本日はこちら「マーベルパズルクエスト :ダークレイン」のレビューです。
いやぁ、これ、実に……面白くない……。
本作はパズルクエストという表題のようにパズルを用いて戦うRPG(?)です。
たぶん本作の前身はスマホアプリかなんかだと思うのですが、どうなんでしょう。非常にスマホゲーらしい作りでした。
ストーリーは簡単。正義の味方であるアベンジャーズと、悪の軍団であるダーク・アベンジャーズに分かれてひたすらペチペチぺちぺちするだけです。出演するキャラクターの出来(イラスト)は良く、そこだけは評価できるのですが、ほんとそれだけでした。
本作は一応、「日本語に変換」されているのですが、アメリカンジョークを直訳してもまったく受けないように……というか、おそらく原文でも面白くないと思いますが、まったく中身がないばかりか、何が言いたいのかさえ不明で、そのうえ誤字誤植、性転換、話者とイラストの不一致等々問題は山積みです。
それでもせめてパズルが面白ければ、と思っていたのですが、実はパズル部分もまったく面白くありません。
パズルはごく普通の3マッチパズルで、ルールも奇を衒わないごく普通のもの。なのに全然面白くないんですよねぇ。
その理由はひとえに「スキルが強すぎる」これに尽きると思います。
本作はぞろぞろと仲間になっていく(敵味方含めた)キャラクターで、敵として登場していない者の中から3人を選んで出撃します。キャラには全て2〜3つのスキルが備わっており、パズルクエストらしくパズル中に取得したカラーを消費してスキルをぶっぱなすわけですが、このスキルというのがバランスブレイカー揃いでして、簡単に盤面をひっくり返すことができるのです。
まぁ、それだけなら爽快で楽しいんでしょうけど。
本物のパズルクエストのように、そこまで持っていくのにどのようにカラーを集めていくか、敵を妨害するか、などの駆け引きがまったく無く、とりあえず5マッチを狙いつつ、使いたいスキルの色を集めていくだけ。集まったら(キャラの組み合わせにもよりますが)もう勝ち確です。
ちなみに私はブラックウィドウ(初期メンバー)とストーム(初期メンバー)とホークアイ(初期メンバー。後に白いマグニートと交代)で終始プレイしていました。
序盤ひたすら青を消してウィドウ・……(名前忘れた)でターゲットに5ターン(!)の休みを与えたら攻撃開始です。
それまでに溜まったカラーを使い、ストームでごりごりカラーを破壊してホークアイでクリティカルを出現させ……コンボが全部決まる前に敵が落ちることも多いです。
中盤からホークアイの代わりに白い鎧バージョンのマグニートを使ったのですが、こいつのなんとかシフトが非常に低コストなクセに5つものタイルを青に変換できるという……。盤面しだいでは5マッチ以上を同時に二つ作れて、さらにスキルを使ってもターンは経過しないので、集まった青で再度ウィドウなんとかで相手を休みにして……、と、とにかく何かしらのスキルが使えるまで溜まったら、本当に相手に何もさせずに、たとえ相手が3人ともぴんぴんしていようとも勝利が確定してしまうんですよね。
本作はスキルを使っても相手にターンは回らないので、ありったけのカラーを用いてガンガン攻撃することが可能なんですが、そのためパズル面はパズルというより攻撃するための制約程度の意味しか持たなくて、その辺が非常にスマホゲーらしい反面、非常に軽くて深みがないんですよね。
くっそつまんねえセリフを垂れ流しつつ、ひたすら作業臭いパズルという名のコマンドを選択しつつ、だらだらと不毛な戦いが長く、ながぁ〜く続いて、そしてやっと終わったと思ってもどうにも締まらない終わり方。
BGMは二種類。フィールド曲と戦闘曲のみ。
ステージ進行とともにこちらのキャラレベルも敵のレベルもどんどん上がってはいくのですが、敵のレベルがだいたい200で頭打ちなのに対してこちらの上限は300。
白熱したヒーロー同士の一進一退の攻防などあるはずもなく、戦闘の展開からそれを連想させる余地さえ無く、ひたすら一方的にボコってボコって、それでも懲りずに湧いてくるダーク・アベンジャーズはさすが悪役の鑑というべきか……でもこちらの顔ぶれに対してダーク・アベンジャーズの顔があまりにも少ないです。終始同じキャラと戦うことになるので飽き飽きしてきます。
私は海外アメコミのキャラにはとんと疎く、興味もないのですが、実際マーベルが好きだからといっても、このゲームまで好きになれるとは到底思えません。
追加実績がないことは知っていましたが、ちょっとDLC買って損した気分になってしまいました。
せっかく買ったのだから、とは思いつつも、ボリュームがありすぎて、ずらっと並んだ巻を一つ一つ潰していかねばならんのかと思うと、胸焼けする思いです。
良いこともあるにはあるんですけどね。
たとえば、セリフの中にさらっと「キチガイ」だとか「サイコ野郎」だとかが出てくるあたり、ああやっぱり海の向こうで作られたんだなぁっていう気がします。
日本では明確な禁止事項ではないけれど、こういった表現は自重する傾向にありますし。
盤面が広いのか、色が少ないせいなのか、かなり連鎖が起こりやすく、最初のうちはごりんばきんと鳴るSEとともに爽快な気分にはなれます。運が絡むとはいえ8マッチも9連鎖も気が付いたら何度も達成しているレベルです。
前述のスキル仕様もあって、「ずっと俺のターン」「俺TUEEE」が容易です。
あとは、イラストも迫力があるし、ほんの少しですけど海外コミックの表紙なんかもお目にかかれて、そこはかとなく雰囲気を感じることができます。
あとなんといっても、本作の実績、1000なんですよね。初めは目を疑いました(笑)
はなからストーリーもゲーム性も気にしないで効率よくプレイすれば、なかなかのブーストゲーだと思いますけど、パズル+RPGジャンルとしてはとても楽しめないです。
パズルクエストから始まり、ギャラクトリクス、ジャイロマンサーときてここに至り、とりあえずのパズル欲(笑)は収まりました。
他ゲー攻略の合間にちょいちょいDLCを消化しつつ、そっと消してしまおうw
あ、そうそう。
あろうことか本作にチュートリアルのような、パズルのルールや仕様を教えてくれる機能はありません。オプションの中の一項目の中にさえありません。
4マッチは一列分消してそれらのカラーも全部取得とか、5マッチ達成でターンボーナスとか、5マッチは横一列だけでなく「く」の字や十字でも良いとか、前述のとおりスキルは基本ターンに影響しないだとか、その他もろもろまったく説明なしです。
P.S.
いったいいつプロローグクリアの実績が解除されるのか不安になるほど長かったけど、その長さが無事プロローグとして収まるくらいに本編は長かったです(長く感じました)。
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私のゲーマーカードをチェックしてそのレビューを待っていたとか、感極まるとはこのことです。本当にありがとうございます。
残念ながらあまりよろしくない内容になってしまいましたが、お役に立てたでしょうか。
……こんなことならもっと言葉を選んで書くべきだったわ(笑)
他にリクエストがあれば買ってでもレビューします(殺してでも奪い取る……ちょっと苦しいか)。げ、現実的な範囲でお願いします(汗)
結論から申しますと、セールを待った方がいいかと思います。
本作はパズルクエストと名がついていますが、所詮はパズル要素を用いた単なるステージクリア型のRPGで、「パズドラ」なんかと同じようにあくまでパズル要素がある、というだけです。合成やガチャがないぶんスマホゲーより酷いというべきか、頑張れば強くなれる分良心的というべきか……。
PQが神過ぎて他がかすんじゃいますよねぇ。RPGも大事だけどパズルもやりたい、というなら以前レビューしたGyromancerをお勧めします。
ただ、今作は50以上のキャラが出てくるので(半分くらいコスチュームチェンジした既存のキャラですが、スキルは一新されてるので別キャラと見られなくも……)私のように終始同じキャラではなくて、様々なキャラのスキルの使い勝手や組み合わせを模索してみるのは面白いかもしれません。敵も味方もターン経過で発動するタイルを設置したりしますので、このタイルはすぐに消して、このタイルは消さないように気を付けて、といった戦略もあるにはあります。
ステージ数も非常に多いのでボリュームだけは100点満点でございます。
「く」の字についてですが、誤解を招きかねないので補足しますと、「??」のように、あ、L字のように(笑)、縦三つと横で三つで5マッチという意味です。さすがにぷよぷよのような消し方はできませんので一応。
体験版は既にプレイされたと思いますが、個人的には体験版に収録された部分が一番盛り上がりを見せたシーンですね。
他何か気になることがありましたら何なりとおっしゃってください。
ゲーマーカードでこのゲームのアイコンをお見かけしてから、
このゲームのレビューを待っておりました♪
それなのに、なんと?! 面白くないのですか………。
それには驚きましたが、やはり、オリジナルのPQを超えるPQは、
この先、もう出ないのでしょうね。
『く』の字でもマッチが出来るとか、結構何でもアリなのですね(笑)。
それにも驚きです。
わたしもこのゲームを購入しようと考えていたのですが、
セールになるのを待った方がお得でしょうか?