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2019年03月26日

360.Assassin's Creed IV Brack Frag

アサシンクリード4 ブラックフラッグ【CEROレーティング「Z」】 - XboxOne



 おはようございます。あるへです。


 今回は、ザックリ言うと3で活躍したケンウェイ親子の世代から少し遡った時代、ヘイザムの父にしてコナーのおじいちゃんにあたるエドワードが主人公の物語で、船を駆っての大海原が主な舞台になります。

 メインミッションはいつものアサクリで、フルシンクロにやきもきさせられたものですが、非常に開放感がありとても楽しかったです。
「アサシンクリード」という、シリーズに課せられたレッテルの観点から見ると、教団VS騎士団の構図や、秘宝に振り回される物語とは少し離れてしまっているようにも見えますが、これは3の時点でこれからのアサクリはこういう縛りを緩めてもっと自由に行こうという路線が示されていたので特に気にはなりませんでした。
 そのため現代と過去両編において込み入った陰謀やどんでん返しはかなり控えめに、シンプルなストーリーでした。

 まぁね、兄弟げんかの確執に揉まれてヤケ酒を煽り自暴自棄になっているアサシン教団支部長の姿とか、エツィオが見たら泣きますよ(笑)
 3でも述べたように、この時代、この地域はまだ教団や騎士団からの影響力は弱く、とても介入できるような状況ではないくらいに国同士の争いが頻繁に勃発しているところですから、それは仕方ないというか、逆にそれでいいというか。敵も味方も一枚岩でなく、人間味があって良いと思います。
 ただ、どうしてもプレイヤーはアサシン寄りに物事を見るので、騎士団に寝返った側の元・仲間たちが「テンプル騎士団は唯一俺たちを受け入れてくれる家族だ」などのような発言に対して、素直に感情移入しづらい部分がちょいちょい。
 現代編でのアブスターゴ側の、前作主人公たちに対する品評などを見ると、どうも……その、野党の小手先の揚げ足取りにしか見えなくて……。

 お話の構造自体はシンプルとはいえ、「黄金の海賊時代」と呼ばれるようなエピソードに溢れており、印象的で魅力的な海賊仲間との不思議な縁というか友情は終盤の展開で破壊力満点でした。
 振り返って初めてわかる、短くもキラキラと煌めていたかけがえのない瞬間って感じで。
 あの何とも言えない、心にぽっかりと大穴が空いたような空虚感。
 エンディングの入り方が非常にセンスがあって、きっと声が出ちゃいますよ! あの別れの歌は卑怯ですよ。
 ストーリーとしては、そんな感情の「アゲ」と「サゲ」、物語の盛り上がり等、すごくよく出来ています。3のげんなりダイジェスト風味なシナリオが嘘のように感情移入しやすかったです。
 3を既プレイならば、エドワードの血がどのようにしてヘイザムに受け継がれたのかもメチャクチャ気になるところでしょう。

 感情移入といえば、やはりエドワードの魅力も大きなポイントですよね。
 さりげなく最序盤に船を手に入れる際、エドワードは当然のように黒人アドウェールを仲間にし、副官にします。
 その際アドウェールは「俺が船長だと嫌がるやつもいるだろ」と一言放ち、それでエドワードが船長、アドウェールが副官となるわけです。
 さりげなさ過ぎて気づかないかもしれませんが、エドワードは初めてアドウェールと出会った瞬間から彼を仲間と認め船の中で地位に就くのが当然と受け止めているわけです。
 つまり、エドワードの中に人種差別の意識がまったくなく、ごく自然にアドウェールを受け入れてるんですよね。
 現代では当然のことかもしれませんが、この時代にこういったことを自然にこなせるカリスマというか、この時代の異端児に近い信条でありながら現代の私たちに通ずる精神を持っているからこそ、エドワードは多くのプレイヤーに愛される魅力的な主人公になったわけです。
 酒癖が悪く妄想に取りつかれているとかゲーム内で散々ないわれようですけど(笑)

 あえて例をあげるならGTA4と5の違いのように、かなり暗い雰囲気だったアサクリ3とは違って、今回は非常に開放感あふれる冒険活劇になっていると思いました。
 3も4も「自由」を、もっといえばアサクリシリーズ自体「自由」を求めた戦いではあるんですが、その「自由」の意味が少しずつ違っているのが面白いですよね。

 船乗りの歌が物凄く良い味出してますよね。とどのつまりオープンワールドでよくある運転中のカーステレオなんですが、ホントすごく良い!
 この海が良く出来ていて、船乗りの歌を聞きながらのんびりと舵を握るのが想像以上に癒されます。
 舞台の設定上、本作はこの舵を握っての移動が大部分になり、陸はどちらかというと狭い方なのですが、その分陸地は無数にあって、マップの全体図はかなり広く感じました。

 些細な難点といえば、Xbox Oneにも関わらず、FPSや解像度が360と大して違わないことですかね。慣れればまったくどうということもないのですが、Xbox One版として購入したにも関わらず、下位互換機能で遊んでいるような気分でした。

 いやー、楽しかった。楽しかった。

↓撮った動画を確認したら全部船上の動画だった件。まずはいつもの。


↓手に汗握る伝説の白鯨戦。アップグレードが済んだり場数を踏めばもっと楽にはなるけど、倒した時は嬉しかったですね。なんてったってこれが初めての銛漁でしたから……。


↓ただ船を走らせるだけ。波の音、船の軋む音。船乗りたちの歌。シリーズ屈指の満たされる暇な時間。



・追記
 「アサクリ」のDLCだからなのか、「UBI」のDLCだからなのか。
 どうしてこう……アサクリのDLCって、ストレス溜まるんでしょうかね。今回のDLC「自由の叫び」は3の「ワシントン王の圧政」に比べれば大分マシではあります。
 アサシンとなったアドウェールのその後の物語ですし。
 でもなぁー、なんだかなぁー。ストレスフルなのよね。
 DLCなんで多少難易度があがるのは仕方ない部分もあるかと思いますけど、ストーリーは全然いいと思います。攻略の難度があがってるのも仕方ないとします。
 でも、本編とまったく同じことしてるのにどうしてこうもゲームプレイが不安定なんだ……!
 こういうところから、ゲームって形を作っただけじゃ全然完成には程遠くて、小さな小さな調整を何度も繰り返してブラッシュアップしていかなきゃならないんだなぁって感じました。意味不明だよね。
 なんか、気持ちよく走れないというか、ギクシャクしてるというか、つまり調整不足なんですよね。

・まったくもって本当にどうでもいい路傍の石より価値のない追記。
本ブログの記事の総数がXboxにちなんだ数になりました! うわーい!
(ゲームレビュー自体の数は現時点で284なのでもっと頑張ろ)


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