レベルアップ太極拳

「太極拳」と呼ばれるようになったのは、河南省で発見された王宗岳の「太極拳経」が見つかってから（1852年？）ですから、当時呼び名は「太極拳」ではありません。

長拳とか十三勢とか掤勁拳とか呼ばれていたそうです。

ちなみに「十三勢」って何が13かというと、八法＋五法のことです。

八法＝四正＋四偶＝｛掤・捋・擠・按｝＋｛採・挒・肘・靠｝

と、

五歩＝｛前進・後退・左顧（こ）・右盼（へん）・中定｝

です。

盼（へん）は、目もとが美しいさまのことで、左顧右盼（zuǒ gù yòu pàn）で「（人・物を捜そうとして）右を見たり左を見たりする，あたりを見回す，きょろきょろする」と辞書にありますから、眼法のことです。

四偶の4つの読みは、採（ツァイ）、挒（リエ）、肘（ジョウ）、靠（カオ）です。

この13の手法・歩法・眼法は太極拳の基本的な要素ですから、太極拳ならば、流派に関係なく、この十三勢は同じというわけです。

数年前から見聞きするようになった「八法五歩」という無理なくできる普及用の太極拳套路がありますが、套路名をそのまま「八法五歩」と名付けているくらいですから、そうとうの自信作かもしれません。

展開は、四正手・四偶手がくり返されながら、前進・後退が出てきて、中定独立勢が出てきます。

ということで、「十三勢」といっても13の定式があるという意味ではありません。この「八法五歩」は32式です。

日本の太極拳連盟は中国国家体育～から、八法五歩を普及してと言われているそうですから、そのうち何かで登場したり検定一次試験とかに採用されるかもしれません

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