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2016年05月28日

214.The Darkness 1と2

ザ・ダークネス【CEROレーティング「Z」】



ダークネス2



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「ザ・ダークネス」の初作と続編をレビューします。

 まず初作ザ・ダークネスですが、非常に面白かったです。
 神ゲーとは言わずとも傑作といって……いや、良作で(笑)

 本作はよくある能力系FPSで、銃撃の他に肩から生えた悪魔の力を使って敵を屠っていきます。というよりこっちがメインか。
 この悪魔の力が、文字通り最強と恐怖の象徴になっていて、敵は為す術もなく力に飲み込まれていくんですね。
 この演出が最高にクールで、私は大好きでした(伏線)。

 若干、古いタイプのゲームになりますので、決して操作性は悪くないのですが、ひっかかりやもどかしさを感じることもあるかと思います。また不親切な部分もあるので、私は触手を槍にして突き刺す攻撃が出せずに小一時間悩みました(笑)。ボタン押しっぱなしで良かったんですね……。

 そして実はこっそり実績wikiページに書いたのですが(自分で書けないのでフレンドさんに書いてもらった)、本作は突然のフリーズが頻発するのですが、エリア切り替えロード時のジャッキーの独白など、スキップ可能なシーンをスキップしないことで、クリアまでほぼフリーズなしで快適に進めることができました(一、二回ほど原因不明のフリーズに遭いましたが)。
 自分の中ではかなりの大発見なので、もう一度言わせてください(笑)

 本作プレイ中、ムービーシーンはスキップしないこと。

 いやぁ、面白かったですよ。
 ストーリー良し。世界観、雰囲気良し。そして何より俺TUEEEEが味わえる数少ない作品です。
 ステータス的に数字を上げて、雑魚を一蹴できるゲームは数あれど、一つずつ明かりを消していって、その様子に敵が明確に怯え、そして陰から触手を伸ばして一気に心臓を貪る、あるいは目の前まで引き寄せて恐怖と苦痛を与えるなど、演出的な意味で、悪魔の強力な存在感と特別感を感じられるんです。
 それが良い!

 何気に鏡に映った悪魔形態の禍々しい自分の姿や、悪魔の姿を消して一般人モードの何とも(テンプレのような)引きこもりのニートそのまんまな姿がすごく良い味出してます。




 さて、続編ザ・ダークネス2の感想ですが、最初に伏線(笑)を入れていた通り、こちらはかなりの駄作だと感じました。
 全然おもんないです……。

The Darkness2 公式サイト

 あるいは、前作に深入りした人ほど、今作には強く拒否感を覚えるのではないでしょうか。
 グラフィックの描き方が変わり、かなりアニメ調になりました。
 私は前作の非常にリアルで、ある意味「かっこよくない」グラフィックが好みで、リアリティがあるからこそ悪魔という超常の力のギャップに心惹かれたのでした。
 グラフィックがアニメ調に変わり、ジャッキーはただの長髪のイケメンに成り下がり、そしてアニメ調という「現実ではない」と感じさせる描き方ゆえに悪魔の力もその延長として調和してしまい、ただの能力バトルになってしまっているんですよね。
 本作には悪魔の天敵というか、悪魔との戦い方に長けた宗教団体が相手なので、余計にフィクション感を強く感じます。

 そして個人的に許せないのがこの宗教団体の存在です。
 何故ジャッキーに宿る悪魔の力を死と恐怖の象徴として扱わなかったのでしょうか。
 今作の大きな敵はこの宗教団体で、ジャッキーの弱点が光であることを熟知しています。
 なので、ステージの至る所にこれ見よがしに皓皓と光を焚き、またそのライトには破壊不可能なシールドを被せてあるので、必然的に明るい場所に出て戦わなくてはならなくなります。

 そうなると前作で猛威を振るった悪魔の力を生かしきれず、手に持った現代の銃でバカバカ撃ち合うしかなくなる場面もあるんですね。
 前作で物陰に隠れてから触手を伸ばし、蛇のように這いよって心臓を一呑みするステルスプレイが最高に気持ちよかった私としては、これは改悪と言わざるを得ない、非常に許せないデザインでした。

 また、前作では秘密の存在、秘匿された存在でもあった悪魔が、今作では居て当然のように扱われているのも納得できなければ、その宗教団体の当然のようなジャッキー対策によって、悪魔の力の存在価値が下がってしまったのも許せません。

 ザ・ダークネスはもとの作品が海外の人気漫画なので、もしかしたら人気が出過ぎて引くに引けない「ドラゴンボール現象」を起こしてしまったのかもしれません。
 それを今作に引き継いだのだとしたら、なんとも残念な話です。

 話と言えば、忘れてはなりませんストーリー。
 続編になってこのストーリーに関しても質が落ちたと言わざるを得ません。ジャッキーは前作の悲壮な展開によって心の傷を負っているという設定はわかるのですが、ことあるごとにジェニージェニージェニージェニー……。
 非常にうっとうしい上、あまりに連呼するので、初めは同情の心を持とうとも、それを貫くのは至難の業です。
 非現実と同居しつつもあくまでリアル志向だった前作に惚れていた私は、続編のエンディングには溜め息すら出ません。

 前作の発売から時を経て、操作性、ゲーム性、スリルやアクション性などは確かに増したし、アクションもより派手になったでしょうが、「コレジャナイ感」に終始悩まされ、好きな作品を汚されたような心境になってしまいました。

 好き嫌い、前作への入れ込み等を排除して客観的に分析するにしても、本作はよくある能力系FPSの撃ち合いメインの普通のシューター止まりというのが正直なところですね。
 楽しく遊べはしますが、長続きはしないと思います。

The Darkness1 攻略サイト


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