劇団四季・・・最初は全く興味が無かったんですが、誘われてしぶしぶ観に行った「オペラ座の怪人」に衝撃と感動を覚え、更にはその影響で「何でも実際に見てみないと分からないものだなあ」と価値観まで変えられてしまい、恐るべし劇団四季!とすっかり見方が180度変わってしまいました。
まあ、私と劇団四季との位置関係はそんなところです。
ディズニーものですね。
これもまた、私にとってはあまり興味の薄い題材だったのですが、広島公演がまもなくフィナーレということもあり、一回は見てみないとやっぱり分からないなあということで思い立ち、観てきました。
ところで広島の公演は専用劇場ではありません。
上野学園ホールという、県立の文化ホールで演じられています。
会場に入ってみると、雰囲気が専用劇場とは違います。
専用劇場は、敷地に入ったところから「劇団四季の世界に飛び込んだ」という感覚がありますが、今回は会場に入り、席に座ってもそういう感覚はありませんでした。
「慣れ親しんだいつものホール」で、劇団四季の舞台を見るという感覚です。専用劇場で味わった芝居が始まる前の高揚感は正直少なかったです。
雰囲気のプロデュースって大切なんだなあ・・・としみじみ思いますね。
さて肝心の劇ですが・・・良かったです。
詳しくは省きますが、最後にはちょっと涙してしまいました。
シナリオは極めてシンプルなものですが、演技力と歌唱力、舞台装置や仕掛けなどで気が付けば世界に引き込まれ、感情移入してしまっていました。
大人数で歌い、踊る場面では、その完成度の高さに「ブラボー!!」と心の中で雄叫びをあげていました。
この話はシナリオがどうこうというよりも、その場面ごとの表現を純粋に楽しんでくださいという作りなのだなと感じました。シナリオを気にしていてはそれが楽しめません。
食事をテーマにした歌と踊り「ビー・アワー・ゲスト」は圧巻でした。ストーリー上は全然必要ないと思いますが、食器を模した演者が次々と表れ、一斉に踊りを披露する数分間はとても楽しかったです。
劇団四季の中で私が一番好きなのは、こういう大勢で一つのコーラスを歌うシーンです。
主役級のソロも勿論良いんですが、大勢で歌うときの圧倒的なボリューム感、パワー、迫力がたまらないなーと思うのです。
彼らのコーラスに文字通り体を震わされ、日常のことを一気に後方に吹き飛ばすような感覚を味わうたびに「来てよかったなあ」と思います。
最後には特別なカーテンコールだそうですが、演者が出てくるだけでなく、歌や踊りを披露する時間が少しありました。4月からの公演がまもなく終わる特別な期間限定のものだそうです。
何度ものアンコールを過ごし、会場の電気が明るくなってからも、数回アンコールが続きました。
こういうのは初めて見ましたけれど、会場が一体になって演者を称える、演者もそれに応える、何とも言えない素敵な時間だったと思いました。
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