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2014年11月15日

★スーザンに1日6時間以上、接して接して接して接しつづけた。すると、8ヶ月後に

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 講師は、アビトレ代表・木下晴弘氏。
 講演の終末部分で「母性愛欠乏症候群」と診断された女の子の話が出てきた。

 スーザン(仮名)というアメリカの2歳児で、成長が生後5ヶ月でストップしてしまっている。
 診察した医師団は、すぐに看護士やカウンセラーなどでチームをつくり——

スーザンに
1日6時間以上
接して
接して
接して
接しつづけた。


 すると、8ヶ月後に、通常の姿(月齢どおりの身長、体重、言語能力等……)に戻ったという実話だ。

 木下氏は「人間はかまわれないと成長が止まる。放置されると弱っていく生き物だ」と力説した。

★僕は聞きながら
 ——これは中学3年間の子どもたちについても同じことがいえる
 ——子どもたちひとりひとりは、(ちょっと斜めに構えている子どもも含めて)みんな「先生にかまってもらいたい」と思っているにちがいない……と思った。
 もちろん、この「かまう」は過度な監視・管理や「過保護」とは次元が異なる。

 話がやや脱線するが、保護者も、先生方にうちの子をもっとかまってもらいたいと思っているにちがいない。
 いや、かまい方が不足していると不満をもっている保護者も多いのではないか。
 下のグラフは、昨年度末の保護者アンケートの結果の一部だ。

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 他の項目(「学校の情報発信」「保護者と教職員の話し合う機会」「授業・行事等の参観機会」「授業の質」等)は〈◎+○〉=80%〜90%なのに、この項目は54%にとどまっている。
 僕たちの学校の大きな課題だと思う。

 かまって、かまって、かまいつづけてやる。
 かまってやる「量」だと、サムライ中は、日本一だ!!といわれるくらいかまってやる。

★今、サムライ中の教職員がひとつのチームとして、この「かまいつづける」ことに取り組む場合、僕が思いつく、その具体例をアトランダムに、いくつか挙げることにする。

(1)かまう場は「授業」だ。
 他の場も大事だが、まず「授業」だ。
 これを間違えて、部活動の場だ……とか、生活指導の場だとか言い出すと、学校は必ず、必ず、必ず、落とし穴に落ちる。
 僕たちの「指導力(授業力)向上の5原則」は、言い換えると、「かまい方」の技術でもあるのだ。

 【1】「授業の目標、ねらいを明確にする」技術。
 【2】「指示・発問は全員に、短く限定して述べる」技術。
 【3】「達成状況の確認をして授業を進める」技術。
 【4】「1人1人の生徒のがんばりに気づき、認める」技術。
 【5】「全員に50分間の学習活動を保証する」技術。

 このことについて、僕自身、3点、再点検したい。

 1つは、はっきりいって、僕は「?C=ひとりひとりのがんばりに気づき、認める」が弱点だ。
 50分間のなかで、必ず、最低、ひとりに1回、そのがんばりを認めるシグナルを送ろう。
 「いいですね」とほめるにしても、5通り、10通りはもちたい。
 「すごいね」だって、5通り、10通り。
 ひとりひとりを認める短い言葉を、30、40、50種類と保有しておき、それを瞬間、瞬間、ポンポンと発することができる教師になりたい。
 僕はまだまだ修業不足だ。

 2つ目は、50分間のなかで、必ず全員を指名したい。
 もちろん、列指名もOKだ。
 ちょっとしたことだけど、これが、毎日、毎日、「かまう量」に加算されていく。

 3つ目は、授業中の指導者としての目線。
 指導者としての僕の目線の配り方に偏りはないか?
 宙を泳いでいないか?
 目線は確実に「かまう量」に加算される。
 仮に授業後、「わたしと目があった人?」と質問したら、全員の手が挙がるような目の配り方をしたい。

(2)来週末は2学期末定期試験の返却がはじまる。
 返却の際は、ひとりひとりに具体的なコメントを送ろう。
 ポイントをしぼって、一言。
 【1】具体的にほめる。
 【2】あるいは、(ほめるところがない、または、ほめるよりも辛口のコメントのほうがいいと判断した場合は)具体的にアドバイスを送ろう。

(3)宿題にひとりひとり一言、(自然に手が動くというような)手書きのコメントを。
 僕の中学時代に、宿題の最後に「OK!」と力強くサインする恩師(英語)がいた。
 その「OK!」が積み重なり、今でも頭に刻み込まれている(^_^)v。

(4)子どもたちひとりひとりのよい点をみつけよう。
 見つけられない場合は、欠点をよい点に置き換えることができないか考察してみよう。
 先日、ある講演会で「夕刻、わたしが仕事で保育園を訪問したとき、迎えにきた保護者ひとりひとりに保育士が近づき、きょうあったいいことを告げているのを見て、感動した。こういう経営をしなくては……と思った」という話をしたら、たまたまその場に居合わせた元保育士の方が「それは、たぶん経営の方針とかではなく、保育士という仕事は、いいことがあったら、もううれしくて、うれしくてしようがないんです。それを早く保護者に伝えたくて伝えたくて待ちきれないくらいなんです」と指摘があった。
 さらに感動した。
 保護者に伝えたくて伝えたくてしようがないと思うくらい、子どもたちのいい点を、毎日、見つけよう。

(5)授業の外では、(これもいろいろな説があるが)あいさつは教職員のほうから積極的にしよう。
 加えて、脱線になるが、またこれもいろいろな説があるが、授業開始と終了のあいさつは、徹底してやろう……やらせよう。
 心をこめて、はっきり発声させる。
 こちらもはっきり発声する。
 (先日、1年の研究授業で「お願いします」の「ね」がきちんと発声されていなかった。こういう場合はやり直そう。)

★冒頭の画像(パワーポイントスライド)は、近時、僕がある講演会で使ったものの1枚た。
 スライドにもあるように、今のサムライネットは「こういう講演会が軽々とやれる。ちょっと力がついてきたかな?という実感」があり……感慨深いものがある。
 「力」とは、僕たちが追究しつづけている、地域における学校・家庭・地域間の「コーディネート力」、プラス「運営力」である。
 このことについては、いずれ別の号で語るつもりだ。






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