少年は、事件被害者の一時避難場所となっている、島から約6キロ離れた集落スンボレンで匿名を条件に取材に応じた。少年によると、乱射事件を起こした男は、船着き場から悠然と少年たちに向かって歩いてきた。「30代半ばぐらい。一見、親切そうな普通の警官にみえた」という。男は、警官らしい口調で、整列するよう人々に命じていたという。150メートルほど離れたところにいた少年の耳に突然、3発の銃声が連続して聞こえ、会場にいた700人以上の悲鳴に混じって銃の乱射音が続いた。とっさに銃声と反対方向へ必死で走って逃げ、かろうじて難を逃れた。一緒にキャンプに参加した友人の行方は分からない。「どこかの病院にいてくれるといいのだけど」と、涙目で話していた。
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