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教室の上に練習スペースがあって、レッスンを受けた人はそこで自主練することができます。私たちは早々にラテンシューズに履き替えて、他に誰もいなかったのでCDもラテンに替えてスイッチON。「なんか速すぎて踊れないね。」曲のスピードを変えられるようになっているのでスピードを落としたんですが、この時はたと気がつきました。私たちは速い曲に慣れてないんです。「グランプリの時って、このぐらいの速さじゃなかった?」ラテン練習会でかかる曲は、『身体を目いっぱい使う練習をする』という目的でいつもゆっくりなんです。そのつもりで速い曲でも身体を目いっぱい使おうとすると、間に合わないんですね。この辺にも敗因があったのかも。特にチャチャは速いルーチンに変更になったので、ますますリズムより遅れて見えてしまっていました。これはまずいということで、速いスピードの曲で何度も練習しました。いつもより集中力を研ぎ澄まして身体の芯を意識していないと踊れません。しかし、何曲か踊っているうちに、『速い曲』という感覚が消えてそれが普通に感じられるようになってきました。いつも練習しているスピードよりちょっと遅くしてボディコントロールを練習したり、逆にちょっとスピードを速めてシャープなリズム感覚を磨く練習をしたり。両方とても重要なんだと言うことに気がつきました。
2007/04/30
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久しぶりにスタンダードのレッスンに行ってきました。試合直前のワンレッスンでいきなり上手くなるはずもないんですが、タダ漠然と試合に臨むより、ワンポイントでも何かつかみがあればそれで少しは有意義な試合になるかなと。今回のワンポイントはこれ。『フルパワーで踊れ』私たちが最初に踊ったワルツは先生に言わせると『教室サイズに縮小した踊り』だそうで、一応組んでいただいたルーチンは全部踊ったぞというものでした。「あのね、フロアのサイズとか教室のサイズに合わせてチマチマ踊っちゃダメなの。いつもフルパワー。端っこまで来ちゃったらその時、次にやること考えれば良いの。」それが出来ないんですよ先生。とっさにルーチン代えられるほど手持ちの駒がないし、それが出来るならぶつかりそうになっても止まったりしないです。ここら辺が未熟者っていうのがバレバレになるところなんですよね。本当に上手いダンサーは、次々とパーツを組み合わせてスイスイ踊れるじゃないですか。「スタンダードの場合、ダンスの上手さはフロアクラフトのうまさに尽きる。」この言葉、どこかの競技会の様子をテレビでやってたとき、解説の方がおっしゃってました。それで、とりあえずワルツで先に進めなくなった時使えという『ホバー』を教えてもらいました。『スローでも使えますか?』というと、こんがらがるからワルツだけにしなさいということで、スローはチェンジ・ディレクション。 なんか低レベルな話しばかりですいませんが、次の試合の課題は『フルパワー』とこの2つのツナギで行きたいと思います。タンゴとクイックは成り行きで。 (いいのかな?)ひょっとすると、試合で初めてヴェニーズワルツ踊る羽目になるかも。(怖)
2007/04/29
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2002年の夏から始まったラテン練習会がついに幕を閉じることになりました。毎週火曜日と金曜日の夜10時、レッスンが終わった教室は、ロンドンのセムリーという練習場の雰囲気を模して全ての蛍光灯が消されます。競技選手が競技会形式で組み分けしてヒートに分かれ、先生も混じって全ての種目をフルパワーで踊っていくんです。このおかげで当時D級だった私たちも成績が出るようになった思い出深い練習会。練習会を企画したラテンの先生がカップル解消して去年教室を離れたあたりから様子は変わってきました。元パートナーの経営するスタジオでフリーとして教え始めて、新しいパートナーは別の教室に勤務されているので練習会に参加するメンバーも減少。曲も各種目3曲ずつ流して、勝手に踊ってくださいという感じになったので、踊りこみと言うよりは部分練習に終始するようになりました。それでも貴重な練習の場を提供して頂いてありがたく感じていたんです。ところが昨日、この練習会が連休あけから中止になりますという通達を受けました。先生もフリーになってから11時までレッスンしてるので、その後でガンガン踊ってるのは迷惑でしょうし、練習会はフロア代タダでしたからね。教室からの帰り道、いつも駅まで車で送ってくださる練習会仲間のノリピーさんたちと「これからどうする?」という話しが出ました。大将と、『これはいよいよ新しい教室と先生探せって言う天の啓示かもね。』なんて話しています。
2007/04/28
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いつも散歩している公園にも春が訪れました。今日は春の公園をご案内しましょう。 八重桜が風に散って行きます。花壇にはチューリップや水仙、スズラン、ムスカリ。 先週まで色とりどりに咲いていたんですが週末の強風で散ってしまった様子。池の向うには、八重桜やハナミズキが新緑に映えています。 哲学者のようにいつも遠くを見ているバリケンのバリー。今日は、チューリップ鑑賞。 ポプラ並木も小さな葉っぱが出てきました。あれ!! バリケンが増えてます。よく見るとあっちにもこっちにも。 それより、なんで公園ににわとり? だれも掘らないのか、竹の子がにょきにょきです。 そして見つめ合う二人。 新緑のまぶしい春の公園でした。 秋の様子は こちらでご覧になれます。冬の様子は こちら。春にちなんで花占いをご紹介します。24種類の花のタイプのあなたはどれでしょう。 花占い今年の運勢も占えます。私はアマリリス、大将はジャスミンでした。■アマリリスタイプ■ 2007年は向上心があり高い目標を持つアマリリスタイプも、なかなかうまく進むことができない年になりそう。理想に到達するためには、自分にないものを持っている人を味方につけることです。自分とは違う能力の持ち主と協力することで、困難なことも乗り越えられ、目標に到達することができるでしょう。■ジャスミンタイプ■ 2007年のキーワードは、何事もポジティブに受け止めることと考えていることをきちんと声に出して伝えることの2つです。ストイックに考えが偏り気味になるので気をつけて。それから、似た感性を持つ人を見つけて協力すると、良い相互関係で成功をつかむことができるはずです。そろそろ母の日。まだ間に合いますよ~。
2007/04/27
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冬になると中断する私のダイエット長期計画は、とても皆さんに自慢出来るような代物ではありません。全然成功してないですから。知り合いの方が『これで10キロ減量した』というプロテイン作戦なんですけどね。なぜ冬はだめなのかというと、これタンパク質なので卵と一緒でお湯に入れると固まっちゃうらしいんです。それでいつも冷たい牛乳に溶かして飲んでるんですが、寒い冬に冷たい牛乳はちょっと....。しかも悪いことに冬の中断期間は太る原因のイベント満載じゃないですか。クリスマス、忘年会、お正月、新年会、ようやく一段落ついてさあ競技会シーズンと思ったら、もうのっぴきならない体型になってしまってる訳です。さて、その3シーズンのプロテイン計画もついに3袋目ご購入の時期になりました。ポストに入っていた不在票で連絡すると、日曜日の朝、玄関のチャイムの音が。ピンポーン~♪『お、きたきた。』受け取ってみると何か重いんです。1.2キロのはずなんだけどな。しかも、連絡したのは佐川急便だったのに、これペリカン便だし。なんだろうと思って開けてビックリ。 お~~~!!! やっと来ました。いつ申し込んだのか忘れてましたけど、申し込んだ人の分しか作らないらしい限定ビールです。早速冷やして夜のお楽しみです。練習から帰り、程よく喉も乾いた所で期待を宇宙規模に膨らませて箱を開けます。限定ビールだから大切に一日一本ずつにしよ。ほんとは全部自分だけで飲んでしまいたい所ですが、あとでブーブー文句言われちゃかなわなからな。 さて、お味は。ライチのような甘い香りがほのかにか漂ってきます。黄金色の美しい液体は口に含むとフルーティな味わいがお口いっぱいに広がります。すっきりさわやかでやさしいのどごし。美味すぎる!!!皆さんも『限定』ってことばに弱くないですか?こんなことしてもらったら、ここの会社の株、一生売れないよなあ。「あれ!大将何してんの。」私が爽やかな感動に浸っている隙に2本目を開けてます。「だめよ~。貴重なビールなんだからね。はい、わたしもちょうだい。」差し出したグラスの中にキラキラと泡が弾けます。結局もらった4本、全部飲んでしまいました。やっぱりね。ビールってカロリーばかにならないんですよね。これだからダイエット計画成功しないんだろうなあ。 ←糖質0の発泡酒最近はこればっかりです。
2007/04/26
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数年前のビデオを見直したのには、自分たちの踊りを確認する以外に別の目的もありました。何が上手いから『上手いダンサー』なのかを探るということ。今から4年前、当時ラテンC級だった私達は無謀にも選手権に出場しているんです。『選手権』と名のつくものは大抵A級戦。なかでも千葉県選手権は日本でもトップレベルの選手が集結することで知られています。私達は、知らなかったんですね、そんな凄い大会だってこと。で、もちろん1コロ玉砕。しかしそこには、グランプリ大阪で審判を務めておられた『第3の守護天使』がまだ現役で出場されていたんです。何でもいいから『これだけは一番』というものをまず持つ事から始めなさいというアドバイスを下さった方です。同じフロアで踊ったことあったんですよね~。レベルは天地ほどの差がありますけど。現在アマチュアのトップ10に名を連ねているような上手い千葉県勢が多数出場されている中、その守護天使様は他県からの参加ながらダントツ優勝でした。大将がアップでその方達の決勝の踊りをビデオに撮り、『何でこんな風に踊れるんだろうね。』なんて言いながらよく見ていたんです。今もう一度そのビデオを見直してみても、私達は遠く及ばないし、多分一生そのレベルには到達出来ないと思います。『これだけは一番』どころか、全て一番なんですもん。スピンの速さも、バランス感覚も、柔軟性も、足下の強さも、二人の間の距離感も、コネクションも、指先まで行き届いた表現力も、そして色の黒さも、ドレスの美しさも、お化粧も。私はその守護天使様に憧れていて、引退されたと雑誌で読んだ時には非常に残念に思った反面、シニア戦に来なくて良かったと思ったものでした。でもこうやって要素を書き連ねてみると、ほとんどが一人で出来ることなんですよね。さて、一体どの辺からアプローチしていったらいいものやら。皆さんは何が上手いと『上手いダンサー』だと感じますか?ヒントを頂けると助かります。
2007/04/25
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自分たちの踊りを見直す意味で、数年前に撮ったビデオを見てみたんです。ボディの動きが全然なくて、テクニック的には今の方が相当進歩しています。しかし、勢いは数年前の方がいいんです。以前は怖いもの知らずの思いっきりの良さで、遠くてもパッと目に入って来るものがありました。『ひょっとして退化してる?』いつも読んでいるビジネス関連のメルマガで、先日こんな記事がありました。「Winner Takes All」(勝者総取り)の現代においては、平均的ビジネスパーソンにおいてはジリジリと知らず知らずに苦境に追いやられてしまう。それはあたかも見えざる「巨大な下りエスカレーター」に全員が乗せられているようなものだ。全力で駆け上がらなければ、無意識のうちに下へ下へと送られ、ついには埋没させられる。 これって、ダンスにも当てはまるんです。いつもどおり無難に踊っていたのでは、知らないうちに下りエスカレータに乗って下層階に行ってしまうんです。お肌だって、年齢に応じたケアが必要、食事だっていつまでも脂っこいものばかり食べていてはいけませんよね。放っておいたら昔取った杵柄(きねづか)もいつか朽ち果てて使えなくなってしまうかも。これは恐ろしいことですよね。更に恐ろしいことには、この下りエスカレーター、年を重ねるごとにますます加速して行くんです。最近は筋肉が落ちるスピードも、脂肪がつくスピードも以前に比べて速くなってる様子。これは実年齢じゃなくて、あくまで体力年齢+脳年齢の話ですけど、同じことを習って同じ練習をしても、10代,30代、60代では身に付き方に差が出てしまうのはあたりまえですね。よく競技会なんかで、『若い人にはかなわないね。』なんて言葉を耳にすることがありますが、あながち嘘ではないんです。ジリジリ下がって行く下りエスカレーターに逆らって、頑張って駆け上って行く人だけがいつまでも同じ土俵で戦えるし、同年代の中でいつしかトップに躍り出ているということなんだと思いました。さあ皆さん、今日からでも遅くはありません。下りエスカレーターを駆け上がりましょう!!(公共の場でホントにやると迷惑ですからご注意を)
2007/04/24
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昨日は風の強い一日でしたね。ベランダにゼラニウムや折り鶴ランなどの鉢が置いてあるんですが、水をあげようと出てみたらジョウロが吹っ飛んで隣の家のベランダにころがっているではありませんか。空いていた隣に最近誰か引越して来た様子なんですが、誰が住んでいるのか未だ不明。多分出張の多い単身赴任の方だと思うんですが、全く見かけたことがないんです。「お隣、まだ寝てるのかなあ。ジョウロ取りに行きたいんだけど。」最近物騒な事件が多いですからね。隣がどんな人かくらい知っといた方がほんとはいいですよね。昼過ぎならいいかなということで、ひとまず大将と二人で近所のスーパーに出かけました。向かい風のときはまるでスキーのジャンプ台から飛び降りるみたいな前傾でないと歩けないし、追い風のときは背中を思いっきり押されて小走りになるほどの強風です。 帰って来てまたベランダを覗くと、なんとジョウロは更に隣のうちまで転がって行ってしまった様子。まあ、100円ショップで買ったやつだし、それほど執着する理由はないんですが、そこは以前お話ししました 謎の女が住んでいた家でした。いつも8階まで階段で駆け上がってトレーニングされてる女性でした。『住んでいた』と過去形なのは、3月末頃いつのまにか引越してしまっていたんです。それからずっと空き家でした。諦めて昼食を済ませ、練習に出かけようと玄関を出ると、その空き家がお引越しの真っ最中。これはチャンスと思って、ご挨拶がてら玄関から声をかけました。引越して来られたのは感じの良さそうな若いご夫婦で、事情を話すとベランダに捜しに行ってくれました。ご主人がうやうやしく掲げて持って来て下さって、私も恐縮して賞状受け取るみたいな格好で100円ショップのジョウロの授受がとどこおりなく終了。引越でバタバタしている玄関で何やってんだって感じで引越業者の方も笑ってます。『空飛ぶジョウロですね。』ジョウロのお陰で誰が住んでるのか分ってよかったです。
2007/04/23
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『今日は京都で試合です』のはずでした。ちょうど1週間ほど前、大会事務局から電話がかかってきたんです。「参加人数が足りなくて、ラテンA級戦の昇降級が成立しないんですがどうされますか?」A級維持は結構大変なんです。もともと人数が少ない上に、試合数も少ない。でも大きな大会に出ると、日本のトップ選手が集結しますので上位に食い込めない。そこで、狙いを定めて遠征するんですが、お金も時間もかかります。以前は、こんな風にお知らせしてもらえませんでしたので、行ってみて初めて成立しないことが分かるなんてこともありました。「A級維持」という意味では無駄足ということです。通常、5組以上のエントリーがあって、その中で該当級の選手、例えばA級戦ならA級選手が2組以上いないと昇降級の対象にならないんです。さらに、3組以上でないと、その級の試合自体が成立しなくなるんですね。「スタンダードA級戦は成立していますので、そちらだけでもどうですか。」それでも参加9組とのことですから優勝しないとA級維持できないんです。というわけで、参加するのをとりやめ、今日の京都の試合からラテンA級戦は消えました。今回はすでに格安パックツアーに申し込んでしまっていましたので、キャンセル料をとられました。でも大会に申し込んだお金は返していただけるとのことですので、何も知らずに参加していたことを考えると、お金も時間も節約でしたということでしょうか。また次のチャンスに向けて今日は練習したいと思います。
2007/04/22
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皆さんは宝くじって買いますか?私は結構現実的な性格らしく、確率的にまず当らないものには手を出さないんです。同じ投資するなら競馬の方がまだましだし、株なら完全に運を天に任せる訳じゃないですから許せます。ところがそんな私がはじめて宝くじに手を出したんです。年末ジャンボ。なんでかって言うと、まあネットで簡単に買えたからっていうのが一番の理由なんですが、その時何かの雑誌で『金運絶好調』みたいなのを読んだせいもあるんです。でも現実的な性格ですから、どかっとつぎ込むことなんかするはずもなく、おためし的感覚で10枚3000円買いました。ところで今日、ポストにお知らせが入っていたんです。宝くじの結果のお知らせ。ネットで買うとこういうのが来るんですね。開けてみたらビックリ。当ってるんですよ、3000万円!!!!@@うそ。桁が違いました。3000円でした。なんか10枚に一枚は当りみたいで、どんな人でも300円は当るんですよね。それプラス3000円ですから、まあ、投資した分の1割が利子として帰ってきたってこと?うれしいような、わびしいような。まあ、確かに『金運絶好調』だったんでしょうね。
2007/04/21
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「あれ? 今、揺れたよね。」「目眩(めまい)じゃないの? ほら、揺れてないよ。」大会会場の天井に吊るされたライトは確かに揺れてはいませんでした。でも目眩なんかなったことないし、変だなと思っていたんです。あとで知ったんですが、この日昼過ぎ、三重県で震度5強の地震がありました。前回の試合のときは、能登半島地震があったんです。2度ある事は3度あるでしょうか。ちなみに次の試合は5月3日です。さて、第3の守護天使のお話に戻りましょう。思いのほか熱く語っていただいたのは、きっとご自身もそんな経験があるからだと思うんです。プロの世界でもそうですが、ネームバリューのある上位陣を切り崩すのは並大抵の事ではありません。そのうちの2組は去年も日本代表だったんです。「ひょっとしたらこっちの組が優勝じゃないか?」と思われるくらいのレベルまで上手くなってやっと3位、4位だそうです。では、どうしたらいいのか。それは、何でもいいから『これだけは一番』というものをまず持つ事から始めなさいという事でした。「先生からここはいいねって言われることがあったら、そこを徹底的に伸ばしていってとにかく『これだけは一番』をまず作るんですよ。」私達のいい所ってなんだろう。お話を聞きながら考えていました。そして驚愕の真実に直面したのでした。『出場メンバーの中で一番なものが私達には何もない。』身体が人一倍柔らかい訳でもなし、動きに一番キレがあるわけでもなし、ベーシックなら誰にも負けないというほどでもなし、スタイルが抜群な訳でもなし。そんな、どれ一つとっても一位になる要素のない私達が優勝するはずないですよね。そういう事だったのか。目の前のもやもやしていた霧がサーっと晴れた様な気がしました。私達は丁寧にお礼を言ってその場を離れ、グランプリの1次予選で踊る知り合いの応援をしてから会場を後にしました。五月山公園にはまだ桜が咲いていて、暖かい春の陽気に誘われたくさんの人々がお花見に訪れていました。 帰りの新幹線までまだ時間がありましたので、直行したのは道頓堀にあるKPOキリンプラザ大阪。ここ、ビルの中にビール工場があって、ここでしか飲めない地ビールを出しているんです。前回来た時に飲めなかった『お試し地ビール』で反省会。私達ってホント、勝ってもビール、負けてもビールだなぁ。 「わたしたちの一番いい所って何だろうね。」すぐに頭に浮かんだのは、つい先日までシリーズでお伝えしてきましたアメリカのダンスバトルで優勝したベンジーのことでした。彼はテクニックでは2位のトラヴィスに遠く及びませんが、パフォーマンスで一番でした。つまり、お客さんを一番楽しませてくれるダンサーなんです。「そういえば今回の試合は、お客さんを巻き込めなかったよね。」「何か真冬の皇帝ペンギンみたいにフロアの中へ中へ踊っちゃって、お客さんにアピール出来なかったもんね。」皇帝ペンギンのオス達はブリザード吹き荒れる極寒の南極で、卵を抱えて順番に風表に立ちながら群れの中へ中へと進む行進をするんです。私達はそのあと、道頓堀極楽商店街に足を運びます。これで2度目。大阪往復とホテルのついた格安ビジネスパックを利用しましたので、おまけとしてここの入場券が付いてたんです。たこ焼きを16個も食べながらレトロな昭和のミュージカルを見ました。昨日から『こなもん』ばっかり。ちなみに試合前日の夜ご飯は『ぼてぢゅう』でお好み焼きでした。「ひょっとしてこれが夜ご飯なの?」なんかますます寂しい感じ。「そうだよ。今回の結果じゃ、このくらいでちょうどいいでしょ。」塩のたこやきに串をプスっとさしながら大将が言い放ちます。いつか優勝したら『かに道楽』で死ぬほどカニ食べてやるじょ。こういうのハングリー精神と呼びますか?「ここは極楽、ほんに極楽~、極楽極楽、極楽商店街~♪」 パフォーマンスで一番て、実は凄く難しいんです。喜んでもらおうと一生懸命やっても、面白くないものは面白くないんですよね。このミュージカルの事を言ってる訳じゃないんですけど。私達が家に帰り着いたのは真夜中を過ぎていました。しかし、まだ長い一日は終わりません。深夜の酒盛りは3時過ぎまで続き、『何で一番を目指すか』はまだ見つからないまま、今日に至っています。(おわり)
2007/04/20
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午後のスタンダード競技が始まりました。フロアの後ろ側に階段状のスタンド席があって、手作りと思われる色とりどりの座布団が敷かれています。私達は前の方に陣取って、スタンダード競技に出場されている知り合いの応援に入りました。大声で背番号を呼ぶのは、いいストレス発散になります。応援しながらも、結局私の頭の中は午前中の競技のことばかりがグルグル回っていてそこから逃れられずにいました。「何が悪かったんだと思う?」大将も同じだったようです。撮っていたビデオをすぐに見直して、いろいろ想像は廻らせましたが「これだ」という納得する答えが見つからずに、もやもやずっと考え続けていたんです。結果には必ず原因がある。それがどんなに変な理由でも、確率的に言って偶然0点なんて絶対にないはずです。「私に聞かないで審判に聞いてよ。」ちょっとムっとして答えた私でしたが、その時いい事を思いついたんです。そうだ。審判に聞いてみようよ。私達はすぐに持って来ていた大会プログタムを広げて、審判の名簿を見ました。名前を聞いたことある先生方は何人かいらっしゃいましたが、いったい誰に聞いたらいいでしょう。リストをたどって行くと、数年前に競技を引退されたばかりの審判の名前を見つけたんです。トップアマの10ダンサーだった女性です。この人なら年も近そうだし、何が足りなかったのか教えてもらえるかもしれない。私達が観戦していた席のすぐ隣が審判控え席でした。「大将、頼むよ。」「やだよ。女性同士の方がいいよ。」もめてる場合か?フロアではスタンダード競技が続いています。「それじゃ、じゃんけんで負けた人。」大将はもう最初はグーの構えに入ってます。なんでこんなとこでジャンケンなんかしなくちゃいけないの?ちっちゃい子じゃないんだからさ。負けた理由知りたくないのか?結局私達は一緒に聞きに行く事にしました。でも、覚えててくれてるか心配。「あのぉ、僕たち午前中のシニア戦に出てた者なんですが。」するとその方は、さっと立ち上がってこう言ってくれたんです。「覚えてますよ。」ヤッター!!第一関門突破。「準決勝でサンバとチャチャが0点で去年より大きく順位落としたんですけど、どの辺がいけなかったんでしょう。」ちょっと思い出すように天井を仰いで、その方はこんな風に言われました。「採点法は人によっていろいろあるんですけど、私は消去法ではなくて、見ていてちょっとでもいいなと思う所が目に入ったら点を入れるんですね。」つまりいいなと思う所がなかったのか、私達が目に入らなかったのか、どちらかという事です。たくさんの選手が同時に同じフロアで踊りますから、審判が一組の選手を見る時間は一瞬です。当然見てもらっていると思うのは甘くて、やはり背番号を見てもらうチャンスを積極的に作らなければ点は入らないという事でしょう。どんなにいい踊りをしていても、幾重にも重なる他の選手の影に入ってしまえば審判からも観客からも見てもらえない訳ですから。「大変失礼ないい方かもしれませんが」と前置きをして、次の可能性に関しても言及されました。「予選のときは目立っていいなと思っても、準決勝でよく見てみたら大した事無いってこともありえるんですよね。」それはよく分かります。実力が明らかに違うハイレベルな大会に出たときなんかに、まぐれで勝ち残って次のラウンドで最下位という経験をしたことがありますから。でも、今回はそれではないと思いました。シニア戦では実力はみんな伯仲しているんです。これまで何度か試合の後に審判の先生に意見を聞きに行ったことがあるんですが、今回は一番真摯に私達と向き合い長い時間お話しいただきました。もうお分かりですね。この方が第3の守護天使です。だんだん話が砕けて来て、面白い方向に展開します。「1、2、3位くらいまでははっきりつけられるんだけど、あとの4、5、6、7、8、9....その辺はもうみんな一緒ですね。だから4、5、6位っていうのは、いってみれば運のいい人みたいなもんなんですよ(笑)」確かにこの試合は世界戦に行くただ一組を選ぶ試合ですから、アメリカのダンスバトル同様、優勝者とそれ以外ではっきりと処遇が分かれるんです。なんだか目が覚めた気がしました。私達が目指すべきものは決勝に入る事でもなく、去年より上の2位や3位になることでもなく、『優勝する事』それ以外に意味はないんです。「これは大きなチャンスだと考えた方がいいですよ。今年も4位とか5位だったとしたらそれで少し安心してしまって、多分また同じ事を繰り返していただけかもしれないですからね。」第3の守護天使の話は更に続き、私達のこれから進むべき道を明るく照らしてくれたのでした。『どうしたら優勝出来るか。』トップアマからのアドバイス、皆さんも知りたいですよね。それは明日のお楽しみ。(つづく)
2007/04/19
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決勝まで少し時間がありましたので、私は2階の陣地に戻り靴底を磨いたりお化粧を直したりしながら他の級の決勝の様子を見ていました。大将が少し遅れて陣地に戻って来て、つぶやくようにこう言ったんです。「入ってなかった。」え? なにが?「僕たち決勝に入ってなかったんだよ。」少し前まではジャッジペーパーにそれぞれの審判がペンでチェックを入れたものを係の人が集め、コンピューターに入力という方法が主流でした。最近はファミレスの注文取る時に使うようなタッチパネルで各審判が採点し、一瞬のうちに集計が済んでしまうので結果が出るのが早いんです。確かに実力者ぞろいの参加メンバーを見ればそれもありかなとは思ったんですが、大将の次の言葉は私を凍り付かせました。「チャチャとサンバが0点だったんだ。最下位だよ。」一瞬、コンピューターのミスかなにかじゃないかなんて思ってしまいました。私達の番号が入力欄になかったとか。でもそんなはずはありません。パソとルンバには少しですが点が入っていたんです。私はあまりのショックに呆然とそこに座ったまま動けなくなってしまいました。彼は私が無反応なのを見て、『知り合いの人来てたから挨拶に行ってくる。』といってフロアに降りて行ってしまいます。『一体何が悪かったんだろう。』頭の中はその事でいっぱいで、蝋人形のように固まったまま私はそこに座っていました。彼が戻って来たのは随分経ってからで、『これ、もらっちゃったよ。』と差し出された袋を開けてみると、手作りのお弁当が格子模様のハンカチにきれいに包まれて入っています。この試合、彼のお母さんが友達を連れて応援に来てくれる予定だったんですが、お母さんが急に来れなくなって、お友達だけ見に来てくれたんです。友達と言っても、ダンスなんて見た事もした事もないという20代の女性だそうです。その時はまだショックが大き過ぎてとても食べる気力はなく、彼がフロアにまた戻って行くのをただ目で見送り、着替えようとかばんを開けました。そこには昨日、地ビールと一緒にいただいたクッキーの赤い箱。第一の守護天使は今日も観客席のどこかで応援してくれていたんだと思います。こんな結果になってしまうなんて申し訳ない。私はゆっくりとその箱を開けると、一粒とって口に運びました。不思議な暖かさが私を包み、凍り付いた心を溶かしていくようです。何という優しい甘さでしょう。私は甘いものを食べて泣いたなんてことは過去に一度もないんですが、応援してくれる人の顔が次々と浮かんで涙があふれました。午前中のメインイベントは、私達の出場していた全日本シニアラテン選手権で、その決勝がプログラムの最後に行われました。優勝は神奈川の鉄人。第一代表に返り咲きです。表彰式が終わり、3位だった『なにわのマリトースキー』が通りかかりました。「あかん。また3位やった。」「おめでとう。決勝踊れただけでもうらやましいわ。」「そういえば、どうしたん?」「聞かんといて!」なんか少し元気出てきました。悔しいのは2位以下の人全員同じです。そう考えたら急にお腹が減ってきました。人間悲しいときでもお腹は減るもんですね。頂いたお弁当を開けてみると、きれいに結んだおにぎりや、卵焼き、ソーセージ、それに大粒のイチゴ。食べ終わって、『そうだ、私もお礼に行かなくては。』と思った時にはもうその方は帰られたあとでした。まだお会いした事もない方に、元気を頂きました。第二の守護天使さま、ありがとうございました。(つづく)
2007/04/18
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『リーダーに命預けられますか?』っていうとちょっとオーバーですが、失敗すると一大事。後頭部強打の可能性があるバックドロップが振り付けに入ったルンバが3曲目でした。2週間前にそう決まってからも、出来るだけリスクを減らそうとバックドロップに入る前の回転をやめようとか、体制が整った事を確認してからやろうとか私はまだぐずぐず言っていたんです。でも、うまくいきました。大将も練習時のようによろめく事無くしっかり支えてくれてます。それよりあとに続くただのルンバウォークがちゃんとできたのか心配。チャチャのときと同様、緊張の瞬間が過ぎたあとの一瞬の心の空白で集中力を欠いた踊りをしてしまう事があります。しかも審判に、そういったつなぎのベーシックを見られてしまう事が多いんです。つづくパソドブレは6番7番8番の意識、二人の完璧なシンクロが課題でした。この番号は先日お話ししたキャロル先生のレッスンで出て来たもので、首から上を意味します。ハイライトとともに客席から拍手が起こりました。予選終了。結果を待つ間全日本ジュニア選手権や他の級の試合も見ていました。普通のA級戦もあるんで、そっちにも出てもいいんですが、以前両方出てえらく消耗したので今回は1点集中で行きました。でも、出なくて良かったかも。決勝に残っていたメンバーは中学2年生とかのジュニアの強豪とロシア人選手達ばかりで、最年少が22才なんていってましたから動きの機敏さがまるで違います。スケートにもシニアがあるのか知りませんが、もしあったとして浅田真央選手やミキティ達と一緒のフロアで戦うみたいなイメージですからね。結果が張り出されました。思ったよりポイントが入っていません。9人の審判がいらして満点だと36ポイントなんですが、私達は29ポイントでなんとか準決勝進出でした。驚いた事にリズムを一瞬はずしたチャチャチャが満点で、上手くいったと思っていたサンバやルンバでポイントを落としています。準決勝の12組がフロアに入りました。ここで上位6組に入れば、念願のジャイブを踊る事が出来ます。サンバ、チャチャチャ、ルンバ、パソドブレの4種目連続,約6分の全力疾走。ただ、『シニア戦』ということで気を使っていただいているのか、曲の間に背番号を呼んで観客にアピールする休憩タイムが入っていました。午後のグランプリ出場の京都のグッチさんご夫妻が、今日も大きな声で応援して下さっています。こちら準決勝で踊るStarTrees組。中央付近で二人で両手を上げているのが私達。果たして決勝進出なるか。ここが運命の分かれ道です。(つづく)
2007/04/17
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今回の物語には3人の守護天使が登場します。といっても、皆さん若くてきれいな日本人の女性なんですけど。第一の守護天使は、夜、宿泊中のホテルを訪ねて来てくれました。大阪の地ビール、そして美味しいと大阪で評判らしいクッキーの詰め合わせを持って。 数年前一緒に仕事をした当時学生だったかわいらしい女の子が、時々このブログをのぞいてくださっていたようで、久しぶりにお会いするとすっかり大人の女性になって大阪で仕事をされているとのことでした。ご存知の方も多いかと思いますが、地ビール、私達目がないんです。泊まっていたのは大阪環状線の京橋駅の近く、モントレ・ラスールというホテルでした。大会会場からそれほど近くないこのホテルを何故選んだかと言うと、一年前一度泊まった事があって、このホテルの16階にある天然温泉スパに感激したからなんです。温泉で身体をほぐして地ビール飲んで英気をばっちり養いました。体調万全です。今回の試合は見所満載。メイン競技はスタンダード・グランプリ、年齢制限なしの日本一を決める試合です。ここ数年日本一の座をキープしてきた石原&斎藤組がつい最近カップル解消して、次期チャンピオンは誰かということも大きな話題になっていました。全日本ジュニアの方も、シニアより遥かによく動いて見応えのある選手が日本全国から集結していました。北海道から参加の皆さんは、雪のために8時間もかけて会場にこられたとのこと。東京があんなに暑かったのに嘘みたいです。新幹線には神奈川のジュニアの団体が新横浜から乗り込んで来て、席に着くや否や車内販売のお姉さんを捕まえてお菓子買いまくり、遠足みたいで楽しそう。みんなさすがダンサーだけあって、すっとのびた初々しい首筋がまぶしいくらいでした。級別戦もD級以上の通常よりレベル高めの試合が行われ、ラテンA級戦にはロシアの選手も何組かエントリーしていました。さていよいよ全日本シニアラテン日本代表選考会、第一次予選。16カップルが2ヒートに分かれて戦います。ほとんど全員がどこかの試合で顔を合わせた事のある強豪ばかり。ドレスにも髪型にも皆さん気合いが入ってます。最初のサンバは、キャロル先生に習わなかったのでいつも通りでしたが、問題は次のチャチャチャ。『こんな速いの無理っすよ~。』と泣き言を言った新ルーチンが組み込まれています。さらに、かかった曲がテンポが速いんです。まずい。間に合わないかも。その部分が近付いてきました。わ~~っ、速・速・速・速・・・・(あっという間でした)出来たのかな?と思っていたら、その後のなんでもない所で音はずしました。なんでや~。(ToT)(つづく)
2007/04/16
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二週間ほど前のキャロル先生のレッスンで大改造したジャイブ。あれから毎日練習して、やっとなんとか音に合わせて踊れるようになりました。おかげでちょっと身体も絞れてきたというおまけもついて、今日は待ちに待ったグランプリin大阪。私達が目標としている全日本シニアラテンの日本代表選考会です。シニアというのは男女共に34才以上のカップル。同じ日に、ジュニア(15才以下)の選考会も行われます。この選考会は年に2回行われて、各優勝者2組が来年の世界選手権に日本代表として派遣される事になっています。私達は前日の土曜日に出発。気温がぐんぐん上がって初夏のような陽気でしたので、気の早い大将は半袖のTシャツです。去年沖縄の大会に行った時に、猫のぽちさんから頂いた『マブヤ』のTシャツ。これ、沖縄の言葉で『魂』という意味だそうです。「これで魂の踊りをするぜ!」鼻息も荒く新幹線に乗り込むと、列車の中はもう冷房がきいていました。富士山もくっきりと見えて、『今年こそ日本一。』二人は日本一の富士山にあやかろうと、携帯かざして何枚も写真を撮りました。 ネットで公開されていたエントリーメンバーを見ても実力者ぞろい。日本一を目指しているのはみんな同じです。去年の日本代表、福岡のメンタイカップル、神奈川の鉄人を始め、3位につけて虎視眈々と代表を狙うなにわのマリトースキー、神奈川のボディビルダー、他にもキラボシのごとくA級選手が名を連ねています。私達は徐々に順位が上がって来ていましたので、今年はもっと上を目指そうとこの日のために頑張ってきました。折角一生懸命ジャイブ練習したんですから、その成果も披露したい所です。そろそろ夕方、雲間から差し込む太陽が美しく街を照らしています。さあ、決戦の始まりです。 (つづく)
2007/04/15
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ここまで引き伸ばされると、もう他はどうでもいいから早く結果をしりたいという気持ちでいっぱいです。最後にステージに呼ばれたのはトラヴィスでした。予選のときから彼の実力は抜きん出ていて、去年の優勝者より上ではないかとも言われていたんです。コンテンポラリーの振り付け師ミアからは、「あなたとなら、一生仕事をして行きたい。」とまで言われた実力者。ただ先日も書きました通り、トラヴィスは引きが悪いせいで電話投票がイマイチ伸びず、何度か水際すれすれでここまで勝ち上がってきました。結果発表の前に、アメリカの人気歌手、ファーギーが「ロンドンブリッジ」を歌います。ベンジーの時と同様、『ソーリー、トラヴィス。結果は歌の後で。』といって観客はじらされるわけです。驚いた事にこのロンドンの兵隊さん、めちゃダンスうまいんです。ダンス番組ですから、下手なダンサーは出られませんよね。トップ10ダンサーは番組終了後、全米を回るツアーに出発することになっています。すでにチケットはほぼ完売。ニューヨークは発売から11分で売り切れたそうです。そのトップ10ダンサーによるブロードウエイが披露されます。ミュージカル『シカゴ』から、セル・ブロック・タンゴ、タイス・デオリオの振り付けです。この映画面白かったですね。競技会からの帰りに新幹線降りて、その足で有楽町に行って見たので良く覚えています。最後に審査員ダンがもう一度踊って欲しい作品として選んだのは、ちょっと見え見えな感じでしたがベンジーとトラヴィスの『お宅ダンス』。振り付けを担当したシェーン・スパークスは、二人についてこう語ります。「二人が勝ち残るのは最初から分っていた。トラヴィスはテクニックで、ベンジーはパフォーマンスにおいてそれぞれトップだったから。」電話投票総数7000万票を数えた全米で最も人気のあるダンサーを選ぶ番組。1位と2位では天地の差があります。No.1になると、ラスベガス最大のショーであるセリーヌ・ディオンのステージと1年契約、賞金10万ドル、新車、そしてなにより全米トップダンサーの称号が与えられるんです。2位は家に帰るだけ。優勝はベンジーでした。←ベンジーと司会のキャットステージには紙吹雪が舞い、一緒に戦って来たダンサーたちの祝福を受けます。もちろん泣き虫ベンジーですから泣いてました。トラヴィスも皆に担ぎ上げられ、健闘を讃えられます。2006年の熱いダンスバトルはこうして終わりを告げたのでした。 (おわり)
2007/04/14
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予選を勝ち抜いたトップ20が最初にテレビの前で踊った時、優勝候補の筆頭はマーサとトラヴィスと言われていました。彼らが踊ったのはブロードウエイ。ポインター・シスターズの歌う『スティーム・ヒート』でした。審査員のブライアン・フリードマンは二人についてこう語ります。「マーサもトラヴィスも確固たる技術を持った強いダンサーだった。この二人が組んだら最強で誰も歯が立たないだろうと思っていたんだ。」ステージにその二人が現れます。マーサはまるでフィギアかと言ったような抜群のスタイル。 ←マーサ&トラヴィスなぜそのマーサ残れなかったのか、その訳を知る由もありません。バックステージで悲しい恋の物語があったのかもしれないし、誰も彼女の応援に駆けつけてくれなかったので張り合いがなかったのかもしれません。観客席はいつもダンサーの両親とか友人とかファンの姿がありました。でも、そういえばマーサの応援隊は見たことがありませんでした。応援の力って、本当に大きいですからね。 さて、いよいよ残るはベンジーとトラヴィスの二人。審査員のミアも、「できることなら引き分けにしたい。」というくらいこの二人の魅力はそれぞれに捨てがたいものがありました。番組プロデユーサーのナイジェルも「フレッド・アステアとジーン・ケリーのようだ。」といって二人を讃えます。 次にステージに呼ばれたのはベンジーでした。順番から言うと、先に呼ばれた方が落ちる気がして、ベンジー・ファンの大将も緊張してる様子。司会のキャットの手には、結果が書かれた紙が握られています。ベンジーの今までの軌跡がビデオで流れました。「ボクは天性の才能はありませんが、ダンスを愛する気持ちだけは誰にも負けません。」ベンジーが涙ながらにきっぱりと言い切ります。ベンジーに天性の才能がないですって?一体この踊りを見て、誰がそんな風に思うでしょう。 ←ベンジーでも本人が一番良く知っているんですよね。それが毎日の努力の積み重ねによるものだってこと。教会のボランティアから帰ってみると待っていてくれるはずの彼女にはフィアンセがいて、行き場のないうつろな日々を送っていたベンジー。彼を救ってくれたのは、友人が見せてくれたこのダンスバトルの去年の決勝戦のビデオでした。予選を通過したベンジーは喜びのあまりフロアに泣き崩れました。「すみません。ぼくはうれしいんです。どなたか知りませんが、ハグさせてください。」そういってスタジオの廊下ですれ違う番組スタッフの人たちと抱き合っていた泣き虫ベンジー。いよいよ最後のときがやって来ました。キャットが結果を書いた紙の封を切ります。そして、こう言いました。「ソーリー、ベンジー。」うそ!ベンジーじゃないの?「結果はコマーシャルのあとで。」 B00!
2007/04/13
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世の中には運の悪い男っているもんです。前にも書きましたが、トラヴィスは誰にも負けないコンテンポラリーダンスの技術をもっているんです。すばらしい跳躍に、全く軸のぶれない5回転6回転のピルエット。 ←トラヴィスにも関わらず、くじで引くのは『ワルツ』だの『クイックステップ』だの『サルサ』だのといった社交ダンスばっかり。それでも決勝まで勝ち残って来れたんですからあながち運が悪いとばかりは言い切れませんね。それだけ実力やカリスマ性を持っていたという事です。トラヴィスが最後にもう一度踊る曲として選んだのは、ハイディとのパソドブレでした。「初めて攻略出来た社交ダンスだから。」というのがその理由。すばらしいダンサーにとっても、社交ダンスって難しいんだなって、ちょっとほっとしました。 ←トラヴィスとハイディさて、ハイディに続いて結果発表に臨むのはドニエルでした。『私は魂で踊っている。』これまで挑戦して来たダンスがビデオクリップで流れ、結果が発表されます。全米No.1は彼女ではありませんでした。ドニエルはプロのダンサー。しかし太っているという理由で何度かオーディションで落とされた経験があります。 ←ドニエル「あなたにとって番組はどんな体験だった?」司会のキャット・デイリーの問いかけにドニエルはこう答えました。「今年の初めにダンスをやめて神様に尋ねたの。”私が進むべき道をお示しください”って。」ドニエルの目には涙が光っていました。みんな静かに彼女の言葉を待ちます。「そしてこの番組でここまで来る事が出来た。もう立ち止らないわ。」会場からは大きな拍手と声援が、そして審判席のメンバーも立ち上がって彼女の新たな出発に拍手を贈っていました。テレビの前の私も大将もうるうるもらい泣きです。がんばれドニエル。私も『踊れるデブ』でどれだけ励まされた事か。きっと素晴らしい未来が待っていますよ。そろそろ母の日。準備OK?
2007/04/12
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私達がビデオに撮って何度も何度も見たのは、ドニエルとベンジーのブロードウェイでした。特に大将はベンジーが大のお気に入りで、ちょっと目を離すとテレビの前で一緒に踊ってるんです。いつの間にか私も巻き込まれて、一緒に踊ってたりして。ミュージカル『ヘアースプレー』の、You can't stop the beatにのって、誰もが笑顔になってしまうような楽しいダンス。 ドニエルがもう一度踊りたいダンスとして選んだのはこのダンスでした。待ってましたとばかりに大将も私も立ち上がって、一緒に踊り出します。次にコンテンポラリーの振り付け師ミアがお気に入りの作品として選んだのは、アリソンとアイヴァンのダンスでした。この時ニューヨークの自宅で料理をしながら見ていたミアは、アイヴァンのあまりの成長ぶりに料理の事をすっかり忘れ、ソースを焦がしたと言っていました。踊りを見て滅多に泣かないというメアリーが感動の涙にくれた作品でもあります。 ←アリソン&アイヴァンアイヴァンはヒップホップしか踊れなかった18才の青年でしたが、この番組を通じて様々なダンス表現を身に付け『大人の男』を演じられるまでに成長していました。『シービスケット』って呼ばれていたんです。さて、いよいよ結果発表のときがやって来ました。最初にステージに呼ばれたのはハイディです。彼女の今までの軌跡がビデオで紹介されます。『私は全てをダンスに捧げて来た。』そういいきったハイディですが、投票数でNo.1だったのは彼女ではありませんでした。「全米No.1になることよりも番組を通じてもっと学ぶ事が目的だったのでそれが果たせて嬉しい。振り付け師、審査員そしてなによりトップ20の素晴らしいダンサーと踊れた事に感謝。」ハイディのコメントはいつも完璧で、つい『ハリー・ポッター』に出てくるハーマイオニーを思い出してしまいます。『最高のダンスパートナー』ハイディをどこかの社交ダンスの大会で見かけたら絶対応援したいと思いました。
2007/04/11
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今回予選を勝ち抜いたトップ20の中に5人もの社交ダンサーがいました。ダンスバトルはソロ競技よりもカップルダンスに重点が置かれていたため、パートナーと踊ることに慣れている社交ダンサーには有利だったかもしれません。凄いのは、ソロでもちゃんと見せられる事ですね。「最も優れたパートナー」と評されたハイディもその中の一人で、誰と踊っても実力を充分に発揮し、ソロでも炎のような踊りで決勝まで勝ち残ってきました。 彼女が唯一苦戦したのはコンテンポラリー。振り付けのミアが言う通りにどうしてもできないと泣きながら必死に練習していました。彼女がフィナーレでもう一度踊りたいと選んだのはトラヴィスと踊るそのコンテンポラリーでした。セリーヌ・ディオンの歌う『Calling you』にのせて、恋人達の切ない心情を美しく表現した二人。見ていて思わず涙ぐんでしまうほどでした。審判も観客もみんな立ち上がって拍手。振り付けのミアも成長したハイディを見て泣いていました。 さてここで、社交ダンスの振り付け師メアリー・マーフィーが驚きの発言をします。「番組では一度も組んだ事のないカップルなんだけど、ステージの中でも外でも最高に相性のいい二人がいるの。」ここに集まったトップ20のダンサーは10代後半から20代前半の若くて美しいダンサーばっかりですから、そりゃあ恋も芽生えたりするでしょうね。で、誰かと思ったら社交ダンス界の貴公子ドミトリーとセクシーダイナマイトNO.1のナタリーでした。 ←ドミトリー ←左がナタリーナタリーは膝にサポーターを巻いての出場でしたが怪我を感じさせない情熱的なサンバを披露してくれます。まだ他にもそれだけでドラマになるような恋愛劇がバックステージで繰り広げられてたんじゃないかと想像してしまいますが、ここでゲストの登場。みなさんはもう映画『ステップアップ』はご覧になりましたか?全米で大ヒットしたダンスコンテストのお話で、3月17日から日本でも公開されていました。そのなかで歌われている『Get up』をシエラが歌います。さすがにバックダンサーも上手い。 いったいNo.1は誰だったのか、まだショーは続きます。
2007/04/10
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2006年夏の視聴率No.1番組となったシリーズもついに最終回をむかえます。何千人もの中から選ばれ共に戦ってきたトップ20人のダンサーが再びスタジオに集結し、オープニングを飾るダンスを披露してくれます。シェーンス・パークス振り付けによるヒップホップです。毎週2人ずつ脱落して行きましたが、落とすのは惜しい素晴らしいダンサーばかりです。 世界各国で放映されている姉妹番組も紹介されます。なんと、ニュージーランド、トルコ、イスラエル、ノルウェーで全く同じ企画の番組が製作され、人気をはくしているんです。トルコなんか、男性も女性もベリーダンスで予選に望む人が多くて笑えます。 昨日は日本各地で選挙が行われていましたが、話題を集めた東京都知事戦、約280万票で石原知事が再選されました。この番組の決勝を戦う4人に対して集まった投票数は1600万票。一人あたま400万票ですよ。そのまま選挙に打って出たらどうかって感じです。4人のうちの誰が全米No.1の座を射止めたかを発表する前に、様々なエンターテイメントが用意されていました。それぞれのダンサーがシーズンを通して一番気に入ったダンスを一つ選んで、もう一度見せてくれるんです。最初はベンジーが選んだマンボでした。パートナーは17年間ペアを組んでいた従姉のハイディ。大将がこれを見て『マンボキングだ。』っていった踊りです。 何度見ても素晴らしい。『速く踊るためには練習あるのみよ。』ハイディがこう言ってたんでした。そうだ、こんなことしてる場合じゃありません。わたしも練習練習。
2007/04/09
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いい車の特徴って何でしょう。走りがいいとか燃費がいいとか乗り心地がいいとかですよね。いいダンサーというのもこれと似ていて、動きがいいとか持久力があるとか滑らかな動きで見ていて心地よいってことだと思うんです。そのために必要なのが柔らかな筋肉。昨日のストレッチのクラスでこんなお話がありました。筋肉が硬いと動かないので脂肪もつきやすく燃焼もしにくくなります。踊りも硬くなって、厚切りハムみたいに絞れない曲がらない伸びない状態。芸能人シャル・ウィ・ダンスの面白い審判で有名な大竹先生は元全日本ラテンチャンピオンだったんですが、とてもいい筋肉をお持ちで。食べて太っても、いざ試合が近くなって『やせるぞ』って思うと、すぐに痩せる事ができたとそうです。柔らかくていい筋肉のもう一ついいことは、いい車同様、エンジンがかかりやすいことです。競技会は朝早くから予選が行われる事が多く、寒い冬なんかは特になかなか身体のエンジンがかかるまでに時間がかかりますね。車や電車でじっと同じ姿勢をとって遠方から試合会場にかけつけても、筋肉が硬くなっていて思うように動かないまま1次予選で終わってしまうなんてこともあるわけです。それじゃあ、どうやったらすぐにエンジンがかかる状態をつくれるかというと、やはり普段からの心掛けが必要なようです。運動する前やあとのストレッチや、老廃物が溜まりやすい部分のマッサージ、これでいい筋肉が育つ環境を作ってあげることなんですね。いい筋肉で『痩せやすい身体』『動ける身体』『すぐにエンジンがかかる身体』になりたいですね。まずは自分だ。それにしても、ハム美味しそう。
2007/04/08
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スリー・アルマーナっていうと、ルンバベーシックの中ではかなり難しい部類のステップです。今日は月に一度のグループレッスン、テーマはそのスリー・アルマーナでした。前半のストレッチの部では体幹の意識ということで、脇の正しい伸ばし方を習いました。アバラの間のアブラをとるには、肋骨を前に閉じる方向のマッサージが効くそうで、私を含めみんな必死。背骨の一番上は頭蓋骨の付け根、昨日お話した番号でいうと7番なんですが、ダンスで良く聞く『ロングバック(長い背中)』と言った時にちゃんとここまで意識できていますかと言われて、私は自信もってハイとは言えませんでした。もう一つ重要なポイントは、肩甲骨と腕のつながり。これはリード&フォローには欠かせない要素です。さて、ステップの方ですが、男性のステップ、女性のステップ両方習いました。男性のステップって簡単ですね。前後と左右のクカラチャだけです。反面女性のステップは滅法難しいです。ところがこれが組んでやってみると、男性の動きって意外に難しいんです。ただのアルマーナをさせるだけでも、カウント3で女性を前進させるためにちゃんと肩甲骨と腕をつなげてバックステップから足をそろえて踏みかえる必要があるんです。何回か踊ってみんな出来るようになったころ、先生がおっしゃいました。『何か質問はありませんか。』すかさず手を上げたのはわたし。ずっと疑問に思っていたことを聞いてみました。『なんでこのステップ、スリー・アルマーナっていうんですか?』だって、アルマーナは最初と最後の2回だけで、真中には何やら複雑なステップが入っているじゃありませんか。ところがその疑問がいま明らかにされました。なんと、前後のアルマーナに挟まれた何やら複雑なステップは、鏡に写すとアルマーナになってるんです。びっくり。皆さんご存知でした?
2007/04/07
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キャロル先生がロンドンに帰国される前にどうしても聞いておきたいことが一つありました。『1番から5番てどこ?』キャロル先生のレッスン(その2)のパソドブレのレッスンで出て来た身体の主要な部分についている番号です。6番は喉もと、7番は首の後ろ頭蓋骨の付け根、8番は頭のてっぺん、でも他は?ずっと気になっていたんですけど、ジャイブのレッスンでへとへとになってすっかり聞くのを忘れていたんです。1番:足のボールの親指側2番:ヒール3番:足のボールの小指側4番:センター(臍下丹田)5番:肋骨の切れ目のあたりの中心「ラテンダンスでは60%が1番で踊るのよ。残りの30%が2番、あとの10%が3番。3番はほとんど使わないわ。足を前に伸ばした時にタッチするくらいかしら。」足からいきなりセンターに飛ぶんですね。膝とか腿とか骨盤とかは番号いらないんでしょうか。まあ、足の先から頭のてっぺんまで、端っこが決まればその間は必然的に決まるっていうことなのかもしれません。驚いたことにさらに続きがありました。「9番は身体の部分ではないんだけど、フロア上の両足の間、10番はお尻から背骨をつたう縦の線をさすの。これがダンスのナンバー・テンよ。」スタンダードのオーバースウエイなんかは、10番の延長に8番よなんてシェープの説明をするんでしょうか。それぞれの動きで何番を意識するかを考えながら練習するのもいいかもしれませんね。(おわり)
2007/04/06
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人間の記憶なんて当てにならないもので、先週習ったことをすっかり忘れてまた同じことを指摘されるなんていう経験が、みなさんも一度くらいはあるんじゃないでしょうか。うちなんかしょっちゅうです。しかも同じことを習ったはずなのに、大将と私で理解がずれててもめることもしばしば。それを防ぐために、教室で習ったことをダンスノートに記録しているんですが、それでも充分ではありません。自分で書いたことが後になって何のことか分らなかったり、『書いた』ってことで安心してノートをみることすらなかったり。そこで今回キャロル先生のレッスンで教えていただいたことを、出来るだけ密度濃く吸収するために、ビデオ撮らせてもらおうと思ったんです。でも、予想通りオーナー先生が撮影禁止とおっしゃってその計画は中止。代わりにいいことを思いつきました。家に帰ってすぐに今日習ったことをビデオに撮るんです。場所はスタジオStarTrees。出演者は大将と私。ビデオを居間の一角に設置して撮影開始です。最初は妙に照れくさくて、お互いに顔を見合わせながら『あんたが話せ。』光線を送り合ったりして意味のない間があったんですが、だんだん調子が上がって来ました。最後には大将カメラに向かって『分ったかな?』なんて言ったりしてます。スタジオひまわりのレッスンビデオみたい。 踊ってみせたり要点を言ったりするだけなので、45分のレッスンがたった4分にまとまってしまいました。『たったこれだけ?』て言うくらい、あっけないもんなんです。まあ、1曲1分半の踊りですからそんなもんでしょうね。それを毎日やったおかげであとから振り付けの変更点も逃さずフォローできますし、何度でも復習出来てとても助かってます。これ、いい方法だと思いませんか?よかったらやってみて下さいね。
2007/04/05
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「何か今日ね、筋肉痛なのよ。何でかなと思ったら、あなた達のジャイブのせいだわ。それとも笑い過ぎかしら。」キャロル先生は筋肉痛になるほど踊るのが久しぶりなのか、妙にうれしそう。しかも『今日もやるわよ。』みたいな気合いがみなぎってました。「ああ、今日は仕事で疲れたなあとか、練習で疲れたなあって思ったら、ジャイブ踊りなさい。」ジャイブはいつも競技会の一番最後に踊りますから、疲れてない時に踊ることはないんです。でも、疲れてる時に『ああ、今日も疲れたなあ。さあ縄跳び200回だ!』なんていう気になりませんよね、普通。というわけで、キャロル先生のレッスン。私達が昨日の習った所までに続けて以前のルーチンを踊ると、「あら?ジャイブ感がどこかに消えたわ。どこ行ったのかしら。」なんて先生がキョロキョロし始め、「じゃ、ここはこう変えましょ。」はっきり言って振り付け全取っ替えじゃないですか。試合が近いって言ったのに~~。どうすんの、わたしたち。数週間に渡りアメリカのダンスバトルをシリーズでお伝えしてきましたが、それが人ごとではなくなりました。新しい振り付けのジャイブをすぐに覚えて、もう2週間を切った大事な試合で踊らなければならないんです。先生はこれでイギリスに帰ってしまいますから、『あれ。ここどうするんだっけ?』なんて疑問がわいても聞けないし。しかも変わったのはこのジャイブだけじゃなくて、チャチャもルンバもパソも変更点がありますから、ちょっとただ事ではありません。「振り付け忘れちゃったらとりあえず飛んでなさい。それでタイミング見計らって二人でアメリカンスピンから入ればいいわよ。」リズムをなくしたり、パニックになったりすると目立つけど、とりあえずジャイブ風に間違ってれば目立たないそうです。まじですか?そんな適当でいいんでしょうか。大将と帰り道、こんな話をしていました。「ジャイブって準決勝以上で踊るだけなんだよね。そのために一週間練習してもそこまで残れなければ踊らないって可能性もあるんだもんね。」「チャチャとか他の種目の練習に力入れた方がいいかな。」いえいえ。振り付け忘れて飛んでるだけのジャイブにならないために、ダメもとでも必死に練習しますよ。せっかく習ったジャイブに見えるジャイブですから。このお陰で、いつもより数倍真面目に練習すると思うんです。踊れるようになったら、かっこいいですよ~。絶対決勝に残ってジャイブ踊ってやる!!
2007/04/04
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ジャイブって、楽しいですよね。ロックンロールですから。競技に関係なかったら、一番好きなダンスです。でも『好き』と『上手い』ってのは必ずしも一致してないようで、一番問題の多いのもジャイブなんです。私達が踊り終わると、キャロル先生は困った顔をされながら言葉を選んでおられます。「フロアサイドで見てる人がね、思わず足でリズムをとりたくなるような踊りじゃないとダメなの。あなた達のジャイブは、そう、なんて言ったらいいか、ジャイブしてないのよ。」というわけで、ルーチン最初から組み直し。試合までに間に合うのかあ?タタタターン、タッタターン、タッタタッタ、タッタタッタ....。レッスンは夜の9時から始まったんですが、仕事ですっかり使いきった頭はもうステップを受け付けてくれません。ふと横を見ると、大将はちゃんと出来てますよ~。先生と二人でプレッシャーかけてきます。あせりました。私が足を引っ張ってます。タタタターン、タタタターン。このリズムが私の身体にはないリズムだったみたいで、何度やっても出来ないんです。「ジャイブは全てのステップにバンスがつくのよ。熱い床に触れるように、タッチしたらすぐ離す!」簡単に言うと、1曲で縄跳び200回って感じです。しかも床から1センチしか飛ばない省エネ縄跳びじゃなく、太腿を思いっきり持ち上げるタイプ。何度かやってるうちに、やっとできるようになってきました。もう頭から水かぶったみたいな汗が流れ落ちて、すでにゆでダコのような様相です。「それじゃ、最初から。」最初の方どうだっけ?覚えてられない==!!「Again!(もう一度)」もう縄跳び2000回くらい飛びました。身体の全ての毛穴から汗が吹き出してます。頭から湯気も出てます。「Again!(もう一度)」うっそ~。オーナー先生が『もう時間ですよ。』って呼んでます。キャロル先生は『分った分った。』って、手で合図をしながら私達にこうおっしゃいました。「明日また続きをやりましょう。」(つづく)
2007/04/03
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「バレンタインのチョコあげたのに、お返しもらってないよ~。」ホワイトデーを1週間ほど過ぎた頃、ちらっと言ってみたら「それじゃ、いいものあげるよ。」ビラのキレッパシに小さく『ごちそう券』と書いた紙をくれました。え~~、何でもおごってくれるの?滅多にない大盤振る舞いに小躍りし、何おごってもらおうかって考えすぎてしまいました。一昨日こんなことを言われます。「あの御馳走券は期限があるんだよ。」 なくさないように大切にクリップで止めてあったそのキレッパシを見てみると、「4月1日まで」ってちっちゃく書いてあるじゃありませんか。あんたの愛は期限付きか!?というわけで、昨日の日曜日、地ビールレストランに花見も兼ねて繰り出しました。私たちが行ったのは夜でしたのでこんな感じ。 中は大変な混雑で、バーベキューや焼きそばみたいないい匂いが立ちこめ、みんな桜を愛でながらワインを飲んだり地ビール飲んだり、何とも平和な光景です。 わたしは大切に持って来た『ごちそう券』を取り出し、おいしい地ビールを3杯飲ましてもらいました。もちろん御馳走も。ここの地ビールはおいしいですよ。おためしあれ。
2007/04/02
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リードの基本て何でしょう。キャロル先生に個人レッスンでルンバを習ったときのことです。大将はこんな風に言われてました。「Move her, then move yourself.」まず、女性を動かしてから自分が動くこと。そのためには、男性がステップする前にボディの動きでそれを女性に知らせなければなりません。例えばオープンフェンシングポジションから女性を後退させるルンバの一番最初の動きでも、正しくリードが伝わらないと女性は下がってくれません。私が言われたのはもっと衝撃的な言葉でした。「音楽を聴いてはダメ。リードにもっと繊細になりなさい。」この辺に私たちの踊りのウィークポイントが集約されているんです。音楽に対してそれぞれがシャドーで踊っているような時期が長かったので、相手をどうこうしようとか合わせようなんていう感覚が皆さんより低いんだと思います。私のほうが彼よりも音に慣れているのでカウントを取るのも暗黙のうちに私の役目になっていました。ですから、それを辞めろと言うのはとても勇気がいります。勇気と言えば、以前ルーチンの中にこんなの↓が入っていたんです。やっているうちに大将が『膝が痛い』と言い出し、それはどうやら私が重いせいらしいので、私が自分の足で体重を支えるように変更しました。ところがバランスのとり方が難しくていつも不安定なんです。キャロル先生は私が重いのは体重のせいじゃなくてやり方が悪いせいだからもどせとおっしゃいます。「首だけを片手で支える人もいるのよ。」知ってますよ。先日の東京オープンで優勝したマウリッツィオがやってるの見たことあります。何が怖いかって、大将に命預けるのが怖いんです。失敗したら頭蓋骨陥没じゃないですか。実は3年前、これとは違うルーチンで大将に落とされ、股関節に全治3ヶ月の負傷をしたことがあるんです。痛くてトイレにも座れなかったんですよ。もうあんなのいやです。どこまでリーダーを信じきれるか、これも私の人生の修行なんでしょうか。腕立て伏せ3回しか出来ないし、ワルツでも『ワン・ツー・スリー・フォー』なんてカウントしちゃう人ですからねぇ。(つづく)
2007/04/01
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