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2015年08月12日

論理思考力をきたえる「読む技術」 (日経ビジネス人文庫)  出口 汪

「今でしょ!!」 で一世を風靡した林先生が有名ですが、筆者の出口さんも同じく東進衛星予備校講師です。

メディアへの露出度は林さんがずば抜けていますが、 現代文の解説書籍に関しては出口さんの内容がずば抜けています。


現代文って、昔から嫌いだったんです。
本は子供の頃からたくさん読んでいました。漢字の読み書きもどちらかというと出来る方でした。なのに現代文の問題になると、なぜその解答になるのか全く理解できませんでした。
「それは、問題作った奴が勝手にそう思っているだけだろ!」
「文章なんて読み方で内容が変わるあいまいなもんじゃないか」
「自分は読むとこうなるんだ。こんな理屈に合わない感覚の教科なんて馬鹿らしい」
と問題側にケチをつけていました。

当時は本当にそう思っていたんですよ。
でも出口さんの本を読んだとき、それは自分が「現代文の読み方を知らなかったんだ」と理解し、脳天に稲妻が落ちたような衝撃を受けました。
現代文って感覚じゃなく論理の問題だったんだ・・・ という静かな衝撃です。
いやいや、本当に。
高校生の時に出口さんの解説本を見ていたら、現代文でもきっと高得点が取れたに違いない・・・と猛烈に後悔してしまったほどです。

さてこの本は、読書を通して「論理的思考力」を鍛えましょうと提案している本です。
この本では、出口さんの現代文講座をちょっと見方を変えて、論理的思考力と読書という切り口から紹介しています。
書かれている要素は現代文講義とほぼ同じなので、あわせて読むと効果が高いと思います。
本書では追加要素として、ノートの取り方や記憶のしかた、読書のコツなどいくつかの手法が紹介されています。

問題集と違って読み進めやすいので、2時間もあれば読めると思います。
書かれていることは割とあっさりしたことなのですが、よく読み込んでいくと、その凄さが分かると思います。文章の読み方、書き方に対する考え方が一気にリライトされてしまうかもしれません。

現代文を読むのは苦手だ!という方にはぜひ入門編として読んでいただきたいです。
ただし、この本の目的は「論理的な読解法」を身に付けることにありますので、読むだけではなく実際にやってみて初めて意味があります。そのためには、筆者の高校生向け問題集をあわせてやってみると体感することができるので、分かりやすいと思います。
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霧島もとみ
他人との距離感をいつも遠く感じながら生きてきました。高校の体育祭のフィナーレでは、肩を抱き合って大はしゃぎする光景に「何でこんなに盛り上がれるんだろう・・・?」と全く共感できませんでした。共感できない自分が理解できず、いつも悩んでいます。そんな私でも面白いと思うことはこの世界に一杯あります。それが私の生きる糧でした。面白いことが増えていけば、よりたくさんの人が楽しく生きられるはず。そんな世界を夢見ています。
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