基準に関する打合会」によると,1958年4月9日,厚生省引揚援護局復員課職員と神社関係者が出席した第4回打ち合わせの際,同課の事務官が「B級以下で個別審議して差し支へない程度でしかも目立たないように合祀しては如何」と提案しました。 旧厚生省援護局は,戦前の陸軍省・海軍省の流れをくむ第一・第二復員省を引き継いだ組織で,幹部には元軍人が多くいました。今回の文書にも厚生省側について「援護局復員課(旧陸軍)」,「同業務第二課(旧海軍)」と明記しています。いわば旧軍関係者が戦犯合祀に関与したことを裏付けています。 1959年4月にBC級戦犯の一部が合祀された際の厚生省の文書には「靖国神社側は最も慎重な態度をとり,この際今次合祀者中に標記死没者が含まれていることを公表せず,世論と共に極めて自然に推移するよう希望しております」と書かれています。 A級戦犯については,同省は1966年に合祀を前提に同神社に名簿を送付。1970年ごろに神社の総代会でいったん合祀の方針を決めたことが従来わかっていました。 同神社の「合祀に関する検討資料」によると,1969年1月31日,神社側は同省との会合で,「法務死没者」として,A級戦犯12人,内地未決死没者10人を「合祀可」とする見解を文書で示し,「外部発表は避ける。通知状は遺族直接に神社から届ける,県を経由することはしない」などとする注記がありました。A級戦犯合祀を極秘裏にすすめようとしたことがうかがえます。 結局,A級戦犯合祀は1978年に密かに実施されました。「東京裁判史観を否定しないかぎり,日本の精神復興はできない」とする松平永芳宮司の就任直後でしたが,直接の経過を示す資料は含まれていません。 このとき合祀されたA級戦犯は14人。このうち東京裁判中に死亡した松岡洋右元外相と永野修身元海相の2人は今回の資料で内地未決死没者に含まれたとみられます。 史実は次第に明らかになります。これは政治も同様かに真実が明らかになるものです。【参考】新編靖国神社問題資料集 国会図書館は昨年1月から,国会議員らから資料要求が相次いだことを受け,靖国神社などからの収集に着手。資料集は約1,200ページに及び,戦前の合祀基準や中曽根内閣時代の「靖国神社参拝問題懇談会」の議事概要など808点の資料を収録しました。一般販売はせず,5月の連休をめどに閲覧を始め,同図書館のホームページにも公開します。
2007年04月01日
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