達人のひとりごと(JKLab)
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またまた、しばらく「積ん読」状態が続いていた。11月号から1月号までのMJ誌をまとめ読みしてみた。 まずはハイブリッドアンプが目に止まった。11月号に前坂氏のポータブルヘッドフォンアンプが載っているが、初段に直熱5極管を用いて「疑似UL接続」にしているところが興味深い。5極管の特性を制御する方法としてはよい工夫だと思う。12月号の柴田氏のハイブリッドプリアンプは初段に双3極管を用いていて、1月号では金田アンプのようにDCサーボをかけて出力コンデンサーを取り去っている。もっとも、初段に真空管を起用することにどれほどの意味があるのかはよくわからなかった。 11月号から連載されている落合氏のEL34 3結シングルアンプは、前作(8-9月号)の改良型ということだが、12月号に掲載された歪み率特性を見ると、これはなかなか良い特性である。オーバーオールでは無帰還なのに最大出力時の歪みが1.5% 程度であるから、かなり良く歪みが打ち消されている。初段に歪みの多い12BH7Aを起用するのは定石通りだが、出力段にOPTの2次巻き線を用いたK-NFをかけ、それに合わせて初段にもK-NFをかけることで、歪み打ち消しのバランスを取っている。100Hz,1kHz,10kHzで歪み率カーブにほとんど差がないところを見ると、打ち消しの度合いがちょうど良いようだ。 それはよいのだが、ダンピングファクターとか、残留雑音などのデータがないので、どのくらいの完成度のアンプなのかはよくわからない。「本機は、まったく新しいコンセプトと回路で作り上げた、素晴らしい特性と…」とか「いままでにない新回路や動作機序がちりばめられている」など、持って回った言い方が多いのはちょっと鬱陶しく感じられた。
2014.12.31
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