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昨日から目がかゆい。痒くて、何度もこすってしまう。花粉症かしら…と目を何度もすすぐ。ここ数日、北京の天気はかなり悪いので、極力外出は避けたい。さて、今朝の汚染度はというと?北京市が公表する数値は、久々のドクロマークの500(マックスが500までしか出ない)を更新。実際の内訳は、PM2.5が157、PM10が1147ということでした。中国の観測データを信用していない我々は、必ずアメリカ大使館が観測するAQIを確認します。すると、999(これまたマックスは999)内訳は、PM2.5は244、PM10が999。私が北京にいる時に見た中で最大の数値です。主に、PM10が原因なので、黄砂を吸い込まないようにしないとね。今日は、外出しないよ。
2018年03月28日
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春になると、花茶が良く飲まれます。ジャスミン茶(疎肝理気化湿)、バラ茶(理気活血疎肝)、菊花茶(清肝明目、清熱)などが代表的です。3月と言えば、「桃花」。便秘に効くという「桃花プーアル茶」を飲んでみました。桃花は、性は苦、平。心、肝、大腸に入る。効能は、活血調経。血液の流れをよくし、生理を調節する。生理不順の改善。瀉下通便。老廃物を排出し、便通よくする。身体の痰湿や余分な水分を除き、血の流れ、便通ををよくする。利水消腫、水腫、腹水、便秘、脚気などに効く。 桃花茶は以前お茶会で紹介したことありましたが、プーアル茶にブレンドしたものを飲むのは初めてです。 気になる効果の方はというと? あー、お腹グルグル言い始めた。 確かに便秘には効果あり…です。 痛みは全くありません。お腹がぺちゃんこになりました。 まさに、デトックスですね。私は敏感なので、すぐに反応が出ますが、効果は人それぞれです。 それにしても、桃花茶がこんなにも良い香りとは、思いませんでした。 興味ある方、是非オススメします。
2018年03月24日
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本日のお茶会では新茶が登場。「烏牛早」(うーにょーざお)は江南地区で最も早く摘まれる早生種の緑茶です。「烏牛」という名前から黒い牛と何か関係が??と思いがちですが、もともとは浙江省温州の烏牛鎮で発見されたことから発芽が早いので、「烏牛早」という名前がつきました。数百年ほど製造されませんでしたが、1985年から復活し、現在は浙江省永嘉産の烏牛早が一般的です。知名度があまり高くなかったときは、偽の明前西湖龍井茶として高値で売られていることもありました。現在では、堂々と「烏牛早龍井」という名前で市場に出回っています。今年は随分早く、2月28日摘みのものです。通常は、啓蟄に萌芽、2月25日ごろから摘採。明前茶と言われる西湖龍井や洞庭碧螺春よりも半月も早く市場に出ます。加工方法は、龍井茶と似ていますが、小ぶりで芽がふっくらしていて、茶葉の大きさが揃っています。色は龍井よりも鮮やかな深みのある黄緑です。新茶は何と言っても香りが命。そもそも新茶はまだ火が強く、飲み頃とは言えませんが、年に一度新茶の香りを楽しむのも良いものです。新茶を見ると、気分も妙にウキウキしてきます。ちょうど食後30分頃に飲むのがオススメです。新茶のあとは白茶の白牡丹と寿眉の予定でしたが、今日は少し肌寒く、体を冷やすお茶はあまり適していないので、急遽リクエストの薔薇紅茶に変更しました。気候や体調に合わせて臨機応変に内容を変えられるところが良いところ。
2018年03月20日
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本日は、リクエストにお応えして、中国紅茶特集のお茶会です。紅茶は、血管を広げ、動脈硬化防止、胃腸機能アップなど、胃が敏感な方、冷え性の方にお勧めです。金駿眉花茶 一心一葉 紅茶のジャスミン茶 優しい甘味とジャスミンの香に癒されます小赤甘(銅駿眉と呼ばれることもある)一心二葉 清、香、甘 正山小種(ラプサンスーチョン) 一心二葉三葉 濃、紅、渋ここまでの紅茶は、福建省武夷山桐木村で作られます。(世界遺産の武夷山。武夷岩茶で有名)摘採時期の早い順に金駿眉、小赤甘、正山小種となります。正山小種は、17世紀にもともと輸出向けに作られていました。松枝で燻して乾燥させた特殊な製法で作られるので、スモーキーな香りがあります。欧州では大人気。ヨーロッパでよく飲まれているスコッチウイスキーは、製麦の際、乾燥と香り付けのためにピートを焚きます。そのピート香がスモーキーなので、彼らにとっては馴染み深く、正山小種の松煙香も受け入れられたと言われています。しかし、中国人は実はこのスモーキーなお茶をあまり好まないため、中国国内ではほとんど売れません。活気を帯びた中国茶業界としては、なんとかして売れるお茶を作りたい!そこで、中国人好みの甘くて、渋みの少ない紅茶「金駿眉」の登場です。1斤58000の芽で作られる金駿眉紅茶は大変高価で、一般人には手が出ません。高嶺の花である「金駿眉」は、政府の官僚、重要な顧客、上司、医者、教師などへの贈り物(賄賂+α)の代表格として一世風靡します。多くの茶農家が金駿眉を真似て作った偽金駿眉が蔓延りました。しかし、習近平主席が推進する(過剰な)贅沢禁止令のおかげで、「金駿眉」も「偽金駿眉」の人気にも陰りが見え、紅茶バブルもついにはじけました。金駿眉の値段の高騰も止まり、偽金駿眉は売れなくなり、ようやく落ち着きを取り戻した茶業界。それでも、金駿眉は高額には変わりありません。そこで、金駿眉の味と香りを残したまま、財布に優しい武夷紅茶として生まれたのが「小赤甘」。摘み取りの時期の違いで、「大赤甘」もあります。官僚たちに支えられていた高級ホテル、高級レストラン、高級クラブ、高級品などの消費が落ち込み、多くが姿を消しました。接待のために公費が使われていた汚職撲滅には効果があったようですが、実は投機の対象になる高級茶(プーアル茶)、漢方の価格の上昇の歯止めにも一躍かったというわけ。この武夷山の紅茶からはこんなストーリーが広がるのも面白いですね。中国ではお茶は常に生活、文化、政治と密接なかかわりがあるのです。まだまだ紅茶は続きます。日月潭紅茶:台湾紅茶発祥の地。台茶18号(紅玉)甘くて、濃厚!日月潭は、安いものでは台茶8号のものがありますが、こちらはあまりお勧めではありません。鳳凰単欉単株紅茶:広東省鳳凰山烏岽山 とにかくフルーツの香が強烈 100年以上の宋種一般的には水仙系の品種が多いです。単株は、一本の木から摘まれた茶葉のみで作った茶と言う意味。本来、単欉も同じ意味ですが、現在では一本という意味ではなく、一地域の同じ品種の茶葉で作られたという意味のほうが多いです。私が宋種が好きなのは、なんとなく香りも味も奥ゆかしさを感じるから。古樹滇紅:雲南省南糯山 私の大好きな古樹紅茶。一煎一煎、深みが増していきます。古樹滇紅:雲南省倚邦 南糯山よりもソフトな味わい。香りが高くて、甘みも強いです。合計7種類の紅茶を試飲しました。お茶請けは、新疆産レーズン(マスカットと薔薇香)、内蒙古ミルク豆腐、雲南麗江青稞酥、雲南大理野生生胡桃、濃厚ピーナッツの花生酥また、ワンちゃんに癒されました。
2018年03月19日
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朝起きたら、北京は雪だった…。霙っぽい小雪だけど。「今日は天気が悪いから、朝稽古はやめようかあ…」とは、な、ら、な、い…。雪が降ったぞ、みんな出動だ!となるのが私達の常識です。 ニュースになるほど雪がなかった北京の冬。ようやく降ったね気温は0~4℃です。まあ、もう少ししたら、雪も止むだろう。まずは、いつもの基本功と太極拳でウォーミングアップ。なんだか、雪がひどくなってない?みんな、武当游龍八卦掌を学んでいます。やむ気配全くなし…。雪で視界が悪くなってきた。髪の毛、睫毛に雪が積もり始めた。おーい。すごいことになってきたよ~。ついに、積もった。みんなでポーズとるわよ!(まだ、帰らない)もひとつ、ポーズ!八卦掌でもポーズ!集合写真も撮っちゃう!雪はまだまだ降り続ける…。もう限界。服も髪も手袋も鞄も雪に濡れてびっしょりです。寒い…。ちなみに、北京では3月15日でセントラルヒーティング(暖房)は終了しました。
2018年03月17日
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うーむ。居合稽古ができなかったのは残念でしたが、今回は「棒手裏剣」を使った身体の使い方を学びました。一見ダーツのように投げればささると思いがちですが、実は結構難しい。手首を使うと回転してしまってささらないし、身体を捻じると、的から外れるし…。最初は、座ったまま投げる練習。(さらに難しい)本手持ちで手裏剣を持ち、直打法(回転させずに投げる)で投げます。(って書いてもわからないよね)問題は、どこで投げる練習をするか。物を壊さないように気を付けないとね。遊び半分ではなく、超真剣に手裏剣を投げている私。それを見て、母親も一緒になって手裏剣を投げ始めました。親子そろって手裏剣投げてます…。わざわざ師匠が新品の段ボールをホームセンターで購入してくださいました。開かずに重ねて立てて、的にします。最初は全く刺さらない。ひとつひとつ身体の中身を点検して、手裏剣が綺麗に刺さるイメージを膨らませると、「あっ、ささった」5本連続で投げて、休憩。そして、さらに5本。5分の1の確率が、5分の3になり、最終的に5分の4。段ボールはもうすでに穴だらけ。刀の感覚で投げる手裏剣は、本当に面白い。ちょっと忍者になった気分…なんて。最近は気功療法の勉強もかねて、月に一回治療を手伝わせていただいていますが、その休憩の合間に稽古をつけてもらっています。今まで学んできた中医理論や代替医療の知識、武術的な身体の使い方が少しでも人を癒すための助けになることが最大の目標。居合や手裏剣の稽古も、私の中では治療に繋がるのです。「稽古」というものは、それが何の稽古であろうと、ただただ稽古のための稽古であってはならない。稽古というものが生命の躍動でなければならない。(by 西田幾太郎先生)稽古することで、無心な強い意志が働いてこそ、生命とのつながりを感じることができる気がする。それが、癒しへとつながる…。手裏剣タイムが終了したら、また患者さんの足をほぐしたり、お腹を按摩したりする。人生って面白い。
2018年03月13日
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3月12日13日の気功教室は、インドから直輸入した天然の精油を取り入れて、アロマに癒されながら功法を行いました。インドに住む二十年以上の親友、気功と武術の同志であり、スピリチュアルでピュアな心を持つ友が選んだ良質な精油やお香などを紹介してくれました。春は、生発(芽生えと発散)の季節。植物でいうならば、外に大きく開くエネルギーを持つ「花」、筍や土筆のように天に向かってにょきにょきと伸びるイメージ。私自身は、いつも沈香やサンダルウッド(白檀)などの香木を使います。春は五行では「木」。余談ですが、易(えき)で、私の八字(命理)を見ると、私は土の性質で、特に火が旺盛。「木、火、土、金、水」の五行では、火は土を生む。よって、火が強ければ強いほど、私の運気がよくなる。その火を生む「木」が私には有利に働くわけで。「木」の要素を含むものを身につけたり、触れることがいい。とか、何気なく関連性を見つけてみたり…。話は戻りますが、天然の精油成分にはいろいろな効能があるので、その時の体調や気候で体が欲する香りが異なります。精油の作用は、(1)鎮静作用や神経系の働きを鎮め、心身リラックスさせる。(2)消化促進・食欲増進、胃腸の消化活動を活発にし、食欲を増進する作用。胃の働きをよくする健胃作用。(3)ホルモンの分泌を調節する。(4)免疫の働きを強め、活性化する。(5)抗菌・抗真菌作用:細菌や真菌(カビ、酵母など)の増殖を抑える。(6)抗ウイルス作用:ウイルスの増殖を抑える。(7)虫を寄せつけない。などなど。12日は21名が参加してくださいましたが、最も人気だったのは「ローズ」精油でした。「バラの町・福山」だけに?(関係ないか)13日は16名。オレンジスイートやラベンダーもなかなか人気でした。やはり、皆さん「花」を欲しているのですね。最初の10分間の瞑想の後、50分たっぷり使って、「武当養生功十三勢」を行いました。この功法をすると、肩こりや股関節、膝の痛みなどが緩和され、内臓の働きもよくなるので、是非少しずつ覚えて、続けていただけたらと思います。精油のアロマ効果で、呼吸が深まり、見えない「気」を感じるのを助けてくれるので、さらに深いリラクゼーションを得ることができます。精油は腕に塗り、お香は坐法の際に前に置いておきます。(インドのお香は香りが少し強めなので、そのまま飾ったりするだけで、部屋中に香りが広がります。)白檀の粉(下)の入れ物も可愛くて、見ているだけで癒されています。
2018年03月13日
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今回もたくさん飲みました!ここ10年のお茶会で、これほどの種類を飲んだのはいままで初めてかもしれませんね。大体時間の関係で5種類か6種類で終わることが多いのです。最初のWelcomTeaの文山包種から始まり、異なる広東省新会柑区とプーアル熟茶の小青柑を5種類、柑檸檬紅茶と輸入青檸檬紅茶の2種、合わせて8種類のお茶を2時間で試飲しました。小青柑は、宮廷プーアルと大葉の違いや柑区の組み合わせの違いで、それぞれ味が全く変わってくることがよくわかりました。そして、新しい柑檸檬は、嫌な苦みは全くなく、酸味の後にくる甘味と鳳慶紅茶の甘味が見事に合わさって、この日一番高い評価を得ました。現在中国で出回っている檸檬紅茶は、輸入物の青檸檬に紅茶を詰めて乾燥させたものが多いのですが、とても飲めたものではありませんでした。(この紅茶はサンプルとしていただいたもの)青檸檬は恐らく越南産か。苦みが強くて強調されて、紅茶の味がよくわかりません。それに比べて、柑と檸檬を掛け合わせた柑檸檬紅茶は本当によくできた商品だなあと改めて感じました。在庫が切れてしまったので、早速仕入れを再開します!今回のお茶請けは、雲南省のシャングリラと麗江で購入したお菓子です。青稞と呼ばれる裸麦の一種で作ったかりんとうとピーナッツをいれて作った青稞酥。野生の生胡桃。最近人気沸騰中の新疆産小棗のかりんとう(無糖)。これだけプーアル茶を飲むと、甘いものが欲しくなるんですよね~。毎回少人数制ですが、1時間以上かけて、岡山市と広島市からわざわざ参加してくださったり、本当に有難い限りです。福山という場所は、ちょうど広島と岡山の中間にあるのがよいのかもしれませんね。これからも、とびっきり美味しいお茶をご紹介していきたいと思います!
2018年03月12日
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3月9日、北京から羽田空港に到着後、ホテルにチェックインして、そのまま東京国立博物館へ直行!「仁和寺と御室派のみほとけ 天平と真言密教の名宝」特別展に行ってきました。3月11日が最終日ということで、なんとか間に合いました。この特別展の情報を教えてくださったのが、東京で武当太極拳を教えていらっしゃる武当玄武派の静慧(Jing Hui)こと いしいまゆみさんです。同じ武当派ということで、最近(私が一方的に)急接近中です。「真言宗、空海、御室派」と聞けば、広島出身で郷土愛が強すぎる私としては行かないわけにいきません。というのも、パワースポット宮島にある最も歴史が古い寺院が、真言宗御室派(総本山仁和寺)の大本山大聖院。空海が宮島に渡り、806年に弥山の上で修行をして開基したと言われています。さて、有難いことに、3月9日は夜21時まで観覧が可能であったため、なんとか間に合いました。そして、これも何かのご縁でしょう。ちょうど9日は、立部祐道・仁和寺第50世門跡による「東日本大震災をはじめとする被災者への祈りの気持ちを込めたお話の会」が開催され、私も拝聴することができました。3月11日を本展の最終日に控え、様々な思いをユーモアたっぷりで、時には涙を含ませながら、日常生活の在り方、震災への思いを語られました。昔からなんとなく惹かれてしまう密教の世界。仁和寺に伝わる絵画や書跡、彫刻、仁和寺を総本山とする御室派寺院の所有する貴重な秘仏や本尊などを。空海ゆかりの国宝《三十帖冊子》(京都・仁和寺)や、国宝《千手観音菩薩坐像》(大阪・葛井寺)、33年に1度しか開扉されない秘仏・重要文化財《馬頭観音菩薩坐像》(福井・中山寺)など、秘仏8体を含む計174件の名宝が公開されました。とても数時間では見切れない内容です。現在、改修工事中の仁和寺にある観音堂。ここは本来、僧侶の修行道場であり、一般客は立ち入れないお堂だ。本展では、高精細スキャナを使って堂内の壁画を撮影した画像と、実際に安置されている33体の仏像によって、観音堂を展示室内に再現している。中央の千手観音菩薩立像をはじめ、二十八部衆立像や風神・雷神立像など、33体の仏像に囲まれた荘厳な雰囲気を会場で体感してほしい。こちらのコーナーは、一般の方も撮影可能となっている。(HPより 抜粋)密教の教えでは、修行者が仏と一体の境地に達する時、仏の知恵を悟り、その力(加持力)によって人々を救うと説かれています。仁和寺は弘法大師空海を宗祖と仰ぎ、修法に関わる多くの名宝が伝えられています。お土産にちゃんと空海最中も買えました。今年は、京都の仁和寺に行きたくなります。宮島にも行きたい。四国88か所遍路も回りたい。中国国内では、武当山と重慶には必ず行きたい。真言密教と武当山が如何にしてつながるのか。キーワードは「気功」。道家気功(養生術)、仏教気功(禅、密教)、武術気功(内家拳)を学ぶ身として、自然とつながってくるのです。武術気功の代表は、嵩山少林寺に代表される外家拳と武当山が発祥地とされる内家拳です。ちなみに、冒頭でご紹介させていただいた武当玄武派の静慧(道号)いしいまゆみさんは、毎年武当山に行って修行をされているそうです。彼女の太極拳のクラスに参加させていただいたのですが、道(タオ)の世界に住んでいらっしゃるような、中庸を感じさせられる、笑顔が癒し系の素敵な先生です。気功的に、彼女の声のトーンと周波が、周囲の気をすべて包み込み、なんとも心地よいのです。陰陽のバランスの取れた身体、中心軸がスーッと伸びている美しい姿勢、気と一体となっているのがよくわかります。本場の武当太極拳、道の思想などを学びたい方には、おすすめです。今回も、武術、気功、空海、お茶などなど話がつきませんでした。中国茶をお好きなようで、授業の後に、中国茶と手作りのマーラーカオ(馬拉糕)をふるまってくれました。9日、空海から始まり、11日武当太極拳の授業で終えた3日間の滞在はとても充実したものでした。そして、3月11日という日。羽田空港のラウンジで黙祷。あふれ出た涙。時空を超えて繋がるもの。うん。すべては繋がっている。
2018年03月11日
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毎月短い日本滞在ですが、この度、ようやく待ちに待った程派八卦掌の同門・日本八卦掌協会の本田唯人先生の教室に参加させていただきました。本田先生の八卦掌は、軽やかで美しい動きの中に、スマートなスピードと技が合わさっており、とにかく魅了されます。手の指先まで気が満ち溢れ、流れるような動作はまるで龍を彷彿させます。ひとつひとつの動作は正確かつ明瞭、どんなに動いても身体の中心軸は決してぶれません。そして、本田先生のご指導の下、生徒さん方の純粋で、真摯な姿勢。八卦掌愛が感じられます。稽古場は、時に緊張感もありますが、終始本田先生の優しさと気遣いに溢れていました。日本では、「八卦掌」はあまり聞きなれない武術なので、知らない人が多いかもしれません。2013年のカンフー映画「一代宗師」(英名The grandmaster)は、梁朝偉(トニーレオン)演じる葉問(イップマン)の伝記を描いていますが、その中で、章子怡が演じているのが、八卦掌の伝承者です。この章子怡に八卦掌を指導したのが、私の師匠と本田先生の同輩である戈春艶老師です。なので、章子怡の八卦掌は、私たちと同じ程派八卦掌の套路24式64掌です。興味のある方は、是非この映画見てみてください。なかなか面白いです。八卦掌に触れると、ハマる人が続出…(北京では…)ですが、実際八卦掌が専門の教室というのは珍しいかもしれません。奥が深い八卦掌。太極拳よりも早い動きなので、初心者には敷居が高いと感じるかもしれませんが、本田先生は、形意拳や養生功もご専門なので、老若男女問わずどんなレベルからでも学べます。私は普段は北京で稽古をしていますが、北京では太極拳がメインなので、稽古の様子も少し異なります。日本の生徒さん達の動作の速さ、八卦徒歩の腰の低さと歩幅の広さには驚かされます。皆さんの稽古の姿は、大変凛々しくて、美しくもあり、力強さも感じられ、学ぶべきことが多くありました。皆さんとはまだ数回しかお会いしていないにもかかわらず、本当に温かく、家族のような安心感さえ感じます。まさに、伝統武術ならではの武徳と文化です。次回また一緒に稽古ができるのが楽しみです。
2018年03月10日
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清明節前の头春(一番茶)古樹散茶の純料生プーアル。ちょっとマニアックな試飲会。、明前茶は、3月25日前後に摘まれますが、一般的に売られているプーアル茶は4月上旬の春茶がほとんどです。明前茶の産量は少ないので、値段は相当しますが、その年の出来栄え、餅茶にするための毛茶(荒茶)の品質を知るためにも是非飲んでおきたいものです。勿論、加工する茶師の腕前も重要ですので、一概に明前茶がすべて美味しいとは限りませんが…。年々潤いを増す中国の茶業界では、注目を浴びるために大げさに宣伝したり、投機目的のためにわざと価格を吊り上げて記事をねつ造したりと、値段の高騰は毎年のごとく伝説となっています。例えば、「今年2018年の老班章茶王樹の値段は68万元/kg。」つまり、1224万円/kg。もはや意味不明…。生プーアル茶は、熟プーアル茶と違って、花様の香、蜜香、豊富なポリフェノールの程よい渋みが特徴的です。水の種類で味と香りはかなり変わりますが、日本で飲むととっても美味しく感じるのはお水が柔らかいからなのでしょうか。磁器の蓋碗にできるだけ形がくずれていない茶葉を選んで入れ、熱湯を半分ほど注いで、ささっと茶湯を捨てる。ここで一度香りを聞き、お茶が目覚めたのを確認。さらに、熱湯をテンポよく茶に浴びせながら、茶葉が湯の中に隠れたら、すぐに蓋をして茶の呼吸を聞く。茶と呼吸が合わさった時を見計らって、さぁ~と茶湯を出し切る。小ぶりの茶杯に注いで、まだ湯気が立ち上っているうちに、おちょぼ口で素早くずずぅっと啜る。あ~、幸せのひととき。野生的で、力強いインパクト。優しいビロードのような滑らかさ。大地、母親のぬくもり。身体の内側から温かいものが湧き上がってくる。口から鼻にかけてスース―と涼しい風が吹き抜ける。2017年の生プーアルはまだ春先の芽が出たばかりのような初々しさがある。これが、年を重ねるごとに、人間同様、重厚感が増してくる。まるで、生きているかのように、見てきたものを語ってくれる。10年、20年と一緒に年を重ねて生きているかのようで、格別な思いが湧いてくる。生プーアルはそんなお茶です。2017年 老班章古樹の明前と明後の飲み比べこういうのは微妙なのですが、非常に面白い。ああ、この老班章古樹の明前の熟プーアルも用意していたのですが、時間がなく、淹れることができず残念…。用意していた冰島も結局飲めなかった…。試飲会をする場合は、何種類かを同時に淹れて飲み比べをするほうが時間のロスがなくてたくさん飲めますね。次回はそうしようっと。ちなみに、昔帰古樹の明前は蜜香がパワフル全開でした。少し圧倒されました。
2018年03月10日
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本日は、「三八婦女節」「女神節」などと呼ばれる女性のための日。会社では、女性は半日出勤というところもあるそうで、とにかく女性を労わる日です。毎年のことですが、三八節の前後は、中国の「全国両会」(中華人民共和国第十三届全国人民代表大会第一次会議と中国人民政治協商会議第十三届全国委員会第一次会議の略)と呼ばれる全人大会議が開かれる時期です。この間、悲しいことに、ネット規制がマックスになるため、youtube、facebook他、VPNを経由しないとみることができないもろもろすべてがつながらなくなります。(私からの返信がすぐにこないときはネットのつながりに問題があるのだと思って、温かく見守ってください。)北京にいて、不便に感じることの最も上位にあげられるのがネット関連の問題かもしれません。しかし、中国では、なんだかんだ言って「記念日」が結構ありますし、その度に実際に連絡を取り合って、祝っていたりして…。中国人同士の人間関係のつながりの深さを感じます。こういうところは、中国人は温かいですね。久しぶりの晴天。今週は朝晩は零下で肌寒い日が続きましたが、来週からは気温も上昇するようです。朝練でも汗をたくさんかくようになりました。気持ちいい。
2018年03月08日
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3月5日(中国)、啓蟄(惊蛰)に入りました。啓蟄は24節気の三番目の節気。厳密に言うと、太陽が黄経345度に来た時が啓蟄ということで、中国では3月5日23時28分、つまり日本時間だと3月6日0時28分に啓蟄に入りました。今朝の北京は、少し肌寒くて、クリーニングに出してしまい込んでいたダウンを再び着る羽目になりました。啓蟄は「冬ごもりしていた虫たちが目覚めて、土から這い出して来る」という意味で、虫たちが活動し始めるのを想像してみるとちょっと可愛らしいです。この時期は、雷や雨も増えるらしく、農家さんには大変重要な意味を持つ日なのですねえ。野草も芽吹いてきて、フキノトウやタラの芽の天婦羅とか…。あ~、日本っていいなあ~。さて、今月の中国茶会@福山の内容です。 WelcomeTea 文山包種 青心烏龍種 台湾 軽発酵茶広東省新会三大柑区比較小青柑(一) 2017年新会梅江区 宮廷プーアル小青柑(二) 2015年新会天馬区 宮廷プーアル小青柑(三) 2017年新会茶坑区 大葉プーアル小青柑檸檬(四) 2017年新会茶坑区 柑と檸檬の掛け合わせ 雲南紅茶お口直し: 菊花茶 花粉症、アレルギー、インフルエンザ予防に ≪お茶請け≫雲南シャングリラ産青稞酥、青稞かりんとう、雲南野生生胡桃など 日時:2018年3月12日13時から開始場所:ゆかり治療院会費:2500円 それでは、お楽しみに。茶商の友人が開発した「小青柑檸檬」。中には紅茶が詰めてあります。柑と檸檬を掛け合わせることで、爽やかな酸味の中で、レモンの苦みがなくなり、柑の甘味が感じられます。今月は横浜でちょっとレベルの高いお茶会をすることが決まり、テンションが上がりますわ。皆さん、優秀な方ばかりなので、いろいろ交流できるのがとても楽しみです。冰島老寨古樹と老班章古樹
2018年03月06日
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あ~、今日一日で飲んだお茶。文山包種 青心烏龍種 アレルギー予防を期待して荒山白牡丹 風邪の予防とアレルギー予防伝統凍頂烏龍 ちょっと飲みたくなっただけ~。勐庫冰島古樹(お高いやつ) 試飲会での勝負茶の品定め中西双版纳老班章古樹王周辺 4月摘み 清明節前のものと比較するための教材用お茶会や試飲会の準備とはいえ、至福の時ですわ。でも、一人で飲むには少々もったいない。誰か一緒に飲もうよ~。(お腹いっぱい)
2018年03月03日
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最近はお茶会などの準備のため、いろいろお茶を試飲しています。蜜香金芽茶の新しい飲み方を提案すべく、ミルクティにチャレンジしてみました。といっても、私は牛乳は飲まないので、杏仁のミルク(台湾産のオーガニック杏仁粉を少し濃いめに溶く)で割ってみました。日本だとアーモンドミルクとか売っているのかな。さて、お味のほうは…?少し濃いめに淹れます。うん。普通に美味しい…。ミルクが好きな方はミルクで割るのも良いですね。まずは、紅茶:杏仁ミルクを3:1くらいの割合で淹れてみました。量は好みで調節ですね。ココナッツミルクでは試したことはありませんが、ココナッツオイルを垂らして飲んだことはあります。美味しいかどうかは別として、ただオイルが摂取したかっただけですが…。以前、滇紅(雲南紅茶)でチャイを作ったら美味しいとご紹介したことがありますが、金芽茶でのブレンドは初めてです。
2018年03月02日
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旧1月15日。気温は最高10℃。今日は風もあまりなくて、とても暖かく感じます。しかし、風がなくて、暖かいとPM2.5の数値があがります。人間は自然の中で生かされている存在なので、科学の力で以てしても、自然をどうこうできるものではありません。とはいえ、今年の旧正月のように「市内での爆竹、花火禁止令」が徹底されたり、郊外の環境基準を満たさない工場がすべて閉鎖されたり、環境規格外の車両をなくしたり、自転車通勤を奨励したり、汚染の原因となりうる要素をできる限り排除すべく、北京ではさまざまな取り組みがなされているわけで。2020年までの冬季五輪までには環境改善ができるのかしらという期待はあるけれど、365日の日々の生活において一日一日の新鮮できれいな空気を吸うという当たり前のことさえままならないという現実。都会にするということは、こういった一喜一憂に振り回されるということでもあるのか…。公園の池の氷がようやく融け始めました。
2018年03月02日
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3月2日は初十五の元宵節。(初の満月)今日は一足お先に「湯圓」を作って、いただきました。黒ゴマとピーナッツの甘い餡と南方で食べられる肉餡の湯圓。私は北京に住んでいるので、元宵をよく食べていました。甘い餡しかありませんん。肉餡は食べませんが、お餅の中にお肉っていうと粽っぽい感じです。さて、元宵と湯圓の違いって何ってことですが、元宵はまず先に餡を作って丸くし、餅粉のなかでごろごろ転がしながら丸めていきます。湯圓は餅粉に水を加えて塊を作り、餡を包んで手でこねて丸めて作ります。茹でる時間も、湯圓は3~5分でゆで汁は透明ですが、元宵は10分くらいかかり、ゆで汁も白っぽくなります。あとは、保存方法ですが、冷凍で売られているのはほとんどが湯圓です。元宵は長く置いておくとボロボロになったり、ひび割れたりするので、ほとんどの場合、初十五の朝、元宵屋さんの前には行列ができて、その日のうちに食べきります。定番の漉し餡、黒ゴマ餡、ピーナッツ餡のほか、チョコやフルーツ風味のものもありますが、私はあまりお勧めしません。茹でた後に揚げたり、焼いたりしたらいろいろ楽しめるのかもしれませんね。蜜香紅茶に浮かべて食べる黒ゴマ餡 紅茶と黒ゴマが妙にあう梅茶に浮かべて豚肉と筍と緑茶餡 梅の酸味が肉とあう…のかな。私はちょっと苦手。もう正月気分も今日が最後だと思うと、なんだか寂しいな。北京にも人と車がもどってきました。
2018年03月01日
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昆明には美味しいレストランがたくさんあるのですが、春節期間ということもあり、人気のあるお店はどこも予約がいっぱい。それにしても、雲南省の人は辛い物が好きですね。重慶火鍋のお店はどこも商売繁盛、海に面していないので、肉料理も多いです。歩いても歩いても空いているお店が見つからないので、昆明での数日間は携帯アプリでの検索が大いに役に立ちました。第一印象で決めたお店は「石屏会館」(清乾隆の時代に建てられ、200年以上の歴史がある建築物!環境は最高!)という立派な佇まいの高級感あふれるレストラン。ここも行列が絶えないお店です。サービスがとても良いとは言えませんが、まあ、そこは我慢するとして(隣の客は料理が出てくるのに1時間以上待たされ、挙句の果てには注文した料理5つのうち3つがないと言われ、キレまくって帰っていきました…)とりあえず、ランチなので少し軽めに4品注文しました。忙しすぎる若いスタッフと少数民族のスタッフさんが多く、愛想は全くありません。サービスに期待は決してせず、こちらが嫌な思いをしないようにする対応能力が問われるところです。言葉がわかる人と来た方が良いと思います。春笋炒め:少しショッパイけど、日本人好みの料理。凉拌米線:冷たい米線もまたいいものです。上には野菜のほか、ピーナッツ、干巴菌がトッピング。まぜまぜしていただきます。とっても美味しいよ!板蓝根の葉:清熱解毒効果のある薬草です。野菜として食べるには全く癖のない味。美味しい。傣族凉拌黒キクラゲ:私の中では定番中の定番。絶対に注文する前菜の一つです。ここのはかなりピリ辛です。さすが傣族風味!ランチは少し軽め。他にも魅力的な料理がたくさんありました!時間に余裕を持ってくれば、楽しめると思います!料理は美味しいですよ。ちなみに、お茶類はすべて有料です。提供されるのは、白湯のみ。私はお茶を持ち歩いていたので、お湯を足してもらいました。石屏会館:翠湖南路中和巷24号(武成小学の隣)雲南省最後の二日間は、翠湖公園の中にある「翠湖賓館」に宿泊しました。今の時期、冬鳥の红嘴鸥が昆明にたくさんやってくるということで、公園には多くの人が餌をあげに集まってきます。红嘴鸥(赤い嘴のカモメ)、つまり「ゆりかもめ」さん。最初は可愛いと思っていたけど、餌をもらい過ぎて、すこし我が儘なカモメさんになっていました…。
2018年02月21日
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除夕(大晦日)、北京から昆明まで4時間と少し長めのフライト。昆明に到着後、私一人のためだけに店を開けてくれている友人の茶問屋まで直行し、2017年の明前茶を大人買い。旅の序盤にもかかわらず、まずは品定めのための数種類。この茶城では他のお店はすべて閉まっています。これからの旅の伴侶として行動を共にします。昆明の上空はこんな感じ。旅に必ず携帯するのが蓋碗と茶杯。でも、昆明のホテルには茶器セットがちゃんとありました。これだけでテンションがあがります。まずは、勐海县勐宋郷茶区の代表茶でもある「那卡」(拉姑族语)の明前古樹純料。華やかな香に甘味がはっきりしています。昆明で飲むお茶は美味しい!「昔帰」の明前古樹純料。これまた香りが高くてすごいです。いい、いい、これは買いです。今回の昆明のホテルは、市内から少し離れた西山区の滇池や雲南民俗村の近くです。バルコニーから西山が見えます。夜は花火も賑やかでした。なんて、静かで落ち着いた大晦日でしょう。葉底を何度もみますが、古樹茶になると、大葉種、中葉種、小葉種が混在しているので、なかなかすぐには覚えられません。でも、きれいだから毎回並べちゃう。老班章、昔帰、那卡はどれも素晴らしいパフォーマンスでした。さて、シャングリラにやってきましたよ。ここでも、ホテルに着いたらまずは一服。海抜が高くて、沸点が足りないのは重々承知していますが、まずは淹れてみます。このホテルには、瞑想室というところがあって、字を書いたり、お茶を飲んだりするスペース、星を観察できるように屋根はすべてガラスになっています。お味の方は…?「うゎ、まっずぅ!」部屋中に充満するほどの花の香りが全くありません。無味。ここでは、那卡と昔帰を淹れる予定でしたが、もったいないので急きょ小青柑シリーズに変更しました。熟茶なら意外といけるでしょう。うん、予想通り。小青柑は美味しく淹れられました。乾燥と寒さ対策にもなるのでちょうどいいです。この安定感、すごいわ。小青柑は梅江柑区と茶坑柑区、古樹の柑樹の三種類。今度は麗江です。海抜は2000m強?水道水はまずいので、農夫山泉を購入します。高いお茶で失敗するのが怖いので、手持ちの中では最も価格の低い「那卡」で試します。うん。香りが帰ってきた。参考として、明前古樹純料なのでどれもお高いのですが、老班章:約11,700円/50g昔 帰:約5,400円/50g那 卡:約3240円/50gこんな感じ。麗江では、安心して生茶をがぶ飲みできました。贅沢にも耐熱ガラスのコップに茶葉をさっくりいれて、熱湯を大胆に注ぎます。これでも相当の美味しさ!檸檬紅茶 レモンと新会柑を掛け合わせた新品種。友人が作っています。レモンのような酸味をもった新会柑に、雲南紅茶を摘めたもの。まさに、「レモンティ」です。プーアル茶に飽きたら、やっぱり紅茶ですね。そして、昆明に戻ってきました。さあ、本格的に茶の仕入れ開始!で、結局段ボール2個、スーツケース1個分すべてお茶。北京まで一緒に帰るよ。
2018年02月21日
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シャングリラからチベット君の車で3時間。濃い空気を求めて、ようやくたどり着けた麗江。標高は2400m。やっぱり空気薄かった…。宋代の末期の1126年に、少数民族のナシ族によって建設された町です。瓦葺の屋根、石畳の道、網の目に張り巡らされた水路が軒を連ねる旧市街。水路には、玉龍雪山から流れる玉龍江の澄みきった水が、絶えず供給されているらしいのですが、水道水は美味しくなかったです。麗江といえば、ナシ族。ナシ族の独特な民族文化と歴史について触れる機会が多いと期待していたのですが、観光化が進んでいる旧市街にはナシ族に関係のあるものはほとんどありませんでした。ナシ族、白族、彝族、チベット族などの民族の特徴的建築群は、民族発展史、都市建設史のすばらしい資料であり、文化的遺産であるとして、1997年末に世界遺産として登録されました。朝、まだ誰もいない古道。スーツケースを引きずっている若い観光客たちが多くみられます。「失恋麗江の旅」というのが若者の間で流行っているそうで…。麗江で心の傷を癒すのだとか。新たな出会いを期待したり、起業を考えたり、ノスタルジックな世界に浸っていると、不思議なパワーが芽生えてくるのでしょうか。また、海抜が高く、空気が薄いせいで、頭がぽーとしたり、感傷的になりやすいという人も…。バーストリートでは、現地語で民族歌を歌っている白人がいたり、にぎやかなのに、なぜか懐かしさを感じる雰囲気…。2017年にオープンしたばかりの客栈「厚度」というホテルに宿泊しました。ここのスタッフはみんな若く、フットワークが超軽い。何を聞いても、すぐに調べたり予約を取ってくれて、車で送ってくれたりする。素晴らしいサービス。ちょうどランチの混んでいる時間帯なので、気になるレストランの「小鍋飯」に電話して空いているか問い合わせると、「営業中よ。並ばないといけないわよ。」と言われて電話を切られました。しかたなく、ホテルのスタッフさんにどこかお薦めのレストランを聞いてみると、電話一本で「小鍋飯」のテーブルを確保してくれました。さすが!麗江・束河古镇での美食番付No1の「小锅飯」レストランまだまだ行列が続く中、100%割り込みの形で席に着いた私達…。1分ほど後ろめたい気持ちがありましたが、美味しそうなメニューを見たら、そんなことはすぐに忘れてしましました。炸菌丝(左上)なんのキノコか名前は忘れた…。見た目はよくある千切りジャガイモを揚げたものですが、実はこれも菌類。やめられないとまらない!鶏豆涼粉(右上):大理特産の鶏豆の澱粉の辛くて冷たいところてん風。ナシ族の東巴焼肉(左中):赤身と脂身が混じった豚バラ肉を皮が飴色パリパリになるまで焼き、スライスしたもの。(私は食べていないからコメントできないけど、美味しいのかな?)小鍋飯:銅鍋で米を炊き、中にはホクホクの揚げジャガイモやベーコンとか野菜が入っていて、美味しそう!(これも、私は食べていないのですが、芋だけ食べたら美味しかった!)包浆豆腐(右中):中がとろろん。くせになる。炒め野菜(左下):普通の青菜炒めです。普通に美味しい!干巴菌炒め(右下):雲南省特有の黒キノコ。赤、青唐辛子と豌豆を一緒に炒めた料理。これは、絶対にお勧め。ご飯が欲しくなるよ。私が注文してしまうと、野菜とキノコ類になってしまうので、肉好きの意見も尊重してみました。そして、夜はこれまた雲南料理環境部門番付No1「雑菜烩・RATATOUILLE」多くの有名人がお勧めしているレストランだそうです。陳坤、黄渤、張国立などの有名人が大絶賛。(と書かれています。)拉市海水性楊花:これは雲南省特有の野菜炒め。なんだか野生的な味!(右上)粽と地鶏炒め(左中):鶏肉には小さな骨があるので要注意。粽を炒めるのは面白いね。春雨と魚卵炒め(右中):うん。絶対に美味しいやつ。日本人男性が大好きなやつ。多分薬草(ドクダミとか)(左下):私は大好きなのですが、苦手な人もいるかも。ピリ辛で美味しい!诺邓粑粑(右下):雑穀の蒸しパン焼き。これは実に美味しい。お店によって味は違うけど、ここのは当たりです。店長から大理青梅酒をご馳走になりました。美味しい。 こちらもかなりの人気店なので、旅館の「厚度」さんが直接電話で口を聞いてくれました。ホテルのオーナーの日本人の友人ということで、店長みずからいろいろと手配していただけましたが、なにせ料理が出てくるのはかなり時間がかかります。気長におしゃべりしながら、料理を待つのも楽しみの一つです。ビール情報:この辺では、大理のビールがよくありますが、はっきり言って美味しくありません。飲むなら、シャングリラビールがお勧めです。フレーバーがいろいろあるので、注意が必要です。スイートではなくて、ライトを選べましょう。本来は、この後大理へ行く予定でしたが、大理から昆明のフライトが全く取れないという事態になってしまい、急きょ予定を変更し、麗江から直接昆明へ飛ぶことにしました。
2018年02月19日
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シャングリラの美食といえば、「牦牛(ヤク)火锅」「松茸炖鸡」「青稞餅」「 酸奶」「牛肉米线」「酥油茶」。 こんなに近くにヤクが歩いている。驚かせないようにしないとね。ナパ海(草原 湿原)(上) 牦牛(ヤク)のお散歩が近いチベット人に欠かすことの出来ない牦牛(亜帰:ヤク)は3000m~6000mの山岳高地に生息しています。体表は極寒に耐える為、踵のあたりまで達する黒い毛で覆われていまのもいます。肋骨が他の動物より多く、15対と特殊の胸部をもって酸素の少ないところでも大量の空気を吸うことができるのだそうです。また、ヤクの大好物は、滋養強壮の名薬「冬虫夏草」「雪蓮」「藏紅花」などの植物です。つまり、身体の大きなヤクが空気の薄い高地でも体力があるのは、これらの中薬のおかげなのかも…。そして、このヤクの肉を食べて育つチベット族も然り。みんな、パワーがある。私の身体のハードもソフトも低地仕様だし、肉はほとんど食べないし、ずっと高地に長くいたら、きっと危険状態に陥りそうです。郷に入っては郷に従え「老字号特色藏餐」 独克宗古城仓房社区池古廊1号「牦牛火锅ヤク鍋」古城で最も人気のチベット料理のお店。チベット君の友人が経営している小さなお店ですが、繁盛しすぎててんてこ舞いの様子。そんなに人気なのであれば、かなり期待できそうです。まずは、肉が大好きなチベット君のためにヤク鍋を注文。私は野菜があればいいので、ミントの葉と豌豆尖(豆苗。豌豆の若芽)をしゃぶしゃぶしてたべました。中には、春雨とカリフラワーがゴロゴロ入っていて美味しかった!あとお薦めなのは、なんといっても青稞餅(左上)。きれいな焼き面はかりっと、中はしっとりふわふわの蒸しパンのようです。お店によって味はことなります。それにしても、チベット君よく食べるなあ…。私も一口だけヤク肉を頂きましたが、牛のような臭みは一切ありませんでした。しかも、栄養価は高いんですよね。最後にヤクのヨーグルトでフィニッシュ。お次は黒陶産地 湯堆村 周囲の赤い土で作る土瓶や土鍋。杉や松の木の灰を釉薬にし、内壁にヨーグルトの上澄みや重湯を塗りつけることで水や油が染み込むのを防ぎ、耐火性、耐久性に優れた陶器が生み出されるのだそう。チベット族の生活には欠かせない食器なのですこの土鍋で地鶏鍋を頂きました。こちらでも、私は野菜があれば大丈夫。シイタケと菜っ葉2種(名前忘れた)をいただきました。スープは美味しいし、やっぱりこういう厳しい環境ではちゃんと食べないと身体がもちませんね。ちなみに、レストランでは苦蕎(韃靼そば)茶が出されました。美味しい。
2018年02月18日
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今回の旅は、春節期間中ということもあり、ほとんど手配しないまま出発しました。飛行機チケットや旅館もぎりぎりになって予約し、チャーターする車は現地で交渉…と言う感じ。そもそも予定では、チベット族の民居にお邪魔しようなどという考えは微塵もなかったわけですが、何がどうしてこうなったのか、チベット君の「よかったら今からうちにおいでよ。ママが酥油茶をふるまってくれるよ。」と言う言葉で急きょチベット君の家に遊びに行くことになりました。ご両親はともに生粋のチベット族の農民です。きちんとした教育を子供に受けさせ、ただしい道徳や信仰を教え、慈悲深くて人情味のある子に育てたことは、数日彼と共にしてよくわかりました。二階建てのコテージ風の家屋で、二階に上がり、廊下から奥に入ると、薄暗くて広い一間に通されました。目が慣れてくると、目の前に吊りさげられているのは、豚のベーコンの燻製です。(右上)10mほど連なっています。一年で二頭の豚を解体し、食べきれない分を燻製にするのだそうです。家族3人で二頭も食べるとは思えず、きっと売ったりするのでしょうね。中央には、大きな囲炉裏があり、火が絶え間なく燃え続けています。(左上、右下)囲炉裏の上には、格子が組まれ、 そこでチーズを乾燥させていました。(左下)豚肉も同様に熱と煙で燻製となります。お母さんが酥油茶(バター茶)を作り始めました。お父さんは、ヤクのミルクから作ったチーズを包んだお菓子や生のチーズをふるまってくれました。これがまた絶品で、何個でも食べられる美味しさです。甘さ控えめで、程よい酸味が効いて、完全にはまりました。バターはもちろん手作り。早朝に絞ったヤクのミルクを木樽に流しいれ、棒で数時間撹拌し続けると、やがて水分と分離したどろどろのバターが浮かび上がるのだそう。私は正直バターが苦手なのですが、せっかくなので味見をさせてもらうことにしました。臭みがまったくなく、口の中で一瞬にさらっと溶けてなくなる感じです。シャングリラでは主に大理の磚茶を崩して煮出して飲みます。なぜ煮出すかは次の「お茶編」でご紹介したいと思います。この煮出した磚茶に新鮮なバターをいれ、専用の容器で撹拌してできあがり。(右下)昨年から続く茶馬古道の旅だと思えば、本当に貴重な体験をさせていただいています。チベット族はこのバター茶を一日3回は飲むといいます。こんなに濃厚なお茶を一日三回も飲むなんてすごいなあ…なんて。えっ?早く飲めって?あ~、苦手な予感~。でも、せっかく心込めて作ってくださったのだから、「いただきま~す」うーん、ポタージュみたい…。まずくないです。ちびちび飲んでいると、少しずつ美味しく感じてきました。(でも、たくさんは飲めない)チベット君が素手でこのバター茶と青稞麦(高原でのみ栽培される麦の一種)(左上)をコネコネしたものをくれました。「僕、ちゃんと手洗ったから。はい、食べて。」うむ、うむ。なんというか、その、口の中で、もさもさするね…。そうこうしていると、お父さんが五味子を漬け込んだ自家製青稞酒をふるまってくれました。(真昼間だけど、すごいおもてなし)蒸留酒だと言われたので、白酒のような臭いイメージをしていたら、醸造酒のような甘くてまろやかなリキュールでした。これは、いけます!このお酒を飲んでいる最中も、バター茶がどんどん注がれていく…。お庭では鶏やヤクを飼っていて、本当ににぎやかです。春節休みにもかかわらず、突然の来客に嫌な顔一つせず、いろいろふるまってくれたチベット族のご家族に心から感謝です。
2018年02月18日
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空気うっすぅ~!まあ、なんとか行けそうです。「焦らない、走らない」をモットーにのんびり楽しもう!孫悟空にはめられた緊箍児(きんこじ)に締め付けられる痛さが常にあるけど…。(頭割れそう…)標高3200mだものね…。シャングリラの旧市街 まだ春節でほとんどのお店はお休み中です。1300年前の唐代に建てられたという旧市街「独克宗古城」は、2014年に有史以来最も深刻な火災に見舞われ、242棟が失われました。現在の建物は新しいものばかりのようです。観光客はちらほらいますが、お店が閉まっているのとオフシーズンということもあり、落ち着いた雰囲気です。巨大摩尼車(左上)チベット仏教の場合は、側面にマントラが刻まれたマニ車を時計回りに回転させると、マントラを唱えるのと同じ功徳があるのです。私達は3回回しました。(重かったよ~)松賛林寺アヒルや豚さんが自由に歩き回る雲南省最大のチベット仏教寺院あ~、すごい~。この空が夜になると、すごいことになるんですよ~。ここにいると、常に「天と地」を意識せざるを得ません。そして、緊箍児呪も…。戌年にちなんで、犬特集。というか、雲南省は犬天国です。どこに行っても犬がいます。さてさて、相変わらず緊箍児の呪縛からは逃れられないのですが、翌日早朝からもっと標高の高いところに行くよ~!梅里雪山6740m (主峰卡瓦格博峰)今回の旅のメインであるチベット族の聖なる山。なぜか突如標高の高いところで雪山を拝みたい衝動に駆られた。朝4時起きで出発し、朝日に照らされた神々しい山の姿を拝む予定が…。雪降ってるやん…。こちらの日の出時刻は、だいたい7時40分ごろなので、車で約4時間かけてきましたよ。まあ、こういうこともたまにはあります。卡瓦格博峰から「出直してこい!」と言われました。チベット族の間では、この山のことを「卡瓦格博」(かぁわぁぐぉぼぉ)と呼ぶそうです。来る途中にたくさんの星に出会えたからいいもん案内をしてくれたチベット族の青年の「チベット君」(名前がチベット語で読めないから)は、「残念だあ。残念だあ。」と丸二日言い続けていましたが…。私はそれとは別のことを思い続けていました。実は、このいまだかつて誰も登頂成功をしていないという未踏峰の山「梅里雪山」には悲しいストーリーがありました。。1991年、梅里雪山の初登頂を目指した京都大学と中国の合同登山隊17人の隊員全員が死亡してしまうという登山史上最悪の遭難。その遺体捜索活動を27年間続けていらっしゃる小林尚礼さんとは、昨年茶馬古道巡りでご一緒させていただく機会がございました。16名のご遺体を収容し、残り1名の捜索が今もなお続いているそうです。昨年の時点では私はこの雪山の存在すら知りませんでした。そして、今回ここに来て雪山を見ているとふと思い出したのです。この事件のことを…。小林さんの曇りのない少年のような瞳には、悲しみと強さ、そして寛容な慈しみ。あの瞳の輝きの原点はここにあったのだとしみじみ感じたのでした。そしてこの捜索隊の名前が「カワカブ会」。中国語の発音で覚えていたのですぐに反応しきれていませんでしたが、「卡瓦格博→カワカブ」だったのですね…。今、気づいたわ。(勉強不足ですみません)大体標高4300mくらいかな~。とにかく緊箍児呪がすごい。チベット君とツーショット(上)太陽が高くなると、ぱらぱらと小雪が舞う中で、はしゃいでいます。風がすごく強くて、きんきんに寒いのですが、気持ちいい!!まだ朝の10時にもなってないけど…。とりあえず、今日の任務は無事完了。早く下界に戻りたい。
2018年02月18日
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雲南省シャングリラは、藏族(チベット族)が多く住んでおり、雲南省最大のチベット仏教寺院やチベット文化に触れることができる、チベット自治区(西藏 。 首府は拉萨(ラサ))に限りなく近い場所です。そんなチベット文化と大自然の高原を満喫するためにやってきました。標高3300m、気温ー10℃~7℃。強風5~6級。そりゃ、飛行機も揺れますわ…。情報量が乏しいなかで探し出した旅館がこちら。「Salloy Hotel」ホテルの前では毎日子豚ちゃんたちがぶひぶひしています。(めちゃ可愛いの)空港から車で10分。周りにはお店もレストランも何もなく、ヤク、豚、馬小屋がほとんどです。部屋の奥にはテラスがあり、目の前が雪山という贅沢な景色。ここでは夜の星が好きなだけ観察できます。不思議なもので、いままでに見たこともない量の星たちを見ていると、自然に同じ光同士の星の間に線が現れてきました。昔の人は、こうやって星に名前を付けたり、星からいろいろな情報を得ていたのだと思います。ホテル内は簡単な作りですが、ところどころチベット文化を感じることができ、とても面白いです。ホテルの人は親切で、空港送迎無料。観光の車のチャーターもすぐに応じてくれます。市内までも車で15分と近く、夜は静かに過ごしたい方にはぴったりです。夜は寒いのですが、床暖房があるので、部屋の中では快適に過ごせました。ちなみに、空気は相当薄いです…。
2018年02月17日
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中国の春節休暇は、空気の薄い雲南省のシャングリラです。昆明から約50分のフライトですが、かなり揺れたので、若干具合が悪くなりましたが、窓の外の素晴らしい景色にくぎ付けでした。遠くに見える雪山。まるで絵本の世界にいるような気分にさせてくれます。雪山のとげとげしい厳しさが伝わってきます。まるで宝石のように硬くて輝きのある白銀の世界。普段見ている雪の色ではありません。そろそろ遠くに村が見えてきました。チベット族の多く住む場所なので、チベット仏教寺院が見えます。上空をかなり旋回しながら飛行するため、スリル満点。アトラクション感覚です。着陸のようです。風が強くてかなり揺れました。あれ、普通の飛行場とは違う…。なぜか、目の前に放牧されている牛の群れが…。これぞ、自然だわ。自由だわ。好きになったわ。
2018年02月17日
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どんなに良い原材料で、安全安心、香りも良く美味しいうえに、効能も高いとわかっていても、評価してもらえないのは残念なことです。そもそも、小青柑には偽物が多すぎます。2017年12月19日に発表されたニュースによると、2017年の9割の小青柑は偽物だそうです。ここでいう本物の定義は、「広東省の新会柑であること」です。では、偽物はというと、江西青柑、海南青柑、湖南青柑、福建青柑などで新会柑と偽っているということです。新会柑に色は、深緑色で白い粉が見えることもあります。この白い粉はカビではなく、精油の結晶のものです。原料を間違えると美味しくないばかりか、ちゃんとした薬効も期待できません。ちなみに、海外でも出回っている「小青柑」ですが、誤解されやすいのでちゃんと確かめてみてください。茶葉は何ですか?小青柑には、宮廷プーアル茶、老白茶、紅茶の三種類があります。よく間違えやすいのは、プーアル茶と白茶です。効能も異なりますし、淹れ方も変わってきます。友人宅に呼ばれ、お茶を楽しんでいた際、たまたま共通の知り合いの茶友が(まんまと)騙されて小青柑の偽物を買わされたという話題になり、実際に実物を見せていただき、確かに小青柑とは似ても似つかない代物でした。しかも、彼は真剣にその偽物がどのくらい貴重で、稀にみるお宝だと主張していたそうで…。「美味しければいいじゃない」と言ってしまえばそれでおしまいですが、よくよく観察してみると、茶葉はくすんでいるし、柑は明らかに別物なので、反面教材として使うしかなさそうです。美味しさを求め、価値を見極めること。言うだけなら簡単ですが、実際にその値段と品質を正しく判断するのはそう簡単なことではありません。原料の小青柑と茶葉について討論していると、ずっとやってみたかった企画がふと頭に浮かび、「よし、せっかくだから飲み比べしよ!」ということになりました。私もたまたま小青柑を持ち歩いていたのと、友人もちょうど今年販売予定の小青柑があるので、良い小青柑の飲み比べを実現することができました。広東省新会の柑産区は五つありますが、実際には天馬村、梅江村、茶坑村の三つです。(東甲、西甲は産量が少ない)この三つの村のお茶を飲み比べ左から梅江→茶坑→天馬(写真左下)友人は(値段がもっとも高い)茶坑村が最高の柑だと言い張っていましたが、2017年のもので飲み比べたところ、私には、香りが香水のように強く、少し苦手でした。しかし、小青柑は3年ごろが最も飲み頃なので、新茶のままで評価してはもったいない。この新茶がどう化けるかを見ていかなければならないのです。もっともコストパフォーマンスが高いのは、やはり梅江と天馬のものでした。(写真右下)どちらが本物の新会柑かわかりますか?新会柑(左)外地柑(右)今年の新会柑の市場価格ですが、一斤10元で計算すると、一斤の柑皮を原料コストだけでも100元を超えます。そこに上質な茶葉、人件費などのコストを加えていくと、商品の値段が次第に明らかになってきます。つまり、スーパーや小売り店で、一斤100元以下で売られている小青柑があるとしたら?まずは、値段から疑ってみても良いですね。新会柑はもともと3年物の陳皮が貴重な薬として有名です。肝、胆、脾、胃、肺に入り、詰りや滞りをとり、気の巡りをよくします。健脾胃、咳、痰を去り、今の時期にぴったりの効能です。飲めば必ず良さがわかります。烏龍茶の中では孤高の鳳凰単欉ですが、実は私は個人的には体質に合いません。しかし、唯一宋種のものは美味しいと感じます。こういった私の偏見があるため、お茶会にはあまり登場しないのです。伝統正山小種…。最近の紅茶にも物申したいことあり。次回また。
2018年02月08日
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春節まであと一週間。年末年始の行事が一段落し、あとは春節に向けて、旅行の計画を立てるのみ…。毎日の稽古に励む合間を縫って、昨年10月からご無沙汰になっている篆書の練習を開始しました。最近、北京でご活躍されている日本人の書の先生と知り合いになり、早速ご自宅に伺わせていただきました。3歳になる前から筆をとり、今に至る…というまさに「書=人生」そのものという素敵な女性です。しかも、ご自宅の教室には猫ちゃんが三匹も!!猫に癒されながらの練習は至福の時間です。書の先生といっても、日本人と中国人の考え方や視点が全く異なっているのがまた面白いですし、大変勉強になります。字を書くという一見当たり前のような行為ですが、現代人にとって大変重要な意味を持つようになると感じます。唯一漢字文化圏である中国と日本ですが、字を書く習慣が減少している中、「漢字」を覚えたり、書いたりすることで活性化する脳の働きや「漢字」が与える目に見えない情報を読み取る能力、繊細な感覚やインスピレーションなどなど。特殊な文化が少しずつ失われて行っているような気がします。特に私の中では、武術、気功、茶などに通ずるものとして「書」は大変重要な意味を持ちます。字を運ぶ過程はまるで太極拳の雲手(ユンショウ)や穿梭(チョアンスオ)の動きのようで大変気持ちが良いのです。さて、春節の恒例行事である「春晩」(中国中央電視台春節聯歓晩会)に引き続き、各家庭で欠かせないのが春聯(しゅんれん)。これも春節の風習の一つです。「福来る」「吉祥」「円満」などのお正月を平和に過ごすための縁起の良い詩や対句を家の門や入口に飾ります。鬼門に貼ることで、「鬼は外福は内」効果があるということなのでしょう。魔除けの赤に金や黒の文字。ちなみに、金は財、黒は入ってきたものを逃がさないという意味もあるので、赤で邪悪なものを祓い、金や福を招きいれるという正月に相応しい色合いです。私も書初めの意味も込めて、早速春聯の練習を始めました。じっくり時間をかけて書く篆書は、まさに太極拳に通ずるものがあり。心身が浄化されているかのよう。書を書くことを忘れて、ついつい猫ちゃんと遊んでしまう。
2018年02月08日
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中国茶と相性がいいお茶請けのご紹介。お馴染み パキスタン産と中国産松の実 乾燥竜眼と広島県三次産のピーナッツ(小ぶり)パキスタン産は少しソルティで中国産は濃厚です。 このピーナッツ全然くどくなくて美味しすぎ小棗のかりんとう(上)かりっかりに揚げてありますが、砂糖はまぶしていません。やめられないとまらない。右下は白ごまをまぶして揚げたタイプ。ごまの香りが漂う棗かりんとうです。左下は、もうずいぶん浸透しましたが、胡桃in棗。これは大棗を使っています。乾燥させてだけのシンプルなのに、栄養価抜群のお茶請けです。北京の甘栗(王道です)お茶と合わせると、エンドレスに食べられます。常に、目の前に置いていると、特にナッツ、シード類は食べ過ぎ要注意です。松の実は栄養価も高いですが、カロリーも高い。栗は特に吸収もよいし、目の前にあるとなぜか手が伸びてしまう。毎日食べていると、順調に増量してきます。私の場合、冬場にしか食べたくならないので、秋から冬にかけて順調に体重2㎏増量します。春からは、季節も変わり、食べ物も変わり、体調も変わるため、また自然に2㎏減量しはじめます。自然界って面白いですね。あっ、でも、普通にお茶請けとして食べるだけなら、太ることはありませんから、ご心配なく。
2018年02月02日
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ここ数日、マイナス10度からマイナス7度の中で稽古をしていて、終わる頃には手の指先と顔が寒さにやられて、大変でした。昨日から気温が徐々に上がり、最高気温がやっと零度を上回るというので、少し着る枚数を減らしていき、今日はさらに一枚減らしたにもかかわらず汗びっしょり。さすがに師父も私も、稽古中にダウンベストを脱ぐ始末。「今日は本当に暑いな〜〜!」「今日は予報では5度まで上がるらしいから、暑いんだよ。」と言いながら、師父と八卦剣の対練稽古です。もともと一人で行う程式の八卦剣套路を対練用に改編しています。目下、演武は当分ないので、ようやく気楽に(安心して)八卦掌の稽古が出来るというもの。ちゃんばらのように、剣同士をカキンカキン打ちつけるため、剣の刃が欠けてしまうのではないかと心配していましたが、案の定刃に傷がついていました…。(音が出るほど盛り上がるらしい)見ている周りは大いに盛り上がっていましたが、さすがの師父も私も、大切な八卦剣に傷がつくのは心苦しいということで、極力当たらないように配慮することにしました。今日は本当に暑い…。実際は暖かいという表現が妥当ですが、汗をたくさんかくと暑いと感じてしまいます。気持ちよく汗をかき、帰宅途中で気温を調べてみたところ、なんと!(まだ)0度…でした。(ウッソ〜)てっきり5度くらいまで上がっているものと思っていましたが、身体の感覚とは面白いもので、0度を境に寒さの感覚が全く違うんですね。池の氷はかなり厚い。
2018年01月30日
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東京から北京へ戻ってきました!午前便でしたので、13時には北京に到着できましたが、この時点で気温がマイナス9度…。これだけ寒くても雪が降らない…。今年の北京の冬は、とにかく風が強くて、乾燥していること。おかげで、PM2.5が少なく、過ごしやすいに越したことはないのですが、とにかく雪が降らない。北京以外の地域は南も含めて雪が降っているというのに。どんなにたくさん着込んでも凍った池の冷気は、ちょっと気が緩んだすきに体内へ入ってきています。動けば汗をかき、その汗が乾くころには熱を吸収して、体温はますます下がります。こんな寒い中での稽古は本当に役に立つのだろうか。黄帝内経には、冬は、早寝遅起きをし、身体を温めて、汗をかかず、気血が消耗しないようにしなければならないと書かれています。極力体力を消耗しないように気を付けながら、稽古をゆったりと行うのが望ましい。若いころのように無理はできないので、薄着で寒さに慣れるという浅はかな考えは捨て、寒さ対策のためにいろいろ工夫をしています。まずは、外からの冷気には服装が重要です。それから、内気を練って体温をあげるための訓練。姿勢、意念、動作、呼吸などを日々調整しながら、寒さに負けない身体を作っていきます。(これ、重要)こんなに寒い中でも、站椿功だけで指先までに気血がいきわたる訓練をすれば、暖かくなることがわかってきました。稽古中に数回站椿をするだけで、随分回復します。外での稽古のおかげか、10年前と比べると寒さには強くなったような気がします。とはいえ、やはり身体は冷えてきます。サウナに行ったり、湯に浸かったり、暖かい物を食べたりするとその瞬間は体温は上がりますが、冷気を追い出して、芯から温めたい場合、もっとも効果的なのはやはりお灸でした。身体の奥から温まってくるのを感じます。特に冷えやすい膝、足裏の湧泉、へその神闕、中脘、背中の命門穴は効果的。あとは、よく食べることでしょうか。この冬、私の体重は3キロ増えています。
2018年01月27日
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前置き中学の時でしょうか。国語の先生から暗記するように言われた平家物語の冒頭部分。「 祗園精舎の鐘の声、 諸行無常の響きあり。 娑羅双樹の花の色、 盛者必衰の理をあらはす。 おごれる人も久しからず、 唯春の夜の夢の ごとし。」歴史には全く興味のなかった時分。何気なく暗記していましたが、いつの日か自分の人生も然り、世の中のあらゆることがこの一文で説明できると思うようになりました。「人生山あり谷あり」と言われますが、中国に来て、易経や道徳経を学ぶにつれ、この冒頭部分が以前にも増して繰り返し繰り返し流れてくるのです。いまでは、私の座右の銘とも言うべき世阿弥の風姿花伝と並ぶくらいの頻度で口にするようになりました。まるでマントラのように念じることもあったり…。苦しい立場に置かれたり、辛いことがあるとき、なぜか妙に調子が良いとき、浮き沈みする感情を安定させることができるんです。と前置きはこのへんにして、私は広島県出身ですが、幼少の頃にいただいたお土産で最も印象に残っているのが、広島土産のにしき堂の「もみじ饅頭」と「新・平家物語」というお菓子。当時のもみじ饅頭は漉し餡か粒餡の二種類くらいしかなかったような気がします。餡子が苦手だったので、もみじ饅頭を好んで食べた記憶はあまりありませんが。それが、北京に来てからはや23年。郷土愛は深まるばかり。先日リニューアルしたばかりの広島駅内を母親とうろうろしていると、目に入ったのが「数量限定・平成三十年、一年間限定商品」と書かれたお菓子「平家物語」。なにやら平清盛公生誕900年を記念して作られたものだそう。カステラもあまり好きではないし、餡子もあまり食べないので、今まで見向きもしなかったのですが、ここに来て興味がそそられました。にしき堂によりますと、もともとあった「新・平家物語」(“新”とつくからややこしいが)というお菓子は、『文豪吉川英治先生の名作「新・平家物語」にちなんで創作されました。カステラの切り口を十二単衣に見立て、赤あんを平氏、白あんを源氏として、 一つの小箱に納めて平和を象徴しています。 いにしえの源平女人を想わせる、優雅な洋風和菓子です。』ということだったのですね。何も知らずに毛嫌いしていてごめんなさい。広島愛の深まりと餡子克服という長い年月を経て、初めて購入しようという意欲が湧いてきました。「平家物語」は「新・平家物語」よりも値段は倍しますが、平成三十年の期間限定とあれば買わなければなりません。しかも、『源平合戦の舞台となった宇治に想いを巡らせ、 生地には香り高い抹茶を。桜梅少将とも言われた麗しき貴公子、平維盛の呼び名につなぐ、 餡には紀州の梅を。』とあらば、きっと味も香りも上品に仕上がっているに違いありません。しかも、この「平家物語」はネットでは購入できません。ということで、自分用にひと箱、お土産用にひと箱購入。さっそく、お茶と一緒にいただきました。「う、美し…」梅の程よい酸味が餡に上品さを与え、カステラの生地はもっちりふわふわしていて、現在広島土産にしたいお菓子No1です。赤い箱に金文字が中国チックですけど、おめでたい感じでいいですよ。
2018年01月27日
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1月の日本滞在はいつもよりも少し長めの7日間。今回のお茶会のメインは、2006年と2017年の老班章の飲み比べ。生プーアル(生茶)が十年経つとどのような変化があるのかを試飲しながら説明いたしました。「生茶と熟茶の違いってなんですか?」「茶葉の発酵ってどういうこと?」という質問。非常に良い質問ですよね。実は、私も長年調べ続けている課題でもあるのです。そもそも「発酵」という意味は微生物発酵(酒、ワイン、納豆、豆腐、ヨーグルト、漬物、酢、醤油など)を指す言葉なのですが、それを「茶葉発酵」という言葉を使ってしまったがために誤解されやすくなってしまったのです。特に、プーアル茶の中でも「熟茶」と「生茶」の違いも「発酵」という言葉がキーになっています。※詳しくは、お茶会で!そんなこともあり、毎回説明を繰り返さなければならないのですが、今年はお茶の分類をわかりやすくまとめた資料を作らなければならないなと感じます。さて、お茶好きな常連さんばかりが集まり、とても楽しいひとときでした。正月らしくお茶請けも少し賑やかに!北京のお菓子(餅菓子、かりんと、花生蘇など)に加え、ドライフルーツは杏と桑の実(マルベリー)、松の実の2種と今北京で人気沸騰中の棗のかりんとう。ここで注目すべきは、直接食べられる乾燥桑の実です。中国の薬局などで取り扱う桑の実は、パサパサの超乾燥状態なので、薬膳茶としていただくのが適しているのですが、これは柔らかくてそのまま食べることができるのです。桑の実はマルベリーと呼ばれており、カリウムなどのミネラル、ビタミンC、アントシアニンというポリフェノールが豊富で、抗酸化作用やがん予防で注文されています。中国語では、「桑椹」と言い、中医では、肝を補い、腎を益する、生津潤燥、烏髪明目作用があると考えられています。あと、松の実も長寿の実と言われているだけに、私も毎日食べています!お茶会に付き物なのがこちらお馴染み「メリー」ちゃん。出張お茶会の楽しみの一つはこういった動物たちとも出会えること。広島でも最低気温がマイナスになり、雪が降るほど、寒い日でしたが、お茶で皆さん温まってようです。雪を眺めながらのお茶会もまた趣きがあって良し!茶殻みるのも楽しみの一つ!さて、次の目的地東京へ出発!雪で心配していたフライト(広島ー羽田)ですが、問題なく飛んでくれました。館内アナウンスで「羽田行きは遅れる見込みです。」と聞き、どきっとしたのですが、よくよく聞いてみると、「5分遅れる見込み」というかわいらしい遅延…。「皆様には大変ご迷惑をおかけすることをお詫び申し上げます。」(中国だったらそんなの遅れた内に入らないわよ)このような日本のアナウンスは本当に正確で旅の多い人にとっては非常に助かります。東京に着くや否や、さっそく生プーアル茶の試飲会に向かいます。前回雲南省に同行した茶仲間達と2か月ぶりの再開です。嬉しい〜〜!皆さんからのお菓子の差し入れも超豪華!お茶だけでなく、食べるほうも止まらない~。今回は、勐腊の易武郷の荒田、弯弓や臨沧臨翔区の昔帰、勐海布朗山の老班章2種、同慶号の2008年の国礼シリーズ(生餅と熟餅)40万円!という貴重なものまでたくさん試飲させていただきました。うーむ、勉強になるわ〜〜。同じ生茶でも、ここまで違う。産地、品種、栽培方法も違うこの二種。これがわかるとプーアル茶の世界がますます面白くなります。それにしても、お茶の葉、美しい…。参加者はみなさんお茶をよく知る資格取得者で、お茶に対する熱意を強く感じた数時間でした。
2018年01月25日
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春節前は宅配業者もお休みに入るため、今のうちにお茶やお茶請けの仕入れを一気に行いました。箱でどさっと届くうえ、値段の高いものばかりなので、破損や盗難防止のために、気が気ではなく、家でそわそわしながら待ちました。プーアル生茶は、主に布朗山古樹と冰島古樹(勐庫茶)がメインです。昨年は、南糯山古樹を仕入れましたが、やはり老班章、布朗山は飲めば飲むほど魅せられてきます。冰島は言うまでもなく…。お茶に囲まれると本当に幸せを感じます。お茶菓子でもっとも人気がある「花生酥」と「脆棗」(棗かりんと)ですが、今の季節、私が最もお勧めするのは、「殻付き松の実」です。乾燥による便秘や肌のかさつきに潤いを持たせ、便通もよくなりますし、長寿の仙果で、栄養価が大変高く、殻付きだと食べ過ぎ防止にもなるので、ちょっとつまむのにちょうどよいのです。殻付きですが、食べ方も簡単です。パキスタン産松の実(上)、中国産松の実(下) 竜眼と広島三次産カーターピーナッツちなみに、この聞いたことない広島の落花生ですが、『旧甲奴町と第39代アメリカ合衆国大統領ジミー・カーター氏との交流をきっかけに栽培が始まったピーナッツで、ジョージア州アメリカス市との友好のシンボルでもあります。「ランナー種」という日本では栽培されていない品種で、小粒で丸みを帯び、柔らかくて甘みがあるのが特徴』だそうです。たしかに、甘くて美味しい。
2018年01月18日
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やれやれ…。なんとか表演が無事終了。我が強く、ディレクターの意思よりも自分を優先したがる武術家達。彼等の自由奔放な言動も、最終的には東北出身でもっと気の短いディレクターの迫力に負け、なんとか改善されました。武術家としては玄人でも、演者としては素人であることを、本番で初めて気づくのでした。今年の収録スタジオは前年の4倍以上広い。観客も4,5倍。(左下)内容も充実していて、中国のパワーを感じます。北京武術協会八卦掌研究会の12名の演者。チームリーダーの師父から「今日私たちは普段稽古している武術家ではなく、演者として舞台に立ちますが、八卦掌の名に恥じぬよう、実力を出し切りましょう!」と喝があり、本番は今までで最もよい仕上がり。待ち時間には、お決まりの撮影タイム。今回は八卦掌協会からの応援でばりばりの武術家たちが参戦!八卦掌の精英達今回の感想前年の収録とリハーサルに懲りて、今年はもう絶対に出るつもりがなかったので、髪の毛もばっさり切り、「私は出ません!」と言い切っていたにも関わらず、結局出る羽目になってしまったのですが、正直あらゆる面で得るものが多く、大変勉強になりました。技術面においても、先輩方からのアドバイスをたくさんいただきましたし、套路にはない実戦向きの動作やレベルの高い基本功の練習、普段交流が少ない他の流派とも接する機会が得られて、とても有意義な日々でした。
2018年01月17日
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昨日はマイナス5度くらいで、風がかなり冷たいなか、推手の練習だったのですが、途中であまりの寒さに、とうとう手の指先の感覚がなくなってしまいました。このままいくと凍傷の危険性があると思い、途中で帰りましたが、少し霜焼けっぽくなっていました。そして、今日は最低気温がマイナス15度で、午前中もマイナス7度でしたが、風がなかったので逆に暖かくさえ感じます。師兄と八卦掌の対打の練習のために、1時間半ほど手合わせをしました。八卦掌は身体を瞬時に温めてくれます。汗もたくさんかくし、手も熱くなります。気のめぐりがよくなり、手が真っ赤に発熱中。やはり寒い時は、八卦掌に限るわ…。
2018年01月12日
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2018年の初中国茶会。日本人の奥様のご自宅で月に一度中国茶講座をすることになり、お茶のセレクトに気合が入ります。サービス精神だけは人一倍あるので、ついついあれもこれも紹介したくなってしまい、2時間の予定がゆうに3時間を超えてしまいました。そして、講座中、となりでずっと見つめてくれるワンちゃんが可愛すぎて、癒されました。わんわん物語を思い出したりして…。「冬に飲みたいお茶の紹介」というテーマで、紅茶やプーアル熟茶を紹介させていただきました。皆さん、お茶についての知識は多少あるようでしたので、水の話、器の話、少しマニアックな情報やお茶購入の際のテクニック、中国語があまり話せなくても上手にお茶屋さんと付き合うコツなどはとても喜んでいただけました。1月は、中国茶をメインに、バザーへの出展や講座などをさせていただく機会をいただいております。お薦めの中国茶やお菓子を気に入っていただけたときが一番うれしく感じます。23年間北京に住んでいて、自分としては当たり前に思っていたことでも、中国に来てまだ間もない方々にとっては、とても新鮮で珍しいことなのだということを改めて感じさせられました。
2018年01月12日
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春晩の出演の件で、信じられない展開が繰り広げられること5日間。番組ディレクターでカットされた人員を埋めるために急きょ再編成した「八卦掌演武組」。すったもんだが末、なんとか人員を確保したものの、太極拳を削ったものだから時間が30~40秒余ってしまいました。「どうするどうする」と考える余裕もなく、候補が上がったのが師父と私の対打。ええ~っと驚く暇もないくらい時間が迫っているのです。リハーサルまで3日間しかないのに。八卦掌は男性が圧倒的に多く、喧嘩っ早い人ばかりなので、「対打」と聞けば、「やらせに見えるとしらけるから、本当に打ち合わないと意味がない」とか好き勝手モノ申すのです。きっとですが、彼らは勘違いしています。私達は、試合に出るわけでないんですけど…。っていうか、わたし、戦えないですけど…。私の師父は女性なので、同じく対打は苦手なご様子。二日間いろいろ研究して練習したものの、女二人がじゃれ合っているようにしか見えないんじゃない…。でも、これでやるしかない。「兎にも角にも時間がなさ過ぎて、練習時間がないから仕方がない。」と師父も諦めていたところに、何やら不敵な笑みを浮かべる師父。さっそくマッチョな師兄に電話して、呼び出し、私と組むように説得し、結果、私はマッチョと戦うことに変更が決まったのでした。(なに、この展開…)この師兄、幼少から少林寺などの外家拳、武当拳、形意拳、八卦掌を嗜み、レスラーとしても何度もリングで優勝しているのです。2015年、私と八卦掌の対練を組んでいたということもあり、白羽の矢が立ったわけですが…。えっ、この二日間の練習、何だったの?っていうか、練習時間あと一日しかないんですけど…。翌日。ひゅうるり~、外はマイナス10度です。外で投げ飛ばしたり、転ぶ練習はできないから、ということで、先輩の武館を借りての稽古。戦いができない私に呆れながら、稽古すること2時間。形は大体出来上がった。あとは、呼吸を合わせて、表演に相応しい効果が出せるかどうか…。みんな、普段は出勤で忙しいため、リハーサルはこの日の一回のみ。午前と午後何度も音楽に合わせます。マイナス10度からマイナス2度の寒さのなか、八卦掌は動きが速いので、汗をたくさんかきました。衣装と靴も配給され、次に会うのがいきなりの本番だとは思えないほど、ゆるいリハーサルです。問題は私自身…。この日、最も愉快な気持ちだったのが私の師父でした。「対練しなくてよくなったから、楽ちんでよかった~。うふふ。」と満面の笑みで喜んでいる姿の横で、私と師兄はただただ茫然と佇むのでした。久々の戦闘モードに切り替えです。池の上で遊んでいる仲間たち。
2018年01月10日
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1月7日は、伝統太極拳と推手研究会の集いの会。呉式太極拳に触れて、楊式太極拳の良さをますます感じます。中国の若者の間では、陳式太極拳が圧倒的に人気がありますが、伝統太極拳の拳理は同じです。そして、推手は太極拳を学ぶ上でなくてはならないものであり、他の格闘技やスポーツにはない心身の快さと健康効果があるのです。会場は、北京工業大学。(うちから地下鉄で3駅)参加者はほとんどが馬長勲の弟子かその弟子の生徒さん達で、熟練の太極拳と推手の愛好家ばかりです。私のようなちょっと齧った程度のひよっこが参加させていただけたのも、太極拳と推手とのご縁を感じます。馬長勲老師(主席台右から二番目)は85歳になられました。五名の耄耋が勢ぞろい!崔彩林(85歳)、馬長勲(85歳)、謝金亭(85歳)、劉徳広(86歳)、沈蔚(83歳)推手の表演表演とはいえ、やらせではなく、普通に聴勁、発勁をします。身体のゆるみ、整勁の状態、各支部での練習の様子を披露していただきました。呉式太極拳、太極剣、太極刀には、伝統武術ならではの気に満ち溢れていました。「太極十三勢」という養生功は、太極拳と中医という中国の国粋を代表するものです。これぞ、中国伝統文化の精髄です。最後は、馬老師から推手とは何か、どのように鍛錬するべきかのお話があり、馬長勲老師と王小鵬先生による推手を披露していただきました。馬老師の身体はほとんど動くことがなく、相手が吹き飛んでいきます。馬老師の後姿はほぼ変化なしにもかかわらず。(こういうところは、合気に通ずるものがあります)さらには、中央テレビ局(CCTV)のディレクターも取材を込めて参加されていました。今、中国は空前の太極拳ブーム。「太極道プログラム」の仕掛人である姚宇氏が、今年の番組企画について紹介してくれました。もっと中国の武術文化を世界に宣伝していきたいという熱い思いが伝わります。最後に、馬老師とお話しさせていただくことができて感激しているところを写真に撮られました。老師はカメラ目線なのに、私は全く気付いていませんでした。残念…「人外有人,天外有天」「上には上がある」現状に満足するなかれ。素晴らしい世界はまだまだある。年明けて、忙しい中にも日々新しい発見に喜びを感じています。自分は、簡単に満足してしまうから、努力が足りない…。精進よね~。
2018年01月09日
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2018年の初中国茶会は、先月に引き続き雲南茶特集です。今月は、北京でもお茶会が数回ありまして、お薦めするお茶が多くの方にご好評いただいております。どんなものでも、共感が得られるのは本当にうれしいですよね。さて、今回は、紅茶、生茶、熟茶の飲み比べ。毎回一度にたくさんのお茶を飲み比べるため、一種類につき大体4煎くらいしか飲むことができないのですが、今回は、できるだけ煎数を多くして、味と香りの変化を楽しみたいと思います。≪お品書き≫WelcomeTea 銀毫滇緑&蜜香金芽宮廷プーアル熟茶 2008年 雲南鳳慶県プーアル熟茶 2010年 雲南鳳慶県布朗山古樹プーアル生茶 2006年 雲南西双版那布朗山古樹プーアル生茶 2017年 雲南西双版那お茶請け:薔薇香レーズン、マスカットレーズン、マカダミアナッツ、松の実二種日時:2018年1月22日月曜日 13時~15時会費:2500円場所:広島県福山市神辺町川北508 ゆかり治療院お問合わせ先 ☎084-966-6455銀毫滇緑&蜜香金芽正月に相応しい金銀(紅白)セット見ているだけでも可愛らしいです。
2018年01月07日
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新年明けましておめでとうございます。改めて今までなんとか生きてこられたこと、助けてくださった方々、縁あって知り合えた方、時間を惜しまずご指導をしてくださる先生方、両親と家族に感謝したいと思います。年末年始…ですが、正直言いますと、年の瀬を感じる暇がありませんでした…。あれだけ断っていたにもかかわらず、なんだかんだの末、結局昨年同様、CCTV春晩(春節の特番)の武術表演に、私も出演することになってしまったのでした。(昨年の様子はこちら)昨年も知らぬ間に勝手に入れられていたのですが、今回は半強制的というか、命令みたいなものです。番組ディレクターからの要望で、今年は太極拳なしの「八卦掌メイン」ということになり、急きょ、八卦掌協会とのコラボでの出演になりました。ディレクター曰く、「太極拳は見飽きた」だそうです。そのため、12月30日から1月4日(昨日)まで、毎日9時から18時までの練習が続いています。マイナス6度、7度で、池の氷が完全に凍っているので、その冷気を受けて身体が心から冷えてしまいます。(っていうか、なんで外なのよ!)去年はいろいろな病原菌と戦ってひどい目に遭いましたが、今年も覚悟しなければなりません。寒さ、大気汚染、インフルエンザ…に加えて、何よりも「気疲れ」による気の消耗が半端ないです。(みんな、言いたい放題だし、無責任だし、うるさいし…)「出演になりました」と書きましたが、1月2日の審査により正式に出演が決まったわけですが、この審査は昨年にも増して厳しいものでした。まず、12月30日から合同練習が始まり、1月1日も終日リハーサル。たった三日でなんとか仕上げたものの、1月2日にディレクターに審査してもらいますが、いきなりのNG。。個別のダメ出しがあり、一気に7名が敗退。それにより、内容もすべて最初から練り直しとなりました。メンバーも足りなくなったため、再度八卦掌協会にベテラン要請することに。八卦掌特有の武器(器械)たち(鉞、槍、刀、剣)を総動員させました。正月早々信じられない展開に、毎日疲労が募ります。やれやれ…。兎に角、2018年も精進いたします。
2018年01月05日
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今年の北京の冬は、まだマイナス10度まで下がっていないばかりか、日中も4度、5度まで上がり、比較的暖かい冬と言えるでしょう。20年前の最高気温マイナス17度。3か月は零下の世界で、一度雪が積もると3か月は融けないので、雪で凍ったつるんつるんの道路が懐かしく思い出されます。(車も自転車ものろのろ運転…)さて、こんな暖かい北京ですが、池の水は凍りました。昔の名物、池の上で多くの家族連れが遊ぶ風景は見られなくなりましたが、安全地帯での池の上侵入は今だ健在のようです。正午の時間。「柵を超えないこと。水が深いので危険。泳ぐの禁止。魚釣り禁止。スケート禁止。」(右下)と書かれていても、入りたくなるのが中国人。(こういうことするから、サファリパークで虎に噛まれたり、ゾウに踏まれたりする事故も起こるのです…)「深いところは危険だから、浅いところにしましょ!」「あの親子が遊んでも大丈夫だから、私たちも遊びましょ!」という具合に、どんどん人が増えてくる。午後になると、陽の当たる場所は融け始めます。危ない危ない。そして、こちらは、団結湖公園。午前9時。マイナス3度。完全に凍っているのを確認してから、なにやら作業員が杭を打っています。この池は浅い場所がないので、ちょっと心配になります。以前なら、この池の上も歩いて渡れたのでしょうが、いまでは誰も池の上に立とうとしません。温かいといっても、相当着込んでいないと寒いですが、年に一度は肌が痛くなるほどきんきんの寒さが恋しくなります。雪が積もると、テンションも上がるのですが…。
2017年12月27日
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12月2度目の帰国。12月23日、冬夜座禅会でした。毎年この時期は、座禅会のために帰国します。冬至(12月22日)は日が最も短いだけでなく、陰が至り、陽が生まれる日。今月は、生と死についてより一層深く考えさせられる月となりました。何のための座禅か。自分を見失わないため。常日頃の生活において、私たちは多くの作られた情報や知識によってコントロールされている。感情に流されて、一喜一憂したり、欲望が暴走して、回りが見えなくなったり…。そうやって生活することは、便利で居心地が良い時もあれば、息が詰まるような不自由さもある。見るもの、聞くもの、感じるもの、すべてのしがらみを一旦隅に置いて、淡々と「静」をみつめる。さまざまな欲望をそぎ落としていく末に見えるものは何か。たどり着く先は、「生」。この静かな命を繋いでいるものは何か。空気、水、わずかな食糧…。高級なものなど何もない。見栄も誇りも、恥もない。ただあるのは静かな「生」というもの。この静かな生命を静かに見つめる時間。この2時間で今年の断捨離が完了した気がする。精進料理を頂きながら、熱々のお燗をいただく。心身共に温まる瞬間です。お寺で居合の演武をすることになったのは、私の師のお考えがあってのことでしょう。未熟すぎる私をあたたかく受け入れてくれた皆様に感謝感謝。和尚さんは、なんと鬼平犯科帳などの時代劇がお好きなようで。居合演武を楽しんでくださったご様子。反省点はたくさんありますが、今の私の精一杯の姿を見せられたので、来年はもっと稽古に励み、身体改造を行っていこう。
2017年12月25日
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2017年師走のお茶会は、ちょうど冬至。雲南省の新茶特集でした。基本的に、自分のお気に入りのお茶しか紹介しないので、偏ったものになってしまうのですが。布朗山古樹生茶純料このお茶は、今一番お薦めの生茶です。雲南省から北京へ持って帰り、さらに日本を旅行して、また北京に戻っていきます。老班章古樹生茶純料(右上)、倚邦古樹紅茶(左上)鳳慶紅蜜香金芽(左下)、小青柑(右下)金芽茶に使う水は、普通の軟水を使うと美味しく淹れられます。汲み水やミネラル分が多すぎたりして、香が減って、色合いが悪くなる可能性もあります。治療院の愛犬メリーから「メリークリスマス」って言われました。今年も毎月お茶会を開催することができたのも、ゆかり治療院の協力があってこそです。有難うございました。2018年お正月のお茶会も豪華に行きたいと思います。
2017年12月23日
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雲南省の紅茶と言えば、鳳慶紅が有名です。栽培茶や台地茶も多くありますが、雲南省の特有の韻味があって飲みごたえがあります。特に、雲南省の有名山の古樹紅茶で本当に良いお茶に出会ってしまうと他の紅茶が飲めなくなる程、強烈なインパクトがあります。今回、ご紹介するのは、「鳳慶蜜香金芽」です。以前、宜興紅茶や雲南紅茶の金芽を何度か紹介をしたことはありましたが、あまり日本で販売はしていませんでした。というのも、日本のお水で淹れると、どうしても味わいが淡白になってしまったり、良い水で淹れると水色が暗くなったりとなかなか思った通りの味と香りをお伝えすることができなかったためです。しかし、今回の金芽茶はちょっと違います。11月の帰国の際に、日本の水を使って何度か試飲しましたが(広島と京都)、しっかりと蜜の香もあり、日本でも中国でも美味しく飲める紅茶だと確信しました。部屋中に甘い香りが漂っていい気持ち~。新茶(上)と5年物(下)の飲み比べ雲南の紅茶は雲南大葉種系から作られます。大葉種は、中小葉種にくらべ、茶ポリフェノール、茶カフェイン含有量が多いので、収斂(茶気)が強く、甘みが濃厚なのが特徴です。5年物は香りは落ち着いていますが、紅茶の滋味は十分残っています。やはり茶気が強いですね。いろいろな器、水、温度を変えて飲み比べ。うん、やっぱり美味しい。ということで、今月から販売開始です~。
2017年12月15日
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旧六大茶山の旅で、茶サンプルとして購入した革登山の紅茶。生茶はほとんど秋茶しか置いていなかったので、2,3種類の茶サンプルをただで分けてもらいました。さすがに何か購入しないと申し訳なく思い、春摘みの紅茶を購入させてもらいました。荷物は少ない方が良いので、圓茶(丸く成型したもの)にしました。革登山は旧六大茶山のなかで海抜が最も高く、最高地点は1950m、最低で565mです。茶農家さんは、それほど高い場所ではなく、海抜1500mくらいのところでしたが、とにかく道がせまくて、対向車が来るたびに、ひやひやしました。ほぼ崖です。倚帮からジープに乗り換えて、3時間弱ほどがたがた道を上って来ました。途中パンクして、30分ほど修理を要したり、土砂崩れによる舗装工事で足止めを食う羽目になったり…、いろいろなハプニングに見舞われながらなんとか到着したのが、「直蚌」(zhi bang)という古茶樹の村です。革登の大葉種は、主に「野生茶の過渡型」で、品質がよいため、献上茶の原料でした。なかなか市場でもお目にかかれない革登山の古樹で作った紅茶のお味とは?今月の福山お茶会でもお披露目します。来年からは、北京でもマニアックお茶会を開催していく予定です。
2017年12月13日
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つい先月までは、池は凍り始めたものの、まだ葉っぱがある厳しい冬の季節がやってきました。気温はもちろん零下、池は凍り、乾いた風が吹いています。外で稽古をするようになって以来、特に冬の防寒対策に気を使うようになりました。以前は寒いと感じていても、我慢していることが多かったので、身体が冷えやすかったと思います。最近は、芯から冷えてくるという状態に悩まされることはなくなりました。冬は「収蔵」の季節。春に撒いて、夏に育って、秋に実った命のエネルギーをしっかりとため込んで翌年の肥やしにするのです。つまり、冬はエネルギーを貯金する季節。この時期、無理をして消耗したり、使い込んでしまうと、若いうちは若さと言うエネルギーでなんとか補えますが、年齢とともにダメージをもろに受けるようになってきます。厚着をしていると、まるで虚弱な人のように思われがちですが、薄着=健康というイメージはそろそろ無くした方がよさそうです。真冬に冷水をかぶる、零下で水泳をするなどは、一部の人にとっては平気かもしれませんが、普通の人にとってはとても危険な行為です。同様に、「極寒の中で稽古をしてこそ、健康になれる」と信じて疑わない人もいるのです。極寒の中で稽古ができる人は、長年にわたって年中鍛錬をしてきていて、体内に陽エネルギーが充実している人です。これから健康のために何か始めようという人は、決して冬に始めようなどとは考えないようにしましょう。健康な人が行っているからといって、誰もができるとは限りませんから。私たちが外で稽古をする際も決して無理はせず、身体に冷えが入り込まないように気をつけています。完全に凍った池(下)推手の練習は続いています。先輩たちの稽古を観察することも良い勉強になります。(左上)しかし、実に難しい。いろいろな先輩方に組ませてもらう度に、異なるアドバイスをいただき、少々混乱気味です。零下の世界で、八卦剣の稽古をしている弟弟子21歳。(右上)マイナス7度手がかじかんでしまって、どんどん苦しくなります。やはり手の指先から冷えてくるのがネックです。真冬の外稽古には限界があるなあ…。
2017年12月12日
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福山で今年最後のお茶会となりました。広島県で一番美味しいプーアル茶が飲めるところと自負しております。毎日、生茶の飲み比べに明け暮れています。老班章、布朗山、冰島、倚邦、麻黒、革登などなど…。超乾燥地帯の北京にいると、生茶で身体が潤されていくのがよくわかります。乾燥の性質は、「燥」で温性。体内に火がこもりやすくなるので、「潤い」と「水」の性質が必要です。とはいえ、冷たい物をとるという意味ではなく、身体を冷やさずに、熱を取り去り、火と水のバランスをとらなくてはなりません。ちなみに、北京の湿度は15%…。日本で聞いたことがない湿度ですよね…。湿ったジーンズをそのまま放置していても、数時間で乾きます。全く、お肌に悪いわ…。かっぴかぴよ…。こんな時期は、温性、熱性のものを取りすぎると「上火」(炎症)を招いてしまいますので、生姜や香辛料の摂りすぎには要注意です。お茶にも性質があり、季節や体調、体質によって上手に選ぶと、医者いらず。そんなお茶の健康作用も伝えていきたいのですが、今回は特別に「茶馬古道 西双版那の旅のご報告と雲南茶の試飲会」ということで、雲南省の魅力を私の独断と偏見でお伝えしていきたいと思います。老班章の明前茶と布朗山の純料をじっくりと堪能していただけます。布朗山は七子餅なので、プーアルナイフで割ってから飲む感じになります。いろいろと飲み方を変えてみたところ、ナイフの使い方によって、味と香りに変化があるということがよくわかりました。つまり、茶の葉が割れたりしてしまうとお茶の味に大きな影響を与えます。上手な七子餅の割り方も是非ご紹介したいと思います。冬至のお茶会 お品書きWelcomeTea 野生羅漢果(ラカンカ)と野生羅漢果の花 :肺を潤してくれます布朗山古樹茶2017年 西双版那勐海県南91㎞ 海抜1750m 老班章古樹2017年 西双版那勐海県老班章村 海抜1750m 革登山古樹2017年 西双版那傣族自治区勐腊県直蚌寨 鳳慶蜜香金芽紅茶2017年 西双版那 倚帮野生紅茶2017年革登山古樹紅茶2017年小青柑2017年 冬至!マンダリンオレンジの香りに癒されます※風邪の症状で、鼻が通らない、喉が痛い方。味も香りも分からないと嘆いていませんか。お茶会に来れば、鼻の通りもよくなり、汗がじっとり出て来たら、後は家で温かくして眠るだけ。きっと風邪の治りも早まるでしょう。 <御茶請> 雲南野生胡桃(腎を補う)、蕎麦鮮花餅(バラの花びらを包んだお菓子)(雲南省のお土産付き!) 2017年12月22日(金)冬至13時頃から会費:2500円場所:広島県福山市神辺町川北508 ゆかり治療院(JR神辺駅から徒歩5分)お問合わせ先 ☎084-966-6455
2017年12月08日
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12月4日月曜日 風姿花伝気功 20名12月5日火曜日 癒しの気功 22名いつもご参加いただきありがとうございます。私が担当させていただいている2017年最後のレッスンでした。今回の内容は、六字訣の発声を加えた呼吸法、道家気功の「伸筋抜骨+九九帰一」と「強臓功」「採気法」。私がいろいろ実践してきた中でかなり気功の極意に近いと思うものです。身体の基礎作りで欠かせない、身体の筋、骨、アキレス腱、肉、皮膚に弾力を持たせて柔軟性を強くします。「九九帰一」は、8,9年前にやっていたときは、以前ご一緒していた谷川先生に「スパイダーマン」と呼ばれていました。股を大きく開いて、低い姿勢になり、手足を大きく開いて動くため、蜘蛛みたいだからだそうです。参加されたことのある方にしかわからないとは思いますが…。気持ちの良い功法です。「強臓功」は、気血の不足或いは老化による「たるみ」に効く功法です。皮膚、脂肪のたるみ(頬、瞼、顎、首、二の腕、胸、お尻など)、内臓下垂などは老化の象徴のようなものですが、若い方でも、ダイエットをしていたり、筋肉量が少ないと、内臓下垂になりやすいです。この功法をすることで、内臓を上に持ち上げて、元の位置に戻します。便秘なども解消されますので、是非続けてみてください。結構簡単ですから~。火曜日は、最後の15分、応用編として、気功的な身体の使い方をペアになって体感していただきました。短い時間でしたので、わかりにくかった方もいらっしゃるとは思いますが、質問はいつでも声をお掛け下さい。それでは、また2018年も引き続き気功の楽しさをお伝えしていきます。
2017年12月05日
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この時期、日本のひんやりとした空気が気持ちいい。正味三日間の滞在はなかなか忙しい。気功療法士の講座が終わると、駆け足で(車だけど)治療院へ。毎回治療の際、自分の身体の使い方に馴染んできたなと新たな気づきがあります。治療の勉強という名目なので、遠慮気味な態度を察してか、母からは「プロなんだから、堂々とすればいい」と一言。弱っている身体、緊張のある身体、炎症のある身体、毒の溜まっている身体…。気功治療はあくまでも、陰陽のバランスを整えて、自己治癒力を活性化して、自分が自分を治すためのお手伝いをする方法です。私の身体がきちんと流れていて、調和のとれた状態でなければ、相手の状態を察知することができません。ここでは、脳で考えるのではなく、身体同士が会話をしています。私は空っぽの媒体となって、気の出入りの調節を行うだけ。繊細な気、強い気、温かい気、涼しい気…、相手を包み込み、一体となっている時、最も大切なのは慈悲の心。あらゆる痛みや苦しみ、悲しみ、疲労、毒素を全て受け入れ、「混沌」の世界へ放り込む。混沌から陰陽が生まれ、調和が生まれる。淀んだ身体はこうしてバランスを取り戻すのです。前半と後半の合間に、居合の稽古を見てもらいました。久々の慣れない刀の感覚を再び自分の身体に覚えこませなければ。治療着での稽古。袴を履くと感覚はまた変化するからなあ。次回は袴で稽古しなければ。もっと美しく体捌きができるようになりたい。柔軟で、軽くて、それでいて、力強い重みのある切れ味を出すこと。1時間ほど稽古をした後の治療は、より繊細な補気ができました。翌日、母と一緒に祖母のところへ行きました。母からは、事前に「ほぐしをするから」と言われていたので、そのつもりで身体を作って行きました。弱り切っている祖母の身体に、面白いほど気が入っていく。気がほとんどない状態なのです。少しでも楽になってくれればという想いしかありません。老衰という自然の摂理を如何に受け止めるか、世の中には万能な治療法はないのだから。私よりも2倍以上生きて、戦争という大変な時代に、原爆という最悪の経験を経て、生き続けてきた、その生き様と魂を、私も受け継いでいるのだと祖母の手を握りながら感じる。感謝という言葉さえ陳腐に思えてならない。
2017年12月05日
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雲南省の旅も最後の夜となりました。昆明の最後の夜。どっちにしようかな。お茶の仕入れを無事に終え、ホテルに戻ってから急いでドレスアップ。素敵な友人のご家族から、急遽ソフィテルのフレンチ料理に招待していただきました。さて、どのドレスにしようかしら。今回は太極拳と茶山用のスポーツウェアくらいしか持っていなかったので、ホテルで調達することしました。昆明も紅葉が綺麗なので、紅葉色か銀杏色を意識して、シルクのチャイナドレスかとても素敵でした。がしかし、何せ今の昆明は寒い。こんなぺらぺらのドレスだと凍えてしまうかも…。などと悩みながらも、試着をのんきにしている余裕もなく、最終的には、落ち着いた白のカシミアのチャイナドレスにしました。最後の昆明が洋食になるとは思いもしませんでしたが、日本人の友人たちと会食ができるなんて、とても楽しみ!靴だけはどうしても間に合わなかったのですが、ズボンで隠して、ごまかしちゃったりして…。(范氷氷似の)昆明生活の長い友人は東洋風の素敵なドレスで登場。ダンディーな旦那様も素敵な帽子をかぶり(沢田研二みたいに斜めに被るやつ)、3人の子供たちもちゃんと上にジャケットを羽織ったりしていておめかししていました。(あ~、スポーツウェアで来なくてよかったわ…。本当に。)なにやら、始まったのは話題のプロジェクションマッピング。以前youtubeで見たことのある「Le Petit Chef」のフレンチコースです。前菜、スープ、メイン、デザートと食事の前に流れ、その料理が運ばれてくるというもの。テーブルが背景となっていて、海になったり、中国の香辛料を使う時は、音楽も背景も中国風に、インドの香辛料を使っているときはインド風に変身するのが可愛い。せっかくのコースですが、私は肉は食べないので、相談してみると、快くスズキのソテーに変更してもらうことができました。魚介スープ、ロブスターとアボカドの冷菜、デザートはライスプディングでした。アジアのテイストの入ったフランス料理だったので、バターや生クリームのくどさがなく、美味しくいただけました。ご主人が注文してくださった赤ワインがものすごく美味しかった~。旅の最後はやっぱりワインだわ。昆明って思ったよりも都会で驚きました。日本人は少ないのですが、町は綺麗だし、とても住みやすいと感じました。来年もまた来て、武術、ヨガ、お茶などを満喫したいと思います。(あと、米線ね)
2017年11月26日
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