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2011年08月31日
▼入会金四万円の「秘密結社」フリーメーソン
1925年(大正14年)、横浜の貿易商の息子として生まれた片桐氏は、横浜高等商業学校(現・横浜国大経済学部)を卒業後、陸軍に入り、「特攻隊の生き残り」として終戦を迎えた。「しばらく闇市をうろうろとした」後に、外国船の乗組員となり、その後、東京オリンピックの開催された1964年に日本コカコーラに入社、5年後には役員に就任している。
82年に独立、友人と会社経営を始め、三越がシンガポールに造った「レジャー・パーク」を買い取り、代表取締役社長として現地で約10年間経営にあたった。心臓を患ったためリタイアし、日本に帰国したのは、92年のことである。
「今から30年以上前のことです。メーソンリーに加入している友人がいて、最初は好奇心から入会を希望したわけです。当時、私は外国船のパーサー(事務長)の仕事をしていましたから、欧米人とのつき合いも多く、欧米の一流のビジネスマンにはメーソン会員が多いということを知っていましたから、興味もありましたし、入会すれば顔も広くなって仕事にも役立つのではないかとも考えました。実際にはそんな思惑ははずれてしまいましたけどね。ロッジのなかでは宗教の話、政治の話、そしてビジネスの話はしてはいけないんです。俗っぽい動機だけでは続きませんよ。なにしろ繁雑な儀式のために、覚えることがすごく多いですから。入会したのはいいけれども、面倒くさくなってやめてしまう人も多いんです。お金も時間もロスしますからね。ビジネス的にはマイナスの方が大きいでしょう」
片桐氏が入会した当時、入会金は4万円で年会費が4〜5千円。30年以上も前のことだから、けっして安いとはいえない。しかし、この金額は30年間ほぼ据え置かれているという。
「今では、そのあたりのスポーツクラブに入るより、ずっと安いんじゃないですか。以前はともかく、現在は金持ちのクラブじゃありません。僕らのような役員は、選挙で選ばれて就任するんですが、完全に手弁当で、報酬はありません。書記役だけ例外で実費が支払われますが、でも月に2万円くらいのものですよ。みんな完全に持ち出しです。
入会に際しては、二人以上の会員の推薦が必要で、条件としては、職種は問われませんが正業に就いている成人男性であること、それからどんな宗教でも構わないが、信仰心を持っていること、この二つです。無神論者はだめなんですよ。したがって共産主義者の入会は認められません。これはイングランド系の伝統的なフリーメーソンリーの入会条件です。入会を希望したら誰でも入れるというわけでもありません。そのロッジのメンバーが投票を行ない、全員が同意した時のみ、認められるのです。
入会の時には儀式があります。世間から何か怪しげな秘儀をしているではないかという、おどろおどろしいイメージを持たれがちなんですが、どうということはありません。マスターから兄弟愛とか隣人愛とか、ある意味では常識的な道徳観念を諭されるだけのことです。こうした儀式というのは形式的なもので、一種のお芝居のようなものですよ。オカルト的な興味で、入ってくる人も少なくないのですが、そういう人は決まって失望します(苦笑)」
部外者に理解しがたいのは、なぜ、古めかしい儀式を後生大事に守らなければいけないのか、しかも、それをなぜ秘密にしなくてはいけないのか、という疑問である。
私の質問に、「実は私も不思議でした」と片桐氏は笑って答えた。
「一つには、ある程度秘密を保つことで会員同士の連帯感が生まれるということもあるでしょう。儀式を繰り返すことで、そこに込められた道徳律を染み込ませ、体得していくという建前もあります。しかし、現実的に必要なのは、会員相互の確認です。たとえば私が外国を旅行したとします。見知らぬ土地で、知り合いがいないのは心細いですから、その土地にあるロッジを訪ねるとします。すると、簡単な証明書の提示を求められ、儀式の内容を尋ねられ、メーソン独自の握手の方法などで、訪問者である私が、本当に会員かどうか確認するわけです。会員であるとわかったときから、『ミスター片桐』ではなく『ブラザー片桐』となり、いわば身内の人間として扱ってくれるようになる。原始的といえば原始的な方法ですよね。これだけ通信とコンピュータ・ネットワークの発達した時代に、口伝の儀式とか身振り手振りのサインに頼っているわけですから。これは起源に原因があるんだと思います。
メーソンの起源については、諸説さまざまあります。人類最初のメーソンはアダムであるとか、ノアの箱船で有名なノアが初代のグランド・マスターであるとか。そうした話は山ほどメーソンのなかに伝わっていますが、でも、あくまで伝説です。
伝説はともかくとして、実在するフリーメーソンリーは12世紀頃から記録があるのですが、その頃は世界各地の建築現場を移動しながら仕事をする石工の集団でした。当時は一部の上流階級をのぞき、文盲が普通の時代でしたから、口伝で建築の技術を伝え、仲間同士であることを確認するサインが生まれたわけです。その伝統が、近代に入って、石工の組合から一般の人たちの友愛団体となり、そして現在に至っても続いているわけです。ちなみに、伝統的な石工を実務的(operative)メーソン、石工ではないが哲学的探求を志して入会してきた人を思索的(speculative)メーソンと呼んで区別しています。近代以降のメーソンリーは、完全に後者で占められています。
現代では正直言って、秘密の儀式とかサインというのは、時代錯誤という感じはしますよ。儀式を全部暗記するのも、大変面倒です。でも、わざわざこういう面倒な手続きをふむのも、長い間続けていると、悪くはないものだなと思えてくるから不思議ですよ。大人のお遊びみたいなところがありますが、やはり、連帯感というものは生まれますからね」
82年に独立、友人と会社経営を始め、三越がシンガポールに造った「レジャー・パーク」を買い取り、代表取締役社長として現地で約10年間経営にあたった。心臓を患ったためリタイアし、日本に帰国したのは、92年のことである。
「今から30年以上前のことです。メーソンリーに加入している友人がいて、最初は好奇心から入会を希望したわけです。当時、私は外国船のパーサー(事務長)の仕事をしていましたから、欧米人とのつき合いも多く、欧米の一流のビジネスマンにはメーソン会員が多いということを知っていましたから、興味もありましたし、入会すれば顔も広くなって仕事にも役立つのではないかとも考えました。実際にはそんな思惑ははずれてしまいましたけどね。ロッジのなかでは宗教の話、政治の話、そしてビジネスの話はしてはいけないんです。俗っぽい動機だけでは続きませんよ。なにしろ繁雑な儀式のために、覚えることがすごく多いですから。入会したのはいいけれども、面倒くさくなってやめてしまう人も多いんです。お金も時間もロスしますからね。ビジネス的にはマイナスの方が大きいでしょう」
片桐氏が入会した当時、入会金は4万円で年会費が4〜5千円。30年以上も前のことだから、けっして安いとはいえない。しかし、この金額は30年間ほぼ据え置かれているという。
「今では、そのあたりのスポーツクラブに入るより、ずっと安いんじゃないですか。以前はともかく、現在は金持ちのクラブじゃありません。僕らのような役員は、選挙で選ばれて就任するんですが、完全に手弁当で、報酬はありません。書記役だけ例外で実費が支払われますが、でも月に2万円くらいのものですよ。みんな完全に持ち出しです。
入会に際しては、二人以上の会員の推薦が必要で、条件としては、職種は問われませんが正業に就いている成人男性であること、それからどんな宗教でも構わないが、信仰心を持っていること、この二つです。無神論者はだめなんですよ。したがって共産主義者の入会は認められません。これはイングランド系の伝統的なフリーメーソンリーの入会条件です。入会を希望したら誰でも入れるというわけでもありません。そのロッジのメンバーが投票を行ない、全員が同意した時のみ、認められるのです。
入会の時には儀式があります。世間から何か怪しげな秘儀をしているではないかという、おどろおどろしいイメージを持たれがちなんですが、どうということはありません。マスターから兄弟愛とか隣人愛とか、ある意味では常識的な道徳観念を諭されるだけのことです。こうした儀式というのは形式的なもので、一種のお芝居のようなものですよ。オカルト的な興味で、入ってくる人も少なくないのですが、そういう人は決まって失望します(苦笑)」
部外者に理解しがたいのは、なぜ、古めかしい儀式を後生大事に守らなければいけないのか、しかも、それをなぜ秘密にしなくてはいけないのか、という疑問である。
私の質問に、「実は私も不思議でした」と片桐氏は笑って答えた。
「一つには、ある程度秘密を保つことで会員同士の連帯感が生まれるということもあるでしょう。儀式を繰り返すことで、そこに込められた道徳律を染み込ませ、体得していくという建前もあります。しかし、現実的に必要なのは、会員相互の確認です。たとえば私が外国を旅行したとします。見知らぬ土地で、知り合いがいないのは心細いですから、その土地にあるロッジを訪ねるとします。すると、簡単な証明書の提示を求められ、儀式の内容を尋ねられ、メーソン独自の握手の方法などで、訪問者である私が、本当に会員かどうか確認するわけです。会員であるとわかったときから、『ミスター片桐』ではなく『ブラザー片桐』となり、いわば身内の人間として扱ってくれるようになる。原始的といえば原始的な方法ですよね。これだけ通信とコンピュータ・ネットワークの発達した時代に、口伝の儀式とか身振り手振りのサインに頼っているわけですから。これは起源に原因があるんだと思います。
メーソンの起源については、諸説さまざまあります。人類最初のメーソンはアダムであるとか、ノアの箱船で有名なノアが初代のグランド・マスターであるとか。そうした話は山ほどメーソンのなかに伝わっていますが、でも、あくまで伝説です。
伝説はともかくとして、実在するフリーメーソンリーは12世紀頃から記録があるのですが、その頃は世界各地の建築現場を移動しながら仕事をする石工の集団でした。当時は一部の上流階級をのぞき、文盲が普通の時代でしたから、口伝で建築の技術を伝え、仲間同士であることを確認するサインが生まれたわけです。その伝統が、近代に入って、石工の組合から一般の人たちの友愛団体となり、そして現在に至っても続いているわけです。ちなみに、伝統的な石工を実務的(operative)メーソン、石工ではないが哲学的探求を志して入会してきた人を思索的(speculative)メーソンと呼んで区別しています。近代以降のメーソンリーは、完全に後者で占められています。
現代では正直言って、秘密の儀式とかサインというのは、時代錯誤という感じはしますよ。儀式を全部暗記するのも、大変面倒です。でも、わざわざこういう面倒な手続きをふむのも、長い間続けていると、悪くはないものだなと思えてくるから不思議ですよ。大人のお遊びみたいなところがありますが、やはり、連帯感というものは生まれますからね」
フリーメーソンは 「闇の世界政府」なのか?
フリーメーソンとは、一体何者か。
正式な名称はフリー・アンド・アクセプテッド・メーソン。「メーソン」とは、「集団としてのフリーメーソンリーに属する構成員」を指す。その存在は秘密でも何でもない。日本グランド・ロッジは、東京・港区の東京タワーのすぐ隣にビルを構えており、NTTの電話番号案内に問い合わせれば、ちゃんと電話番号を教えてくれる。今年の4月のある日、私はそうやってフリーメーソンの日本グランド・ロッジの電話番号を調べ、連絡をとってみた。電話はあっさりと通じ、片桐三郎氏という広報責任者の方に、拍子抜けするほど簡単にアポイントがとれた。
4月14日、第38森ビルに隣接している、日本グランド・ロッジを訪ねた。片桐氏は、今年70歳になるというが、とてもそうは見えない。この世代には珍しい、ダンディーで気さくな人物だった。
メーソンについてはさまざまなフォークロアがある。まずはその話から切り出した。
たとえば、ケンタッキー・フライドチキンの店頭に立っているカーネル・サンダース人形の左胸についているバッジは、メーソンの高位階をあらわすバッジだという「風説」。どうでもよい噂話に思えるのだが、この話が陰謀マニアにかかると、一挙に飛躍して、「ファースト・フードの蔓延は、日本人の食文化を破壊しようとするフリーメーソンの陰謀である」という妄想にまで膨らんでいくのである。
あるいは、アメリカはフリーメーソン国家であるという「神話」。アメリカの歴代大統領の多くは、メーソンのメンバーだった。また、アメリカの1ドル札にはピラミッドと、その頂上に輝く不気味な一つ目の絵柄が描かれているが、これこそはメーソンのシンボルマークである……。
そして、日本はメーソンによって支配されているという妄想。マッカーサーはメーソンのメンバーであり、戦後の日本国憲法を起草したGHQのメンバーも多くはメーソンだった。戦後憲法の理念の多くは、メーソンの理念である。戦後、皇族や有力な大物政治家もメーソンのメンバーになった等々……。
こうした話は、信頼のおけそうな体裁の研究書にも、安っぽくいかがわしい「ユダヤ=フリーメーソン陰謀論」の本のなかにも書かれていて、信じていいのかどうなのか、確認された事実なのかどうなのか、さっぱりわからない。まずはそうしたフォークロアの数々の確認を求めたのだが−−。
「ああ、カーネル・サンダースさんですか。私、彼が来日したとき、ロッジの集会であったことがありますよ。ええ、彼もメンバーです。彼はメーソンであることを非常に誇りにしていましたね」
片桐氏はあっさりと、「ケンタッキー・フライドチキンの創業者=フリーメーソン説」を肯定したのだった。
「皇族では戦後の一時期、首相をつとめた東久邇宮さんが会員でしたね。自民党初代総裁の鳩山一郎元首相も会員でした。もう昔の人ですから秘密にすることはないでしょう。ただ、鳩山さんが入ったときは最晩年でしたよ。病気がちで動けないというので、当時のメーソンのグランド・マスターが彼の自宅まで出向いていって入会の儀式を行ったのです。
1ドル札のマークですか? ああ、あれも確かに『万物を見通す目』というメーソンのマークの一つです。このマークは、アメリカの国璽(こくじ)にも用いられているそうです。
初代のジョージ・ワシントンをはじめ、米国大統領にはメーソンのメンバーは確かに少なくない。リンカーンもセオドア・ルーズベルトもフランクリン・ルーズベルトもトルーマンも、最近ではフォードもそうでした。確認されているだけで、歴代の米国大統領のうち、15人がメーソンです。アメリカ独立と建国の歴史そのものが、フリーメーソンリーにサポートされているのですから、これは当然でしょう」
正直、驚かないわけにはいかなかった。フリーメーソン「伝説」の多くが事実であり、それをフリーメーソンリーの広報責任者が実にあっさりと認めてしまったのだから−−。
片桐氏に案内されて、地下にある、儀式を執り行なうホールにも足を踏み入れた。円い天井に星があしらわれ、床には市松模様、中央には宣誓のための祭壇、そして正面には<G>という文字が高く掲げられている。確かに壮麗な空間ではある。しかし、そうはいってもやはり、何ということはない、ただのホールにすぎない。とてつもない秘密がこのホール自体に備わっているとはとても思えない。なぜ、ごく最近まで、徹底的に非公開を貫いてきたのか、その理由がかえってわからなくなる。
「昔は何でもかんでも秘密にしていたものです。ロッジの内部も非メーソンには見せませんでしたし、ジャーナリストの方に、私のような人間がこうして率直にしゃべるということもありえなかった。最近になって少しずつ変わってきているんです」と片桐氏は語る。
「私に言わせると、メーソンは非常に頑固で保守的なんです。会員も高齢者が多く、40歳以下は25%くらい。みんなひどく頑固です。僕個人は、伝統は守りつつも不必要に世間の誤解を受けるような秘密主義は変えていった方がいいと思っていますが、そういう考え方の持ち主は、まだまだ少数ですね。この流れを変えるには、ひょっとしたら100年かかるかな、とも思います。そのくらいの保守性はメーソンにはありますよ」
片桐氏は、「自分の個人の話ならば話しやすいから」と言って、自身の体験を語りはじめた。
正式な名称はフリー・アンド・アクセプテッド・メーソン。「メーソン」とは、「集団としてのフリーメーソンリーに属する構成員」を指す。その存在は秘密でも何でもない。日本グランド・ロッジは、東京・港区の東京タワーのすぐ隣にビルを構えており、NTTの電話番号案内に問い合わせれば、ちゃんと電話番号を教えてくれる。今年の4月のある日、私はそうやってフリーメーソンの日本グランド・ロッジの電話番号を調べ、連絡をとってみた。電話はあっさりと通じ、片桐三郎氏という広報責任者の方に、拍子抜けするほど簡単にアポイントがとれた。
4月14日、第38森ビルに隣接している、日本グランド・ロッジを訪ねた。片桐氏は、今年70歳になるというが、とてもそうは見えない。この世代には珍しい、ダンディーで気さくな人物だった。
メーソンについてはさまざまなフォークロアがある。まずはその話から切り出した。
たとえば、ケンタッキー・フライドチキンの店頭に立っているカーネル・サンダース人形の左胸についているバッジは、メーソンの高位階をあらわすバッジだという「風説」。どうでもよい噂話に思えるのだが、この話が陰謀マニアにかかると、一挙に飛躍して、「ファースト・フードの蔓延は、日本人の食文化を破壊しようとするフリーメーソンの陰謀である」という妄想にまで膨らんでいくのである。
あるいは、アメリカはフリーメーソン国家であるという「神話」。アメリカの歴代大統領の多くは、メーソンのメンバーだった。また、アメリカの1ドル札にはピラミッドと、その頂上に輝く不気味な一つ目の絵柄が描かれているが、これこそはメーソンのシンボルマークである……。
そして、日本はメーソンによって支配されているという妄想。マッカーサーはメーソンのメンバーであり、戦後の日本国憲法を起草したGHQのメンバーも多くはメーソンだった。戦後憲法の理念の多くは、メーソンの理念である。戦後、皇族や有力な大物政治家もメーソンのメンバーになった等々……。
こうした話は、信頼のおけそうな体裁の研究書にも、安っぽくいかがわしい「ユダヤ=フリーメーソン陰謀論」の本のなかにも書かれていて、信じていいのかどうなのか、確認された事実なのかどうなのか、さっぱりわからない。まずはそうしたフォークロアの数々の確認を求めたのだが−−。
「ああ、カーネル・サンダースさんですか。私、彼が来日したとき、ロッジの集会であったことがありますよ。ええ、彼もメンバーです。彼はメーソンであることを非常に誇りにしていましたね」
片桐氏はあっさりと、「ケンタッキー・フライドチキンの創業者=フリーメーソン説」を肯定したのだった。
「皇族では戦後の一時期、首相をつとめた東久邇宮さんが会員でしたね。自民党初代総裁の鳩山一郎元首相も会員でした。もう昔の人ですから秘密にすることはないでしょう。ただ、鳩山さんが入ったときは最晩年でしたよ。病気がちで動けないというので、当時のメーソンのグランド・マスターが彼の自宅まで出向いていって入会の儀式を行ったのです。
1ドル札のマークですか? ああ、あれも確かに『万物を見通す目』というメーソンのマークの一つです。このマークは、アメリカの国璽(こくじ)にも用いられているそうです。
初代のジョージ・ワシントンをはじめ、米国大統領にはメーソンのメンバーは確かに少なくない。リンカーンもセオドア・ルーズベルトもフランクリン・ルーズベルトもトルーマンも、最近ではフォードもそうでした。確認されているだけで、歴代の米国大統領のうち、15人がメーソンです。アメリカ独立と建国の歴史そのものが、フリーメーソンリーにサポートされているのですから、これは当然でしょう」
正直、驚かないわけにはいかなかった。フリーメーソン「伝説」の多くが事実であり、それをフリーメーソンリーの広報責任者が実にあっさりと認めてしまったのだから−−。
片桐氏に案内されて、地下にある、儀式を執り行なうホールにも足を踏み入れた。円い天井に星があしらわれ、床には市松模様、中央には宣誓のための祭壇、そして正面には<G>という文字が高く掲げられている。確かに壮麗な空間ではある。しかし、そうはいってもやはり、何ということはない、ただのホールにすぎない。とてつもない秘密がこのホール自体に備わっているとはとても思えない。なぜ、ごく最近まで、徹底的に非公開を貫いてきたのか、その理由がかえってわからなくなる。
「昔は何でもかんでも秘密にしていたものです。ロッジの内部も非メーソンには見せませんでしたし、ジャーナリストの方に、私のような人間がこうして率直にしゃべるということもありえなかった。最近になって少しずつ変わってきているんです」と片桐氏は語る。
「私に言わせると、メーソンは非常に頑固で保守的なんです。会員も高齢者が多く、40歳以下は25%くらい。みんなひどく頑固です。僕個人は、伝統は守りつつも不必要に世間の誤解を受けるような秘密主義は変えていった方がいいと思っていますが、そういう考え方の持ち主は、まだまだ少数ですね。この流れを変えるには、ひょっとしたら100年かかるかな、とも思います。そのくらいの保守性はメーソンにはありますよ」
片桐氏は、「自分の個人の話ならば話しやすいから」と言って、自身の体験を語りはじめた。
ベールを脱いだ日本のフリーメーソンたち
陰謀の代表にさせられているフリーメーソンの組織は日本にもある。世界にネットワークをもつ、その秘密結社は日本で何をしているのか? 謎につつまれていたその真実を当事者がいま語る!
さる7月8日、オウムについてのあるシンポジウムにパネラーとして参加したときのこと。思想家・吉本隆明氏の、討議に先立つ特別講演を聴いていて、肩すかしを食わされたような気分を味わった。吉本氏は、かねてよりヨガの行者としての麻原彰晃を高く評価してきた。その「評価」が妥当かどうかは別にして、少なくともそうした、大勢におもねらない特異な視点をもつ氏が、陰謀史観に彩られたオウムの世界観については、ただ「バカらしい、くだらない」とあっさり片づけてしまったからだ。それですむのかなと、つい首をひねりたくなった。「ユダヤ=フリーメーソンが世界の征服を企んでいる」という、ナチスのプロパガンダそのままの陰謀史観は、確かに「バカらしい」。同感である。しかしいま重要なことは、オウムがその「バカらしい」歴史観、世界観に衝き動かされ(あるいは利用して)、サリンをバラまくまでに至った”事実”(吉本氏に言わせれば法的に未確定の容疑)を真正面から受けとめることだろう。
知識人たちが「バカらしい」と切り捨て、サブカルチャーの薄暗がりへ追いやってきた超能力や終末予言などのオカルト、あるいはユダヤ=フリーメーソン陰謀論などの「トンデモ本」的ジャンク情報が、いつのまにかある臨界点を超えるまでに無批判に積み上げられ、ついに爆発した。その結果がサリン事件ではなかったか。
「もともとこの世の中を動かしているものは、『石工』と呼ばれるフリーメーソンである」
93年3月25日の説法で、麻原彰晃はそう断言している(『ヴァジラヤーナコース数学システム教本』所収)。
麻原に言わせると、フリーメーソンは「人間を完全に無智化させ、動物化させ、そして国家そのものが成立しないような状態をあちこちにつくり、それを一部のものがコントロールし、そして、この地上が完全に動物的自由、あるいは動物的な平等というものを与えることを目的として動いている」ということになる。
さらに、95年1月発行のオウム真理教の機関誌『ヴァジラヤーナ・サッチャ』No.6では、特集「恐怖のマニュアル」の冒頭で、こう宣言している。
「人類55億人を代表し、ここに正式に宣戦布告する美辞麗句の影に隠れて、人類を大量虐殺し、洗脳支配することを計画している、『闇の世界政府』に対して!」(原文ママ)
「闇の世界政府」とは何か? 「自分たちだけが世界に君臨し、全世界を統一し、人々を大量虐殺し、洗脳支配しようとしている奴ら」それが即ち「闇の世界政府」であり、その正体はフリーメーソンであり、ユダヤ系財閥であり、国際連合なのだという。
作家の高橋克彦氏が、『夕刊フジ』(7月4日発行)紙上で、フリーメーソンの存在は「オカルト雑誌を通じて多くの若者の間に浸透」しており、オウム信者たちは「仮想敵であるフリーメーソン」に「本気で立ち向かっている」。だからこそマスメディアはこの問題に踏み込むべきなのに、避けているのはおかしいと述べている。
この主張に私は共感をおぼえる。こうしたパラノイアックな妄想じみた言説は、けっして麻原彰晃ひとりの独創ではない。独創はゼロと言ってもいい。だからこそ、「バカらしい」とただ排除するだけでは、もはやすまないはずだ。事実をきちんと検証し、妄想や誇張されたデマからはっきり峻別すべき時が来ている。
さる7月8日、オウムについてのあるシンポジウムにパネラーとして参加したときのこと。思想家・吉本隆明氏の、討議に先立つ特別講演を聴いていて、肩すかしを食わされたような気分を味わった。吉本氏は、かねてよりヨガの行者としての麻原彰晃を高く評価してきた。その「評価」が妥当かどうかは別にして、少なくともそうした、大勢におもねらない特異な視点をもつ氏が、陰謀史観に彩られたオウムの世界観については、ただ「バカらしい、くだらない」とあっさり片づけてしまったからだ。それですむのかなと、つい首をひねりたくなった。「ユダヤ=フリーメーソンが世界の征服を企んでいる」という、ナチスのプロパガンダそのままの陰謀史観は、確かに「バカらしい」。同感である。しかしいま重要なことは、オウムがその「バカらしい」歴史観、世界観に衝き動かされ(あるいは利用して)、サリンをバラまくまでに至った”事実”(吉本氏に言わせれば法的に未確定の容疑)を真正面から受けとめることだろう。
知識人たちが「バカらしい」と切り捨て、サブカルチャーの薄暗がりへ追いやってきた超能力や終末予言などのオカルト、あるいはユダヤ=フリーメーソン陰謀論などの「トンデモ本」的ジャンク情報が、いつのまにかある臨界点を超えるまでに無批判に積み上げられ、ついに爆発した。その結果がサリン事件ではなかったか。
「もともとこの世の中を動かしているものは、『石工』と呼ばれるフリーメーソンである」
93年3月25日の説法で、麻原彰晃はそう断言している(『ヴァジラヤーナコース数学システム教本』所収)。
麻原に言わせると、フリーメーソンは「人間を完全に無智化させ、動物化させ、そして国家そのものが成立しないような状態をあちこちにつくり、それを一部のものがコントロールし、そして、この地上が完全に動物的自由、あるいは動物的な平等というものを与えることを目的として動いている」ということになる。
さらに、95年1月発行のオウム真理教の機関誌『ヴァジラヤーナ・サッチャ』No.6では、特集「恐怖のマニュアル」の冒頭で、こう宣言している。
「人類55億人を代表し、ここに正式に宣戦布告する美辞麗句の影に隠れて、人類を大量虐殺し、洗脳支配することを計画している、『闇の世界政府』に対して!」(原文ママ)
「闇の世界政府」とは何か? 「自分たちだけが世界に君臨し、全世界を統一し、人々を大量虐殺し、洗脳支配しようとしている奴ら」それが即ち「闇の世界政府」であり、その正体はフリーメーソンであり、ユダヤ系財閥であり、国際連合なのだという。
作家の高橋克彦氏が、『夕刊フジ』(7月4日発行)紙上で、フリーメーソンの存在は「オカルト雑誌を通じて多くの若者の間に浸透」しており、オウム信者たちは「仮想敵であるフリーメーソン」に「本気で立ち向かっている」。だからこそマスメディアはこの問題に踏み込むべきなのに、避けているのはおかしいと述べている。
この主張に私は共感をおぼえる。こうしたパラノイアックな妄想じみた言説は、けっして麻原彰晃ひとりの独創ではない。独創はゼロと言ってもいい。だからこそ、「バカらしい」とただ排除するだけでは、もはやすまないはずだ。事実をきちんと検証し、妄想や誇張されたデマからはっきり峻別すべき時が来ている。
2011年08月30日
【政治】朝鮮学校無償化、民主党内からも抗議 菅首相「多忙」と面会断る
民主党の拉致問題対策本部長を務める中井洽元拉致問題担当相らが30日、首相官邸で枝野幸男官房長官に会い、
菅直人首相が朝鮮学校への高校授業料無償化適用手続きの再開を29日に指示したことに抗議する文書を提出した。
抗議文は「拉致問題は国家の主権や国民の生命・安全に関わる最重要課題のひとつだ。拉致問題に進展がない中で、
北朝鮮当局と密接な朝鮮高級学校への審査手続きを再開することは極めて遺憾だ」としている。
枝野氏は「拉致被害者の家族の心情は分かる。首相に伝える」と回答した。
首相も官邸にいたが、「多忙」を理由に中井氏らとの面会を断った。
産経新聞 8月30日(火)12時58分配信
菅直人首相が朝鮮学校への高校授業料無償化適用手続きの再開を29日に指示したことに抗議する文書を提出した。
抗議文は「拉致問題は国家の主権や国民の生命・安全に関わる最重要課題のひとつだ。拉致問題に進展がない中で、
北朝鮮当局と密接な朝鮮高級学校への審査手続きを再開することは極めて遺憾だ」としている。
枝野氏は「拉致被害者の家族の心情は分かる。首相に伝える」と回答した。
首相も官邸にいたが、「多忙」を理由に中井氏らとの面会を断った。
産経新聞 8月30日(火)12時58分配信
【社会】 福島原発で作業員が急性白血病により死亡…東電「収束工事、因果関係なし」★2
【社会】 福島原発で作業員が急性白血病により死亡…東電「収束工事、因果関係なし」★2
東京電力は30日、福島第1原発事故の収束作業に従事した男性が、急性白血病で死亡したと発表した。
同原発での被ばく放射線量は累計で0.5ミリシーベルトで、東電は「収束作業との因果関係はない」と
している。
東電によると、男性は8月上旬から7日間、同原発で休憩所の出入りや放射線量を管理する業務に従事。
勤務を終えた後に体調を崩して入院し、東電は16日に死亡の報告を受けた。
勤務前の健康診断で異常はなかったという。被ばく量のうち、内部被ばくはゼロだった。
東京電力は30日、福島第1原発事故の収束作業に従事した男性が、急性白血病で死亡したと発表した。
同原発での被ばく放射線量は累計で0.5ミリシーベルトで、東電は「収束作業との因果関係はない」と
している。
東電によると、男性は8月上旬から7日間、同原発で休憩所の出入りや放射線量を管理する業務に従事。
勤務を終えた後に体調を崩して入院し、東電は16日に死亡の報告を受けた。
勤務前の健康診断で異常はなかったという。被ばく量のうち、内部被ばくはゼロだった。
2011年08月27日
テレビ裏側 「これじゃ散歩」 ネットで暴露された徳光24時間マラソン 距離63km…開始5時間で4時間睡眠[8/25]
【テレビ】「これじゃ散歩」 ネットで暴露された徳光24時間マラソン 距離63km…開始5時間で4時間睡眠[8/25]
<スタートは相模原市中央区。武道館まで63キロ>
「おい徳光、休みすぎだろ!」「これじゃ散歩じゃねーか」
ネットを中心に非難囂々(ごうごう)だったのも当然だろう。
「24時間テレビ」(日本テレビ)の恒例企画、24時間マラソンに今年は70歳の徳光和夫が挑戦した。
だが、走行距離はたったの63キロ……。しかも、休憩ばかりで、とてもマラソンとは呼べない内容だったのだ。
マラソンのスターターとして巨人の長嶋茂雄終身名誉監督がサプライズで登場。
そんな大盛り上がりの様子や走っている姿が番組や公式HPの動画、テキスト速報で随時アップされていた。
「このマラソンへの挑戦がたくさんの人に元気を与えようとしています!」
「皆の思いを背に徳光さんは、一歩一歩、武道館に向かいます!!」などと仰々しかった。
だが、その実態は——。あるネット上のサイトでは徳光の姿をツイッターやUstreamで24時間生中継。
おかげでテレビが映さないマラソンの実態が明らかになったのだ。
まず、スタート早々に出発地点は相模原市中央区の南橋本駅付近の企業敷地内であることが判明。
ちなみに、ここからゴールの日本武道館までは直線距離で約40キロ。
最短ルートならゆっくり歩いても9時間程度しかかからない。
今回は徳光の年齢を考慮して走行距離は歴代最短の63キロ(これまでは萩本欽一の70キロ)に設定されたが、
それでも短すぎだ。
しかも、ネットの24時間中継を見ると、「スタートして5時間で4時間睡眠(TV中継一切なし)、
その後2時間ほど休みながら歩き、90分休憩」。早朝からは再び走り始めたが、
「14:00 休憩 日産プリンス東京246上馬店」「14:56 休憩(トイレ休憩・ファミリーマート上馬交差点前店)」
「15:19 休憩 アランチャータスクーターズ(目黒区碑文谷)」と休憩ばかり……。
しかも、休憩中は足にお灸(きゅう)をしてもらったり、マッサージを受けたりと至れり尽くせり。
徳光は番組終了直前の午後8時45分頃に武道館に到着し、ゴールのテープを切ったが、
血色もよく、健康そのものに見えた。
階段でコケるシーンもあったが、マイクの声は「千里の道も一歩から」とよどみなかったし……。
ちなみに、東京マラソンでは規定の7時間以内に42.195キロを完走した70代以上のランナーが多数。
フルマラソンのギネス記録は2010年のホノルルマラソンを完走した92歳の女性(9時間53分)である。
至れり尽くせりの24時間マラソン。
これで視聴者に「感動しろ」とは押し売りもいいところ。
その上、ギャラまでもらえるんだから、こんなにいい商売はない。
(日刊ゲンダイ2011年8月22日掲載)
<スタートは相模原市中央区。武道館まで63キロ>
「おい徳光、休みすぎだろ!」「これじゃ散歩じゃねーか」
ネットを中心に非難囂々(ごうごう)だったのも当然だろう。
「24時間テレビ」(日本テレビ)の恒例企画、24時間マラソンに今年は70歳の徳光和夫が挑戦した。
だが、走行距離はたったの63キロ……。しかも、休憩ばかりで、とてもマラソンとは呼べない内容だったのだ。
マラソンのスターターとして巨人の長嶋茂雄終身名誉監督がサプライズで登場。
そんな大盛り上がりの様子や走っている姿が番組や公式HPの動画、テキスト速報で随時アップされていた。
「このマラソンへの挑戦がたくさんの人に元気を与えようとしています!」
「皆の思いを背に徳光さんは、一歩一歩、武道館に向かいます!!」などと仰々しかった。
だが、その実態は——。あるネット上のサイトでは徳光の姿をツイッターやUstreamで24時間生中継。
おかげでテレビが映さないマラソンの実態が明らかになったのだ。
まず、スタート早々に出発地点は相模原市中央区の南橋本駅付近の企業敷地内であることが判明。
ちなみに、ここからゴールの日本武道館までは直線距離で約40キロ。
最短ルートならゆっくり歩いても9時間程度しかかからない。
今回は徳光の年齢を考慮して走行距離は歴代最短の63キロ(これまでは萩本欽一の70キロ)に設定されたが、
それでも短すぎだ。
しかも、ネットの24時間中継を見ると、「スタートして5時間で4時間睡眠(TV中継一切なし)、
その後2時間ほど休みながら歩き、90分休憩」。早朝からは再び走り始めたが、
「14:00 休憩 日産プリンス東京246上馬店」「14:56 休憩(トイレ休憩・ファミリーマート上馬交差点前店)」
「15:19 休憩 アランチャータスクーターズ(目黒区碑文谷)」と休憩ばかり……。
しかも、休憩中は足にお灸(きゅう)をしてもらったり、マッサージを受けたりと至れり尽くせり。
徳光は番組終了直前の午後8時45分頃に武道館に到着し、ゴールのテープを切ったが、
血色もよく、健康そのものに見えた。
階段でコケるシーンもあったが、マイクの声は「千里の道も一歩から」とよどみなかったし……。
ちなみに、東京マラソンでは規定の7時間以内に42.195キロを完走した70代以上のランナーが多数。
フルマラソンのギネス記録は2010年のホノルルマラソンを完走した92歳の女性(9時間53分)である。
至れり尽くせりの24時間マラソン。
これで視聴者に「感動しろ」とは押し売りもいいところ。
その上、ギャラまでもらえるんだから、こんなにいい商売はない。
(日刊ゲンダイ2011年8月22日掲載)
2011年08月25日
【原発問題】中国「福島沖で採取したホタルイカから29倍の放射性物質を検出した」
【北京時事】中国国家海洋局は24日までに、
福島県沖でサンプルとして採取したホタルイカから中国沿海生物の29倍に当たる放射性物質ストロンチウム90を検出したと発表した。
中国沿海生物では通常検出されないセシウム134や、ガンマ線を放出する銀110mも検出された。
同局は「福島県の東から東南方向の西太平洋は明らかに原発事故の影響を受けている」として、
この海域の水産物に対する放射性物質の検査を強化するよう関係部門に求めた。
時事通信 8月24日(水)22時3分配信 イカから29倍の放射性物質=福島沖の水産物検査強化へ—中国
福島県沖でサンプルとして採取したホタルイカから中国沿海生物の29倍に当たる放射性物質ストロンチウム90を検出したと発表した。
中国沿海生物では通常検出されないセシウム134や、ガンマ線を放出する銀110mも検出された。
同局は「福島県の東から東南方向の西太平洋は明らかに原発事故の影響を受けている」として、
この海域の水産物に対する放射性物質の検査を強化するよう関係部門に求めた。
時事通信 8月24日(水)22時3分配信 イカから29倍の放射性物質=福島沖の水産物検査強化へ—中国
カレイからセシウム検出「ただちに健康に影響を及ぼす数値ではない」」
福島県のいわき市沖で22日、調査のために採取したマコガレイから、
国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されました。
福島県によりますと、県内ではすべての漁協が漁を見合わせているため、
市場には出回っていないということです。
県によりますと、東京電力福島第一原発からおよそ30キロ離れたいわき市沖1
0キロの海で22日、放射性物質の量を調査するために取ったマコガレイから、
国の暫定基準値の1キログラムあたり500ベクレルを上回る520ベクレルの
放射性セシウムが検出されたということです。
調査では、水深60メートルの海中で3匹のマコガレイを取って検査を行ったということで、
マコガレイから暫定基準値を超える放射性物質が検出されたのは今回が初めてです。
県によりますと、県内では現在、すべての漁協が漁を見合わせているため福島県沖で
取れた魚は市場に出回っていないということです。福島県水産課は「仮に食べたとしても、
ただちに健康に影響を及ぼす数値ではない」としていますが、引き続き調査を続けることにしています。
国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されました。
福島県によりますと、県内ではすべての漁協が漁を見合わせているため、
市場には出回っていないということです。
県によりますと、東京電力福島第一原発からおよそ30キロ離れたいわき市沖1
0キロの海で22日、放射性物質の量を調査するために取ったマコガレイから、
国の暫定基準値の1キログラムあたり500ベクレルを上回る520ベクレルの
放射性セシウムが検出されたということです。
調査では、水深60メートルの海中で3匹のマコガレイを取って検査を行ったということで、
マコガレイから暫定基準値を超える放射性物質が検出されたのは今回が初めてです。
県によりますと、県内では現在、すべての漁協が漁を見合わせているため福島県沖で
取れた魚は市場に出回っていないということです。福島県水産課は「仮に食べたとしても、
ただちに健康に影響を及ぼす数値ではない」としていますが、引き続き調査を続けることにしています。
【社会】国の基準値を超す放射性セシウムが検出された牛肉、ほかの牛の肉と混ぜた上で納入され、横浜で肉じゃがとして小学校給食に使用
【社会】国の基準値を超す放射性セシウムが検出された牛肉、ほかの牛の肉と混ぜた上で納入され、横浜で肉じゃがとして小学校給食に使用
福島県浪江町の農家から国の基準値を超す放射性セシウムが検出された牛を含む229頭が出荷された問題で、
横浜市は24日、このうち基準値を超えた牛3頭の肉が市内で販売され、うち1頭が小学校給食に使われたと発表した。
基準値を超えた肉の給食使用が判明したのは市では初めて。
市によると、3頭からは川崎市の検査で1キロ当たり593〜719ベクレル
(基準値同500ベクレル)のセシウムを検出。このうち719ベクレルが検出された牛の混ざった牛肉が
5月13日に戸塚、泉、栄の3区で計16校の児童約8千人の給食に使われた。
問題の肉は24・4キロがほかの牛の肉234・4キロと混ぜた上で各校に納入され、肉じゃがとして提供された。
1食当たり30グラムと少なく、市は「提供された牛肉すべてが問題の牛の肉だったとしても健康に影響はない」としている。
市は7月11日から給食への牛肉の使用を控えているが、この農家が出荷した229頭のうち、
今回基準値超えが判明した1頭以外にも20頭が7月1日までに小学校給食に使われていたことが判明。
うち1頭は221・6ベクレルと基準値を下回り、残る19頭は検査が済んでいないという。
福島県浪江町の農家から国の基準値を超す放射性セシウムが検出された牛を含む229頭が出荷された問題で、
横浜市は24日、このうち基準値を超えた牛3頭の肉が市内で販売され、うち1頭が小学校給食に使われたと発表した。
基準値を超えた肉の給食使用が判明したのは市では初めて。
市によると、3頭からは川崎市の検査で1キロ当たり593〜719ベクレル
(基準値同500ベクレル)のセシウムを検出。このうち719ベクレルが検出された牛の混ざった牛肉が
5月13日に戸塚、泉、栄の3区で計16校の児童約8千人の給食に使われた。
問題の肉は24・4キロがほかの牛の肉234・4キロと混ぜた上で各校に納入され、肉じゃがとして提供された。
1食当たり30グラムと少なく、市は「提供された牛肉すべてが問題の牛の肉だったとしても健康に影響はない」としている。
市は7月11日から給食への牛肉の使用を控えているが、この農家が出荷した229頭のうち、
今回基準値超えが判明した1頭以外にも20頭が7月1日までに小学校給食に使われていたことが判明。
うち1頭は221・6ベクレルと基準値を下回り、残る19頭は検査が済んでいないという。