「やりたいことを仕事にする」と決めるのであれば、その「やりたいこと」は、会社名や職業名、年収ではなく、ましてや、今の自分にだったらできる枠の中で考えるのでもなく、「どんなことをして生きていきたいのか」「その仕事をしている自分の日常」に光が当たっている必要があると思うのです。
石橋を叩いて渡る。 私は、個人起業には、そのくらいの慎重さはあっても良いと思います。 やりたいことを仕事にする。夢をかなえる、ということは、ある種、研究をすることと似ているように思います 。
「コーヒーの淹れ方はどこで学んだんですか?」「ほとんど独学です。それこそ、コーヒーに関する書籍や資料なんて、世の中にたくさんありますから、それらを片っ端から読みまくって、自分で淹れる、の繰り返しでした。あとは、飲食の学校にも少しだけ通って、サイフォンの授業だけはしっかり出ましたし、練習できる場所を探して、とにかく練習しまくりましたね」
同業者というのはライバルで蹴落とす相手、と考える人もいますが、実際はこの業界を一緒に盛り立てていくべき仲間だと思っています。バトンをね、受け取ったから、今度は渡していかないと 。それに、これまで十分に1つの業界で鍛錬してきた人が、すべてを1から学ぶべきだとは思いません。逆に、これまで何かしら仕事をして、 20年も経っている人は、必要な情報を得られるなら早い方がいい。そこからまだまだ、やらなくてはならないことがたくさんありますからね」
「業界のトップを走っている人というのは、業界をどう盛り上げるかを考えていることがほとんどですからね。競い合っているというよりも、その業界を一緒に盛り上げていってくれる仲間だと考えていると思います」
というのも、飲食店を開業する人の平均として、自己資金3割、融資7割という統計があります。しかしながら、 私が調べた結果、自己資金が5割だと融資が通りやすいということを、業界研究の中で知ったからです 。 いずれ独立を目指すなら、お金を貯め始めるのは早い方がいいのは確かです。
最初はお客様が来ないと怖いから、という理由で、大手チェーン店に価格を合わせて値下げしてしまうと、後から上げることなんてできなくなります。ですから、価格設定については熟考した上で、大手チェーン店と張り合わない、でも、きちんと利益が取れて、お客様も大満足、という価格設定にするということが大切です 。
好きなことを追いかける際、気をつけなくてはならないのは、経験を積むことと、自分を延々と安売りし続けるのは違う、ということです。技術を磨いて、クオリティを上げていくことが目的なのだということを自分でしっかり理解しておくことが大切です 。 そのためには、見通しをつけること。「1年間は何でもやる」ということであれば何も問題はありません。目標を決めた上で、それに向かうための下積みであれば良いのですが、喫茶店で言うところの「薄利多売でクオリティが下がる」ということがないように心がけてください。 最初にしっかりとキャパシティを考えて、やらないことを決めましょう。
好きなことを仕事にしようとして、具体的に動き始めると、応援してくれる人と、応援してくれない人が出てきます。これは、ある意味、自然な流れですから、自分がやりたいことに向けて順調に進んでいる合図だと思って、まずは喜んでください。ここで大切なこと。まず、応援してくれない人の話は一切スルーでOKです 。
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