いやー、泣きっ面に蜂、弱り目に祟り目とはこのことですなぁ。まったく、何から話そうか……。
去年の年末、腰を悪くして持病を得たのは話しましたね。神経の通り道がくっそ細くなっていて常に神経痛を感じてるってやつです。もちろんあれは今でも健在です。今日も薬を飲みましたし、明日も飲みます。
で、そんな時にブログサービスが終了するので引越ししなければならないというのもお話しましたね。4月の下旬あたりで完全に停止するのでそれまでに、いや本当はもっと早くに引っ越して、こっちのブログには移転先を告知しておかなければなりませんね。はい、まったく進んでおりません……。いやもうどうしようかな、レビュー自体はPCに溜め続けるけど、落ち着くまでブログは休止してもいいかもしれない。
ブログって今ではもうぶっちゃけオワコンだし、昔のようにコメントでコミュニケーションをとったりキリバンで喜んだりする時代じゃなく、その役割は完全に動画コンテンツに引き継がれてるってのはわかってる、それにこの一年ずっとKemcoゲーという、訪問者からしたらまったく興味のない話題ばかりで反応しにくいってのも十分わかってるつもり。ただ最近自分はいったい誰に向けて書いているのだろうっていう虚しさが募ってきてはーどうすっぺかなーって感じよ。
で、ここから新規の話題なんですが、まず私の勤め先が閉店することが決まりました(笑)
丸9年頑張って奉仕してきたお店ですけど、あーやっぱりなぁ。予感はしてたさー……。良いこと、良い思い出はたくさんあるよ。悪い思い出も少しだけあるよ。全体としてはすごく良かったよ。家から近いし、拘束時間短いし、人間関係も良好で、べたべたしない距離感も心地よかったよ。
本当、理想の職場環境でした。……給料以外は(笑)
給料に関して言えばだいぶ不満ではありましたね。愛着もあるし店や会社の状況もわかってるつもりだから甘めに勘案してもやっぱりちょっとおかしくない? と聞けばいえいえ皆厳しいんです、わかってください、それに法には触れてませんよって言葉が返ってきそうな超ギリギリのラインだったし。
労働力の安売りはしねーって決めてたんだけど、いつからかな、職場に愛着をもっちゃったのは。
持病を得るきっかけになったのも仕事だし、その仕事も最初はうまく回ってたのに、コロナを経ておかしくなって、人が減って量が増えて、機械の部品みたいに毎日同じ作業をするだけでいっぱいいっぱいになっちゃったから、体の特定の部分に負荷がかかりやすくなっちゃったんだと私は思ってるよ。
労災とか保険とか考えてはいないけど、仕事に体を壊されたっていう意識は少なからずあって、おまけに来月いっぱいでお店閉めまーすだと? 私ゃ安い賃金でさんざんコキ使われたあげく壊れて使い物にならなくなったから棄てられた気分だわ、マジで。
とか悶々としてた時期もあって、最近やっぱ仕事に行くたびにしんどくて、どんどん体の調子が悪くなっていくのを感じてたから、やっぱりこのあたりが引き際なのかもしれない、とも考えるようになりました。
むしろ何もなかったらだらだら続けてたと思うし、なんだかんだ居心地は良かったんだよね。
さぁあと一ヵ月とちょっと、多少無理してても有終の美を飾ったろうではないかと息巻いていたまさにその時。
人生初のギックリをやってしまいましたとさwww
いやぁ……。
まず人生初めてなんで、話には何度も聞いていたけども、これがまさかギックリだとは夢にも思わなかったですね。
どうもここでも持病の腰が絡んでいるらしく、私の場合、最初、腰自体は特に痛みを感じていなかったんですよ。いつもの持病のように足の神経が激しく痛むので、持病が悪化したかどこか骨折でもしたのかと思っていました。
いつもの神経に効く薬を飲んだらいったん落ち着いたので、そのあと「普通に生活してしまった」のが最悪でしたね。
普通に階段降りて、普通に飯食って、また上がって、ほんでまた降りて、風呂にまで入っちまったんですよ!?
想像してください。あなたがギックリをやったとして、それに気づかず二時間ほど普通に過ごして、シャワーから上がったところを……。
体が冷えると同時に、それまで蓄積していた腰へのダメージが、腰ではなく足に、何億倍も増幅されて津波のように時間差で襲ってきました。
ふくらはぎはポケットティッシュ。表面の皮膚という皮膚がひっぱられて裂けるかのような鋭い痛み。
足首は捻挫。足首を無理矢理2160度くらいくびり回したかのような鈍痛。
そして足の甲から指先は鉄の靴を履いた100tの巨漢に思いっきり踏んづけられているかのような重すぎる痛み。
正直この足先の痛みが一番やばかった。
この痛みのもとが腰から来るなんて気づいてないから、もうひっきりなしにこの痛みが続いて、三日三晩のたうち回りました。
グロテスクな内容でごめんね。
それがつい昨日までのことでした。現在はようやく痛みが引いて、ぎこちないながらも立って歩けるようになりました。はぁー……、まじで死んだほうがマシだったわ。首括って死ぬこと考えたわ。とにかくこの痛みから逃げたくて。
まぁ、前向きに考えるとするなら、今回初めての経験でかつ変化球だったので結構パニックに陥ってしまったのですが、こうして一通り経験したので、もしまたヤることがあっても、次は冷静に対処できると思います。
そんな地獄の時間、私のささくれだった神経を癒してくれたのが飼い猫とスマホゲーの「ほりほりドリル」でした。いやマジで神ゲー。
無心になって端から端まで1マスずつ掘りまくるのもいいし、けっこうそれで眠くなって、たとえ10分でも20分でも眠れたのは本当に助かりました。
でもこれはただのリラックスゲームではないんです。このゲームの本当の遊び方がわかってくると、必ずあなたは沼にはまることになります。ハクスラ好きなら絶対おすすめです。
Steamにもありますよ。
そんなこんなで、持病の神経痛と、ブログの引っ越し作業と、突然の就活と、地獄のギックリ腰に翻弄されたこの冬でした。2025年は早くも忘れられない年になりそうです。冬なんか大っ嫌いだ。
さて、こんなの読んでても気持ちの良いものではないので、一昨日更新できなかったレビューをさっさとあげておきますね。
2025年04月04日
604.Monster Hunter: Wilds
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「モンスターハンター:ワイルズ」のレビューです。
一年待った甲斐はありました!
ライズ、サンブレイクで死ぬほど狩りまくり、新作モンハンの発売が丸一年後と知ってから……いろんなことがありました(遠い目)
あの時はSeries Xも持ってませんでしたからね。
一生懸命働いて貯金し、この長い長い一年の間に溜まりに溜まったKemcoゲーを消化しまくり、辛くなってハードなアクションがウリのソウルライクなゲームとかに逃避しつつも、なんとかSeries Xを入手し、年末にかけてどんどん忙しくなる仕事に精を出し……、と思ったらお店の閉店を告げられ、それならばと有終の美を飾るためさらに精を出し……過ぎて腰を悪くし(笑)、ついに神経まで傷めて丸一ヵ月寝たきりになり、落ち込んで病みつつもいろんな人に励まされたりして、ようやくこの日に辿り着きました。
待った甲斐はありました。
最新のハードで遊ぶ最新中の最新ゲーム、全世界で大評判のアクションゲーム。約束された神ゲー、面白くないわけがありません。
その高すぎる期待に見事に応えたクオリティだと思います。
各武器のバランスだとか、モンスターや操作だとか、そういったものはYoutubeに腐るほどあるので触れませんし、後々解消していくでしょう。最新のゲームかつ人の多いゲームってのは、やっぱり時間と共に一緒に成長していくライブ感がたまりませんよね。
とはいえ、決して突貫開発ではないのでしょうけど詰めが甘い部分は残っており、若干の遊びにくさはあります。ハンターノートの解説に誤植があったり、モンスターの声が再生されないバグだったり、その他もろもろ、一瞬世界観からはじき出される瞬間があるのは惜しいところ。
また、本作もナンバリングではなく新しいサブタイトルで新規層を狙っていますが、モンハンには長い歴史があり、武器の種類、アクションの派生などもはや初心者向けとは言い難いです。その中で、本作はさらにUI操作やオプション設定も死ぬほど多彩で便利なんですが、いやホント初めて触るとそれだけで数時間吹っ飛ぶほどありとあらゆる項目からショートカットが可能で、混乱すると思います。
便利さを追求した故の不便さってやつですかね、とにかくショートカットや自動でうんぬんみたいなのが多いので、理解してないと振り回されます。
この辺が本当に初心者に配慮した初心者殺しな一面を持っていると思います。
ストーリーに関しては賛否両論あるらしいけど、個人的には全然納得できるレベルで神ゲーでした。特に主人公の扱い。
今までの作品では「うん」とか「ああ」とか相槌だけでなんとかやりすごしていた感じですが、今作からがっつりストーリーに介入しており、自らの意思で自らの言葉を話すのは非常に新鮮で、自然でした。ちゃんとイケメンのハンターに仕立てたのでサンブレイクとは違う、アイスボーンから続くまさしくワイルドな世界観にちゃんとマッチしており、この荒々しい大地にしっかり二本の足で立つハンターの姿がとても頼もしく見えました。偏見にはなりますけどやっぱりこういうところは男性キャラの方が映えるなぁ。
それに今回のストーリーの流れはやっぱり今までとは違って、旅や冒険、なんならRPG感すらあったのが新鮮でしたね。特に竜都の跡形でのやりとりは、まるで魔王城に侵入して、立ちはだかる中ボスたちを倒しながら最奥へと突き進むラストダンジョンの趣が強く感じられ、賛否は置いといて「おいおいおいw」と思わずツッコんでしまいました。道すがら良い感じの中継点を見つけると一瞬にして大所帯のベースキャンプを建てちゃうところも、かつて世界の実際の歴史が脳裏をかすめるような、皮肉や風刺に映る危うさを感じたり。
あれからかなり遊びこんで、恒例の金冠埋めを残すのみとなりましたが、双眼鏡に神機能が搭載されて探しやすくなったのは、実績厨として本当にありがたいですね。
とはいえ自分のプロフィールを確認すると総出撃回数がもう700回とか超えてるので、実は狩りから狩りへのサイクルも既存の作品に比べてかなりシームレスというかスムーズになってる印象を受けました。
なんというか、連続で狩りやすいというか、「あれ?この武器そんなに使ったっけ?」みたいにある意味で軽い印象なのです。これはまだモンスターの体力とかがマイルドな上位環境だからだったり、ストーリー中の小型狩猟のフリークエストを回したりもしてたから感じるのかな。
ストーリーや狩り以外の点に注目してみると、うーんどうだろう。実はワールド、アイスボーンの頃に感じた「世界の広がり」みたいな感動はちょっと薄いんですよね。良くも悪くも今作はサンブレイクのプレイフィールを引き継いだアクションや戦闘メインのモンハンな気がします。
季節がダイナミックに切り替わるのは最新ハードのウリの一つかもしれませんが、本来の自然は悠久の時をかけてゆっくりと確実に進行していくという感覚があるので、ちょっと違和感ではあるんですよね。歪められた自然というか、そのせいで環境生物の生態もめまぐるしく変わり、「休憩」というコマンドの弊害でさらに季節や天候、時間の経過を肌で感じづらく、その地に生きる生物たちの生態を実感しにくくなっていると感じました。
ベースキャンプの作り込みなどグラフィックや、フィールドに散らばるオブジェクト一つ一つにはおそらくちゃんと意味があって作り込まれているんだろうけど、めまぐるしく変わるこの周囲の環境の中でそれを実感するのは長く遊びこまないとなかなかわからないもので、もったいないなぁと感じたのでした。
ワールドやアイスボーンの時代、モンスターには気性があって、ハンターを見つけ次第襲ってくるものもいれば、トビカガチやクシャルダオラは手を出すまで一切気にする素振りを見せず、悠々と水を飲んだり、休んでいるのを見て、私はワールド、アイスボーンの「世界観」を肌で感じたものです。
釣りをしてたら突然後ろからのっそりトビカガチがやってきて、ごくごく水を飲んでまた帰っていったんですよ。大したことじゃないかもしれませんが、何故かすごく印象に残っています。クシャルダオラも風をまといながら悠然と座っていたので、隣に一緒に座って写真撮ってみたり(笑)
あーーー、マスターランクが待ち遠しいwww
*近況報告
ゲームのレビュー記事ですることではないかもしれませんが最近ことあるごとに腰がーとか仕事がーとかぼやいてきたのでいったん今の状況をまとめておきます。読みたい人だけどうぞ。
まず体調についてですが、こちらはすっかり良くなりました。
坐骨神経痛の原因が肥大化した脊椎板にあったので医者には「もう治らない」と告げられ、一生この痛みと添い遂げるのかと覚悟していましたが、症状がさらに悪くなって神経を傷つけてしまったことによりやむなく全てを投げ出し休養せざるを得なくなったのが功を奏し、現在は坐骨神経痛による痛みはまったく感じていません。まぁ、右足全体が若干感覚が鈍ってるなぁとは思うし、少し調子が悪い日は足先がつっぱるような神経の痛みを少しだけ感じるのですが、かつてに比べれば遥かにマシなので最近は快調ですね。薬も飲んでません。でも腰の使い方はとても気を付けています(笑)
おそらく日々の仕事や私生活によって、普通の人より腰を悪くするリスクは上がってしまったけど(これがもう治らない部分)、ちゃんと休養すれば痛みを感じないくらいにまで回復できるということですよね。希望が持てました。
現実的ではないけど、慢性的におしりや太ももの中心辺りに痛みを抱えている人は、いっそ丸一カ月くらい全てを投げ出して寝たきり生活してみるのもいいかもしれません。いやマジで。
仕事に関しては先月で終わりました。この記事が上がる頃には有給も切れてるのかな。仲の良かった同僚のおばちゃんとはしっかり挨拶できたし、かなり気持ちの良いお別れでした。
自分の仕事歴を振り返ってみると、別に大した経歴ではないにしても職場が存続している中で自分が先に辞めることが常だったし、中にはケンカ別れとかもあったので、こんなに気持ち良く退職して家に帰ってきたのは初めての経験でした。そりゃあ寂しさもあるけどね。まだまだここで、彼らと一緒に働きたかったさ。
これからもゲームを楽しむためには時間の確保が欠かせないので、条件厳しめですが良い所がないか、今頑張ってハロワに通ってます。
それからブログの問題。
気持ちの余裕が帰ってきたので、とりあえず新居に形くらいはなんとかできました。自前で付けてきた無数のリンクとかを貼り替えなきゃならないのが億劫すぎて手を付けてないけど(汗)
ファンブログの方は今月22日で閲覧自体できなくなるので、今後はSeesaaブログの方でよろしくお願いします。互換性というか、記事の移行は備え付けのツールを使ってわりと簡単に移すことができましたが、やっぱりちょっと勝手が違うので結構戸惑ってますね。プログラムとか書けないから思ったようにできなくてもどかしい。一応アクセスカウンターはファンブログでのその時の数字をスタートにしました。60250くらいかな。この中のいったいどれくらいの割合が本当の「人」なんだろう……。データとか示されても見方もよくわかってないんよね……。
他に何かあったっけ?
んーーー……。
そうだなぁ。
ここまで読んでくれたあなたは立派なあるへ信者なので、ワイルズにお越しの際は是非とも我がサークルへ強制加入ですぞ!なんでもいいんでアポくださいw
2025年03月28日
603.Remnant II
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「レムナント2」のレビューです。
前作Remnant: From the Ashesの正当続編ですね。前回レビューしたChronos: Before the Ashesも物語や世界観的にはがっつり絡んでいるので履修しておくとすごく楽しいです。特にChronosの主な舞台になったヤイシャの歴史や世界観が2の本編ストーリーに関わってきます。
(これヤイシャって読むんですね……。1はがっつり英語だったのでちょっと違和感はありました。慣れ親しんだウォード13がセクター13になってるし、なんならそのせいでリーダーの名前も変わっとるし)
さすがSeries X、めちゃくちゃきれいになったし、相変わらずすげぇ面白かったです。基本の遊び方は全然変わってないのに、もはやランダム構成とは思えないくらいに自然に繋がっていて舌を巻きました。今回はストーリーにも非常に力が入っていて、オリジナル前作のように即席で作って遊べるアドベンチャーモードと言えども、しっかりしたストーリーラインがあって、主要NPCがいてれっきとした一つのお話、一つの世界のお話として楽しめる内容になっています。いやむしろ連続性がないっていうだけで、ストーリーモードとほぼ変わりません。
前作では二つしか装備できなかった指輪が、今作ではアミュレットと四つの指輪で計五か所装備できるようになっており、アーマーのセットボーナスが消えた代わりにこちらでビルドの幅を出すことができるようになりました。
この指輪とアミュレットの数がすさまじい量なんですよね(笑)
なのでストーリーを一周クリアした程度ではとうてい遊びきったとは言えず、各ワールドの様々なマップを求めて何周も何周もこなしてまだ見ぬ指輪を探すことになります。
このあたりのプレイ感覚がハクスラに似ていて、まだ見ぬ、あるいはどうしても欲しい、オプション固定のユニーク品を求めて徘徊する感覚に似ています。
ただ個人的に残念なのはトレイト(特性)ポイントに上限がついてしまったことですね。本作のゲームバランス、そしてビルド幅を考えると納得はできるんですが、前作延々と経験値を貯めてあらゆる特性をカンストさせまくるのが何気に楽しかったので、今作あっという間にカンストしてあとは再振りを楽しんでねってのは、正直気づいた瞬間ごりっとモチベが削れる音がしました。
本作はなんだか「終わった世界」が舞台のようで、なんとも寂しく、冷たい空気に包まれたゲームだったと思います。
まあ、体調崩して人の温もりを恋しく思うような時期だったというのもありますが、たとえば前作や外伝作で舞台になったヤイシャはパン族が元気に暮らしていて、敵対しつつも、中には友好的なNPCもいて、その土地にはちゃんと独自の文化があって、(けっこう面倒臭かった)密集した家々には無数の壺やら箱やらがあって(スクラップうめぇ!)生活の匂いみたいなのを感じたんですよね。
前作のロームなんかスクラップ天国もとい、大量のオブジェクトがあったり、現地民が(槍や魔術で)歓迎してくれたり、やっぱり文化と生活の香りを感じたものです。
翻って見れば、ネタバレになりますけど、今作のヤイシャ世界は前作から何十年か後の設定で、どこからかやってきた疫病と、言葉を濁すしかないんですがあるとんでもない事件のせいで荒廃してしまっており、もはやパンの文明は見る影もありません。
ヤイシャ以外は新規ワールドですが、どの世界も全然別機軸に見えて実は近い未来に辿り着く結末は同じっていう、どうしようもなく壊れてしまった世界ばっかりなんですよね(制作陣はウィッチャー愛読者と見たw)。
見た目や雰囲気は全然違うので、ゲームとして新しいエリア感、2ならではの新しい体験というのはしっかり楽しめますが(知らずに訪れればきっと驚くと思いますよ)、知れば知るほどレムナント世界というのは本家ダクソのように絶望が漂っているなぁとひしひしと感じました。
対照的に、外へと飛び出したセクター13は懐かしい面々が年を経た姿で迎えてくれて、始めこそ切なさを感じたもののすごく暖かくて落ち着く町になっていました。素晴らしい。でもマッケイブ……。
やっぱレムナントいいわぁ。ホント好き。今回、前作で惹かれたエネミーデザインに関してはイマイチだったけど、各ワールドのデザインやストーリーについては相変わらず抜群のセンスだと思いました。ラスボス戦、レムナントのテーマ曲アレンジ流れてモンハン並みに熱くなった!
でもエンディングは納得できないなぁ。
あれだけラビリンスが広大なら、もっともっと見たことない世界を旅してみたかったなぁ。DLCも雰囲気ががらっと変わってめっちゃ素敵なんですけどね。
さて、何度かお伝えしている通り、本作を遊んでいた時期はちょうど体を壊して静養していた時期なので、魔改造した椅子に座って貪るように遊びこみました(笑)
実はまだ実績コンプに至ってないんですよね。そしてじっくり遊びたいがために秘密の実績の内容も確認していないので、どんな実績が残っているかもよくわかっていません。
そんな状況で、今度はモンハン:ワイルズが発売してしまいまして(汗)
一応100時間以上は遊んでいるし、一通りのことは体験したのでレビューは出来ますが、なんとも中途半端な形で出さざるを得ないのはちょっと残念です。
それもそのはず、もはやレビューのストックがないんですよ。
来週はワイルズの記事を書いて、いやそれからどうしよう。どうもSeesaaブログは3カ月くらい更新が切れると無慈悲にブログごと削除されるようなのでなんとか更新を続けていこうとは思ってますがすげぇ怖い。
2025年03月21日
602.Chronos: Before the Ashes
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「クロノス:ビフォア ジ アッシュ」のレビューです。
一見わかりにくいですが、Remnant: From the Ashesの外伝作になります。ルートと呼ばれる化け物に世界が滅ぼされ、人類の存亡をかけて戦うダクソライクTPS(オリジナル)の前日譚でした。
が、始めは外注かと思うほど手触りが異なり、困惑しました。
リアルでセンスの光るキャラやモンスターデザインはどこへやら、等身が低くなりアニメや童話調のグラフィックになったことでどうにも別物感、パラレルワールド感が否めなかったのが正直なところ。
そしてレムナントといえば理不尽で数の暴力を押し付けてくる高難易度ダクソライクというのが定着していますから、飛び道具のない本作ではどのようにプレイヤーを苦しめてくれるのかと思いきや……。
本作もまたダクソライクアクションRPGの皮を被っていますが、このゲームの本質は実はそこではありません。本作を言い表すなら、ポイント&クリック否、脱出系ゲームに近いです。さまざまなキーアイテムを集め、それをどこかで使い、またキーアイテムを得る、その流れの中に、この手のジャンルのゲームにしては歯ごたえのある戦闘パートが挟まれている、というゲームになります。
決してレムナントのような体験を期待して起動する代物ではありませんが、それにしてはアクションのモーションや武器バランス、あるいは敵との差し合いもよく出来ていて、結構難しかったです。
(本作にはアクションの要となる動作があります。それはステップ攻撃です。回避後軽攻撃で出るこのステップ攻撃は、敵をスタン、怯ませる威力が高く、軽装の敵ならばステップ攻撃の連打だけで完封することができます。その中で、例えば槍は硬直が短く、敵の被弾硬直中に次の攻撃を当てられる、逆にハンマーは硬直が長いものの、盾崩しの威力が非常に高いので、敵のガードの上から当ててスタンを取れる。チャージなしの重攻撃ですら盾構えを崩せるので重装の敵にはむしろこちらが刺さるなど、どの武器にも存在意義があってバランスが良いと感じました)
本作は高難易度性を表す要素として、死ぬと一歳年を取るという独自のシステムがありますが、んー、まぁ目の付け所は良いけどあんまり輝いているとは言えないかなぁ。死ぬと本家のようにワールドストーンに戻されてすぐに再開できるので、この一年傷を癒してまた再びここに来たんだよっていう時間の経過が感じられなかったのが大きなミスマッチ部分。
日本語をつけてくれたのはそれだけで本当に嬉しいし、ありがたいことだけども……、なんでこんなフォントなんだ……? 海外では日本語といえばこのフォントなのか? 読めるけども細かい所で字が違うこれらのフォントを見てると、日本という文化を汚されている気分になります。君たちにその気はないんだろうけども。つーか行書は読めねぇよwww
日本語翻訳された海外製ゲームやってるとこんな字よく見かけない?
十
目
一
(わからんかな汗 変換候補にないんだもんw)
これは直じゃねーよな。たぶんフォントデータ的に、全ての漢字を持って来るより、似た形で流用するほうが効率的とかそんな理由なんだろうけど。
オプション項目の「ターミナルのテキストサイズ」は「非表示」に設定することを推奨します。ゲーム内コンピュータのモニターに直接文字が表示されるので、読みにくい人向けの設定ですが、たいてい文字が見切れて全部読めなかったり、なんなら選択肢も隠れてしまうので、罠オプションです。
ところどころ誤植があったのは残念ですね。本作否、レムナントの世界観を表すうえで重要なキーワードであるコンピュータシステム「D.A.T.L.A」。ご丁寧にフルスペルで説明までしたのに、これをD.A.L.T.Aと表記するのは校正作業の中で一番やってはいけないことですよ。
全体的にはチープでオリジナルに比べればだいぶ金の掛かってない、まるで古のLive Arcadeのような作品でした。ボリューム的にもね。
ただ、脱出系ゲームにあるような城や遺跡をあっちこっち徘徊してさまざまなアイテムを試したり、迷ったりするのは非常に探検感があって楽しくもありました。
そもそもこういったジャンルのゲームが少ないので、アクションRPGとしては評価する部分も少ない凡作ながら、脱出系ゲームやパズル系ゲームとして見れば戦闘面での付加価値もあってかなり良作に入ると思いました。
正直これはレムナントじゃなくていい感はありますが。
実績の中にこの独自のシステムを用いて縛り、21歳以下でクリアするというものがあります。開始年齢は18歳なので、3回ほどチャンスがあるのですが、たしかに初見、そしてノーマル以上の難易度であれば結構死に、クリア時の年齢はだいたい40~50歳あたりになることでしょう。
しかし、この実績は難易度を指定していないので最低難易度で攻略することができます。この最低難易度はびっくりするくらい被ダメが減るので、むしろ死ぬ気がしないですね(笑) 見た目に反して楽な実績で良かったです。
都合、三周しました。普通に楽しい経験だったので、「全ての実績をアンロックする」がアンロックされなかったことは水に流して忘れようと思います。
2025年03月14日
601.幻想クロニクル
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「Genso Chronicles」のレビューです。
おそらく、以前レビューした「聖戦クロニクル」の前作にあたる作品です。読み返してみると、聖戦の方はストーリー、キャラクター、世界観、戦闘やゲームエクスペリエンスなど、一つ一つは無難に出来ているものの、それぞれのシナジーが薄く、どうにもちぐはぐな印象を持ったようでした。
それに比べれば本作は、キャラも立ってるしストーリーには熱があり、何より明るそうな見た目とは裏腹にどうしようもなく淀んで壊滅的な世界、というのが進めていくうちにわかり、惹きこまれると思いました。
欲を言えばライターの脳内には最初に地底世界のイメージが生まれて、それを覆うように地上世界の設定を作ったと思われ、地底世界の悲壮感漂う作り込みに対して地上世界の作り込みが薄いように感じました。また、ここまで八方塞がりな状況を作り込んだわりには、封印一つで世界がマルっと救われてしまうのもなんだかなぁ。
どれくらい前だったか忘れてしまいましたけど、このブログで本作は神ゲーだぜってコメントをもらったことがあるんですよね。
「え~? でもなぁ、聖戦の続編でしょ~?」と半信半疑だったのですが、たしかにこのシナリオなら刺さる人がいてもおかしくないですね。ここぞというところで流れるBGMも非常に熱いし。
……熱いんだけど、なんでそれしか作ってないの?
聖戦のレビューでも言いましたが、本作もまた実は脳が腐る手抜きBGMです。エンカウント率が非常に高く、一秒間も歩かないうちにすぐ戦闘画面に切り替わるので、そんなゲームバランスを利用した容量節約なんですかね。ほんとにもう、Youtubeのショート動画ループだってここまで酷くはないぞ。
戦闘バランスに関しては聖戦と同様、やや歯応えがある仕様です。パラメータの1の重みが結構あるので、しっかりレベルをあげて装備を調えて挑めば苦戦するほどではないですが、戦術は考えなければなりません。
特に終盤から裏ダンの更に裏ダンとかなってくると、ラスダンでぼろぼろ手に入る「素早さ」と「器用さ」の種、およびHP、MPの種をがんがんぶち込んで、この4つのステータスはカンスト状態というのが想定されうる攻略レベルでしょうかね。ここまで来ると伸びしろはそう残っておらず、強制的にきつい戦闘を強いられました。
この種(笑)。
まとめていっぺんに食わせることができず、さらには一回使うとアイテム画面に戻る仕様なので、一個アイテムを使うのに3回くらいボタン連打しないといけないんですよ。
ええもう。
まさかこの歳になって、小学生がやるみたいに腕を痙攣させてやるあのポーズで猛連打する羽目になるとは思ってもみませんでした。疲れたしだるかったー……。
さて総評。
聖戦と比べれば間違いなく本作の方が面白く、やり応えがあります。逆に本作が面白くて続編を楽しみにしていたユーザーからすると、聖戦の出来はガッカリさせられたんじゃないかなぁ。
そして本作、個人的には「Hit-Pointの作品に絞ってももっと面白くてもっと快適に楽しめる作品はあるよなぁ」というのが本音ですかね。
実はこの幻想クロニクル。過去に一度、購入したことがあるんですよ。
PS Vitaが全盛だった頃、互換機能を利用したPSPのソフトとしてその当時から500円くらいでセールの常連だったんですよね。
その頃自分がXboxで何をしていたかまでは覚えていませんが、確実にJRPGに飢えていて買ったことは覚えています。結局、その時はクリアまでいかなかったんですよね。
そしてその頃、私はKemcoゲーというものを知りませんでした。だから本作がKemcoゲーだと知って手にしたわけではないんですよね。
何の因果かこうしてXboxでKemcoゲーを貪るようになり、運命的に邂逅したのが本作でした。
まぁ、それだけ古いゲームなんで後に出てきた作品を引き合いに出されてもねっていう。
よっしゃ、Kemcoゲーカウントダウン! ひぃふぅみぃ……7! 7? 減ってなくね?(汗)
2025年03月08日
600.グレイアランの吸血騎士
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「Knights of Grayfang」のレビューです。
いつものKemcoゲー。ちょっとプレイしてすぐわかりましたよ~。戦略オタクで恋バナが絶望的に下手くそなマコっちゃんのシナリオだーって。
でもね……。
いったい何があった?
ふっつうに面白かったんですよ。いやむしろ惹きこまれた。
登場する全てのキャラはちゃんと立ってるし、バックボーンを感じさせて感情移入できます。ストーリーは人物、関係、シナリオ進行、別目線での出来事などにきちんと伏線や謎が散りばめられていて、冗談抜きで本当に先が気になって、それがプレイのモチベーションになりました。
そんな中でマコっちゃんの強みでもある適切な日本語選びでしょ? でも見逃しませんよ。Kemcoゲー最頻出用語である「足元をすくわれる」は、やはり出てきてしまいましたね。
でもいいです、そんな些細なことは。最初から最後まで気持ち良く見ていられました。なんというか、マコっちゃんの肩の力が抜けてるなって感じたんですよね。
もしかしてサポートとか、他の誰かの力を借りてる可能性も考えたけど、シナリオの流れに不自然さがなかったので、これを一人で描き切ったのはすごい。偉い!
刃神のアマテラスの時は時間の経過が成長を感じさせましたけど、まだまだ粗が残っていて人を選ぶ技術力でしたが、今作は違います。角が取れて自然体に近く、ようやくマコっちゃん本来の良さが引き立っていると感じました。佐川ちゃんとはまた違う、マコっちゃんの本当の良さがね。おじさん泣きそう。
上の画像ではわからないけど、ストアに並ぶ本作のビジュアル……、人を睨み殺せそうな眼力してますよね(汗)
独特なタッチでちょっと損してるかなぁ。未だにマコっちゃんのシナリオとは信じられない程ストーリーが良かったし、だからこそキャラクターたちに感情移入出来て、この眼力キャラクターにも不思議と愛着が湧いてくるんですよね。でもだからこそ、なんか惜しいな。初見で手に取るゲームではないと思いました。
さて、ゲームとしてはどうですかね。
いつ頃からかキャラクターに斜めのグラフィックが追加されてますね。今回は演出的にもこの斜めグラが多用されて、キャラクターに動きが出たのは良かったと思います。自然な感じになるし。ドットグラフィック自体は歴代量産Exe-Createキャラの中で一番可愛いと思います。
ただ、気になる点もあります。
それはBGMの扱い。Kemcoゲーをレビューする時は結構口を酸っぱくして言ってるBGM問題ですが、私個人的には結構BGMにはうるさい方なんですよね。戦闘が終わるたびにいちいち頭から再生するなってね。今回はなんと、宝箱を開けたりして「○○を手に入れた(ジャジャーン)」のSEが鳴るたびにBGMが頭から再生でした。
ねぇ、ちょっと、誰かテストプレイしてておかしいって思わなかったの?
BGMのクオリティ自体は全然良くて、むしろテイルズやスターオーシャンの桜庭さんっぽいテイストすら感じてなんとなく懐かしくなるくらい、結構出来が良かったので、毎度毎度BGMやSE、つまり音に関してかなり無頓着なのが気になってしょうがないんですよね。音声班と仲悪かったりするの?
Kemcoゲーカウントダウンはこれで1本消化、でも1本増えたから変わらず残り7本!
あー辛い。Kemcoさん、そろそろ3DアクションRPG作りません? いや、2Dでいいわ。アクション要素入れてくれ。脳が運動不足なの。
2025年02月28日
599.How To Survive 2
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「ハウ トゥー サバイブ 2」のレビューです。
前作ハゥトゥーサバイブおよび、DLC他システム的にも色々追加された決定版ストームウォーニングエディションの続編にあたる作品です。
敵を倒したりミッションをクリアすることで経験値を得てスキルを割り振っていくのは変わりませんが、前作でのRPG要素はアクション面を補強する程度の立ち位置だったのに対し、今作は逆にRPG部分が根底にあるボリューミーな大作でした。
ゲームはモンハンのようにミッション制となり、そこでミッションをこなし、素材を集め、大きな一枚のマップに帰ってきます。ここにはミッションで知り合ったNPC達もおり、個性的なミッションを与えてくれます。前作で威容を放っていた謎の鉄仮面男コバックも健在で、やはり今作もサバイバーたちはこの男に翻弄されることになります。
このコバックのキャラクターが素晴らしいんですよね。ボダラン2のジャックを彷彿とさせる、確信犯とでも言いましょうか、彼なりの芯の通った言動がハゥトゥーサバイブという作品の味たらしめています。
ゲーム性は大きく変わりました。
前作では今日一日を生き延びるために悪戦苦闘するような、結構カツカツでシビアなゲームだったんですよね。オリジナルからSWE版になってその方向性がさらに高まりました。
逆に今作は、この地に根付き生活するためのサバイバルです。どちらかというと、オリジナルの方がベースにあって、アイテムの耐久値などの概念はありません。天候も視覚効果以外に影響はありません。
また、積み重ねのRPGがベースとなったことで、しっかりレベルを上げ、強力なアイテムを作り、ステータスの上がっていくゾンビに対抗する必要が出てきました。
前作と今作、どちらが面白いか端的に言うと、間違いなく前作の方が面白いです。オリジナルよりはSWEですね、やっぱり。昼と夜の時間の概念に常に背中を押され、カバンの中身を気にして、出遭いたくない敵もいっぱいで。
本作はやっぱりRPGです。レベルを上げ、強力なアイテムを作り、それでも不安なら同じミッションを何度も受けて食料や素材を集めまくる。じっくりまったり遊ぶのが基本で、でも、そうしてると時間を忘れて没頭できるんですよね。気が付けば拠点も立派になっており。
この拠点、大きな一枚のマップの中ならどこに作っても良いんですよ。ゲームの節目として拠点防衛のモードがあるので、敵の侵攻ルートを予測し、地形的に有利な場所を探して、「ここを拠点とする!」ってのがけっこうワクワクしました。
なので、冒険心やワクワク、ソワソワ、ゲーム的な刺激を求めるなら前作の方が確かに楽しいのですが、私はこういったのんびりじっくり積み立てていくRPGも好きなので、こっちはこっちで別ゲーとして大いに楽しめました。
ゲームとしては前作と今作とでまったく別の方向を向いているのですが、お話や世界観はきちんと前作からの地続きで、個性豊かなNPCがいろいろ登場したりと、世界観の広がりはきっちり出ていると思います。
そうだなぁ、不満と言えば、前作と比べ、細く長くなったのは良い所でもあり、悪いところでもあるのかな。
たとえば本作にはこれといった範囲攻撃がありません。前作のように火炎瓶を投げつけて辺り一帯火の海にしたり、爆発矢をぶっ刺したりといった手軽な範囲攻撃法がないんですよね。基本的に貧弱だからこそ、ゾンビの集団や嫌らしい敵に対してどのようにアプローチするか判断しなければならなかったのが前作の醍醐味でもあったのですが、今作の攻略は近接か、弓か、銃か、単調な絵柄になりがちです(銃でのヘッドショットで頭パーンすると、けっこう生々しいSEが流れて、それ結構気持ち良かったりするんですけどね)。強力な武器にアップグレードしたとしても、攻撃力の更新でしかないので、前作のように知恵を巡らせてサバイバれないのは単調に映ると思います。
餌はあるけど爆発物はくっつけられないし、火炎瓶もないし、チェーンソーもない。そのうち来るかなぁとちょっと期待していましたが、そこは残念でしたね。
貫通の仕様についてもかなり判定がシビアになったんで、そんなに簡単に何枚も抜けなくなっています。今作の主人公はとても強くなるので、並み居るゾンビの頭をパンパカ撃ち抜いていくのはそれはそれで爽快なんですけどね。
でも、何度も言うように今作と前作ではゲーム体験や目指すものがまったく違います。Xbox Live Arcadeとして、そんなにたくさんのデータを使えない中で、コンパクトにまとまった中で心拍の大きな起伏を狙うのか、あるいはOneになってがっつり作り込む余裕が生まれたので、当時流行りのクラフトサバイバル系としてじっくり腰を据えて、時間を忘れて没頭するのか。
私はどっちも好きです!
残念なことに、本作は日本のストアにはありません(日本語はあります)。また、本作には新ストーリー付きのDLCが存在します。「Dead Dynamite」というのですが、これはXboxには来ていないようですね。Steamのみ確認できました。どうやらこれを導入すると爆発物が作れるようになるらしいです。
まま。最後まで遊び心がある(意味深)、古き良き懐かしき時代が生んだ傑作ですね。すっごい楽しかったですが……最後に全スキルレベルマックスにするため何度も同じミッションに潜りまくったのは苦行でした。
2025年02月22日
598.How to Survive: Storm Warning Edition
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「ハウ トゥー サバイブ: ストームウォーニングエディション(H2S:SWE)」のレビューです。
360版の無印H2Sは大昔にレビューしたことがあるのですが、今回続編が遊びたくなったのでおさらいも兼ねてH2S:SWEを引っ張り出してきました。たしか今は亡きGwGで配布されましたよね。
本作は360無印版から大幅に様々な要素を追加した、別ゲーともいえる作品です。周回が面倒だったので最初から最高難易度アイアンマンで始めたのも悪手だったかも……。今思えばなかなか良い難易度でだれることなく遊びきれたと思います。
昔のレビューを軽く読み直してみた感じ、単調でそこまで熱中して遊べた感想ではなかったようですね。今回は結構楽しめたんですが(笑)
SWEになってほとんどの装備アイテムには目に見えない耐久度の概念が追加され、せっかく作った斧やブーメランも、すぐぶっ壊れちゃうんですよね。夜には必需品となる懐中電灯も電池が切れれば無用の長物と化すし、更には天候の変化という概念もあって、雨が降ればキャンプが消える、雷が落ちればダメージを食らう、強力なライフルの弾の消費は重くなるし、まぁあとは自業自得ですけど難易度アイアンマンなので敵がつぇかったっす。この敵はこう戦うのがベスト、こういつはこう、遠距離に頼りすぎるとすぐ弾切れするので簡単な敵は近接キルを意識する、と、遊び方を覚えればそんな大したことはないんですが、昔の記憶過ぎて普通に初見プレイレベルの一周目ではいやぁなかなかぶっ殺されまくりましたね。
そしてそこに空腹、のどの渇き、睡眠と三大欲求が押し寄せてくるので、日暮れ間近でセーフハウスが遠く、矢羽根の数は心許なく、食料が無いのに睡眠欲と喉の渇きが危険レベルでオートセーブ入った時とか詰んだかと思いました。そしてそんな瞬間が何度もありました。
クエストで様々なアイテムを要求されるのですが、生存に不可欠なあれやこれや色々カバンに詰め込んでおくと全然空きがなくなるので、インベントリ管理がかなり難しかったです。
何度も詰みかけながらあの手この手で成功を手繰り寄せてきたので、結果的にかなり満足した作品になりましたね。
これはたしかにHow To Survive。ゾンビの対応、ラッシュ時の切り抜け方、生存術、はたまたクエストクリアの仕方などなど、このゲームの攻略のノウハウを積み重ねていくことで少しずつ楽に、快適になって、そして楽しくなっていく様が見事でした。
環境によるかもしれませんが、実績解除のタイミングがくっそ遅いのでポコン来なくても気長に待ちましょう。別に最悪解除されなくてもいいやぁくらいの余裕で(結果的にCoop実績1つ以外は解除できました)。
続編の2ではなんとなくRPG色が強い気がするので、本作の方がアクションサバイバル感は高いかもしれません。続けて2も遊んでいこうと思います。買ったのも遠い昔のことなのでもしかするとだけど、たぶん2は日本ストアにはないかもです。
2025年02月16日
597.刃神のアマテラス
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「Jinshin」のレビューです。
いつものKemcoRPGです。
推測ですが、タイトル画面の西暦から察するに、2007年発売のアルファディア1から15年もの時を経て、2022年発売の本作と、私が比較的酷評するマコっちゃんの腕が、どのように変化したのかをまざまざと見せつけられた作品でした。
15年かぁ、そら15年もゲームシナリオ書き続ければ嫌でもうまくなるよねぇ。
驚いたのは、私がアルファディア1&2でぐちぐちとつついた欠点が、ほぼ克服されていたところでしょうか。まさかタイムリープして私の記事見たとかないよね?(笑) っていうくらい、「日本語の使い方勉強しましょう」とか「たくさんの生きた人間を観察してください」とか、「脳死でセリフ枠埋めるくらいならきちんと削ってください」とか、そういった私の上から目線の指摘をほぼほぼクリアしたシナリオでした。
そりゃあ15年も関わってりゃ技術とか、空気感とか、勘とか、目に見えないもろもろのこともわかってくるよねぇと、感心したのでした。
その上でやっぱり変わらないところは変わらないんだなとも思いました。当然、誰がシナリオを書いているかというのはエンディングのスタッフロールまでわからないものですが、だいたい今度のこの作品は佐川ちゃんとマコっちゃん、どっちが担当しているのか、オープニングの第一文……とまでは言わずとも、セリフが二、三出てくれば確信できるくらいにはわかるようになりました(笑)
佐川ちゃん節(ぶし)、マコっちゃん節、二人ともそれぞれの癖や味があるんですよね。成長の仕方も全然違うので、むしろこの二人を見てるのが面白い(笑) もちろん会ったことはないけど。
今回のマコっちゃん節は、和風の世界観ということもあって「もしかして日本語検定でも勉強してんの」ってくらい言葉の選び方が独特で、非常に古風で難しい単語をわざわざ選んでいたりもします。これが中世日本を思わせる世界観を表しているともいえるし、ひねくれ者のあるへには、むしろ混乱を招いたり、難しい単語をわざわざ使ったことで逆に文意から遠ざかってるんじゃないと穿ってみたり、現代人に読みやすい平易な文章の中に突然混ざる聞き馴染みのない単語の裏にライターのドヤ顔を見たりしてなんだかなぁって思ったり。
マコっちゃんって冗談が通じないほどくそ真面目な人なんじゃないだろうか、と妄想してみたり。
私個人としてはマコっちゃんの書くシナリオは真面目過ぎて肌に合わないと思いつつも、文章力やお話の完成度を客観的に見れば十分高いと感じました。
これでマコっちゃんも独り立ちかぁとか、ゲームとは関係ないくっそどうでもいい感慨に耽って、だいぶ失礼な感想を持った今日この頃でした。
逆に私の推す佐川ちゃんシナリオは、クスっと笑える展開が随所に含まれていて、ストーリーの重要な局面でもありえないギャグ展開で事が進んだりもするので、そこが練り込みきれない量産型ファンタジー世界観に合っているともいえるし、いやいやちゃんとしたライトファンタジーを楽しみたいんだよという人にはむしろマコっちゃんのシナリオの方が読みやすいって人もいるかもしれませんね。
シナリオとは関係ないゲーム部分としては、んー、そうね。
今作は隠し通路がないのでダンジョン探索は結構サクサクで遊びやすいかしら。意外とBGMが凝っていて、これだけで和の雰囲気は十分。そんな中にお手製のグラフィックチップセットで和風なマップが作られてるんだけど、やっぱり作り手が日本人なだけあって結構落ち着くんですよね。どこがどうとか、あれがこれだからとか言葉では表せないけど、確実に、日本人にしか作り出せない空気感があって、たとえ本作に限らずなんちゃって日本とか、全然史実に忠実でない和風ファンタジーだったとしても、その空気感は確実に内包されてるのよね。それが気持ちいいし、落ち着きます。
また関係ない話だけど、Kemcoといえば月に二本ペースで新作出してたイメージだったのが、コロナ禍を経てめちゃくちゃ失速してる気がする。新作のペースも遅けりゃその新作がセールに出るのも遅いし、なんならExe-CreateやHit-Point製作品が減って別会社の移植作が増えた気がする。いやいやまさかね。私はKemco修行、これからもずっと続けていくつもりですよ?
カウントダウンはあと7本!
2025年02月07日
595.Metro Quester
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「メトロクエスター」のレビューです。
本作もまたKemcoゲーではありながら、Kemcoの外側にあると思われる作品です。作品のキャッチコピーに「あの○○が!」と人名を書かれるとげんなりするひねくれ者で、本作のこともだいぶ侮っていました。
まぁまぁ、名のある人たちなんだからガワはきれいに作ってくるでしょ。でも今の時代ベースで考えたらやっぱり考え方が古臭いしきちんと遊びこんでみてもやっぱりうーん、ノリ切れない部分がある……みたいなね、そういう触れ込みで少なめに見積もった期待を裏切られた経験がほとんどないので、今作もそうやって侮っていました。
意外や意外、とんでもない伏兵でしたね。
時間を忘れて没頭してしまいました。実績コンプが物足りなくて、惜しくて、もっと続けたいと思ってしまいました。
すんげー楽しかったです!!
さて、本作はなんと呼べばいいのやら。作品説明に沿うならハクスラですが、これは広義の意味で、ディアブロやグリドン、今話題沸騰中のPoE(昔猿のようにやりこみました)のような億の組み合わせがあるようなランダムドロップベースのものではありません。ただ、モンスターを倒してたくさんの戦利品を手に入れて強くなるものではあるのでこちらの意味にも片足を突っ込んでいます。
また、ダンジョンRPGというと、Xboxでは迷宮クロスブラッドや最近話題のウィザードリィ(オリジンやダフネ)、あるいはDSの世界樹の迷宮のように主観視点の3Dダンジョンがベースになってくるので、やっぱり違うような。でもでもダンジョンRPGの精神はものっそい染み込んでいてセンス抜群なんですよね。
なので名づけるとしたらハクスラと呼んでもいいしダンジョンRPGと呼んでもいいけど、ダンジョンクロウラーRPGと呼ぶのがベターでしょうか。
まるでファミコン時代のこういったゲームのように、突き放してはいても、ゲームデザイン的にはそう簡単に詰まないように様々な親切設計が盛り込まれていて陰から見守ってくれているかのよう。文字数少なくシンプルで端的なテキストはダンジョンRPG特有の臨場感や懐かしさをもたらしてくれるし、逆にアイテムのフレーバーテキストやゲーム内マニュアルではゲームの設定に自らツッコミを入れてくるような茶目っ気があり、ゲームの懐を何倍にも広げていると感じられました。
インディーゲームのボリュームらしく、夢中になって二、三日もやり込めばクリアでき、実績も一周の間にコンプできてしまいました。個人的にはそれがかなり物足りなくて、せっかくなら二周目以降解除を狙いに行くような実績も欲しかったなと切実に思いました。実績に興味のないプレイヤーなら、気が済むまで何周と続けられるんでしょうけど、私個人としては、めっちゃ楽しくて没頭して無心になって進められた反面、非常にシンプルなUX(ユーザーエクスペリエンス)だったので、いろいろ引き継いでのちょっと強くてニューゲームで二周目もしっかり楽しみたいという思いが、実績コンプしちゃったし次のゲームに行かなきゃっていう思いを越えられなかったのが少々残念ではあります。アイテムコンプ実績とか、ゲームに登場する全てのキャラを仲間にするとか、もうしばらくやりこみを必要とする実績が存在すれば、全然遊べたんですけどね。
というのも、一周だけではなかなか本作のすごさを実感しづらいのではないか、とも思うんですよ。本作にキャラメイクはなく、決まった名前と決まった職を持った多数の仲間がパーティーに加わります。二周目を少しだけかじって感じたことなのですが、たぶん一周目に当然のように揃っている5人の仲間たちって、その中からある程度ランダムで選出されてるんじゃないか、とか、レベルアップで覚えるアクションスキルやパッシブスキルも実は十数種類の候補の中からランダムで選ばれてるんじゃないかって思ったんですね。
一周目と二周目で同じ名前のキャラの性能が違う気がしたんです。そもそも一周目では仲間にならなかったキャラが二周目にたくさん出てきたんです。
あれ? 私の一周目のパーティーメンバーはあれとこれとそいつとこいつだったけど、もしかしてあなたの一周目のメンバーって違うんじゃない?
もしかしてこれは、ローグライク的な要素も含んでいるんじゃないかと。
シンプル過ぎて古臭い見た目なのに、そこには非常にハイスペックで高クオリティなアイデアがふんだんに詰め込まれた上で相乗効果も計算されており、プレイ中は無心になってプレイしてはふと我に返って感心しきり、また夢中になってダンジョンに潜り時間を忘れ、侮っていた自分を恥じ、ただただ脱帽でしたね。
もうね、信者になって悪い所が見えないわ。良い所しか思いつかない。
強いてひねり出せば、独特なプレイ画面や今の時代の人には受け付けない戦闘画面……。
あ、戦闘に関しても一言。この独自のレイヤーターンバトルのシステムも神ですね! ダンジョンRPGやってるとわかるけど、この手のゲームは戦闘に参加する仲間キャラの人数が多いことも相まって、コマンド選択の面倒さと、ドラクエ的なテキスト送りの面倒さってのが結構ついて回るんですよ。
これを一気に解決するこのシステムは最近のターンベースRPGにも取り入れて欲しい。
で、戻ってそんな二の足を踏みそうな見た目と独特のプレイフィールは、まず購入者を選ぶし、その上でプレイヤーも選ぶと思います。
なので決して万人受けなゲームではないんですけど、遊び方がわかり、どんなところが面白いのか、そこが見えてくるとその日の晩は一瞬にして溶けることでしょう。
続編のOSAKAが今から楽しみで仕方ないです!
こういうのがあるからKemco修行もやめられないんですわ。無名の会社、無名の作品でぽんと出てきても、たぶん触らなかったと思います。
KGCD! 残り8本!