2013年03月23日
フォステクス "かんすぴ"シリーズ P800K/P1000K/P800-E/P1000-E/AP05 について
ローコストで手軽に自作スピーカーが楽しめる製品シリーズが
Fostex(フォステクス)より去年から発売されています。
●FOSTEX "かんすぴ" シリーズ
?@8cmフルレンジユニット P800K :¥1,300(税抜)/1台
?AP800K 用スピーカーボックス P800-E :¥1,400(税抜)/1台
?B10cmフルレンジユニット P1000K :¥1,600(税抜)/1台
?CP1000K用スピーカーボックス P1000-E :¥1,900(税抜)/1台
?D超小型パーソナルアンプ AP05 :¥4,800(税抜)/1台
1.8cmフルレンジユニット「P800K」とそのエンクロージャー「P800-E」
?@×2+?A×2 で、2チャンネル分の8cm口径フルレンジスピーカー
が出来ます。
定価合計で、5,400円×1.05(消費税含む)=(5[%]税込)5,670 円
になります。本格的オーディオ用スピーカー(以下SP)として、
非常にロープライスです。
「ステレオ(Stereo)2011年7月号付録 スピーカーユニット キット P800」
の発売の時に「P800」用として、フォステクス8cm口径フルレンジ用
スピーカーエンクロージュア「P800-E」は発売されました
(メインの適合ユニットは「P800」)
型番から分かる通り、SP-UNIT「Fostex:P800K」は、
付録「Fostex SP-UNIT キット P800」の量産化改良製品です。
そのことは、
「ステレオ誌2013年1月号 174頁〜177頁 オーディオクラフト
AS380K 製作・文:浅生 ?ム(あきら)氏」 の記事に
「(P800)と振動系、磁気回路その他の各部分はほとんど同じであるが
コーンとボイスコイルなどの位置関係の調整、接着剤の使い分けや
使用料など細部に渡って綿密に再検討された。」
と載っています。
作成されているスピーカーは「FF85WK」を使用する予定だった。
トールボーイ型、同じユニット3本使用バーチカルツイン風角柱
バスレフ、モデル名「AS380K」です
サイズ:144×144×912(W×H×D)[mm] 底面180×12×180の土台付)
そこの「P800K」試聴レビューをまとめますと、
● 音の締りが結構良い
● レンジが広くないが、帯域のバランスは取れている。
● 重低音域は出ないが何とか実用になる低音
● 音源の録音差をやや誇張されるような録音の差が出る高性能
● 近い距離で聴くのが最適の音癖の少ない聴きやすい音
と載っています。
私もプロトタイプの「P800(音質劣化しないように組立てた)」
を使ってみて、感じたことも同じで、感想を付け加えますと、
この音質にスパイス的な高音域の伸びと音源に入っていることの
少ない重低音が加われば、私の使っているメインシステムの
ハイエンドクラスにも勝るとも劣らない音になると思います。
この特徴が、何でもコスト内で平均的にまとめ上げた
市販スピーカーと最も違う自作スピーカーの醍醐味だと思います。
スピーカーボックス「P800-E」は、
フォステクスの8cm口径フルレンジユニット「FE83En」「FF85WK」
も取り付けることが出来るスピーカーエンクロージャーです。
FOSTEXとして今までなかった非常に安価なエンクロージャーで、
音質はやや劣ってしまいますが、コストパフォーマンスは高いと
思います。(板厚がやや薄い、小さいので内容積が少な過ぎ)
"かんすぴ"="簡単スピーカー"の軸となる製品だと思います。
自作スピーカ−の工作は、エンクロージャーを設計・作成する
のが主体だからです。
(いくらでも箱の工作にこだわれますが、非常に手間が掛る)
手間を掛けずにそれなりの音質は確保出来ますが、出来れば、
最低限、電気配線部品(スピーカーターミナルと内部配線)の
交換すれば音質のグレードアップが可能です。
スピーカーケーブルの交換が出来なくなりますが、スピーカー
ターミナルを飛ばして、直接スピーカーケーブルを「P800K」
に接続すれば、コストも少なくて済みます。
スピーカーターミナルの穴は、スピーカーケーブルが真ん中に
通したフタにするか、埋める接着剤で塞ぐ必要がありますが・・・
見た目のデザインが安っぽい木目調の塩ビシートですが、
Fostexの公式"かんすぴ"のWebサイトには、外観をアレンジした
作成例が12例ほど載っていて、参考になります。(見た目も大事)
そのような、工作を楽しむのも良いのではないかと思います。
2.10cmフルレンジ「P1000K」とそのエンクロージャー「P1000-E」
?B×2+?C×2 で、2チャンネル分の10cm口径フルレンジ
スピーカーシステムが出来ます。
定価合計で、7,000円×1.05(消費税含む)= 7,350円
になります。本格的オーディオ用スピーカー(以下SP)として、
非常にロープライスです。
スピーカーユニット「1000K」を使用した
ミニサイズの2ウェイ(P1000K+FT207D)「AS1000KD」の
スピーカー工作記事が「ステレオ(Stereo)2013年2月号
129〜133頁 Stereoオーディオクラフト」に載っています
(製作・文:浅生 ?ム氏)。
その記事より「P1000K」の特徴・音質レビューをまとめますと、
●音質はニュートラルで色付けが無く素直で穏やかな音
●Q0=0.53 でバスレフ型が最適なユニット
●2wayにするのにバランスが良い周波数特性
(のだら下がりの高音域)
●結構パワーが入る(36[W] mus.)
となっています。
「P800K」同様に無理をしていない設計なのでCPは高いと判断
できます。
「バランスが良い周波数特性」とは20cm口径フルレンジユニット
に似ている高音域の周波数特性で伸びてなく、だら下がりで、
高音域強化で2ウェイにする場合、20cm口径ユニットのように
フルレンジ側にネットワークを入れる必要が無いという意味です。
かんすぴ8cm口径フルレンジユニット「P800K」の口径を10cm口径に
1ランク上に拡大したようなユニットであるのは間違いないと
思われます。
ちなみに「AS1000KD」の私の偏見と独自の机上感想を書きますと、
小型ニアフィールド(近距離で聴くスピーカー)用スピーカーなので、
「P1000K」の性能をフルに引き出すタイプの自作スピーカーではあり
ません。
よって、音質的な感想は机上であるため分かりませんが、
目的に合った設計通りの「P1000K」の欠点を上手くカバーした目標を
達成した完成したモデルだと思います。
浅生氏には全く責任が無い問題点としてツィーター(以下TW)
の価格があります。主に「フォステクス」さんの SP-UNIT を
紹介する連載なので、他ブランドの安価なTWは普通は
合わせません。
「Fostex:FT207」はフォステクス販売のTWで合せられる
最廉価TWですが、現状で標準価格¥4,700(税込¥4,935)と
「P1000K」の約3倍弱の価格となっています。
組合わせるなら「AUDIO BASIC 2012 AUTUMN Vol.64」の炭山アキラ氏
のスピーカー自作記事 P131 に載っている、ソフトドームTW
「 Dayton(デイトン) ND16FA-6 約2,000円(2本1組)」が良いと
思います。
スピーカーボックス「P1000-E」は、フォステクスの10cm口径
フルレンジユニット「FE103En」「FF105WK」も取り付けることが
出来るスピーカーエンクロージャーです。
FOSTEXとして今までなかった非常に安価なエンクロージャーで、
音質はやや劣ってしまいますが、コストパフォーマンスは高いと
思います。(板厚が薄い:9[mm]、内容積がやや少な過ぎ)
「P800-E」に比較して「P1000-E」の方が、「フォステクス」推奨
10cm口径フルレンジスピーカーユニット「FE103En」と「FF105WK」
の相性が良い様子です。
「P1000K」は当然として「FE103En」と「FF105WK」も意外と
シミュレーションでほぼフラットで良さそうな低音帯域f特性で
伸びていました。
「FE103En」「FF105WK」は、上位機「BK105WK」に適応していて、
それとのシミュレーションで低音帯域f特を比較しますと
「BK105WK」と「P1000-E」の200[Hz]以下のf特の違いで、
「BK105WK」の方が約10[Hz]ほと伸びている(「FF105WK」で
約70[Hz])のがよく分かり「BK105WK」の方が優れていること
がシミュレーション結果で分かっています。
加えて、箱の材質・板厚・表面仕上げ・接続部品が全然違います
ので、中高音の音質も「BK105WK」が明らかに上になると予想
出来ます。
その代り「BK105WK」の方が3倍以上価格は高くなります。
ちなみに「BK105WK」には「FE103En」「FF105WK」用のフレーム
落し込み加工がされていますので「P1000K」は直接取り付ける
ことは出来ません。
参考にしたページは
● フォステクス "かんすぴ"シリーズ P800K/P1000K/P1000-E/AP05 が発売!!
● フォステクス "かんすぴ"シリーズ P800-E/P1000-E が発売!! その2
● P800K 8cmフルレンジユニット が"かんすぴ"シリーズで発売 その1
● P1000K 10cmフルレンジユニット が"かんすぴ"シリーズで発売 その1
● AP05 パーソナル アンプ が "かんすぴ"シリーズで発売
Fostex(フォステクス)より去年から発売されています。
●FOSTEX "かんすぴ" シリーズ
?@8cmフルレンジユニット P800K :¥1,300(税抜)/1台
?AP800K 用スピーカーボックス P800-E :¥1,400(税抜)/1台
?B10cmフルレンジユニット P1000K :¥1,600(税抜)/1台
?CP1000K用スピーカーボックス P1000-E :¥1,900(税抜)/1台
?D超小型パーソナルアンプ AP05 :¥4,800(税抜)/1台
1.8cmフルレンジユニット「P800K」とそのエンクロージャー「P800-E」
?@×2+?A×2 で、2チャンネル分の8cm口径フルレンジスピーカー
が出来ます。
定価合計で、5,400円×1.05(消費税含む)=(5[%]税込)5,670 円
になります。本格的オーディオ用スピーカー(以下SP)として、
非常にロープライスです。
「ステレオ(Stereo)2011年7月号付録 スピーカーユニット キット P800」
の発売の時に「P800」用として、フォステクス8cm口径フルレンジ用
スピーカーエンクロージュア「P800-E」は発売されました
(メインの適合ユニットは「P800」)
型番から分かる通り、SP-UNIT「Fostex:P800K」は、
付録「Fostex SP-UNIT キット P800」の量産化改良製品です。
そのことは、
「ステレオ誌2013年1月号 174頁〜177頁 オーディオクラフト
AS380K 製作・文:浅生 ?ム(あきら)氏」 の記事に
「(P800)と振動系、磁気回路その他の各部分はほとんど同じであるが
コーンとボイスコイルなどの位置関係の調整、接着剤の使い分けや
使用料など細部に渡って綿密に再検討された。」
と載っています。
作成されているスピーカーは「FF85WK」を使用する予定だった。
トールボーイ型、同じユニット3本使用バーチカルツイン風角柱
バスレフ、モデル名「AS380K」です
サイズ:144×144×912(W×H×D)[mm] 底面180×12×180の土台付)
そこの「P800K」試聴レビューをまとめますと、
● 音の締りが結構良い
● レンジが広くないが、帯域のバランスは取れている。
● 重低音域は出ないが何とか実用になる低音
● 音源の録音差をやや誇張されるような録音の差が出る高性能
● 近い距離で聴くのが最適の音癖の少ない聴きやすい音
と載っています。
私もプロトタイプの「P800(音質劣化しないように組立てた)」
を使ってみて、感じたことも同じで、感想を付け加えますと、
この音質にスパイス的な高音域の伸びと音源に入っていることの
少ない重低音が加われば、私の使っているメインシステムの
ハイエンドクラスにも勝るとも劣らない音になると思います。
この特徴が、何でもコスト内で平均的にまとめ上げた
市販スピーカーと最も違う自作スピーカーの醍醐味だと思います。
スピーカーボックス「P800-E」は、
フォステクスの8cm口径フルレンジユニット「FE83En」「FF85WK」
も取り付けることが出来るスピーカーエンクロージャーです。
FOSTEXとして今までなかった非常に安価なエンクロージャーで、
音質はやや劣ってしまいますが、コストパフォーマンスは高いと
思います。(板厚がやや薄い、小さいので内容積が少な過ぎ)
"かんすぴ"="簡単スピーカー"の軸となる製品だと思います。
自作スピーカ−の工作は、エンクロージャーを設計・作成する
のが主体だからです。
(いくらでも箱の工作にこだわれますが、非常に手間が掛る)
手間を掛けずにそれなりの音質は確保出来ますが、出来れば、
最低限、電気配線部品(スピーカーターミナルと内部配線)の
交換すれば音質のグレードアップが可能です。
スピーカーケーブルの交換が出来なくなりますが、スピーカー
ターミナルを飛ばして、直接スピーカーケーブルを「P800K」
に接続すれば、コストも少なくて済みます。
スピーカーターミナルの穴は、スピーカーケーブルが真ん中に
通したフタにするか、埋める接着剤で塞ぐ必要がありますが・・・
見た目のデザインが安っぽい木目調の塩ビシートですが、
Fostexの公式"かんすぴ"のWebサイトには、外観をアレンジした
作成例が12例ほど載っていて、参考になります。(見た目も大事)
そのような、工作を楽しむのも良いのではないかと思います。
2.10cmフルレンジ「P1000K」とそのエンクロージャー「P1000-E」
?B×2+?C×2 で、2チャンネル分の10cm口径フルレンジ
スピーカーシステムが出来ます。
定価合計で、7,000円×1.05(消費税含む)= 7,350円
になります。本格的オーディオ用スピーカー(以下SP)として、
非常にロープライスです。
スピーカーユニット「1000K」を使用した
ミニサイズの2ウェイ(P1000K+FT207D)「AS1000KD」の
スピーカー工作記事が「ステレオ(Stereo)2013年2月号
129〜133頁 Stereoオーディオクラフト」に載っています
(製作・文:浅生 ?ム氏)。
その記事より「P1000K」の特徴・音質レビューをまとめますと、
●音質はニュートラルで色付けが無く素直で穏やかな音
●Q0=0.53 でバスレフ型が最適なユニット
●2wayにするのにバランスが良い周波数特性
(のだら下がりの高音域)
●結構パワーが入る(36[W] mus.)
となっています。
「P800K」同様に無理をしていない設計なのでCPは高いと判断
できます。
「バランスが良い周波数特性」とは20cm口径フルレンジユニット
に似ている高音域の周波数特性で伸びてなく、だら下がりで、
高音域強化で2ウェイにする場合、20cm口径ユニットのように
フルレンジ側にネットワークを入れる必要が無いという意味です。
かんすぴ8cm口径フルレンジユニット「P800K」の口径を10cm口径に
1ランク上に拡大したようなユニットであるのは間違いないと
思われます。
ちなみに「AS1000KD」の私の偏見と独自の机上感想を書きますと、
小型ニアフィールド(近距離で聴くスピーカー)用スピーカーなので、
「P1000K」の性能をフルに引き出すタイプの自作スピーカーではあり
ません。
よって、音質的な感想は机上であるため分かりませんが、
目的に合った設計通りの「P1000K」の欠点を上手くカバーした目標を
達成した完成したモデルだと思います。
浅生氏には全く責任が無い問題点としてツィーター(以下TW)
の価格があります。主に「フォステクス」さんの SP-UNIT を
紹介する連載なので、他ブランドの安価なTWは普通は
合わせません。
「Fostex:FT207」はフォステクス販売のTWで合せられる
最廉価TWですが、現状で標準価格¥4,700(税込¥4,935)と
「P1000K」の約3倍弱の価格となっています。
組合わせるなら「AUDIO BASIC 2012 AUTUMN Vol.64」の炭山アキラ氏
のスピーカー自作記事 P131 に載っている、ソフトドームTW
「 Dayton(デイトン) ND16FA-6 約2,000円(2本1組)」が良いと
思います。
スピーカーボックス「P1000-E」は、フォステクスの10cm口径
フルレンジユニット「FE103En」「FF105WK」も取り付けることが
出来るスピーカーエンクロージャーです。
FOSTEXとして今までなかった非常に安価なエンクロージャーで、
音質はやや劣ってしまいますが、コストパフォーマンスは高いと
思います。(板厚が薄い:9[mm]、内容積がやや少な過ぎ)
「P800-E」に比較して「P1000-E」の方が、「フォステクス」推奨
10cm口径フルレンジスピーカーユニット「FE103En」と「FF105WK」
の相性が良い様子です。
「P1000K」は当然として「FE103En」と「FF105WK」も意外と
シミュレーションでほぼフラットで良さそうな低音帯域f特性で
伸びていました。
「FE103En」「FF105WK」は、上位機「BK105WK」に適応していて、
それとのシミュレーションで低音帯域f特を比較しますと
「BK105WK」と「P1000-E」の200[Hz]以下のf特の違いで、
「BK105WK」の方が約10[Hz]ほと伸びている(「FF105WK」で
約70[Hz])のがよく分かり「BK105WK」の方が優れていること
がシミュレーション結果で分かっています。
加えて、箱の材質・板厚・表面仕上げ・接続部品が全然違います
ので、中高音の音質も「BK105WK」が明らかに上になると予想
出来ます。
その代り「BK105WK」の方が3倍以上価格は高くなります。
ちなみに「BK105WK」には「FE103En」「FF105WK」用のフレーム
落し込み加工がされていますので「P1000K」は直接取り付ける
ことは出来ません。
参考にしたページは
● フォステクス "かんすぴ"シリーズ P800K/P1000K/P1000-E/AP05 が発売!!
● フォステクス "かんすぴ"シリーズ P800-E/P1000-E が発売!! その2
● P800K 8cmフルレンジユニット が"かんすぴ"シリーズで発売 その1
● P1000K 10cmフルレンジユニット が"かんすぴ"シリーズで発売 その1
● AP05 パーソナル アンプ が "かんすぴ"シリーズで発売