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2021年12月14日

バカの壁

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少し考えてみればわかりますが、私たちは日々変化しています。 ヘラクレイトスは「万物は流転する」と言いました。人間は寝ている間も含めて成長なり老化なりをしているのですから、変化しつづけています。 昨日の寝る前の「私」と起きた後の「私」は明らかに別人ですし、去年の「私」と今年の「私」も別人のはずです 。しかし、朝起きるたびに、生まれ変わった、という実感は湧きません。これは脳の働きによるものです。


昔の書物を読むと、人間が常に変わることと、個性ということが一致しない、という思想が繰り返し出てくる。『平家物語』の書き出しはまさにそうです。「 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり 」という文から、どういうことを読み取るべきか。鐘の音は物理学的に考えれば、いつも同じように響く。しかし、それが何故、その時々で違って聞こえてくるのか。それは、人間がひたすら変わっているからです。聞くほうの気分が違えば、鐘の音が違って聞こえる。『平家物語』の冒頭は、実はそれを言っているのです。


『方丈記』の冒頭もまったく同じ。「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」


その後、自分で一年考えて出てきた結論は、「 知るということは根本的にはガンの告知だ 」ということでした。学生には、「君たちだってガンになることがある。ガンになって、治療法がなくて、あと半年の命だよと言われることがある。そうしたら、あそこで咲いている桜が違って見えるだろう」と話してみます。


要するに、ガンの告知で桜が違って見えるということは、自分が違う人になってしまった、ということです。去年まで自分が桜を見てどう思っていたか。それが思い出せない。つまり、死んで生まれ変わっている



【感想】
学生時代に読んで衝撃を受けた本書がkindle Unlimitedでも解禁されていたので10年以上ぶりに再読。「知るということはガンの告知だ」。これほど「知る」という事を端的に言い表した一節はないと思うし、ガンの告知レベルで自分の人生観に影響を与えてくれる価値観だったり事実を見つけるために、本を読んだり色んな人の価値観に触れようとしたり、映画を見たりするのだと思う。



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極上の孤独

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孤独ほど、贅沢な愉楽はない。誰にも邪魔されない自由もある。群れず、媚びず、自分の姿勢を貫く。すると、内側から品も滲み出てくる。そんな成熟した人間だけが到達出来る境地が「孤独」である


淋しいとは一時の感情であり、孤独とはそれを突き抜けた、一人で生きていく覚悟である。淋しさは何も生み出さないが、孤独は自分を厳しく見つめることである


この二人に限らず、常日頃から健康を気にし、運動も欠かさない人ほど早死にである。なぜそうなのか。私のようにいいかげんなほうが長生きし、いつまでももっている。 考えるに、彼女たちはまじめにノルマを片づけ、毎日動かなければ気がすまない。もともと健康だったために体に自信があり、多少の無理をしても決めたことをやる。やらないとストレスになる。 自分の体の声にもっと耳を澄ますことが出来れば、休むことを大事にしただろう。仕事や運動もやり過ぎはいけない。健康を過信すると、自分の体の声を聞き忘れてしまう。


誰もが、自分がいる場所で戦っている。 誰かが助けてくれるのを待っていたり、環境が変わるのを期待してはいけない。自分で出来る方法を、自分で考える。そのためにも独りの時間が大事である


品とは恥と裏腹にある。恥とは自分を見つめ、自分に問うてみて恥ずかしいかどうかである。 他人と比較して恥ずかしいというのは、ほんとうの恥ずかしさではない 。例えばお金がない自分を他人と比較して恥ずかしく思うことなど。 自分の生き方さえしっかりしていれば、他人に何といわれようと恥ずかしくないはずだ。 自分の価値観に照らしてみて、恥ずかしい行為をした時は、自らを深く恥じて、二度と同じことをくり返さないようにする。恥と誇りとは表裏一体である。 自分を省み、恥を知り、自分に恥じない生き方をする中から、誇りが生まれる。それがその人の存在を作っていく。そして、冒すことの出来ない品になる


全ての責任は、私が自分で決断しなかったことにあるのだ。痛いほどそれがわかっていた。 もう二度と他人の言には惑わされない。何事も自分で決め、自分で責任を持つ。それならば諦めもつく。他人への相談はあくまでも、自分の意志の確認でなければならない。


期待する自分がいるうちは、生きられる。私にとって味わったことのない、貴重な一瞬だった。 期待は自分にするべきだと、私は常々いっている。自分に期待してうまくいかなくても、結果は自分に返ってくるだけ。次へ生かすことが出来る。 他人(家族も含めて他の人)に期待したら、うまくいかない結果はその人のせいであって、後に残るのは不満と愚痴だけである。他人に期待するひまがあったら、自分に期待するべきである。



【感想】
かなり前に伊集院静の大人の流儀を読んで、「孤独」の時間が長ければ長いほど、本当に大切な人と出会えた時の喜びは大きくなり、その人のことを大切にしようとする、ということが書かれていて印象に残っているが、この1冊でも孤独の必要性を感じさせられた。自分の人生なのだから、決断はすべて自分でして全責任を取る。その覚悟こそが孤独。確かに自分の周りいる、品格を漂わせている人種というのはそこに微かな孤独を纏っている。全てを自分で決めていく覚悟を持てる人間でいたい。



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読むだけでお金のメンタルブロックが取れる本

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メンタルブロックとは、一言で言うと「行動を妨げる思い込みや意味づけ」です 。最初にご紹介した、 「セールスをしたら嫌われる」「価格を上げたら買ってもらえない」「金額に見合う仕事を自分はできないのでは?」 という思い込みは、すべてこのメンタルブロックです。 では、 なぜ、このようなメンタルブロックを人は持ってしまうのでしょうか? それは、簡単に言えば、記憶の刷り込みです。 何度も、「セールスをしたら嫌われる」という刷り込みをしてしまうと、いつの間にかそれが事実のように思えてきて、その信念が完全に固定されてしまうのです


「今井さんね、みんな札幌は不景気だって言うけど、実際は儲かってる会社は儲かってるんですよ。どんな地域でも、どんな時代でも儲かってる会社は2割くらいはあるんです。私はコンサルティングを何十年とやってて、年収でいうと2千万円くらいはずっとあります。付き合うところをしっかり選べばちゃんと売上はあげられるんですよ。」


では、行動を妨げる思い込みである「メンタルブロック」はどうやって形成されるのでしょうか? 実は、その正体はなにかというと、シンプルに「過去の記憶」なのです。 社会の常識、入ってくる情報、自分の知識や経験などの過去の記憶の蓄積によって思い込みが形成され、メンタルブロックとなっているのです。 私はこれらの思い込みや意味づけの蓄積を「 脳内辞書 」と呼んでいます。


「金持ち喧嘩せず」という言葉もあるように、成功している人はわざわざ意見の違う人を論破しようとはしません。成功している人は、成功している人同士で付き合っています。お互いにポジティブで、気分良く付き合うことができるからです


このようなリアリティのある情報の威力というのはすごいものがあります。成功している人から直接聞くリアルな情報は、脳内辞書にインストールされるように入ってきて、次々とメンタルブロックが外れていきます


彼らはすでにさまざまなメンタルブロックがない状態なので、なぜ自分が行動できているのか、説明することはできません。 逆に言えば、彼らは行動できない人の気持ちが分からないのです


−ビジネスの成功を阻害する8大メンタルブロック −

?@ 欠乏感・・・お金がない。足りない。売上をあげなければ。お金なくなるのが怖い。お金が減っていくのが怖い。 このような気持を持っているとビジネスはなかなか成功しません。というのは 「足りてない」という気持ちでセールスをすると奪うマーケティング、奪うセールスになってしまうからです

?A 完璧主義・・・ まだ完璧じゃないから。綺麗なページが完成していないから始められない。勉強をし終えてないから、まだビジネスはできない。全部自分でできるようにならないと。


?C 確実性・・・正解を教えて欲しい。確実に成果が出るんだったらやる。 このように考えていると、いつまで経っても行動ができません。

?D 失敗への恐怖・・・失敗は嫌なことかもしれません。しかし、成功とはたくさんの失敗の先にあるものです。失敗の延長線上に成功があって、成功の反対は失敗ではないのです。成功の反対は何もしないことです。

?E 無価値感・・・私なんかでいいんでしょうか。こんなサービスでいいんでしょうかまだ駆け出しの自分がこんなお金を貰うのは申し訳ない… 無価値感からこのような気持ちになることは多々あると思います。 実は、すべてのメンタルブロックの諸悪の根源は無価値観です


情報発信に関わるメンタルブロックが取れると、自信をもって情報発信ができるようになり、発信のスピードも加速するので、たくさんの人に伝えることができ、自分の考えに共感してくれる人が集まってくれるようになります。さらに仲間との出会いもあり、ビジネスが発展していくようになります。



【感想】
この本で「メンタルブロック」という言葉を知ったけど、まさに自分が感じていた言語化できない、人生の邪魔をするものの正体を見事に一言で言い表した言葉だと思った。ビジネスの成功を阻害する8大メンタルブロックの中でも完璧主義、確実性の項目は特に今の自分のメンタルブロックとなっているので意識的に外していくイメージを持つ。


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AI分析でわかったトップ5%リーダーの習慣

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社外へのキーマンや社内のステークホルダーに対しては強い関係を構築するように努めていました。「オセロの角を押さえるようにキーパーソンと関係を構築して、形勢を有利にしていきたい」「ビジネスで大きなインパクトを生み出すために、要点を押さえたい」と発言していました。ご機嫌取りといったレベルの話ではなく、ビジネスのツボを押さえる効率志向からくる言動でした


5%リーダーは自分一人では達成できない大きな目標を達成するために、今までやっていた自分の能力や経験を手放しているのです。この上司の「手放す」という行為が実はチームの結束力を生み、それがチーム個々人の自主性を育みます


5%リーダーのうち 59%の人が、明らかに平均よりもゆっくりと移動していたのです。


感情共有とは、相手の感情に寄り添うことです。 メンバーが不合理な不平不満を言うこともあるでしょう。自分ではコントロールできないことに対して愚痴を言い続けるメンバーもいるでしょう。愚痴の大半は解決しようのないことです。 しかし、 その感情が生み出されたメカニズムを理解しようとすることは大切です


複雑な課題を解決し、成果を出し続ける大きな目標に向かってトップ5%リーダーが行うのは、「 異質同士の組み合わせ 」です。 まずメンバーの特性をしっかりと把握し、強み、弱みを掛け合わせて、より短い時間でより大きな成果を出し続けます。 トップ5%以外の管理職はタスクマネジメントにおいて、最も重視する点は何かという問いに対して、 71%は「個々人の能力(ケイパビリティ)を重視する」と答えました。 つまり、メンバーの強みにフォーカスしてしまう傾向が高く、強みに合わせて仕事を分け与えたり、タスクを割り振っていたりすることがわかりました。


一方5%リーダーは、 メンバーの「できる・できない」を総合的に理解する能力が高く、先程の質問に対して、「メンバーの苦手なポイントをフォーカスする」と答えた方がなんと77%にも及んだのです 。 メンバーの強みを重視する一般的な管理職、一方、メンバーの弱みにフォーカスするトップ5%リーダー。 こういった違いが調査で判明したのです。


その彼らの発言を録音録画し、AIで文字起こしをした上で、テキストマイニングのデータ分析をしました。 すると彼らの発言、特に名詞で多かったのが、 「組み合わせ」「再配置」「入れ替え」「組み換え」「埋め合わせ」 というワードです。


彼らは業務処理能力が低い社員を優秀な社員で埋めようとしているのではなく、優秀な社員の弱みを理解して、そこを他のメンバーで補完しようとしていたのです。成果を出すメンバーは放っておいても成長するので、彼らの能力を2倍、3倍にすることで組織全体の能力を高めようとしていたわけです。 つまり、 成果を出すメンバーの弱みを理解して、そこを他のメンバーで補完し、成果を出すメンバーの成果を2倍、3倍にしようと考えているのです


チーム内で優秀なメンバーの苦手なことを代わりにやってあげれば承認欲求も刺激され、自分の能力に気がついて発揮しようという気持ちが高まります。


一方、5%社員と5%リーダーは「伝わる」コミュニケーションを目ざします。 自分の思いが相手に伝わるようにコミュニケーションをとり、相手と共鳴して自分の思い通りに行動してもらうことが成功。 話を聞いてくれたかどうかではなく、中身を理解して行動してくれたかどうかが成功指標となっているのです。 「伝わる」コミュニケーションは、聞き手である相手が主役です。 相手がコーヒーが飲みたければコーヒーを出すし、水が飲みたければ水を出します。


意思決定ツールである「ペイオフマトリクス」でもタスク整理ができます。 ペイオフマトリクスとは、「効果」と「実現可能性(実行コスト)」の2つの軸で構成されるマトリクスを用いて、アイディアの選択を効率的に行うためのフレームワークです。


5%リーダーは、自分の考えに固執することなく、多様な意見を取り入れて自分を進化させています。 つまり、限られた経験や知識にこだわりすぎると、行動を止めてしまう恐れがあることを5%リーダーは心得ているのです。 5%リーダーがスキルアップや情報収集で常にアップデートを目ざすのは、常に新たな情報に触れ、多様な意見を取り入れようとするポリシーを持っているからです


メンバーから気軽に話しかけられることや、ちょっとした休憩をとることを望む5%リーダーは、バッファータイム(=空白時間)をあらかじめ確保していました。


バンドワゴン効果 ・・・バンドワゴンという言葉は「行列の一番先頭で楽器を鳴らす車」という意味で、勝ち馬にのるとか、大衆の判断に身をゆだねるとか、時流にのるといった意味で用いられます。大勢の人が選んでいるものに安心感を得て、自分も選びやすくなるという心理効果です。 「弊社の商品は9割の通信会社で採用されています」 「顧客満足度ナンバー1」 というようなアピールで、安心感・安定感をもたせて購買を促すものです。 「売上ナンバー1」や「○○賞受賞!」という宣伝も、バンドワゴン効果のひとつの方法です。



【感想】
AI分析でわかった トップ5%社員の習慣 の続編?にあたる本書。ビジネスで結果を出しているリーダー達の言動をAIで分析し、色々なことが判明。移動するスピードが遅いとか、意識的にバッファータイムを設けてメンバーとのコミュニケーションの時間にあてている、など5%リーダーには意外な特徴があるらしい。過去の経験や成功を手放し、常に新しい情報を集めアップデートしていくのも5%リーダーの特徴。これって頭では理解していてもなかなか実践できるものではないから融通性が高いんだなと感じた。


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