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7月12日、13日は、千葉の幕張メッセ国際会議場で開催された日本ホスピス・在宅ケア研究会全国大会に参加した。朝、5時に家を出て、京都から新幹線で東京まで行き、JR京葉線に乗り換え、幕張メッセについたのは、10時だった。電車の中からTDLも見えた。 この研究会で、最も私の興味を惹いたのは、特別講演の山崎章朗氏の「ホスピスケアをコミュニティで」人は、死んだらどうなるのか・・・その方の亡くなったあとの話題を共有することができるために共感する。緩和ケアは、医療なのか・・・深い意味のある緩和ケアは医療でもあるが、生活(人生)の支援のケアであると話される。自分らしかった自分は崩壊し始めたら、スピリチュアリティが出てくる。危機状態で生きる力や希望を見つけ出そうとして自分の外の大きなものに新たな拠り所を求める。この人間が持っている働きを働けるようにするケアがスピリチュアルケア。これは、癌でなくても同じ。このケアの重要性を理解するとどんな病気であれ、その方のいるところに出向けばそこがホスピスになる。緩和ケアの本質は、スピリチュアルケア。痛みをとることだけではない。在宅ケアは、この辛さを一緒に乗り越えてくれる人がいる。もっと、生きたい。体は悪くなっていっても新しい出会いがあるということを学んだ。 川越厚氏と柳田邦男氏の講演と対談は、在宅ホスピスケアの20年を振り返って、夢中になってやっていることの意味は、あとになってわかる。やっぱり在宅でのホスピスケアこそホスピスケアの原点であり目標であると話された。台本を考えていた川越氏にアドリブでどんどん質問をされる柳田氏のやりとりも楽しかった。 この研究会には、医療者だけでなく市民も多く参加されていて、講演中であれ、どんなときでもお互いに会場では、「先生」と呼んではいけない。ユニークなのは、うっかり、「先生」と口を滑らせると、100円の募金をしなくてはならないことになっていた。千葉県知事も参加されていて、地域をあげて、千葉の在宅ケアが活性化されるであろうと思った。行政が緩和ケアを重要であると感じてくださることはとても心強い。緩和医療の均てん化が叫ばれる中、地域によっての格差が大きいのも事実である。こうして、各地で研究大会が開催されるのには、大きな意味がある。来年は高知県で開催される予定だ。 2日目のシンポジウムは、「新たな局面を迎えた緩和ケア、住み慣れた家での最期は可能か」について、患者、緩和医療教育者、医療施設医、訪問看護、在宅医、厚生労働省、のそれぞれの代表者がパネリストとして、一連の医療制度改革の方向性、緩和ケアに対する患者の要望や学会の取り組み、地域連携の課題、在宅側が望む施策のあり方などの現状を話していただいた。医師と患者のコミュニケーションで大事なことは、なるべく標準化しない。その方の家風がある。医師は今まで、病院で患者を変えてきた。在宅では、「私が変わる」患者の生き方にあった色に変わることが大事。これは、本来、病院の中でも同じことで、4人部屋の一つのベッドのそばに来たら、その人のための顔や声にならないといけないのだが・・。 病院での医療者にも要介護5では、こんなサービスが受けられるということを知ってほしい。在宅が、入院費用よりも高額になることはない。在宅では、入院して行っている医療行為のほとんどを行うことができることも知っておいてほしい。 奈良からは、他のステーションに勤務している訪問看護師のWさんと参加した。彼女とは、一昨年のホスピスケア研修で知り合ってからのお付き合い。幕張の超高層ホテルに宿泊。夜景が綺麗だったし、露天風呂も気持ち良かった。露天風呂で、先月、奈良で受けた「よりよい職場つくりセミナー」の講師をしていただいた認定訪問看護師と会ってしまった。お互いに裸で恥ずかしかったけど、在宅ケアに限定された研究会は、なんだか身近に感じられる方に会えてうれしい。そして、50階のレストランからの眺めは絶賛。 広島の友人の関わっている訪問看護ステーションのポスター発表があり、興味深く拝見した。終末期がん患者が在宅移行に至る経緯を調査し。地域連携の状況から具体的な課題について示唆されてあった。退院前カンファレンスが大事であること。また、介護保険申請から結果に至るまで約1か月が、末期がん患者の病状悪化や生存期間に適していないためにケアマネージャーの力量に左右されることも少なくない。 広島や福岡の訪問看護師と名刺の交換をした。私の周りの友人の親の住む町の頼りになる訪問看護師の仲間は、私の大事な宝物。
2008年07月23日
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今月は、大きな学術大会や研修会に出席して緩和ケアのモチベーションを高くしてきました。まずは、日本緩和医療学会学術大会のご報告から。 7月3日の朝、静岡入りして、日本緩和医療学会の教育セミナーに出席しました。このセミナーは、2年後に発足する予定のがん緩和医療専門医制度にも連動させることになっています。参加者は、医師、看護師、薬剤師、理学療法士や作業療法士など、日ごろより緩和医療に携わる仲間として、各々がお互いの連携を目指しているというのを強く感じました。10時から18時までのセミナーで、お昼もランチョンセミナーで、ぎっしりと盛りだくさんの学びでした。内容は、「終末期のがん治療と意思決定、癌医療における地域連携について、癌治療における症状マネジメント、緩和に役立つInterventional radiology、がん術後のリンパ浮腫ケア、治療困難な病態におけるQOL概念と評価、倦怠感について、がん患者の不安・抑うつの評価とマネージメント、がん患者とのコミュニケーション」 広島時代の友人と合流して、あらかじめ予約していた静岡駅近くのホテルに宿泊、久し振りの友人は、今年、緩和ケア認定看護師を目指して、半年間、休職する予定です。懐かしい友人との夕食は、ホテルの近くの小料理屋で、コースをいただきました。鯵の生き造りに感動。海のない奈良では、久しくこんなお造りを食べたことがないかも(笑)。 3日の朝は、前日からの雨で、電車が止まっていて、駅には、タクシーを待つ長い列。私たちは、駅から少し離れたところからタクシーに乗って学会会場に向かいました。午前中の地域でつなげる緩和医療、連携システムの役割と課題についてのシンポジウムでは、切れ目のない包括的緩和医療体制の必要性を感じました。雨のために新幹線も遅れていたのか、午後からはものすごい人で、どこも人であふれていました。今年の緩和医療学会学術大会は、痛みのコントロールは、できてきました。身体的な苦痛の緩和は、医師の処方などの治療が重要になってきますが、スピリチュアルな苦痛のケアができる技の一つとして、デグニティ・セラピー(あなたの大切なものを大切な人に伝えるプログラム)のワークショップ、家族ケア、グリーフケアのシンポジウムなどを興味深く参加させていただきました。夜の懇親会にも参加。懐かしい医師にも会えて、また新しい友人も増えました。若い人の広島弁はかわいいな。私もあんな風に話してたのかな?って思ったりしました。本家先生は、昨年にも増して、お忙しそうで、同じテーブルを囲んでいましたが、次々にご挨拶にこられる方々に対応されていました。本家先生は、私の緩和ケアの原点ですからご活躍はとても嬉しく思います。 4日は、朝8時からのモーニングセミナー(がんの痛みの評価)も受けました。緩和ケアにおけるリハビリテーション、オピオイドローテーション、スピリチュアルペイン・精神的苦悩:その理解と対応のシンポジウムをきいて、静岡を後にしました。 正しく緩和ケアのことを一般の方々にも広く知っていただくためにオレンジバルーンプロジェクトhttp://www.kanwacare.net/が、始まりました。私の知っている全ての人に緩和ケアを知ってもらいたいなって思います。
2008年07月21日
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7月1日に帰国した娘。空港からリムジンバスに乗って、自宅近くまで帰ってきてくれました。一回り大きくなってました。荷物は、持っていったスーツケースとバッグのほかにもう一つ、カナダで購入したスーツケースとスポーツバックで、よくこんなにたくさんの荷物を持って帰ったな~って思った。トロントからバンクーバーで乗り換えをするとき、その大きな荷物を持って、30分くらい歩かなければならなかったそうですが、あまりの荷物の多さにか、空港の職員の女の人が小さな車に乗せてくれて、5分で乗り換えのところにきたそうです。「エコノミーは、あかんわ~。メッチャ、狭いし、うるさい。日本人がいっぱいで、その様子が珍しいのか、外国人が写真をいっぱい写すし」「エコノミーは、そんなだったんだ。行きにビジネスクラスに座れたのは、ものすごくラッキーだったってことだね。」 税関で、バックの中を開けて、点検させられたり、カナダから出国のときには、色々と聴かれたみたいで、高校生の留学生ということがわからなかったようだと言っていました。彼女は、一人で対処して帰ってきたんだなって思うと、私の知らない彼女の能力を感じました。 帰宅して、すぐにご近所に帰国のごあいさつ。そして、幼なじみのMちゃんたちにもお土産を持っていきました。娘は、二つのスーツケースにいっぱいお土産を詰め込んでいました。せっかくだから、テーブルに並べられるだけ並べて写真をとりました。猫のモモちゃんにも、ピンクの首輪と缶づめのキャットフードと猫のスナックを買ってきてくれました。モモちゃんもお喜びで、カナダのお土産の中に埋まっています。 夫さんは、娘の時差ボケを心配していましたが、娘は、元々、時差ボケ(笑)でしたから、ちょうどいい具合に時差ができて、夜は9時には眠くなり、朝は、6時には起きています。ものすごく健康的な時差ボケです(笑)。20日までにレポートと報告書をまとめなければならないようです。昨日、担任の先生とお電話でお話しました。夏休みに入ったら、すぐに進路相談の三者懇談をします。さあ、受検モードに切り替わらなければ(笑)。 カナダの友人や他の留学生とのコミュニティーサイトで、メールのやり取りをしています。日本人同士でも英語で書いています。「何人くらいの友人がいるの?」「少ないと、50人しかいないもん。」「50人は、少なくなんかないよ。わずか10か月で50人もの友人ができたなんて素敵だよ。」
2008年07月06日
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