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2022年03月09日
DLB レビー小体型認知症 私論2
この日は僕が付き添いで行っていて一緒に診察室に入り、診察を終える時母が先生に
「先生、最近家の中で人や動物や虫などが見えるんやけど、この人(僕)は見えんて言うんですよ」
と言うと先生は
「あー、例えばテレビに俳優さんが出ていて場面が切り替わったら一般の方はその俳優さんは消えるんだけど、あなたはそれがしばらく残ってしまうんです」
「そう言われる方は結構いらっしゃいますよ」
「あなただけじゃないです」
と言われた母は
「私だけじゃないんだ」
と少し納得した様子だった。
僕らには見えないけど母にはたしかに見えてるのだ。
それからまた部屋で人や動物や虫がいると言っても「そんなのいないでしょ!」と頭から否定するのではなく、例えば「カーテンに蛇がいる」と言ったら「蛇がいる?来て来て、どこに蛇がいる?」と母と一緒にカーテンを見ると「あら、おらんわ」と納得し、落ち着くようになった。
カーテンは下の部分の波の形に見えるところが蛇に見えたり、壁のシミなどが虫に見えたりするようだ。
四六時中あれが見えるこれが見えると言うわけではないので、言われたら一旦受け止めては返すの繰り返しをしている。
それから数日が経ち、母が窓の外を見て驚いた顔で
「見てん!象が歩きよる」
と言ったので僕は反射的にスマホを取り出し電話をして
「もしもし、ウチの外に象がいるんですよ!えー!そうなんですか、はい、分かりました、よろしくお願いします」と言って電話を切って
母に「アフリカンサファリから象が逃げて職員全員で探してたんだけど見つからなかったんだって。これから引き取りに行きます、ご連絡ありがとうございますって」と言ったら母は
「良かったぁ」
と言って嬉しそうにお茶を飲んでいた。