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2016年02月13日

自分自身の笑顔に涙を流した理由

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自分の顔を写真で見るのが苦手でした。
更に言えば嫌いでした。



今日、とある飲み会に参加した時の記念写真が送られてきました。
そこに写っていたのは、酒に酔い顔を少し赤らめながら、見たことがないような楽しそうな表情を見せていた自分自身でした。


「えっ、俺って、こんな綺麗な表情をすることがあるんだ・・・」


自分の顔を写真で見るのが嫌いだったのは、「どんな表情をつくればいいか分からない」という気持ちがそのまま表れたような、仮面のような笑顔をしていることが多かったからです。
「笑ってくださーい。はい、チーズ。イチ足すイチはニ〜」と言われても、何故かその状態を冷めた感情で捉えてしまい、上手に笑えなかったからです。


そんな私でした。
でも今日見たその写真は、そこに写っている自分の顔は、そんないびつさは微塵も感じられない、 心の底からその場を楽しんでいることが表れたかのような笑顔をしていました。
不覚にも、素敵とすら思ってしまいました。


その時不意に眼の奥から涙が溢れてきました。
自分でも良く分かりません。なぜ自分の嬉しい、楽しそうな表情を見て、泣いてしまうのか。
でも次の瞬間、涙の理由を不意に理解しました。
「そうか、自分は、こうやって楽しみたかったんだ・・・」


いつも楽しんでいるつもりでも、どこかで他人の目線を意識してしまい、自分自身はそこまで楽しめていなかったんだと思います。そのギャップの中で溜め込んできたひずみが、歪曲が、目一杯楽しんだ事実によって解き放たれ、複雑な涙となって表れたのだと。


少しですが、自分の中の何かを解放できたのかもしれません。
そのことを教えてくれた写真に、その場にいた周囲の人達に、静かに感謝したいと思います。


人の表情には何らかの形で心が表れていると言われます。
時には自分の写真を、恥ずかしがらず、正面から見つめてみたいと思いました。

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霧島もとみ
他人との距離感をいつも遠く感じながら生きてきました。高校の体育祭のフィナーレでは、肩を抱き合って大はしゃぎする光景に「何でこんなに盛り上がれるんだろう・・・?」と全く共感できませんでした。共感できない自分が理解できず、いつも悩んでいます。そんな私でも面白いと思うことはこの世界に一杯あります。それが私の生きる糧でした。面白いことが増えていけば、よりたくさんの人が楽しく生きられるはず。そんな世界を夢見ています。
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