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2017/12/08
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カテゴリ: 木の話


ただ、以外にも、一般の方はその姿を見にすることは少ないのです。

なぜなら、「見えるところにはあまり使われていない」からです。

ホームセンターに行くと、いろんな木材が並んでいます。
それでも、化粧材(見えるところに使用する材料)として置いてあるものには、杉はありません。

あるとすれば「下地材」として置いてあるくらいです。
下地材とは、化粧材の下に使われる見えなくなる材料です。

ではなぜ、杉がホームセンターに「化粧材」として置いてないのか?
おそらく、その一番の理由は「反るから」だと思います。


こんな感じで、切り口から見ると、木目が山なりになってます。

表面はこんな感じ。
いわゆる「木目」らしい木目ですが、木に反ると書いて「板」となるくらい、反りの出やすい挽き方です。

また、木は、切り口からの湿気の出入りが一番大きいので、短い程、環境の影響も受けやすくなります。
ホームセンターのように、短尺材で販売すると、置いている間に反ってしまって、売れなくなります。
なおかつ、輸入材の方が安かったりしますので、ホームセンターでは敬遠されやすいのでしょう。

日本国中、どこでも、山を見えれば杉の木が生えており(意識しなくても)、春先には花粉によって「杉」の存在を意識する・・・。
そんな杉の木は一体どこに使われているのでしょう?

戦前はというと、「焼き杉」などの壁面用材に多用されていましたが、今ではほとんど見ませんね。
せいぜい、民芸居酒屋くらいでしょう。

用途として一番多いのはおそらく「柱」です。

比較的小径の丸太から取るので、必ず年輪の中心が入る「芯持ち」という材料になります。

足場板を取る場合は、柱用の材料よりももう少し大き目の材料を使って製材します。

足場板は建築現場の仮設材ですので、もちろん目に付くところには使われませんね。

使われるところが限定されてしまう上に、山にはいっぱい生えているので、どうしても杉材(一部の銘木の杉を除く)の地位は低空飛行を続けたままです。
日本の固有種であり、神話の中にも登場し、スサノオの髭から生まれ、「船にするとよい」とされた木としては、不本意なことでしょう。


よろしく~

※写真は宮崎県都城の外山木材さんにて撮影したものです。





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Last updated  2017/12/08 12:51:05 PM
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