December 20, 2010
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こんにちは、當間です。

更新のお当番の日を一日過ぎてしまいました。
ごめんなさい。

17日には東京国際フォーラムで開催された
「子供未来とうきょうメッセ2010」で、
たくさんの方にお会いしました。
こういうイベントがあるたびに、
普段なかなか会えない方々に一度にたくさん会えて、
お互いの近況を伝えあうことが
何だか当たり前のようになりつつありますね。

今年のとうきょうメッセは企業からの出展も多く、
さまざまな意味合いで企業が子育て支援に取り組み始めた
というか、子育て支援業界に入り込んで来たことを
実感しました。

さて、先月の終わりには、非常に専門的な会議に
患者家族代表として参加する機会がありました。

厚生労働省科学研究費補助金(特別研究事業)
「周産期医療の質と安全の向上のための戦略研究」
に向けたフィージビリティ研究
「根拠に基づいた標準的治療の考え方
 (周産期診療ガイドライン)」
総意形成会議。

非常に長い会議名ですね。

周産期診療ガイドラインを、関わる人々の総意に基づき
決定しようという、 なかなかチャレンジングな会議 です。

妊娠28週でいきなり破水が起こり、
緊急入院して3日後に帝王切開で娘を出産という、私が
母親となったルーツを再び振り返るような時間でもありました。

といっても、非常に専門的な内容の資料がどどーんと届き、
あまりに難解なので事務局の方に泣きついて
レクチャー役をつけていただいての会議参加。
センチメンタルになっている暇もなく。

資料に出て来る専門用語などについては、
すべてレクチャー役の小児科医、N先生にメールでお訊ねし、
当日もお隣の席で解説していただきました。

私のように緊急入院し、今にも生まれそうな状態で
本人がパニクっているときでも、
どういう状況で、どのような治療を行うのか、
さらに今後どのようなことが予想されるのかを
冷静に、かつ親身な態度で説明しなくてはならない
ということは、実は大切な治療の一環。

患者家族代表は4名で、そのうちお二人は医療関係者。
で、それ以外の会議参加者は医師と看護師、MSW。

ということで、会議での発言は、
患者家族も理解可能な平易な表現を心がけるように
と冒頭で説明がありました。

それでも、議論が白熱してくれば、
専門用語、それも略語や横文字が飛び交う一幕も。

これについては、当たり前なんだろうなあと思いました。

患者家族への説明はともかくとして、
治療の現場で噛み砕いて説明なんてしている暇はない。
出来る限り短く、端的な表現で情報共有していかないと、
患者さんは死んでしまうかもしれないのですから。

医師のやり取りの難解さの意味を深く理解出来たのは、
事前に細かくレクチャーを行ってくださった
N先生がいてくださったから。
本当にありがとうございました。

(事務局のM先生、T先生、ありがとうございます)

やりとりをしているうちに、
徐々に諸々の事情についての理解が進んでいったみたいです。

非常に目的が明快な会議だけに、
扱う内容がどんなに広範囲で深刻なものであろうが、
誰もが集中して事前準備に臨み、
ほとんど無駄のない議事進行。

なにより扱っているものは命なんだということ。

生まれて来る命、生まれたばかりの命を
ひとりでも多く、後遺症のない状態で救うために、
日々第一線で治療に臨んでいらっしゃる方々の真摯な態度は、
会議の様子からも垣間見ることが出来たように思います。

(途中で母乳栄養に関して意見を求められる場面があり、
 母乳が出ない母親の立場からお話をさせていただきました。
 そのときに知った「母乳バンク」の存在は、
 個人的にはかなりのインパクトがありました)

先月末の会議では、意見のばらつきが多くて
「総意形成」に至らなかったトピックがいくつかあり、
この先もしばらくお役目は続くようですが、
大変貴重な体験をさせていただきました。

果たして19年前のご恩返しになるのかどうか?

先週、妹と久しぶりに食事をし、
出版されたばかりの本をもらったのですが、
そこでも患者家族代表の活躍の様子にも触れられていて、
最近の医療業界は、医療を受ける当事者も
ちゃんと仲間に入れてくれるようになったのだなと
とても嬉しく思いました。

もっともね、
自分の体験を、より多くの人々の抱える課題として
整理整頓して話せるかどうか
というのも見落とせないポイント。
これはもう、それこそ経験積むしかないのかもしれませんが。

反省も込めて。

(地元でのバリアフリーデザインを考えるワークショップに参加。
 そこで、しょうがい児の母親でもある仲間が
 当事者ならではの視点で
 行政担当者にいろいろ進言するのを見て、
 だからこそ一番切羽詰まっている立場の人=当事者の参加が
 欠かせないんだよなあと、機会を逃さない彼女に感動)

これまで、どちらか一方の視点や都合で
物事が進められて来たことが
ほとんどだったろうと思います。

ようやく、さまざまな立場の人々が一堂に会して
お互いの意見を交換出来る時代になってきた。

子どものために、さまざまな立場の人々が
一堂に会して語り合う。
そういう場にも、当事者である子どもの参加が
ますます必要になっていくだろう
と思います。

(子ども・子育て新システム検討会議の幼保一体化WTに、
 幼稚園に子どもを通わせる親代表がいないのも謎)





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Last updated  December 20, 2010 09:16:55 PM
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