PR
Keyword Search
Freepage List
New!
龍の森さんComments
Calendar
今週から放映が始まった日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』( TBS
系・毎週日曜 21
時~)。
競馬の世界を舞台に、夢を追い続ける大人たちの姿を描いた作品ということで、一競馬ファンとして放送を楽しみにしていました。
さらに主人公・栗須栄治(妻夫木聡)は、ミドルエイジ・クライシスに悩む税理士。職業が同じということもあり、ドラマの中のセリフが心に刺さりました。
「数字を追うだけが税理士の仕事じゃない。世の中を学び、人を学び、いつか誰かに感謝される仕事をしなさい」
亡き父(同じく税理士)のこの言葉を、栗須は挫折の只中で思い出します。
また、事業家の山王(佐藤浩市)から投げかけられた「数字、数字、数字、目の前ばっかり目凝らしてさ、少しも先のことが見れてないんじゃないか」というセリフも印象的でした。
栗須は、赤字の競走馬事業の撤退を促すため財務調査を行います。
経済合理的には撤退が正しい。けれど、それは命ある競走馬を「処分する」ことにもつながる ——
。
生き物や人の思いにどう向き合うかを問われ、彼は数字からでは読み取れない競走馬に対する情熱や歴史、積み重ねられた価値を知っていきます。
専門家として情に流されて判断するのは避けるべきですが、数字の背景にある人や物語に想像力を働かせることは、仕事をする上で欠かせない姿勢ではないかと思います。
合理的であることと、人の思いに寄り添うことは必ずしも相反しません。
数字の向こうにある現実を見つめ、経営者とともに未来を考えられる ——
そんな仕事をしていきたいと、ドラマを通して改めて感じました。
鈴木雅也