2023年10月20日
534.ブランドルの魔法使い
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「ブランドルの魔法使い」のレビューです。
毎度おなじみKemcoの簡単サクサクRPGになります。
Xboxでの初作アスディバインハーツから見ると、ストーリーから戦闘から遊び心地まで何も変わっていないようにも見えますが、それでも少しずつマイナーアップデートを重ね、もたつきが減り、制限が緩和され、遊びやすくなっている印象です。
今回はゲームシステムにまで言及する伏線の回収が、ちょっと面白かったです。あえて文字に起こすほどのことではありませんが(笑)
全体的にストーリーにはまとまりがあり、ラスボス撃破後の恒例の追加ストーリーにも意味があり、普通に物語として楽しめました。
特にメインキャラクターたちの性格が破綻しておらず、自然な感じで振舞えてたのが好印象です。
この作品自体に対して言えることはそれくらいかな。Kemco作品に関しては他のタイトルで散々レビューしてきたので、今更言うことがありません。
近いうちにずばばばばー!っと攻略していこうと画策しているのですが、なかなかうまくいかないものですね……(笑)
それよりも、本作は別の形で印象に残った作品でした。
というのも、この作品、フリーズ(ついでに本体も一緒に落ちる)が頻発して、攻略どころではなかったんですよ。タイトル画面にあるヘルプを読んでいたら突然シャットダウン、短いオープニングを見終えてメニュー画面をいじってたらシャットダウン、最初のマップでうろうろしてたらシャットダウン、イベント中にシャットダウン……。
遊ぶどころではなくなって、思わずKemcoのサポセンに連絡してしまいました。
まぁ、結果的に本体設定から画質の設定を4KからHD(1080p)に落とすことでフリーズを完全回避することができたので、事なきを得たのですが、その時のサポセンの対応が、よくある自動返信や定型文対応ではなく、血の通った温かみを仄かに感じたので、ちょっと見直してしまったのです。
全文がそうかというとそうでもなく、私のほうが暴走気味でもあったのですが、問題があればアップデートにて修正するという姿勢は、私の曇った眼を覚まさせるものでした。
同時に、私自身のゲームプレイの経験から、グラフィックに重きを置かないインディーゲームでクラッシュが多発する場合、大抵の場合「画面の解像度」か「日本語フォント設定」に問題があることが多く、そのゲームのプログラミングではどうしようもないことが多いというのもなんとなく実感していましたので、制作サイドでのアップデートでの対応という部分には実はそれほど期待していませんでした。
先に言っとくと、Kemco側ではクラッシュの再現が出来ず、修正対応という望みは絶たれました。
が、それは私の方でも9割がた予想済みでしたし、早い段階で回避策を見いだせたので私は全然満足しています。
それよりも、一通二通のテンプレ対応でなく、モニターの型式を聞いてきたり、マイクロソフトと連絡をつけてくれたりといった「解決の姿勢」を見せてくれたのが嬉しくて、いやぁこれからはKemcoのこと悪く言えねぇじゃん、とか思ったりしましたが、これからもクソゲーはクソゲーと言わせてもらいますw
でも今作はクソゲーじゃないよ。物語は面白かったです。Kemco耐性ついてきたので。
ちょっとネタバレになっちゃうけど、仲間の一人が死んだ!?と思ったら意外な形で復活したり、パーティーメンバー枠やタイトル画像、秘密の実績なんかでメタ読みを徹底的に封じて、中盤のサプライズを隠していたり、いつもの恋愛ものとは流れの違う変化球な関係性だったり、リアルでもゲームでも、感動と言うほどでもないけどちょっとした驚きを感じられた一連の流れで、そういった部分で印象を与えたゲームでした。
関係ないけど、今作は不老不死がテーマになってたりします。Kemco流ラノベテイストのライトな都合の良い解釈で不老不死を描くと、こんなお話になるんですね。いやこれもありですよ。一周回ってなんか癒されました。
なんせ同時期にダークソウルやそのオマージュのアステリゴスなんかやってたり、動画でデモンズソウルやエルデンリングなどの考察を漁ってたりしたので……。意図したわけではないのですがここのところ不死に縁があるようです。私が不死になる日も近いのか!?
不死は体の状態であって、精神は老化し続けるというのが「不死」の基本的な叙述トリック、物語にする際の面白さのエッセンスなわけで、基本、体だけの不死は死ぬほど辛いというのが現代の世論です。
体は老いても精神は不老不死、というのが現実的に考えてハッピーですよね。未熟すぎるのは論外ですが、ある程度成熟したらそこでキープというのが楽しそう。老いても少年の心を忘れないのは素晴らしそうですが、老いたら老いたで青年時代には見えてこなかったものが見えてくるようにもなるので悩ましいですね。生き物を成す生命それ自体は端から永遠など目指しておらず、人間だけが見る夢なのです。
2023年10月10日
533.Dark Souls: Remastered
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「ダークソウル」のレビューです。
数多のゲーム開発会社がその幻影を追ってやまない、伝説的アクションRPGの金字塔ですね。今更になってプレイしてもその魅力は一切褪せることなく、非常に楽しい時間でした。
なぜだろう、初見のはずなのにどこかで見た地形、風景、出来事などなど、病み村や巨人墓場の圧倒的な暗闇は逆に実家のような安心感さえ覚える始末……、有名過ぎてどこかなにかしらで既にボスの存在を知っているとかなんとか。
というのも、モンハンの修羅道に疲れてYoutubeをだらだら見ていたある日、たまたま目に入ったのがエルデンリングの世界観を解説した動画だったんですね。中身をまったく知らないながらも提示される要素が次々に繋がり、ほぼ語らないくせにやたらと深い、深すぎる世界観やキャラクター同士のストーリーを暗示していて、夢中になって見てしまったのです。
当然、その流れでダークソウルの世界観を考察している動画にも手を出し……あとはお分かりですね?
ダクソがやりとうてやりとうて仕方なくなってしまったんですよ(笑)
大分ネタバレかました状態でプレイを始めたのですが、本作を触るのは初めてということで、ドキドキワクワクしながらめちゃくちゃ楽しめました。動画で紹介されたエリアやボスに遭遇すると、「これ進研ゼミでやったところだ!」並みの感動が押し寄せてきて、おそらく何も知らずにプレイするより何倍も楽しめたと思っています。
実績解除のタイミングがちょっと不安定で、ボスのソウルを入手したり、鐘を鳴らしたり、そういったフラグが建つときにテロップをさっさとスキップしてしまうと、このフラグもスキップしてしまうようでした。
気づいたときにはストーリーで必ず解除される実績が三つぐらい解除されてなくて焦りましたが、二周目にもう一度条件を満たし、取得アイテムなどをしばらく表示させてじっとしている、セーブアイコンが出るのを見届ける、などすれば問題なく解除できました。
本作はPS3および海外版Xbox360で発売されたダークソウルのHDリマスター版で、当時はDLCだったコンテンツも中に組み込まれていますが、重要なのは、日本語で遊べる唯一のXbox版ダクソということでしょうか。
少し長くXboxプレイヤーをしていればご存じでしょうが、フロムのソウル系ゲームが初めてXboxにやってきたのは、1ではなく360の2が最初でした。
その当時からソウル系は既に有名であり、ソウル系に触れてみたかった生粋の日本人Xboxプレイヤーはもろ手を挙げて喜んだものです。
今でこそ1、2、3と比べられて2は不名誉な駄作の烙印を押されていますが、私が発売日に買って猿のように遊びこみ、しっかり実績コンプや対人戦を楽しんだのはこの2なんですよね。
1がやりたいついでに2もしっかり買ってしまったので(3は大昔に購入済みw)、今から2をやるのが本当に楽しみです。コンプしてからかなりの時間が経ってるので、初見感味わえますし、懐かしみもありますし、One版はDLCも完備ということで、当時追加実績ないからいいやと遊ばなかったDLCを遊べるのも楽しみ過ぎて夜も眠れません。
思い出話ばっかりになってしまいましたが、ダクソ1について何を語ればいいのやら。操作体系は大分異色ですけど、オリジンからヴァルハラまでのアサクリシリーズなど、カメラ操作から指を離さずにアクションを行えるこのセットは、最近少しずつ受け入れられてきた気がしますね。
左スティックは移動のみで、十字パッドでカーソル移動というのも、360で2をやってた当時はかなり違和感を感じましたが、ライズやワールドのモンハンでも同じ操作なので、やっぱり今更変な感じはしなかったです。
オンライン要素ですが、こちらはやはり過疎もいいところ。ただ、絶望を焚べるほどではない?
というのも、プレイ中はそこら中に血だまりやメッセージ、他プレイヤーの霊みたいなものをしょっちゅう見かけます。これがリアルタイムなのか、はたまた過去の映像なのかはわかりませんけど、うわめっちゃ人おるやんって印象は受けました。
ただし、しっかり繋がるほう、つまり侵入したりされたり、白霊のサインなんかは三周遊んでいてまず見ませんでした。
特定のエリアで侵入だけは何回かされたことあるのですが、サインはNPCのものしかありませんでしたね。他人の存在を感知はできるけど、交流を望むと寂しくなるのが現状です。
その侵入も、ほとんどがハベルを着たガチプレイヤーで、背後を取った、致命がいける!と思った瞬間、気づいたときには自分の背後にワープしてケツを掘られるのが9割です。
ラグの影響か、それを利用したテクニックなのか、はたまたグリッチなのか判然としませんがもう悔しさすら微塵も感じない対戦です。
そんな中、たった一度だけ偶然侵入してきたプレイヤーと良い感じに殴り合えて、勝つことが出来たんですよね。
手汗ダラダラで心臓バクバクでしたが、最初で最後の、至福の数分間でした。
とまぁオンラインについてはこんな有様ですが、本作の素晴らしいところは実績コンプにおいてこのマルチプレイを強要しないところなんですよね。
マルチプレイで手に入るアイテムが、オフラインプレイでも現実的な数入手でき、必要最低限のものならちゃんと用意できるところが良心的でした。
逆に360で2をやった時は、まだ賑わっていたから良いものの、オフだと地獄をみる実績がいくつかあって、救済されてないかなぁと勝手に夢見ています。
ダクソってなんにも知らない一周目のドキドキワクワクも良いですけど、結構理不尽さが出てきちゃってて、絶対にムキにならない仏の心が必要だったりします。
それよりも勝手や攻略法がわかり、ステータスや装備も安定してきた二周目の方が楽しめると個人的には思ってます。
でもその上で実績コンプには三周目が必要な要素もあったりするのですが、だいたい三周目になると飽きてくるんですよね。大昔の2でもそんな記憶があります。
ともあれソウルライクと呼ばれ一大ジャンルを築いた伝説のゲームの始まりを、この手で確かめられたので大満足です。デモンズソウルやブラッドボーンもいつか遊べるといいね。