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2014年10月22日

【池原照雄の単眼複眼】当初は年商500億円規模に…テイクオフするホンダ航空機事業

ホンダの航空機事業をここまで導いたエンジニアは、ホンダ・エアクラフト・カンパニー社長の藤野道格氏(ホンダ執行役員)。東大工学部航空学科を卒業後、「当時の航空機産業には魅力が感じられず、クルマの技術者になろう」と84年に入社した。だが、86年にホンダがジェット機やガスタービンの基礎研究を始めると同時に飛行機屋への配転を命じられ、今日に至った。

しかも、ホンダが航空機を事業化すると決めたのは、開発着手から20年が経過した06年のことだった。藤野氏には“視界不良”のなかでの挑戦が続いたわけだ。前社長の福井威夫氏が事業化の判断を下した当時は、ホンダの業績も好調であり、何より藤野氏の独創に溢れる機体や総合性能がビジネス機市場でも高く評価されるようになっていた。08年のリーマン・ショックの影響などで、当初10年としていた初号機の納入は5年遅れとなったが、オールホンダの人々にとっての感動の日が近づいてきた。
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