仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2009.01.28
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カテゴリ: 宮城
タイミングがちょっと遅れましたが、利府高校のセンバツ出場は、県民にとって快挙です。素晴らしい。河北新報でも、公立高の躍進という文脈で取り上げていて、それはそれで良いのですが、私は県内の高校教育の多様化の一つの象徴のように思えて、大変嬉しく感じています。

そもそも宮城の高校教育は、多様性とは無縁で、仙台一辺倒のモノカルチャーだったように思います。すべてが仙台基準。他県では、例えば県都に比肩すべき伝統進学校があったり、或いはスポーツ面で有力な県立校があったり。しかし、宮城の場合は、全てが仙台上位の階層性。しかし、それでいてトップの仙台の数字のついた学校も他県に比べればパッとしない。そんな状況だったと思います。

県教委もさすがに危機感を持って、多様性を模索した。利府高校は、まだ歴史の浅い学校だが、いわゆる序列に従った受け皿になるかと思われたが、堂々と、独自の個性を豊かに発揮しつつあると思う。演劇、音楽、そして運動部の活動は、常に県内トップクラス。そして、今回の甲子園だ。素晴らしい。

こんな県立高校があって欲しいと思っていた。表面的な学力の序列だけではなく、そして、仙台市内の高校一辺倒の序列ではなく、「多様」な魅力を放つ公立高校の登場だ。私は、敢えて言えば、これこそ県教委の慧眼が、ちょっと時間を掛けて開花した、と考えたいと思います。

魅力は多様であるべき。進学、部活、就職、実学。未来を担う若き者たちの考え方に、しなやかに対応できるように。入り方は、さまざまであって良いのです。そして、高校生活で、何かを見つけて欲しい。利府高校は、実は大学進学者も多いのであって、私は、単なる輪切り的な発想ではない公立高校群が並び立つ姿に教育界が変わっていって欲しい、その意味で、今回のセンバツ出場が喜ばしいと思っているのです。

そして、かたや旧来型のモノカルチャー的序列のトップであると自分では思っている仙台一高。残念ながらその低落は明らか。今改革をしないで、どうするのか。県教委の未来を見据えた判断に対して、何で同窓会が口を挟むのか、今でも不可解だ。

一高は、できれば県立高のそれこそ模範としてリードして欲しいのだが。いやいや、これが仙台というものの実態だ、と思うしかない。共学化問題については、さまざまな観点から論じたいことが山ほどあるのですが、時間がありません。いずれ機会を見て。





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最終更新日  2009.01.29 01:37:18
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