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2023年10月19日

5フォース分析−競争環境を洞察する− 〜企業経営理論〜


 こんにちは!
 EVE2です。
競争.jpg
 昨日までは、5フォース分析の?業界内の競合、?新規参入の脅威についてお話ししました。本日は、代替品の脅威 について から解説をしていきましょう!

[?代替品の脅威]
 代替品の脅威とは、ユーザーニーズを満たす既存製品と目的を同じにした別の商品のことをさします。その代替品は、自社の既存の商品を置き換えるモノとして脅威として考えます。
 例えば、レコードとCDの関係がその関係にあります。レコードは、取扱があまり良くなく、CDはそのレコードの弱点を解消したため爆発的に市場に受け入れられました。
 レコードもだまっていたわけではなく、度重なるイノベーションを重ねてきています。それを、一般的に 持続的イノベーション 、または インクリメンタル・イノベーション と呼びます。持続的イノベーションは、既存の製品、レコードまたはレコードの再生機器などを継続的に改良することにより顧客のニーズに答えようとします。ただ、それには限界があり、既存の製品、レコードでは顧客のニーズに答えられなくなったとき、またはそれが分かった時に新たなイノベーション、 破壊的イノベーション または ラディカルイノベーション が起こります。それにより生まれたのが、CDです。
 以上のように、代替品は既存の業者から見た場合、脅威と言えます。その脅威を イノベーションのジレンマ といいます。
 なお、CDも最初から受け入れられたわけではなく、S字を逆に描くように受け入れられています。その受け入れられていく状況については、 ロジャースの普及理論 により説明されています。

[ロジャースの普及理論]
 ロジャースは「 普及率16%の論理 」を提唱し、イノベーターとアーリー・アダプターの割合を合計した16%のラインが商品普及のポイントであると主張しています。
 ロジャースは、新しい商品に対する購入の早い順に、

1)イノベーター(革新者)
2)アーリー・アダプター(初期採用者)
3)アーリー・マジョリティ(前期追随者)
4)レイト・マジョリティ(後期追随者)
5)ラガード(遅滞者)

の 5つに分類しています。そして、2)のアーリー・アダプターと3)アーリー・マジョリティの間は普及が難しく、その間のことを キャズム と呼んでいます。キャズムとは深い溝という意味を表す言葉です。

[?買い手の交渉力]
 買い手の交渉力とは、買い手との交渉力の可否により脅威が生まれます。交渉が可能なら、脅威は低いのですが、交渉が不可能な場合は脅威は高いと言えましょう。その交渉力ができるかできないかの判断基準は、以下の点にあるといえます。

1)購買者数
2)顧客の購買力

 1)は顧客数が少なくなればなるほど、交渉する余地が少なくなります。それは、販売するためのチャンネルが少なく、そこにしか販売できなくなるからです。
 2)は、大型スーパーに販売する場合、大型スーパーは購買力が大きく、大きく仕入、大きく販売できるため、交渉する余地がなくなります。逆に安くしてほしいという 提示 要求があるかもしれません。

[?売り手の交渉力]
 売り手の交渉力とは、売り手の交渉力の可否により脅威が生まれます。買い手の交渉力と同様に、交渉が可能なら、脅威は低いのですが、交渉が不可能な場合は脅威は高いと言えるでしょう。その交渉力ができるかできないかの判断基準は、以下の点にあるといえます。

1)販売者数
2)技術力

 なお、売り手とは、自社製品を製造する場合の、原材料提供会社と考えています。

 1)は、販売する業者数が少なくなれば少なくなるほど交渉する余地がなくなり、言い値で購入しなければなりません。そのため、販売業者数は、多い業界の方がいいでしょう?
 2)は、多くの業者は、優れた部品により製品を製造したいと考えるでしょう?その優れた部品を製造する場合、技術力が必要だと考えられます。その技術力をもっている販売業者とは、交渉する余地が小さくなります。逆に、技術力がない業者とは、交渉力する余地が生まれます。

[あとがき]
 3日かけて、寄り道をしながら、5フォース分析について考えてきましたが、お分かりになりましたでしょうか?なお、ロジャースの普及理論については、中小企業診断士の試験のみならず、なぜだか分かりませんが、IPAの試験でも出題されます。この機会に覚えた方がいいでしょう?

 この5フォース分析を知ることにより、社会、市場、会社、組織などで自分がどのよな立場に立たされているのか知ることができます。非常に重要な理論ですので、しっかりと復習をしましょう!私も、このブログを書くことにより、復習をすることができました。
 なお、もし私のブログに疑問や反対意見がありましたら、ご意見をいただければうれしいです。

 では、また!

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