こんにちは!
EVE2です。
昨日は、5フォース分析について書きましたが、本日はその続きです。
[ポーターの競争戦略]
業界内の競争で、 リーダー 、 チャレンジャー 、 ニッチャー 、 フォロワー という戦略があるという話をしましたが、この理論、企業経営理論では、5フォース理論とは別のページで紹介されています。考案者は、 5フォース理論 と同じく、 マイケル・E・ポーター で、一般的には、 ポーターの競争戦略 として知られています。5フォースの?業界内の競合を説明しやすかったので、利用させていただきました。IPAの試験でもなぜかときどき出題される理論です。
[?業界会の競合]
自動車業界を例に、自動車業界の競争関係を話しましたが、この理論自体は、業界の構造に目を向けた理論ではなく、競争の激しさについて触れた理論になります。
その競争の激しさの理論を考える上での要素は
1)業界内の企業数
2)業界の成長率
3)参入障壁
4)自社の競争優位性(希少性・模倣困難性)
などが挙げられます。
1)では、企業数が多ければ企業間の競争が激しくなります。
2)では、業界の成長率が低い場合は、限りある顧客の奪い合いとなり競争が激しくなります。
3)では、参入障壁が低く、利益が見込めれば、多くの企業が参入し、競争が激化します。
4)では、自社の提供する製品が、希少性が認められ、模倣困難性があれば、業界内で競争を優位に運ぶことができます。これは、 バーニー の VRIO分析 という企業分析ツールで説明することができ、以下の要素から構成されています。
1,Value(価値)
市場での需要を満たし、顧客にとっての価値を指します。
2,Rarity(希少性)
価値が満たされ、希少性があるかどうかを問題としています。もし、希少性があれば、競争優位を保つことができます。
3,Imitability(模倣性)
リソースや能力または製品が模倣困難かどうかを問題としています。なお、模倣困難な場合、長い期間企業は業界内で競争優位を保つことができます。
4,Organization(組織運用性)
リソースや能力が効果的に運用できるかどうかを問題にしています。この組織運用性が高い場合、リソースや能力を効果的に運用することができます。
以上のValue、Rarity、Imitability、Organizationの頭文字をとって、VRIO分析と呼んでいます。VRIOの評価が高ければ高いほど、業界内で競争優位性を保つ事ができます。ちなみに、VRIOの中で一番重要なのは、Imitability(模倣性)とされています。価値、希少性、組織運用性がもしたかくても、模倣
[?新規参入の脅威]
新規参入の脅威とは、業界内に新たな企業が参入してくることを指します。
もし、100社で100の利益を上げているとして、そこに新規に企業が100社参入してきた場合、200社で100の利益を奪い合わなければなりません。そのため、新規参入者は脅威と考えられます。新規参入を考える上で以下の点を考慮に入れなければなりません。
1)業界の参入障壁
2)流通チャンネルの排他性
1)の業界の参入障壁を考える場合、以下の側面から考えることができます。
1,固定費
2.模倣困難性
費用には、変動費と固定費があります。変動費は見直しで減少させることが出来るかも知れませんが、1,固定費は業界に参入する上で必ずかかる費用です。同費用が高ければ、参入は困難になります。
2,は、模倣困難であればあるほど、 規模の経済 が働き、先に参入した企業が優位になります。優位になった企業は、先行者の利益を得て、より安くいい製品を提供できるので、他の企業の追随を許さず、参入障壁が高くなります。1,と2,は密接な関係にあります。
2)の流通チャンネルの排他性とは、例えばトップ企業が 垂直型統合 を行っており、販売チャンネル自体も自社で保有し、他社の参入を許さない場合、参入障壁は高いと言えます。
[あとがき]
今日も長くなってしまったので、ここまでとさせていただきます。続きは明日書きます。
ブログを付けていて気づきますが、中小企業診断士の教科書には断片的に書かれている理論が、いろいろなところでつながっていることに気づきます。ただ、これは、私の勝手な思い込みで書いている部分もありますので、まずは中小企業診断士の教科書を読んでいただき、その上で、参考としていただけばうれしいです。
では、また!!!