昨夜コオロギの鳴く声を耳にしました。コオロギさんも処暑ということで、「一応鳴いてみるか。」とでも考えてのことかと思ったりもしましたが、どうもそうではなかったようで、今夜も庭で合唱して居りますな(笑)。
蝉が鳴くと梅雨明け、という
のがヤカモチ式梅雨明け診断でしたから、コオロギが鳴けば秋、と言うべきかも知れませんね。まあ、大阪の暑さで大阪のコオロギの頭がどうにかなってしまっているのでなければ、の話ではありますが・・。
とは言え、昼間の暑さは相変わらずの猛暑。熱風と共に行く銀輪散歩となり兼ねません。
昨日の決勝戦で大阪桐蔭高校が春夏連続優勝を果たしました。史上7校目らしいですが、大したものです。それでという訳でもありませんが、銀輪散歩で同校の前を走ってみました。祝優勝の垂れ幕でも掛かっているのかと思ったら、「祝出場」の垂れ幕でした。ちょっと、間が抜けた感じですが、昨日の今日では祝優勝の垂れ幕の制作が追い付かなかったということですかね。
春の選抜での優勝の時も記事にしていたようで、昨日の記事への英坊3さんのコメントで、そのことを思い出しました。
<参考> 深北緑地花逍遥・大阪桐蔭高校
2012.4.5.
さて、高校野球とは何の関係もありませんが、本日の花はヘクソカズラであります。蔓だけを見ると昨日のガガイモに似ていますが、花は全く異なっている。名前からして歌になりそうもない花であるが、万葉集にはこの花が1首登場する。こういう花も歌にしてしまう処が万葉人の面白い処であります。
ざうけふに
延
ひおほとれる
屎葛
絶ゆることなく
宮仕
せむ
(高宮王 万葉集巻16-3855)
(訳)ジャケツイバラに這い広がっている屎かづらのように、絶え
ることなくいつまでも宮仕え致しましょう
。
名、カワラフジノキ)のこととする説もある。
「ざう(ぞう)」は、草カンムリに「白」を書き、その下
に「ヒ」を書くのであるが、ブログでは掲載不可能な
字。また、「けふ(きょう)」は「莢」と書く。
おほとれる=「乱れ広がる」の意の「おほとる」の連用形「おほと
り」+「ある」を縮めて「おほとれる」である。
屎葛=ヘクソカズラ。
高宮王=万葉集に歌2首あるのみにて、伝不明の人物。
屎葛ですから万葉の頃から酷い名を賜っている気の毒な花でありますが、今は、それに「屁」まで付けて「屁屎葛」ですから、もう何をか況やでありますな。もっとも別名はヤイトバナで、小生などは子供の頃はそう呼んでいました。他に早乙女花という粋な名もありますから、これなら歌にも使えるのでしょうが、一般的な「屁屎葛」が禍して、上の万葉歌を例外とし、歌とは無縁なようです。
ヘクソカズラでは色気がないので、薔薇の花も添えて置きましょう。この薔薇は確か「カクテル」という名であったかと思います。
そして、稲田には早くも穂が垂れ始めている稲もあって、秋の風情。
早稲種の稲はもう出荷が始まっているそうですから、こういう風景が見られるのも当たり前のことなんでしょうが、思わぬ秋に出会った気分にて、「やあ」という感じでありました。
夏と秋がせめぎ合っている野の景色をそこここに見つつの、しかし汗だくの銀輪散歩でありました。
秋の稲に因む万葉歌を2首掲載して本日の記事を締め括ることと致します。
秋の田の 穂の
上
に
霧
らふ朝霞
何処辺
の
方
に わが恋ひ止まむ
(磐姫皇后 万葉集巻2-88)
秋の田の 穂向きの寄れる かた寄りに
君に寄りなな
言痛
くありとも
(但馬皇女 万葉集巻2-114)
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